「自分1人の力では成し遂げられなかった」(丹下主将)/優勝コメント集

庭球男子

 絶対王者ゆえの重圧を跳ね除け、前人未到の全日本大学対抗王座決定試合(王座)17連覇を達成した早大庭球部男子。今回は出場選手とこの大会をもって引退する4年生のコメントをお届けします。

表彰状などを手にする選手たち

◆S2 丹下将太主将(教4=東京・早実)

テイクバックをする丹下

――まず、ダブルスの試合を振り返っていかがですか

3試合のうち2試合落としてしまってかなり落ち込んでいます。実力不足を痛感しました。しかし、試合は終わっていないのですぐ切り替えて、「シングルスでこの負けを取り返す」と強い気持ちを持って戦いました。

――シングルス試合を終え、王座が決まった時はどのような気持ちでしたか

ほっとしました(笑)。自分の試合結果がチームの勝敗を分けるという局面だったので、経験したことないくらい緊張しました。最後、勝ってヒーローになれて良かったです。

――シングルスの試合を振り返っていかがですか

ファーストセットを落としてしまいかなり焦りました。経験したことないプレッシャーに押し潰されそうになりました。セット間でトイレに行き、鏡で自分の顔を見ました。そこで不安そうな表情をしているのが自分自身でもよく分かりました。「このままではダメだ。ラスト1試合出し切って仲間を笑顔にする!」と自身に言い聞かせ、顔を洗い気持ちを入れ直しました。そこから、今まで努力してきたことを信じて、仲間の応援に全力で応えました。みんなの力で逆転勝ちできました。ありがとうございました。

――王座17連覇が実現し、どのように感じましたか

今まで目標にしていたことを達成できてうれしかったです。自分1人の力では成し遂げられなかったと思います。一緒に戦ってくれた仲間には本当に感謝しています。喜びを全員で分かち合いたいと強く思いました。

――丹下主将率いるチームはどのようなチームでしたか

何事も全力で頑張れるチームだったと思います。テニス、勉強、遊び全てにおいて全力で取り組む部員が多かったと思います。そのため、どのチームよりもエネルギッシュなチームづくりができたと思います。

――4年間の庭球部での生活はどのようなものでしたか

部活動に行きたくないと思う日もありました。それでも頑張って続けて良かったと思います。辛いことも楽しいことも一緒に経験した最高の仲間に出会い、最高の景色を見られたからです。部活に入らず飲み明かす選択もできましたが、部活に入り仲間と同じ目標に向かって熱くなった経験はお金では買えません。一生の財産になりました。最高の学生生活を送れて満足しています。

――今後の予定はありますか

お世話になった方々に感謝を伝えます。その後は髪を染めて仲間とショット対決して大学生デビューします。

――俺たちが

王座ですよと

◆D2 増田健吾副将(社4=東京・早実)

勝利を喜ぶ増田(左)

――試合を終えた直後はどのような気持ちでしたか

今年度の団体戦全勝が懸かっていた試合だったので、勝ってホッとしました。最高のかたちで引退試合を締めくくることができてうれしかったです。

――王座17連覇が実現し、どのように感じましたか

連覇というプレッシャーから一気に解放されて安心しました。

――丹下主将率いるチームはどのようなチームでしたか

爆発力のあるチームでした。丹下が部員の心に火をつけてくれたからだと思います。

――4年間の庭球部での生活はどのようなものでしたか

波あり谷ありな4年間でした。多くの人に支えられ、さまざまなことを学び、人として成長できたと思います。

――今後の予定はありますか

今までできなかったことと、これから社会人になったらできないことを全てやりきります。

――俺たちが

王座だ!!!

