3回戦敗退でベスト4進出ならず

女子バレーボール

東日本選手権2日目の24日は2、3回戦が行われた。早大は2回戦で先日の早慶定期戦(早慶戦)でも対戦した慶大と再戦。「早慶戦の課題をつなげられた」(芹澤友希、スポ3=茨城・土浦日大)というように一度もリードを許すことなく第一セットをものにすると、その後のセットも相手を圧倒しセットカウント3−0(25−10、25−11、25−21)で快勝。続く3回戦は日体大との対戦になる。流れを手繰り寄せることができず、セットカウント1−3(22−25、22−25、25−20、21−25)で敗北を喫し目標としていたベスト4には届かなかった

 圧勝した慶大との試合から一転、同じ1部リーグで戦う日体大を前に、なかなか自分たちの流れを作ることができない。また第2、3試合と連続での試合となったことで体力面の不安も拭えなかった。それでも、第一セット後半に粘りを見せ先に20点の大台に到達した早大。しかし、タイムアウト明けから日体大の猛攻が始まった。コンビミスも絡んで一気に4連続得点を許すとそのままこのセットを落としてしまう。続く第2セット。なんとか流れを取り戻したいところだったが、終盤サービスエースによって2度のブレークを許したことが響き、このセットも取り切ることができなかった。

飯田(左)と富澤はハイタッチなど、同期同士よくコミュニケーションをとっていた

 2セットを連取され後がない第3セット。「サーブで崩すスタイルができた」(平山璃菜、スポ4=東京・文京学院大女)というように早大ペースの試合運びとなる。中盤に4連続得点を許し詰め寄られる場面もあったものの、平山の活躍もあり逆転は許さずこのセットを見事に取り切った。サーブで相手レシーブを崩しブロックを生かせば優位に立てることを再確認した早大。この流れでセットカウントをなんとかタイに持ち込みたいところだったが、第4セットは序盤から日体大にペースを握られてしまう。後半にサービスエースを含め2度の3連続ポイントを獲得し追い上げを見せるが及ばず。3回戦での敗退が決まった。

強力なスパイクを打つ浅野

日体大は春季関東大学リーグ戦で一度対戦し敗れた相手でもあった。雪辱を果たしたいところだったが、再びの敗北。しかし、「このメンバーでもセットを取れたということは秋につながる」(芹澤)というように今大会はメンバーが揃わず慣れないポジションでの出場を余儀なくされた選手もいる中、全員でカバーしあい抜群の対応力を見せたことは今後への大きな収穫となっただろう。また、今大会初戦で公式戦初出場を果たした飯田友美(商1=長野・諏訪清陵)をはじめ、控え選手の活躍が目立ったことも来季につながる大きな一歩だ。秋に輝くためには夏の練習でのレベルアップが不可欠となる。「最後までボールに食らいつくことで意識も高くなり粘りのあるチームになる」(平山)。秋、早大らしいつなぐバレーで躍動する姿が見れることを期待したい。

(記事 杉山睦美、写真 鎌田理沙、川浪康太郎)

スパイカーたちに絶妙なトスを上げる芹澤

セットカウント
早大 25-10
25-11
25-21

慶大
セットカウント
早大 22-25
22-32
25-20
21-25

日体大
コメント

平山瑠菜(学部学年=東京・文京学院大女)

――きょうの相手は、同じ関東大学リーグ1部の日体大でしたが、どう対策を立てられましたか

日体大もフルメンバーではないと聞いてまして、私たちもフルメンバーは揃っていませんでしたが、秋リーグ(春季関東大学リーグ戦)でも当たりますし、しっかり勝負する試合だと思いました。春リーグ(春季関東大学リーグ戦)の反省で、中に中に攻めてしまったのがあったので、サーブでしっかり外に攻めようと話していました。

――みなさんのサーブの調子は良かったのでしょうか

部分的に見れば、サービスエースも何本かありましたし、やはり3セット目が取れたのは、サーブで崩すスタイルができたからこそだと思うので、自分たちが調子の良いときだけではなく、常にサーブで攻めるというのを徹底できればことができるようにならなければと思います。

――チームのブロックについては

きょういくらかレフトに対しては、普段がリベロの中川(知香、スポ3=神奈川・橘)も、タッチやブロックポイントを取っていました。ただ日体大みたいに相手で3枚ブロック相手に打てたり、攻撃が速くなると裏の攻撃に対するブロックはまだまだだと思うので、そこは頑張らなければと思います。

