関東学生選手権(夏関)は大会2日目。この日は男女単複の2回戦が行われ、早大からは男子シングルスに5選手、女子シングルスに6選手、女子ダブルスに1組が出場した。10月に全日本大学対抗王座決定試合(王座)を控える上級生が多く出場する男子シングルスは4選手がいずれもストレートで勝利し、ベスト16入りを決めた。女子シングルスでは今大会ベスト4入りを期す梶野桃子(社2=京都外大西)とルーキーの金子さら紗(スポ1=埼玉・浦和麗明)の2人が勝利を挙げた。一方、女子ダブルスの梶野・渡辺優夢(社2=兵庫・相生学院)組はフルセットに敗れ2回戦敗退となった。
バックハンドを構える渡部
予選と前日の本戦1回戦を勝ち抜き、男子シングルス2回戦に臨んだ渡部裕貴(教2=東京・早実)は日大の手嶋と対戦。手嶋はバックハンドのクロスラリーを軸に組み立てる渡部と似たプレースタイルの選手。第1セット序盤はしぶとくラリーをつなぎ、得点を重ねた渡部だったが、「自分の方が手数が少なく、うまくかわされてしまった」と決め手を欠き、第1セットを2-6で落としてしまう。第2セット、ネットプレーを増やすなど相手に揺さぶりをかけた渡部だったが、鋭角に刺してくる相手の右対角方向へのショットに苦しめられ、自分のペースに持ち込むことはできず、2-6で落とし、悔しい2回戦敗退となった。
ポイント間に話し合う梶野・渡辺組
女子ダブルス2回戦には梶野・渡辺組が登場。試合開始からサーブミスなどでいきなりブレークを許し、2ゲームを連取された梶野・渡辺組だったが、第3ゲームからは落ち着きを取り戻し、テンポの早いボレーなどで得点、3ゲーム連取で逆転する。その後もロングラリーを制するなど、6-4で第1セットをものにする。続く第2セット開始直後に雨が降りだし一時中断を挟む。再開後は明大のペースで試合が進み、3-6でこのセットを落とし、セットカウントはイーブンに。迎えた10ポイントマッチのファイナルセットも9-11と競り負け、2回戦敗退となってしまった。
男女合わせて唯一ダブルス2回戦に駒を進めていた梶野・渡邉組が2回戦敗退となったことで、早大のダブルスは大会2日目で姿を消す悔しい結果となってしまった。今後、選手によってはしばらく学生大会のない期間が続くことになる。モチベーションの面で難しい状況となるだろうが、次回以降の大会で結果を残すため、勝負の期間となりそうだ。
(記事・写真 佐藤豪)
結果
男子シングルス
▽2回戦
〇白石光 [6-2、6-1] 中野龍一郎(日大)
〇田中瑛大 [6-3、6-4] 守谷岳(筑波大)
〇高畑里玖 [6-3、6-4] 手塚有莉(東国大)
〇池田朋弥 [6-2、6-1] 岡部悠希(日大)
●渡部裕貴 [2-6、2-6] 手嶋海陽(日大)
女子シングルス
▽2回戦
〇梶野桃子 [6-4、6-2] 松田栞(立大)
●渡邉優夢 [5-7、5-7] 堤華蓮(慶大)
●宮田萌芳 [0-6、3-6] 鈴木渚左(明大)
●河野瑞生 [1-6、1-6] 大川美佐(慶大)
〇金子さら紗 [7-6(5)、6-1] 阿部咲良(東海大)
●平田葵[6-2、4-6、7-10] 南口亜美(筑波大)
女子ダブルス
▽2回戦
●渡辺優夢・梶野桃子 [6-4、3-6、9-11] 徳安莉菜・鈴木渚左
コメント
渡部裕貴(教2=東京・早実)
――まず、昨日の1回戦を振り返ってみていかがですか
自分の中で戦術に迷いがあって、結構戦術ミスがあったのですが、途中から修正できて要所を抑えられたのは良かったと思います。
――今日の試合を終えての率直な感想は
まだまだ実力不足で、全てにおいてもっとレベルを上げないとこれから勝っていくのは厳しいのかなと感じました。
――どのようなことを考えて今日の試合に入りましたか
自分の練習してきたプレーをしっかりとやるだけだなと思って入りました。そのプレーはやれていたかなと思うのですが、自分の勝負する部分で相手の方が上だったので。やりたいことも相手と似ていましたし、先にそれをやられたという感じです。
――今日の試合について伺います。まず第1セットを振り返ってみていかがですか
最初の方はゲームポイントがあったりして、1ポイント1ポイントもっと覚悟を持って、やることを決めてできたのかなと。後半はズルズルと押されていって、自分の方が手数が少なくて、うまくかわされてしまったなという感じです。
――第2セットを振り返ってみていかがですか
自分の中で変えていこうと。ネットプレーを増やそうと考えたのですが、ネットに行ってもミスは出ますし、ベースの部分で僕の方が分が悪い部分があったので、うまく変えられた部分はあったのですが、大きくは変えることはできませんでした。大宮は風が強くて難しいショットを要求される部分が多々あるので、もっと繊細な細かいショットを練習しないとなと思いました。
――相手のプレーで苦戦したのはどのような部分でしたか
しっかりとフォアハンドに回り込んで、バックのクロスラリーからフォアハンドに回り込んで相手のバックに刺して、浮いたボールを打って前に出るという自分と同じタイプだったのですが、相手の方がバックのクロスラリーも良くて、回り込みの時の逆クロスが結構鋭角に来ていて、そこが自分としては厳しかったです。相手の回り込みの逆クロスが苦しいショットでした。
――次回以降の大会に向けて意気込みをお願いします
新進(関東学生新進選手権)にも僕はまだ出ますし、王座も僕が出るかは分かりませんが、完全なオフ期間というわけではないので。王座まで出る出ないは別にしっかりと練習していきたいと思います。新進もそんなに遠い話ではないので、やれることをしっかりやっていかないと自分はまだまだ勝てないなと感じました。