接戦を制し、勝ち星重ねる

水球男子
TEAM 1P 2P 3P 4P
三建・30CLUB
早大
▽得点者
深川4、山田2、眞板2、吉村1
   

 ジャパン・ウォーターポロリーグ4戦目、この日は早大OBも数多く在籍する社会人チームの三建・30CLUBと対戦した。序盤で相手にリードされるも、第2ピリオドで流れを引き寄せ同点に追いつく。試合後半はシーソーゲームとなったが、「チームとしてずっと課題にしてきたゲームの部分で接戦をものにできた」と岩井雄太郎(文構4=東京・城北)が振り返るように、一進一退の攻防を制し9-8で今リーグの勝ち星を重ねた。

 試合開始から1分半、深川幹徳主将(スポ4=福岡工)が幸先良く先制点を奪ったものの、その後立て続けに3失点を許す。そこから吉村崇(スポ2=大分商)が果敢にゴールを狙うも相手に阻まれ、もどかしい時間が続いた。しかし、第2ピリオドで山田太一(スポ2=埼玉・秀明英光)が待望の2得点目をチームにもたらすと、相手チームの退水(※)という得点の好機を逃さず、同点に追いついて試合を折り返した。

チームの司令塔となった深川主将

 第3ピリオドではディフェンスからのカウンターを意識したプレーを見せるも、1点ずつ点を取り合う、先の読めない戦いが繰り広げられる。同点で第3ピリオドを終えたが、最終ピリオドでは、「『ミスをするのは仕方ないから思いっきりやってこい』と言っていただいて、気持ち的にはとてもリラックスした状態でできた」と語るルーキー眞板晃生(スポ1=東京・明大中野)の活躍もあり、連続得点で相手チームを引き離す。試合終了間際に相手に得点されたものの、9-8で接戦をものにした。

シュートを決め、ガッツポーズをする眞板

 点を取っては取られの試合展開だったが、その中でも退水(※)が目立った。「1対1のディフェンスやフローターバックのディフェンスがチームとしての課題です」(高島丈司、社4=東京・明大中野)。相手と競る試合で勝利を収める経験をすると共に、課題を見つけられた試合となった。今リーグでは強豪チームとの対戦も控えている。一戦一戦を大切に、早大はさらなる飛躍を誓う。

※重大なファウルを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない。

   

(記事 井嶋梨砂子、写真 寺脇知佳、大石藍)

コメント

 

深川幹徳主将(スポ4=福岡工)

――きょうを振り返って、上手くいった点や悪かった点を教えてください

序盤は負けていたんですが、最終的には勝てたし、タイムが終わる時点で勝っていれば良いのでゲームメイクは上手くいきました。接戦でも最終的には勝ちに持っていくやり方を続けていきたいと思います。そういうチームが上にいけると思うので。悪かったのは退水の数が多すぎていつどういう展開になってもおかしくなかったという点ですね。主力になっていたメンバーがいなくなりながらも接戦をものにはしましたが、僕も退水が2回ありましたし、途中で出られなくなる選手がいると負けることも多くなるので改善していきたいなと思います。

――接戦を制したということですがきょうの勝ちはどのような勝ちでしたか

良い勝ちでしたね。相手は社会人チームで高校でも大学でも一番手二番手でやっていた選手ばかりの一流のチームだったので、そういったチーム相手に接戦をものにできたというのは大きな収穫もあったし課題も見つかったし、良い勝ちになったと思います。

――相手の社会人の中に早大OBも多かったと思うのですが

こっちもOBさんも互いの手の内を知っているのでやりにくい点もやりやすい点もありましたが、先輩後輩なので敵同士でしたがもう一回水球ができたということについては嬉しかったし楽しかったですね。

――特別な対策というのはありましたか

特にチームごとというよりもエースになるポジションやポイントゲッターのポジションに絶対に点を決められないように、ということで臨んだ試合でした。そこについてはあまりポイントされなかったのでOBさんがいるいないに関わらず普通の僕らのゲーム展開ができたのかなと思っています。

――今回のチームの雰囲気はいかがでしたか

そうですね、もうちょっと盛り上げたかったですね。

――それはご自身の役割ですか

はい。主将としてチームの雰囲気が悪いときは良くなるように、良いときはもっと良くなるように持ち上げていかなければならないし、それは試合ごとに僕も学んでいかなければならないことですね。

