目指すは17連覇 初戦は福岡大に快勝/男子2回戦

庭球男子

 愛媛県総合運動公園テニスコートで行われた全日本大学対抗王座決定試合(王座)初戦は、1回戦を9ー0で勝ち抜いた福岡大との戦いとなった。大会優勝、そして17連覇を目指している早大。2回戦の9試合全てストレートで順当に下し、あすの準決勝に駒を進めた。

 

フォアハンドを打つ山口柚希(スポ2=鹿児島・鳳凰)

 ダブルスは、3面にD1からD3の全てが入った。D1の白石光(スポ4=千葉・秀明大秀明八千代)丹下将太(教4=東京・早実)組は、1ゲーム目こそブレークされるも、連携の取れた冷静なプレーで6ー3、6ー0で快勝した。D2の増田健吾(社4=東京・早実)池田朋弥(スポ3=愛知・誉)組は、2セット目に苦戦を強いられた。池田のサーブや増田の角度の付いたボレーで点を取るが、気迫あふれる相手のプレーに押され、不運なミスが重なる。しかし、ベンチコーチの藤岡凌大(文構3=東京・早実)の熱い声かけもあり、タイブレークは相手に1点のみを与える意地を見せた。D3の吉野郁哉(スポ3=兵庫・西宮甲英)山口柚希(スポ2=鹿児島・鳳凰)組は試合開始から山口の力強いサーブとストロークで相手陣形を崩し、吉野が冷静にネットプレーを決めるかたちで得点を重ね、いきなり3ゲームを連取する。その後ブレークを許す場面もあったが、序盤のリードを守り抜き、6ー3で第1セットを獲得する。続く第2セットは互いにゲームを奪い合う展開となったが、ゲームカウント3ー4から吉野・山口組が息のあったプレーで4ゲームを連取。この試合をものにした。

 「9ー0で!」という声が響く円陣で開始した午後のシングルス。最初に入ったのはS4の渡部将伍(教4=東京・早実)とS5の小久保蓮(スポ4=愛知・名古屋)だ。渡部は1セット目は6ー1で取るも、低いバックハンドラリーを展開する相手に対し、集中が途切れたか、僅かなミスが出る。第2セット序盤のゲームを失い、0-2となり相手に勢いを与えるも、終盤には集中力を取り戻し、ロングラリーの中で、前衛に上がった相手に対してロブで頭上を抜くなどで会場を沸かせた。6ー4で第2セットを取ると、安堵の表情を浮かべた。S5の小久保はサーブ、ストローク共に圧倒し、冷静に勝利した。

渡部のベンチコーチとして声を掛ける田中瑛大(スポ3=神奈川・湘南工大付)

 次に試合に入ったのは、S3の高畑里玖(社3=兵庫・相生学院)とS6の山口だ。山口は第1ゲームでいきなりブレークに成功すると、続く第2ゲームでは力強いサーブを打ち込む。相手に思うような返球をさせず、このゲームも獲得する。その後は前後への揺さぶりもかけてポイントを重ね、6ー2で第1セットを獲得する。プレーごとに見せるガッツポーズやチームメートの応援の声を受けてリズムに乗ったか、第2セットでもテンポ良く得点し、相手に1ゲームも許すことなくこのセットを獲得。早大の団体戦勝利を決定づける5勝目を持ち帰った。 S6の高畑は体を大きく使って放つショットでラリーをしぶとくつなぎ、相手のミスを誘うことで序盤から着実に得点を重ねる。デュースまでもつれたゲームもしっかりとものにし、6ー0で第1セットを獲得する。第2セット中盤ではわずかにアウトになる場面やネットにかかる場面が増える時間帯があったものの、終盤にかけて多彩なショットやサーブによる得点が見られるようになり、6-3でこのセットを獲得。苦しい時間帯を乗り越えた高畑がストレート勝ちを収めた。

 

チームの応援を受ける白石

 最後に、S1の白石とS2の丹下の試合が行われた。白石は、スライスを多用し、速度のあるサーブを打つ、特徴的なテニスを展開する相手に対し調子が狂わされる場面もあったが、ストロークをつながず早いにタイミングでネットプレーに展開し、着実にポイントを重ね、6ー1、6-1で勝利した。丹下は安定したプレーで相手のミスを誘い、またチャンスは確実に手にし、短時間で試合を勝ち取った。

 あすの相手は昨年の準決勝と同じ、近大だ。関西第一代表として参加する近大は、全日本学生選手権でも上位に食い込む成績を残している強豪校だ。油断できない戦いとなるが、チーム全体として士気を高め合い、勝利したい。

(記事 佐藤豪・田島璃子 写真 佐藤豪・田島璃子)

結果
◯早大 9ー0 福岡大
D1 白石・丹下
(BC 小林大修、文構4=東京・早実)
田畑・酒井
6-3、6-0
D2

増田・池田

(BC 藤岡凌大、文構3=東京・早実)

藤浪・山県
6-2、7-6(1)
D3

吉野・山口

(BC 清水巧弓、スポ3=滋賀・光泉カトリック)

辻、藤井
6-3、6-4
S1

白石

(BC 清水)

6-1、6-1
S2

丹下

(BC 小林)

藤浪
6-1、6-1

S3

高畑

(BC 増田)

藤井
6-0、6-3
S4

渡部

(BC 田中)

牟田
6-1、6-4
S5

小久保

(BC 小林)

高妻
6-0、6-1
S6

山口

(BC 藤岡)

泊口
6-2、6-0