【連載】春季リーグ戦開幕特集『進』 第7回 丸子達也

野球

 春季オープン戦では4番スタメンで起用され続け、輝きを取り戻した丸子達也(スポ4=広島・広陵)。打率3割台と高打率を残すことができたことは、確実に今後の自信となるだろう。最終学年を迎え、大砲としてチームに欠かせない存在となった丸子に今季の意気込みを聞いた。

※この取材は4月4日に行われたものです。

新チームでの躍進

笑顔で質問に答える丸子

――チームの雰囲気はいかがですか

 現状は結構良い方かなと思います。オープン戦でも社会人のチームには負けましたが、大学生のチームには勝っていることが多いので、この雰囲気のまま(春季)リーグ戦に臨めたらなと思います。

――野手の雰囲気はいかがですか

 結構良いですね。野手だけでなくて投手陣も良いですね。内田とかも怪我が治って、良い球を投げています。投手間でも良い雰囲気だと思います。悪いところはないです。

――新チームでの役割は

 自分はバッティングが主なので、いかにチャンスでちゃんと走者を返すかというのが持ち味です。打って返すというところかなと思います。

――きょねんのチームと変わった点

 (昨年は)エースとクリーンナップがとても力のある方々だったので、その人たちがいれば勝てるだろうという印象もありました。今はそういうことはなくて、つないでいって全員で1点を取っていこうというのが変わった点だと思います。

――それは4年生で話し合われたのですか

 そうですね、絶対に打てるというバッターもいないし絶対に抑えられるというピッチャーもいないので、みんなで1点を取って1点を守ってというのを4年で話して、チーム全体でやっています。

――新監督になって変わった点

 前の監督さん(岡村猛前監督、昭53二文卒=佐賀西)もノックを打たれたのですが、ノック全部を打つという訳ではなくて。でも今の監督さん(髙橋広監督、昭52教卒=愛媛・西条)は外野のノックまで全部打たれますね。あと、練習の時「もう1回やれ」とかその場で細かく言われますね。そういうところは良いところだと思います。

――監督からのアドバイスは

 守備面では毎回直されますね(笑)。

――キャンプで目標としていたことは

 バッティングで打率を残すということを目標としていました。いままで試合に出ていなかったので、そのぶん打率を残せるようにと監督さんにも言われていました。結果的にはオープン戦で打てて、良い感じになったとは思います。

――具体的な練習は

 全体練習が終わって、みんな個人練習をするのですが、バッティングを重視してずっと振り込みをしていましたね。

チームの顔へ

今季のオープン戦では4番として結果を残し続けてきた

――オープン戦で全試合4番を打たれていましたが

 そうですね。4番イコールチームの顔、というところがあると思うので、それに恥じないように良い打撃をしたいなと思います。監督さんにずっと4番で使ってもらっているというのは期待してもらっていることだと思うので、それに恩返ししたいです。

――ここが成長したなという手ごたえは

 大きく変わったのは打撃での積極性ですね。代打で出させていただいたときには初球から(打ちに)行こうと思っていてもなかなか行けない部分があって。それで甘い球を逃して、厳しい球を打ってしまうということがあったのですが、今は甘かったら初球でもどんどん打っていけるところが変わったかなと思いますね。

――その要因は

 今まで試合に出ていなかったので、慣れですかね(笑)。

――オープン戦で得た今後につながる収穫は

 変化球ですね。変化球を逆方向に打てるようになったかなと思います。左のスライダーが打てるようになったのは、特に良かったですね。

――今後の課題は

 打撃面でも課題はあるのですが、そこは極秘で(笑)。

――これまで苦しかった時期について

 苦しかった時期はありすぎるほどです。でも、打っていなかったということが現状なので(笑)。

――代打で起用される難しさは

 9回裏2死のときなどの、これ以上ないチャンスの場面で回されたり…「そんな場面で!?」というときもありましたね(笑)。

――怪我の調子は

 今は全然大丈夫です。術後はリハビリをしていたのですが、今はプレーには問題ないです。

――ずばりいままでの3年間は

 3年間を振り返ったら修業の場としか思えないですね(笑)。練習には入れているのに試合もそんなに出られなくて。精神面で強くなったなと思いますね(笑)。

――ことし4番で起用されたご自身で考える要因は

 現時点では、単純に武藤さん(風行、平27スポ卒=石川・金沢泉丘)がいなくなったことが大きいと思います(笑)。

――憧れる選手は

 元阪神の金本知憲さんです。広陵高出身で、一回だけ高校の練習に来られたことがありました。歩くだけで威圧感があってみんなの視線が釘付けになる、それぐらいの選手になりたいですね。

――今年の目標は

 (六大学リーグの)本塁打記録を狙いたいですね。

――今季へ向けての意気込み

 初戦が東大戦なので、初戦から一戦一勝で後先考えずにやっていきたいです。

――開幕までの過ごし方

 今までと変わらずやっていきたいですね。自分としては、いまは結構調子が良い方なので、このままリーグ戦を迎えられたらと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 上田密華)

◆丸子達也(まるこ・たつや)

1993年(平6)6月16日生まれ。187センチ。97キロ。広島・広陵高出身。スポーツ科学部4年。
オープン戦が行われた京都では、観光も楽しまれたという丸子選手。仲良しだという渡辺琢也選手(教4=東京・早実)、武居直宏選手(法4=東京・早大学院)、押川智貴トレーナー(スポ4=長野・諏訪清陵)と清水寺の近くで美味しいラーメンを食べた思い出を話してくださいました。そのチームワークでリーグ戦を乗り切ってほしいですね!