明暗分かれたシングルス2回戦 男子は順調な戦いも、女子は5人のシード選手が敗れる結果に

庭球男子

※早稲田大学学生生活課からの要請に伴い、対面での取材ができなかったため、インタビューのみをオンラインで行いました。

 雨による1日の中止を挟んで関東学生トーナメント(春関)は3日目を迎えた。この日は男子シングルスと女子シングルスの2回戦が行われ、シード組と1回戦から勝ち上がってきた選手たちが試合に臨んだ。男子シングルスでは高畑里玖(社2=兵庫・相生学院)と池田朋弥(スポ2=愛知・誉)が同士討ちを制して3回戦進出。また、ノーシード組も11人中、6人が勝ち上がった。女子シングルスは多くの選手が2回戦で姿を消す苦しい戦いに。シード選手の8人中、5人が敗れてしまった。一方、ノーシードの選手では、ルーキーの渡邉優夢(社1=兵庫・相生学院)が3回戦進出を決めた。

 

結果

男子シングルス
▽2回戦
●小林大修 [6-1、0-6、8- 10] 守谷岳(筑波大)
●新井湧己 [4-6、4-6] 大田空(法大)
○山口柚希 [5-7、6-3、10 -8] 北岡志乃(明大)
○高畑里玖 [6-4、1-6、10 -8] ●畠山尚
○名越大地 [6-0、6-1] 森大地(明大)
●三田陽輝 [6-7(5)、4-6] 稲田康太郎(立大)
〇渡部将伍 [6-1、7-5] 清水一輝(中大)
〇藤岡凌大 [6-4、6-4] 伊達圭佑(日大)
〇田巻雄介 [3-6、7-5、10 -7] 田中瑛士(明大)
●田中瑛大 [6-3、3-6、10 -5] 白藤成(慶大)
〇小久保蓮 [6-1、2-6、10 -5] 脇坂留依(慶大)
○池田朋弥 [6-2、6-4] ●武藤洸希
〇丹下将太 [6-3、7-5] 末尾拓翔(駒大)
女子シングルス
▽2回戦
●杉田栞 [0-6、6-7(2)] 平田歩(慶大)
●梶野桃子 [5-7、6-2、5- 10] 千原菜歩(山学大)
●谷美七海 [2-6、2-6] 岡垣穂香(明大)
○押川千夏 [7-6(4)、6-3] 早川エレナ(学芸大)
●松本妃那 [4-6、5-7] 湯浅里帆(専大)
●渡邉早和子 [6-3、2-6、9- 11] 丸希星(駒大)
〇渡邉優夢 [7-6(2)、6-1] 喜田若菜(筑波大)
●吉岡希紗 [2-6、5-7] 徳安莉菜(明大)
●田中李佳 [2-6、7-5、2- 10] 山下桜(日大)
〇安藤優希 [6-3、6-0] 川原舞(学習院大)
●石川琴実 [6-7(4)、5-7] 原田真美子(山学大)
●足立理帆 [1-6、4-6] 黒須万里奈(慶大)
〇神鳥舞 [6-3、6-2] 大沼愛弥(明大)
●齋藤優寧 [6-7(4)、3-6] 堤華蓮(慶大)

(取材 山床啓太)

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コメント

新井湧己(教4=東京・早実)

――昨年に続いての本戦出場となりましたが、手応え的にはいかがですか

1回戦で明治のレギュラーに勝てたということは良かったのですが、やはり今回シードに勝てなかったというのは非常に悔しい結果だなと思っています。

――1回戦は劣勢からの逆転勝利でしたが、振り返っていかがですか

やはり1セット目は固くなってしまった部分もあったので、そこは2セット目から切り替えて自分のプレーをしようということを心がけてできたのが良かったのかなと思います。

――2回戦はシード選手との試合になりましたが、どのようなことを考えて試合に臨みましたか

僕も4年生なので最後の春関というところで勝ちたいという気持ちが強くありました。その気持ちで試合に臨めたと思います。

――今日の試合を振り返っていかがですか

チャンスはあったと思うので、そこを取りきれなかったというところが非常に悔しいのと、やはり勝ちきるためにはレベルアップが必要だなと思うので、インカレ予選に向けて準備していきたいなと思います。

――スコアは4-6、4-6でしたが、勝敗を分けたポイントはどこだと考えていますか

やはり大事な場面で相手が強気で攻めてくるというところがあって、自分はそこで少し守りになってしまった部分があるので、そこは相手の方が1歩上だったかなと思います。

――スコア的には互いに取り合ってという感じだったのでしょうか

セカンドセットは序盤で離されてしまって、セカンドセットの終盤は追い上げというかたちになってしまったので、そこはもったいないかなと思います。

――今後はどういったところをレベルアップさせていきたいですか

まずベースというところでの球質であったり、ボールの深さというところをもう一段階上げられるように取り組みたいと考えています。

――インカレ予選があると思うのでそこに向けて意気込みをお願いします

初めてのインカレ予選という部分もあるのですが、しっかり勝って本戦で1つでも多く勝てるように頑張っていきたいと思います。

小林大修(文構3=東京・早実)