――今季女子バレーボール部は、『粘りと決定力』とコンセプトを掲げていましたが、点数でいうとどのくらい達成できていたと思いますか

チームで主導してそういうコンセプトを掲げて、もちろんこの半季で成長した部分もありますが、もう半季の伸びしろの意味を込めて、半分の50点くらいかなと思います。

――では、その50点を埋めるために、夏はどうやって練習をしていきますか

バレーボールって、「誰かがこんなに頑張ったから、自分も頑張ろう」といった、目には見えないものがあると思います。諦めず最後までボールに食らいつくといった姿を仲間同士見せることによって意識も高くなって、粘りのあるチームになると思います。そういったところを、夏は頑張りたいです。

芹澤友希(スポ3=茨城・土浦日大)

――昨年と同じ3回戦敗退という結果について、率直な感想をお願いします

センターコートに立つという目標の1個でもある大会なのですが、自分たちは東日本(東日本大学選手権)でベスト4という目標を立てていて、メンバーが欠けている中でも勝つということは大事だと思うので、とても悔しいです。

――ストレート勝ちを収めた2回戦の慶大戦を振り返って

一度早慶戦で当たってある程度相手のバレーを分かっていたので、そこをもう一度確認してやろうということで臨みました。しっかり1本目を上げるとか、早慶戦の課題をつなげられた試合になったと思います。

――2回戦と3回戦は連戦となりましたが、疲れは感じましたか

2回続けてやるということがあまりないので、体力的にも負担になっていた部分はありました。ですが、勝ちたい気持ちがあったので、終わってみて疲労感はあるのですが試合をしている時は集中してできていたと思います。

――3回戦の日体大戦は敗れしましたが1セット奪いました。試合を振り返っていかがですか

春リーグで戦って1ー3で負けて、相手のバレーも変わっていて自分たちも人数が欠けていてという状況で、春リーグ対戦した時とは違う面もあったのですが、このメンバーでもセットを取れたということは秋リーグにつながると思います。

――リーグ戦とメンバーが違う中で、セッターとしてどのような工夫をしましたか

前衛が2枚しかいないので、スパイカーがきつい部分があったと思うのですが、キャプテンのバックアタックを加えてできるだけ3枚で攻撃しようと考えていました。あとから入ってきた浅野(泉里、文3=岐阜)もいいスパイクを打ってくれたので、調子がいいところにどんどん上げていこうと思っていました。

――最後に、秋リーグに向けた意気込みを聞かせてください

3回戦敗退ということで悔しい思いをしたのですが、得るものもあったと思うので、春リーグで課題になった部分や東日本で課題になった部分をもう少し徹底して課題を克服して、秋リーグで春よりも上にいけるように頑張ります。

富沢結花(スポ1=東京・文京学院大女)

――日体大とはリーグ戦でも対戦しましたが、どのような対策をしましたか

メンバーが変わっていたので、特別な対策なかったと思いますが、ずっと練習をしてきた中で一歩目を高く飛ぶことやブロックを前に出すということをしっかりやろうと思っていました。

――スパイクの調子も良かったように見えましたがご自身ではどうでしたか

慶大戦の時に全然ダメで、やばいなと思い頑張ってトスと合わせられるように意識しました。日体大戦ではしっかり打てたので、良かったと思います。

――リーグ戦の時の怪我は治りましたか

肩は治らないのですが、良くはなっています。

――同じ一年生の飯田友美選手(商1=長野・諏訪清陵)が今大会で公式戦初出場となりましたが、一足先に公式戦に出られていた身としてどのようなサポートをしましたか

「いろいろ言ってね」とは言われていたのですが、とても落ち着いてできていたので特別言うこともなかったです。少しこういう風に構えててねという指示はしましたが、これといって何も言ってないです。

――今季の公式戦は終了となりますが、今季を振り返るといかがですか

大学バレーをしっかり深く知れたと思います。

――夏の練習はどのようなことを意識して行いますか

この東日本(東日本大学選手権)も目標だったのですが、レセプションの連携率や決定率など精度的なものもしっかり上げていかなければならないと思います。レセプションで自分が結構狙われるので、1本目の高さをしっかりして1本目のを取ってからもきっちり打てるように練習していきたいです。