投打に宿敵を圧倒し完勝/早慶2回戦

野球
早慶2回戦
慶大
早大
(早)○吉永、内田―土屋
◇(本塁打)小野田3号3ラン、東條1号ソロ (二塁打)茂木、石井、中村

 1回戦では慶大の追い上げをかわし、約1ヶ月ぶりの勝ち星を挙げたワセダ。連敗脱出という重責から解き放たれた一戦で先発のマウンドに立ったのは昨春の優勝の立役者・吉永健太朗(スポ2=東京・日大三)であった。この期待に応えた吉永は7回を無失点抑える。打線も4番の小野田俊介(社3=東京・早実)を中心に連日の爆発を見せ、投打で宿敵を圧倒。2009年以来4年ぶりの、春季リーグ戦(リーグ戦)における早慶戦での勝ち点奪取となった。

今季初先発で勝利した吉永

 吉永にとって、期するものがあったのは間違いないだろう。思うように調子が上がらず、救援での登板が続いた今季であったが、最後の大一番で先発を任された。長らくの課題であった制球はこの日も安定せず毎回走者を許す。しかし、要所を三振で締める粘りの投球を披露。「きょうの試合をきっかけに成長して欲しい」という岡村猛監督(昭53二文卒=佐賀西)の言葉通り、来季以降再び投手陣の柱として復活することを予感させる内容であった。

 勝負強さをすっかり取り戻した打線は初回から攻勢を見せた。まず1死三塁の状況で、中村奨吾(スポ3=奈良・天理)が右翼前に適時打。さらに茂木栄五郎(文構2=神奈川・桐蔭学園)が適時二塁打で続き、2点を先制する。3回には1死一、二塁から小野田が低めの直球を技ありの流し打ち。強烈なバックスピンのかかった打球は向かい風を物ともせず右翼席へ飛び込んだ。これで一気に試合を決めたワセダはその後も小刻みに加点。最後は内田聖人(教2=東京・早実)が抑え、連勝という最高の形で早慶戦は幕を閉じた。

2試合連続で本塁打を放った小野田

 4位という不甲斐ない成績で終了したリーグ戦。『終わりよければすべてよし』という言葉はあるが、それでもこの結果に納得している選手は誰一人としていないだろう。「たくましいチームにしたい」という岡村監督の言葉からはこの夏の妥協なき努力が予想される。試合終了のサイレンが鳴り響いた瞬間から始まった次の戦い。その音が秋に向けた反撃の号砲となることを期待したい。

(記事 塩澤毅志、写真 高橋千秋、松田萌花)

★小野田がベストナイン獲得!

 リーグ戦の日程が終了し、ベストナインが決定した。優勝した明大、2位の法大の選手の中で、早大から唯一は外野手として小野田が選出された。打率は.452、本塁打もリーグトップタイの3本を放つなど、打撃面での活躍が光っただけに来季にも期待がかかる。

小野田

直近の試合結果

小野田が5打点の活躍!連敗を6で止める/春季リーグ戦 慶大1回戦(06/01)

投手陣崩壊で大敗/春季リーグ戦 法大1回戦(05/19)

立大に連敗し、優勝の可能性が消滅…/春季リーグ戦 立大2回戦(05/13)

早大打者成績
打順 守備 名前
(遊) 東條航 .209 見振    左安 三犠    左本    中飛   
(左) 白澤俊輔 .500 右安    一犠 二ゴ               
打左 江塚諭 .167                空振         
打中 中澤彰太 .000                      二ゴ   
(二) 中村奨吾 .349 右安    四球    左2 四球    遊ゴ   
(右) 小野田俊介 .452 三ゴ    右本    四球 中安         
(三) 茂木栄五郎 .270 左2    二ゴ    投犠 中飛         
(中) 大野大樹 .226 投ゴ    右安    中安 二ゴ         
(三) 石井一成 .231    見振    左2 空振            
打三 河原右京 .056                   捕邪      
(捕) 土屋遼太 .259    一邪    投犠 四球    空振      
(投) 吉永健太朗 .400    空振    左安 遊ゴ            
足立翔吾 .200                   空振      
内田聖人 .―                           
早大投手成績
名前
吉永健太朗 0.60
内田聖人 4.50