――次戦に向けての課題や意気込みを

課題はやっぱり退水が多いことの克服ですね。退水が多いと失点につながっていくし、失点が重なれば勝利も遠のいてしまうので。もっとディフェンス力を磨いていきたいですね。あとは序盤に得点を重ねることができなかったのがシーソーゲームになった理由だと思ったので、もっと機転の利くプレーヤーにならなければいけないし、ポジションの役割も再確認して個人個人の役割を果たせるようなトレーニングをやっていきたいと思いますね。

――5月14、15日は筑波大やブルボンKZといった強豪相手との試合になりますが

筑波さんは同じようなプレースタイルでやってくると思うし、練習試合もやっていて知っているチームですが、どんなチーム相手でも僕たちのやることは変わらずにディフェンスからの速攻、最終的には勝ちを獲得するというプレースタイルを貫いていきたいです。勝てる相手だと思うので、勝ちを狙っていきたいです。

高島丈司(社4=東京・明大中野)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

勝てて良かったなと思います。

――きょうの勝利については

チームとして公式戦で競る試合は初めてだったので、シーソーゲームを制することができたのは良い経験になりました。

――上手くいった点と上手くいかなかった点があればお願いします

上手くいったのは、最後ゲームメイクできて試合をコントロールできた点です。上手くいかなかったのは退水が多すぎるところですね。1対1のディフェンスやフローターバックのディフェンスがチームとしての課題です。あと良かった点をもうひとつ言うと、チームメイト全員が出て試合を組み立てていけたので、そこは今後プラスになると思います。チーム層の薄さが課題だったのでそれを克服できつつあるのかなと感じました。

――これから強豪チームとの対戦も控えていますが

きょうの反省として、三建・30CLUBというチームを知っているのに、ここはゲッターだから打たせないようにしようなどの個別の対策が足りなかったところがあります。ブルボンKZや筑波大など相手が強いので、一試合一試合どう戦うのか、誰に打たせて誰に打たせないのか考えてから試合に臨みたいと思います。

岩井雄太郎(文構4=東京・城北)

――きょうの試合を振り返って良かったところと悪かったところは

チームとしてずっと課題にしてきたゲームの部分で接戦をものにできたと思います。悪かったところは立ち上がりで立て続けに点数を入れられてしまったことと僕自身も含め退水が多かったことかなと思います。

――きょうのチームのディフェンスについては

まだあまり僕自身が統率できていないので、あまり連動して守れていないかなと思います。

――試合前に相手チームの早大OBの方と話されましたか

近い先輩がたくさんいらっしゃったので「眠いな」など他愛もない会話をしました。

――次戦に向けて強化すべきところはありますか

自分自身のディフェンスとオフェンスのだらしないところを、本当に今日全然ダメだったので修正することと、チームとしてはきょう勝てたことで一段上に上がれたと思うのでこのまま継続して悪かった点を直しつつ、強化していきたいと思います。

――次戦に向けての意気込みをお願いします

停滞せずしっかりと全部やれるように頑張ります。

眞板晃生(スポ1=東京・明大中野)

――2得点を挙げたきょうのご自身の動きを振り返ってみていかがですか

まだ1年生で、チームになじめていない部分が多くあるので少しでも先輩たちの足を引っ張ることがないように、徐々に慣れていって活躍していきたい一心できょうは臨みました。2得点挙げることができて、結果的にはよかったですがディフェンスではうまくいっていないことが多々あったので、これから改善していきたいと思っています。

――社会人相手でしたが、どのあたりに差を感じましたか

力が強かったり、あとは水球にすごく慣れているので、動きに付いていけないことがありました。

――大学と高校までの水球での違いの部分ではいかがでしょうか

経験と力ですかね。ですがそこは先輩方とやっていけば埋まる部分だと思うので、頑張っていきます。

――チームの上級生の印象はいかがですか

僕がミスをするのは仕方ないから思いっきりやってこいと言っていただいて、気持ち的にはとてもリラックスした状態でできたので、先輩たちには感謝しています。

――それはどなたからの声掛けですか

深川さん(幹徳主将、スポ4=福岡工)です。「サポートは先輩がするから、おまえは思いっきりやれ」と。

――きょうの試合の勝利の意味合いはいかがですか

始めから接戦が続いていて、結果的に1点差で勝てたことはすごくいいことだとは思いますが、4ピリの途中で3点差が付いていたのに、最後は2失点してしまったのは改善の余地があります。

――次戦に向けて取り組んでいきたいことはありますか

やはりディフェンスと、チームになじんでいくことです。これから強豪とも試合が続くので、また気持ちを改めて頑張っていきます。