◆S1 白石光(スポ4=千葉・秀明大秀明八千代)

ボールの行方を見る白石

――まず、ダブルスの試合を振り返っていかがですか

序盤が肝心だと思っていましたが、相手の勢いに押され先にブレイクを許してしまいました。その中でリターンゲームをブレークするなど、逆転できそうな時もありましたが、なかなか流れを掴めず苦しい展開のまま試合が終わってしまいました。丹下とはジュニアからの6年目のペアリング最後の試合だったので勝ちたい気持ちはありましたが残念な結果となりました。

――シングルス試合を終えた直後はどのような気持ちでしたか

やはり最後負けると団体戦で勝利した感覚というのが薄れてしまうのは自分が一番理解していて、そうさせたくないという思いで戦っていたので申し訳ない気持ちでいっぱいでした(笑)。約2年間S1というエースのポジションでシングルスに出場し、声援に囲まれた中での試合を何度も経験してきました。それがこれで最後になると思って悲しさも込み上げてきました。

――シングルスの試合を振り返っていかがですか

藤原との試合は過去の試合を振り返っても長丁場になるのは試合前からわかっていました。自分から責めていこうとトライしてもカウンターにやられて徐々に前にいけなくなっていたと思います。終わってみればそれでも前向きにトライし続けた方が良かったと反省してますがあの局面、場面でそこまで頭が回りませんでした(笑)。負けはしましたが本当にいい試合、良い引退試合だったと思います。楽しかったです。

――王座17連覇が実現し、どのように感じましたか

最高のチームだったなと感じます。1年間この瞬間の為にチームで活動してきた成果だと感じます。自分自身はメンバーとしてこの王座優勝という時を3度経験できました。これは本当にこれからの人生の財産になると思います。貴重な経験でした。

――丹下主将率いるチームはどのようなチームでしたか

明るくメリハリのあるチームでした。

――4年間の庭球部での生活はどのようなものでしたか

こんなにチームのために、誰かのために、頑張ろうと思えるようになったのは庭球部のおかげです。そしてここまでの絆が生まれるとも思っていませんでした。最高です。

――俺たちが

王座だ

◆S4 渡部将伍(教4=東京・早実)

雄叫びをあげる渡部

――ご自身の試合を終えた直後はどのような気持ちでしたか

有終の美を飾ることができず悔しかった気持ちもありますが、最後に早稲田の庭球部のレギュラーとして試合に出場できたことに感謝の気持ちがいっぱいでした。

――王座17連覇が実現し、どのように感じましたか

この日のために1年間全力で取り組んできたので自然と優勝が決まった瞬間は感動でなんとも言えない感情になりました。それとともに引退がすぐそこまで来ていることに残念な気持ちもありました。

――丹下主将率いるチームはどのようなチームでしたか

活気があり、辛い時でも全員で励まし合って壁を乗り越えることができたチームでした。

――4年間の庭球部での生活はどのようなものでしたか

入学当初はレギュラーになれる実力がなく、レギュラーは自分にとって大きな高い目標でした。しかし、諦めることなく高みに向けて挑戦し続け、周りの支えもあり最後はレギュラーとして試合に出場できるようになりました。高みに向けて挑戦することの大切さ、そして仲間と協力して同じ目標に向けて全力で取り組む時間は自分にとって大きな財産になりました。新鮮で刺激的な日々を感じさせてくれた4年間の庭球部生活に心から感謝しています。ありがとうございました。

――今後の予定はありますか

社会人になってもテニスは続けるのでまた気持ちを新たに頑張ります。

――俺たちが

王座だ!

◆S5 小久保蓮(スポ4=愛知・名古屋)

テイクバックする小久保

――試合を終えた直後はどのような気持ちでしたか

勝ててほっとしたって感じでした。隣の2つのコートが危ない状況だったので勝ち切れて良かったです!

――王座17連覇が実現し、どのように感じましたか

素直にうれしいです。僕たちの代も連覇をつなげることができて安心しています。

――丹下主将率いるチームはどのようなチームでしたか

最高のチームでした。先輩後輩関係なく、仲のいいチームという印象が強かったです。

――4年間の庭球部での生活はどのようなものでしたか

とても充実していました。辛いこともたくさんありましたけど、それ以上に感動することや達成感を味わうことができました。

――今後の予定はありますか

今後は資格の勉強や卒論などに励んでいきたいと思います。

――俺たちが

王座だ!!!

