【連載】春季リーグ戦開幕前特集『勇往邁進(まいしん)』 【第2回】鹿田泰生

野球

 昨年度、神宮デビューを果たし、秋には早慶戦でも先発を任された鹿田泰生(商3=東京・早実)。冬の練習、オープン戦の振り返り。そしてリーグ戦開幕に向けての意気込みを伺った。

※この取材は4月4日にオンラインで行われたものです。

「長期的に見て良かったなと思えるように」

早同定期戦で登板した鹿田

――冬の練習を振り返っていかがでしたか

 自分の中で、先発として長いイニングを投げられるようにということをメインに、走ったり投げたりということを取り組んできました。

――冬の練習ではどのようなことに意識的に取り組みましたか

 メニューとして、走り込みというのがあるのですが、みんなより1本でも多くという思いで練習を重ねていました。

――その結果変化を感じた部分はありましたか

 まだ大きく変わったなというところは今のところ感じてはいないのですが、今後も継続して意識しながら取り組んで、長期的に見て良かったなと思えるようになればいいなと思っています。

――オープン戦でのご自身のピッチングを振り返ると何点になるでしょうか

 15点くらいだと思っています。

――点数を付けた理由を教えてください

 合宿中なども登板したのですが、思ったような結果が出なくて、やっぱり秋から成長できたなと思えるような投球ができなかったというのが点数として評価した理由です。

――オープン戦で一番明確に感じた課題は何ですか

 去年の春、秋と投げてきて、それに比べて出力、つまり球のスピードであったり、キレが圧倒的に落ちてきてしまっているなということを感じているので、あと2週間できるだけ出力を上げていけるように取り組んでいきたいと思っています。

――監督やコーチ、上級生に何か貰ったアドバイスはありましたか

 やっぱり出力が下がっているというのはいろいろな人に言われていて、その中でフォームが去年の春や秋と比べてみると少し違っていて、自分に合ってないんじゃないかというような話はもらっています。

――オープン戦で昨年度と比べて成長を感じた部分はありましたか

 去年よりも大ざっぱに言うとコントロール、自分が投げたいコースに投げ分けること、これはラインを出すというのですが、ラインを出せるようになってきたと思っています。

――オープン戦で印象に残っている試合はありますか

 直近の城西国際大との試合で自分の実力の低さを痛感したというか、力負けというのをしたのでそこがすごく自分の中で印象に残っている試合です。

――オープン戦を通してチームの状態はいかがですか

 オープン戦を通して、完成度が上がってきていると思いますし、直近の試合でも負けないということがリーグ戦大事だと思うのですが、ビハインドから結構逆転している試合であったり、同点で踏ん張れている試合が増えてきているのでそこは非常にいい傾向なのかなと思います。

――チーム内で意識している選手はいらっしゃいますか

 参考にしている、そして目標にしているのはやっぱり加藤さん(加藤孝太郎、人4=茨城・下妻一)ですね。理由としてはもちろんすごくいいピッチャーですし、先発に向いているピッチャーだなと思っているので見習っていきたいなと思っています。

「一つでも多く勝てるように」

日大戦で登板した鹿田

――リーグ戦が近づいていますが今の心境はいかがですか

 もうあと2週間かという感じで、徐々に緊張というかもうすぐだなという思いで練習を重ねています。

――今シーズンの個人的な目標はありますか

 今どういう起用になるかはわかっていないのですが、先発で投げる機会があれば1勝でも多く先発としてその試合の勝利に貢献していきたいです。具体的な目標というよりかは、できることをやる感じで思っています。

――その目標を達成するために今取り組んでいることはありますか

 課題として挙げた通り、出力が落ちてきてしまっているので、出力を上げていけられるようにフォームをもう一度見直したり、瞬発的なトレーニングを入れたりしているところですね。

――対戦して特に抑えたいという選手はいらっしゃいますか

 同級生でもある宗山選手(宗山塁、明大3年)は、昨年度は一度も対戦がなかったので初対戦となると思うのですが、もし試合で投げる機会があれば抑えたいなと思っています。

――ご自身が理想像としているピッチャーはどのような投手なのでしょうか

 まずは先発して長いイニングを投げられる、マウンドを譲らない投手が1つの理想像として自分の中で持っています。

――リーグ戦で、「ここを見てほしい」というアピールポイントがあれば教えてください

 ピンチだったり、ランナーを背負う場面が多いのですが、そこで切り抜ける、もう一段階ギアを上げて抑えるというのがいいときは出来ているので、そこは見てもらえたらなと思います。

――リーグ戦での目標を何か一言で表現するとどのような言葉になりますか

 「優勝」ですかね。個人的な目標もあるのですが、チームが1つでも多く勝って優勝するのが森然たる目標だと思うので、「優勝」で表現させてください。

――最後にリーグ戦開幕に向けて意気込みをお願いします

 どのような起用になるかは分からないのですが、一つでも多く勝てるように、それに貢献できるように全力で戦います。応援よろしくお願いします。

――ありがとうございました!

(取材・編集 橋本聖、写真 田中駿祐、湊紗希)

笑顔で質問に答える鹿田

◆鹿田泰生(しかだ・たいせい)

2002(平14)年12月31日生まれ。187センチ、85キロ。東京・早実高出身。
商学部2年。投手。右投右打。先発として長いイニングを投げることを理想とする鹿田投手。マウンドを譲らずに神宮で躍動し、優勝に貢献する姿が見られるかに注目です!