梶野は永田に惜敗 18日は3選手が勝ち上がる(女子)

庭球男子

 全日本学生選手権(インカレ)3日目は雨の影響で女子シングルス2回戦は全試合を消化できず、一部の試合が行われた。3日目の試合には早稲田からは5人の選手が出場。ルーキーの谷美七海(スポ1=愛知・誉)、梶野桃子(社1=京都外大西)は敗れてしまったものの、他の3選手は3回戦へと駒を進めた。

 

善戦するも惜しくも敗れた梶野

 松本妃那(スポ4=福岡・柳川)の第1セットはショートクロスを切り込まれるなど、思うように攻められずに1-6で落としてしまう。しかし第2セットは、強気にプレーを展開。一気に試合の雰囲気を作り、見事6-2で奪い返した。10ポイントタイブレークの第3セットも攻めの姿勢は揺るがず、ポイントを連取して勝利をつかんだ。1年生の梶野の相手はシードを持つ慶大の永田杏里。相手の特徴を分析して臨んだものの、第1セットを1-6で落とす。しかし第2セットは「後悔したくない」と、積極的に攻め、第1ゲームを取る。その後も力強いボールとどこまでも追う脚力で6-2に。第3セットへ持ち込んだ。「(相手は)やるべきことをやってきた」と梶野が言うように、第3セットは相手の安定したプレーが続き、6-10で試合が終わった。格上相手にあと一歩まで迫る善戦となったが、梶野からは悔しさがあふれていた。明治の一番手、吉田明日香と対戦した谷は、鋭く深いストロークに対応しきれずミスが続く。第2セットはロブラリーを展開するなど工夫をし、3つのゲームを取るものの、修正する前に試合が終わってしまった。

 石川琴実(社3=東京・白鵬女子)は第1セット、厳しいコースに打とうとするあまりフォアハンドのミスが続いてしまい、4-6で落としてしまう。第2セットでは気持ちを切り替えて臨み、ストロークを左右の深いコースに決めて10ポイントタイブレークに持ち込む。「目の前の1ポイントに集中して」(石川)というように、中盤に引き離してもポイントを立て続けに取り、同じく10ポイントでまさかの逆転負けを喫した昨年のインカレの雪辱を果たした。神鳥舞(スポ2=東京・早実)は第1セット、相手がラリーの早い段階でミスを続けたことや、打ちにいったストロークがすぐ決まったことから、テンポよく6-1で獲得する。第2セットは相手も反撃に出て、第1セットのように速くは決着をつけられなかったが、それでも優位に試合を進め、6-4で試合を締めくくった。

 

10ポイントタイブレークを制した石川

 今回行われた2回戦に出場した1年生の2人はともに予選から勝ち上がった選手であった。本戦に出場し、トップクラスの選手たちと戦えたという経験値は今後に活きてくるであろう。大会4日目は残りのシングルス2回戦と3回戦が行われる。連戦が続き、相手のレベルもどんどん高くなるが、選手たちはベスト16をかけて試合に臨む。

(記事・写真 山床啓太、田島璃子)

結果

女子シングルス
▽2回戦
○石川琴実 [4-6、6-2、10 -4] 中島美夢(亜大)
〇神鳥舞 [6-1、6-4] 藤田わか(関学大)
●谷美七海 [0-6、3-6] 吉田明日香(明大)
○松本妃那 [1-6、6-2、10 -7] 古賀麻尋(立命館大)
●梶野桃子 [1-6、6-2、6- 10] 永田杏里(慶大)

コメント

石川琴実(社3=東京・白鵬女子)

――予選から試合が続く中でコンディション的にはいかがですか

コンディションは悪くないというかこのコートにも慣れてきていい緊張感でできているなとは感じています。

――ファーストセットはフォアハンドの状態があまり良くないように見えましたが実際はいかがでしたか

相手がしつこいラリーをして、すごく拾ってくる相手だったのに対して、少し逃げてしまっていた部分がありました。際どいところばかりを狙いすぎていてミスが続いてしまっていたので、自分のフォアに自信を持ちきれないまま進んでしまった感じでした。

――セカンドセットではどのように修正していきましたか

セカンドでは相手とちゃんとラリーして、いける球だけいくと決めてやっていました。

――ファイナルセットは中盤以降引き離して勝利しましたが、振り返っていかがですか

昨年、私は10ポイントで7-2からまくられて負けていたのでリードした時にまた同じかなと思って。その時は勝ちを見すぎてしまっていた部分があったので、目の前の1ポイントに集中して戦うようにしました。

――次の試合に向けての意気込みをお願いします

明日になると思いますが今日の反省も活かして自分の100パーセントを出しきりたいと思います。

梶野桃子(社1=京都外大西)

――シード選手との対決でしたが、どのような準備をしてきましたか

実際に当たったことはありませんでしたが、動画などを見て相手の弱点を分析して準備してきました。

――1-6で敗れた第1セット、巻き返して勝ち取った第2セットをどう分析しますか

1セットはそこ(相手の弱点など)を意識しすぎて、力を出し切れずにあっさり落としてしまいました。第2セットは割り切って、自分の力を出しきらないと絶対後悔すると思いました。やるべきことをちゃんとやって、吹っ切れて、いいプレーができたと思います。

――格上との試合にあと一歩のところで敗れましたが、今後に生かせることはありましたか

第3セット、相手との差はそこまでないと思いましたが、(相手は)やるべきことをちゃんとやってくるし、そこが強い人との差だなと思いました。一つ一つのショットの精度もまだ足りないと思ったので、頑張ります。