◆則松夢樹(スポ4=茨城・土浦第二)

――王座17連覇が実現し、どのように感じましたか

素直に嬉しかったのもありますが、色々なプレッシャーから解放されて気持ちが軽くなりました。ここまで頑張ってきて良かった、諦めなくて良かったと改めて思いました。

――丹下主将率いるチームはどのようなチームでしたか

「熱い」の一言に尽きるチームだったと思います。

――4年間の庭球部での生活はどのようなものでしたか

正直、きついと思う瞬間の方が多かったです。ただ、それ以上に同期やチームメイトと会うのが楽しくて乗り越えることが出来ました。また、主務の仕事をする中で人間的に大きく成長できたと考えています。

――今後の予定はありますか

一旦、普通の大学生がやっている事を満喫したいと思います。髪染めたり、旅行行ったり。

――俺たちが

王座だ!!!!って言うのが正解ですかね。

◆尾形健悟(スポ4=香川・大手前高松)

――王座17連覇が実現し、どのように感じましたか

来年も18連覇を成し遂げてほしいと思いました。

――丹下主将率いるチームはどのようなチームでしたか

オンオフの切り替えがハッキリとしたチームでした。

――4年間の庭球部での生活はどのようなものでしたか

あっという間で、今までの人生の中で1番楽しい4年間でした。

――俺たちが

王座だ

◆小林匠トレーナー(スポ4=東京・大泉)

高畑とボールを使ったアップをする小林匠(左)

――王座17連覇が実現し、どのように感じましたか

勝つことができて本当にうれしかったですが、それ以上に、ほっとしたというのが本音です。今だから笑い話ですが、準決勝だけでなく決勝の日まで寝坊する部員がいて、決勝当日の朝まで、まだ隙のあるチームだと不安に感じていました。そんなチームで臨んだ慶應との決勝戦でしたが、やはり簡単な試合はひとつもなく一瞬も気が抜けませんでした。しかし、丹下が勝ちを決めたあの瞬間、うれしかったと同時に、これで後悔なく引退できるという気持ちになりました。

――丹下主将率いるチームはどのようなチームでしたか

「やる時はやる。」そんなチームだったと思います。早稲田は一人ひとり本当に個性の強い部員が集まっていて、このチームをまとめるのは正直難しかったと思います(笑)。しかし、丹下をはじめとする4年生が、持ち前のノリの良さとパッションで部全体を盛り上げ、全員が同じ方向に全力で行動することできたと思います。チーム全員の力が一つになったその瞬間のエネルギーはとてつもなく大きく、他の大学を圧倒できる最強のチームでした。

――4年間の庭球部での生活はどのようなものでしたか

いろんな意味で、刺激の強い4年間でした。私は、テニスを全く知らない、トレーナーの知識も全くないまま、全国大会を何十連覇もしているこの庭球部に入部しました。この4年間、練習や大会への帯同はもちろん、部員との何気ない日常ですら日々新鮮で、多くのことを学ぶことができました。自分の力だけでは絶対に実現することできなかった全国制覇という目標も達成することができ、学生トレーナーとして入部させてくれたこの部には感謝してもしきれません。また、部員が巻き起こすさまざまな喜劇も最高に面白かったです(笑)。

――俺たちが

王座だ!!!

