エース・加藤が9回1失点の好投 大事なリーグ戦初戦で快勝を収める!/東大1回戦

野球
TEAM
東 大
早 大
(早)〇加藤―印出
◇(二塁打)印出、小澤、熊田、野村(三塁打)尾瀬(本塁打)熊田1号2ラン(3回)

 前日は雨で試合が流れ、早大は1日遅れて東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)の開幕戦を迎えた。この日も天候不良により約1時間の中断があった中、先発の加藤孝太郎(人4=茨城・下妻一)は9回を投げ切り1失点で東大打線を封じる。打線は3回に熊田任洋副将(スポ4=愛知・東邦)の2ラン本塁打などで4点を先取すると、その後も打線がつながり14安打9得点。春季リーグ戦初戦で快勝を収めた。

安定した投球を見せた加藤

 開幕戦の先発を任されたエース・加藤は、3回まで走者を一人も許さない完璧な投球を見せる。対する東大の先発は、前節に明大を7回1失点で抑えた鈴木健(4年)。早大打線は1,2回は無得点に終わるも、3回、リーグ戦初出場の7番・小澤周平(スポ2=群馬・高崎健康福祉大高崎)が右中間を破る二塁打を放ち、得点圏に走者を置く。続く8番・山縣秀(商3=東京・早大学院)のバントが相手一塁手の失策を誘い、その間に小澤が生還。先制に成功した。その後2死二塁になるも、中村将希(教4=佐賀・鳥栖)が左前安打を放ち追加点を加えると、続く熊田が右越えの2ランを放ち、この回4点を獲得する。リードをもらった加藤は4回、先頭の酒井捷(2年)にソロ本塁打を浴びて1点を返されるも、後続を抑えて最少失点で切り抜けた。

3回に本塁打を放った熊田

 雷雨の影響による約1時間の中断直後の4回裏、早大は再びチャンスを作る。二死から山縣が内野安打で出塁すると、加藤、尾瀬雄大(スポ2=東京・帝京)も連打で続き、満塁とする。しかし中村将が右飛に倒れ、追加点獲得とはならなかった。それでも5回、先頭の熊田が三塁線にセーフティーバントを決め出塁し、さらに二つの四球で一死満塁とする。小澤の放った二ゴロの併殺崩れの間に熊田が生還し、再びリードを4点に広げた。

 その後も早大打線は隙を見せない。7回には、相手の失策で熊田が出塁すると、野村健太(スポ4=山梨学院)が適時二塁打を放つ。さらに続く小澤の適時打で野村が生還し、2点を追加。8回にも尾瀬の適時三塁打と熊田の適時二塁打で2点を追加し、東大を突き放した。

7回に適時二塁打を放った野村

 大量の援護をもらった加藤は、安定した投球で東大打線を封じ込める。9回には1死から別府洸太朗(4年)、梅林浩大(4年)に連打を浴びるも、後続を打ち取りゲームセット。東大から3季連続の完投勝利を挙げた。

3安打を放ち1番起用に答えた尾瀬

 天候の影響もあり、イレギュラーなかたちで迎えた開幕戦で完勝を収めた早大。今季から11番を背負うエース・加藤の貫禄の投球はもちろんのこと、オープン戦での課題だった中盤以降の得点もあり、終始隙のない野球を展開できた。明日の2回戦で勝ち点を獲得し、5季ぶりの賜杯獲得に向け好スタートを切っていきたい。

(記事 田中駿祐、写真 荒井結月)

                黄字は打点付き

早大打者成績
打順 守備 名前
1 (中) 尾瀬雄大 5 3 1 .600 遊安   投ゴ 右安   二飛   右三  
2 (左) 中村将希 5 1 1 .200 三飛   左安 右飛   中飛   三ゴ  
3 (遊) 熊田任洋 5 3 3 .600 遊併   右本   三安   遊失 左二  
4 (捕) 印出太一 3 1 0 .333   遊ゴ ニニ   四球   投犠 中飛  
5 (右) 吉納翼 4 0 0 .000   右飛 左飛   遊飛   二ゴ    
6 (一) 野村健太 3 1 1 .333   中飛   空三 四球   中二    
7 (三) 小澤周平 4 2 2 .500     右二 右飛 二ゴ   中安    
8 (二) 山縣秀 3 2 0 .667     一犠 一安 一邪     中安  
9 (投) 加藤孝太郎 2 1 0 .500     投犠 右安   遊ゴ   投犠  
早大投手成績
名前
加藤孝太郎 1 1 0 9 4 2 11 1 1 1.00
東京六大学春季リーグ戦星取表
順位 明 大 法 大 早 大 慶 大 東 大 立 大 勝ち点 勝率
明 大       〇3-2
〇6-3
  1.000
法 大     〇10-0
●2-3
〇4-1
  △1-1 .667
早 大       〇9-1   1.000
慶 大   ●0-10
○3-2
●1-4
      .333
東 大 ●2-3
●3-6
  ●1-9     .000
立 大   △1-1      
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コメント

加藤孝太郎(人4=茨城・下妻一)

――開幕戦を完投勝利で飾りましたが、今のお気持ちはいかがですか

 悪いなりに、最低限の投球ができました。

――「悪いなりに」というのは

 天気が悪く中断があり、集中力を保つのが難しかったところもありますが、四球を無駄なところで出してしまったので、そのあたりがまだまだかなと思います。

――ストレートについてはどのような意識で投げましたか

 今日はボールが暴れてしまうと感じていたので、勢いよりもキレ良く丁寧に、という意識で投げました。

――8回まで毎回奪三振、計11奪三振という成績でした。振り返っていかがですか

 三振は普段からあまり意識していないので、今日はたまたまという感じです。

――打撃陣が14安打9得点と、援護にも恵まれました

 あれだけ得点を入れてもらったので、すごく楽に投げられました。

――加藤選手ご自身にも安打が生まれました

 「打て」のサインだったので打つ気で打席に入って、ああいったかたちですがヒットになって良かったです。

――応援席が復活しましたが、マウンドからはどのように聞こえていましたか

 いつも以上に近くから力強い声援が聞こえていたので、自分の投球を後押ししていただけたと思います。

――最後に、来週の立大戦に向けて、意気込みをお願いします

 まずは明日勝ってもらって2連勝で勝ち点を取って。自分は来週の立大戦の初戦に備えたいと思います。