◆S3 高畑里玖(社3=兵庫・相生学院)

サーブを打つ高畑

――ご自身の試合を終えた直後はどのような気持ちでしたか

とにかく悔しかったです。自分の一本は取らなければいけなかったので申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

――試合を振り返っていかがですか

出だしが悪く、先に相手にリードを許してしまいました。中盤になるにつれて試行錯誤(しこうさくご)し、少しずつ自分の流れになってセカンドセットを取る事ができましたが、ファイナルセットでも先にリードされてしまいました。最後は応援の力もあり3ー5から5ー5まで気持ちで粘れ、強くプレーすることができましたがそこからは相手の方が上手でした。

――王座17連覇が実現し、どのように感じましたか

昨年に続き、前人未到の17連覇ができてうれしいです。

――丹下主将率いるチームはどのようなチームでしたか

みんなが小さい時から切磋琢磨(せっさたくま)してきた仲間たちだったのでとにかく仲が良く元気のあるチームだったと思います。

――来年度はどのような王座にしたいですか

最高の同期、後輩たちと18連覇したいです。

――俺たちが

王座だ

◆D2 池田朋弥(スポ3=愛知・誉)

勝利を喜ぶ池田(右)

――ご自身の試合を終えた直後はどのような気持ちでしたか

ひとまずチームに一勝を持ってこれてホッとしました。出場したD2は必ず勝たないといけない試合だったので緊張しましたが、勝ててよかったです。

――王座17連覇が実現し、どのように感じましたか

正直連覇というのはあまり意識しておらず、目の前の試合に勝つことだけを意識していました。しかし、大会を終え17連覇できて本当に良かったと思います。

――丹下主将率いるチームはどのようなチームでしたか

一人一人個性が強く、みんな仲が良かったと思います。

――来年度はどのような王座にしたいですか

来年は、主力であった4年生が抜け、非常に厳しい戦いが待っていると思いますが、必ず王座優勝して引退したいと思います。

――俺たちが

王座だ

◆D3 吉野郁哉(スポ3=兵庫・西宮甲英)

ガッツポーズをする吉野

――試合を終えた直後はどのような気持ちでしたか

負けそうになっていたので、そこから逆転して勝てたのがよかったです。

――王座17連覇が実現し、どのように感じましたか

今年は初めて選手として出場したため、達成感がとてもありました。また、サポートの方の応援が本当に力になり、今まで以上のプレーをすることができました。本当に勝ててうれしいし、今まで頑張ってきて良かったと思える瞬間でした。

――丹下主将率いるチームはどのようなチームでしたか

幼い頃から知り合いの方が多く親近感がありました。楽しく1年過ごすことができて濃い時間でした。

――来年度はどのような王座にしたいですか

まず王座に出場できるようにしたいと思います。かなり厳しい戦いになることが予想されるため、それまでの準備の面で自分たちが一番努力してきたと言えるように、必死にラストイヤー駆け抜けたいと思います。

――俺たちが

王座だーーーーー!

◆S6 山口柚希(スポ2=鹿児島・鳳凰)

スライスを構える山口

――ダブルスの試合を終えた直後はどのような気持ちでしたか

苦しい時間もあって正直心が折れかけていましたが、セカンドセット以降立て直すことができて良かったです。全力で応援、サポートしてくれてる人たちの前で勝ってチームを勢い付けられて良かったです。

――シングルスの試合を終えた直後はどのような気持ちでしたか

まず、試合前の話になるんですが、ダブルス負けてしまった丹下さんが落ち込んでるのを見ました。僕は本当にお世話になったので、結果で恩返ししたい一心で戦いました。隣で丹下さんも試合してて、一緒に戦って2人とも勝てて本当にうれしかったです。なかなか大事な場面で試合が回ってきて緊張しましたが、みんなのために一勝持って帰ることができて良かったです。

――王座17連覇が実現し、どのように感じましたか

ほんとに嬉しいです。心の底から喜びました。

――丹下主将率いるチームはどのようなチームでしたか

最強で最高のチームでした!

――来年度はどのような王座にしたいですか

今年は4年生主体の心強いチームでしたが、来年からは苦しい戦いが待ってると思います。それを跳ね返して絶対勝ちたいです。

――俺たちが

王座だぁ!!

(取材、編集 佐藤豪、田島璃子)

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