――昨年に続いての本戦出場となりましたが、手応えはいかがですか

前回に比べると今回の相手の方が1回戦に関しては強かったので、勝てたというのは自信になると思いますし、シードの選手にもあと1歩というところまでいけたので、前回の大会に比べれば、集中できているのかなと思いました。

――ファーストセットは6-1というスコアでしたが、振り返っていかがですか

ファーストセットは僕の持ち味である粘り強いテニスというのを徹底することができて、それを結構相手は嫌がっていて、それを徹底できたというのが6-1という結果なのかなと思います。

――セカンドセットについては振り返っていかがですか

セカンドセットに入って僕の粘り強いテニスでずっとラリーしているのがたぶん相手が嫌になって、ネットに出てきたり、強気なプレーをされて。その時に打開が遅れてしまったというか、対応が遅れてしまったのかなというところで0-6だったのかなと思います。

――どのように対応しようと考えていましたか

セカンドセットはボールが先に浅くなってしまっていたので、そこを深くしたり、スライスでもうちょっと滑らせたり、得意のバックハンドで自分から攻めたりというのをいろいろ考えながらやっていました。あと、相手が前に来た時にパスを打っていたのですが、ファイナルセットに向けてロブは打たないようにして、ファイナルで前に出てきた時にロブを使おうかなというのは、セカンドの後半くらいから頭にありました。

――そのあとのファイナルセットはスコア的には競っていましたが振り返っていかがですか

ファイナルセットは自分的には、戦術とかをセカンドの後半から、セカンドを諦めていたわけではないですが、ファイナルに向けて何ができるのかというのは考えていて、ファイナルセットで戦略を立てていました。それでも僕がうまく打開したところを、さらに対応されたかなという感じで、2点という小さな差でしたが、そこは差だったのかなと感じました。

――今大会を通じてプレー面で収穫はありますか

前の大会に比べてショット一つ、一つの安定感が増しているなというように感じられたのは良かったかなという点です。

――今後の試合に向けて意気込みをお願いします

インカレは一応決まったということで、それは良かったです。インカレに向けて個々のショットの精度を上げることや、もっと強気なプレーを試合展開に応じてできるようにするということや、夏場で体力勝負になってくると思うので、そこで体力負けしないフィジカルをつけるというのを8月中旬までにしっかり調整していきたいなと思います。

三田陽輝(スポ1=兵庫・相生学院)

――今回が初の学生大会だと思いますが、ここまでを戦ってどのように感じていますか

大学で初めての試合だったのですが、やはり高校の時とは違って、二次予選からだったのですが、初戦から強い相手との試合だったので、本戦に上がることができてうれしいというのはありました。

――本戦の初戦については振り返っていかがですか

相手は同じ1年生で、初めての大会という相手だったのですが、昔から知っている人で結構、僕より上のレベルにいた人だったので、最初は緊張していましたが勝てて良かったというのが一番かなと思います。

――2回戦の相手はシードで結果を残している選手でしたがどのように試合に臨みましたか

やはり強い相手というのはわかっていたので、チャレンジャーとして思いきり自分のプレーを出すようにやっていました。

――ファーストセットについては振り返っていかがですか

ファーストセットは自分のサーブから始まって、1ゲーム目はキープできたのですが、3ゲーム目の自分のサービスゲームを取ることができなくて、相手にリードされていた状態でタイブレークになってしまったので、最初の自分のサービスゲームを取ることができなかったというのが、1セット目を取ることができなかったという原因なのかなと思います。

――そのあと、相手のサービスゲームを取ることができたというかたちだと思いますが、その要因はどこにあると考えていますか

5-6になった時に、相手のミスが増えたというのがあって、ポイント的に30-15になったのですが、攻めるプレーで思いきりいけて、決めることができたので、6-6にできたと思います。 

――セカンドセットについては振り返っていかがですか

セカンドセットは相手がファーストセットに比べて打ってくるようになって、攻めの姿勢を見せ始めたので僕は少し引いてしまったというのがあって、そこで少し弱気な気持ちが出てしまったので、最初に結構簡単に取られてしまったというのがあります。

――最初はスコア的には離されてしまったという感じなのでしょうか

そうですね。1-1にはなったのですが、そのあと簡単に2ゲームを取られてしまって、1-3になりました。

――ここまでを戦って手応えはいかがですか

今回の目標が本戦に出て1回勝つということだったので、目標を達成できたのは良かったのですが、やはり目標を達成したあとにもう1回勝つことができれば良かったと思うので、最低限のところまではいけたかなと思います。

――先ほど攻めるプレーというのを仰っていましたが、具体的にはどういったプレーになりますか

僕はバックハンドが苦手なのですが、フォアハンドで攻めていくというプレーでバックハンドはスライスが多くなってしまって、スライスでつなげながらフォアに来たボールをたたくというプレーになります。

――今後の試合に向けて意気込みをお願いします

やはり今回負けた原因というのがバックハンドのミスの多さというのとフォアハンドの攻めが少し甘い部分があったので、自分の苦手なところを克服しつつ、自分の武器を磨いていけたらなと思います。

松本妃那(スポ4=福岡・柳川)

――昨日の試合はコンディション的にはいかがでしたか

やはりなかなか練習ができていなかったので、体力面や技術面が不十分だったというか、準備不足だったなと思いました。

――具体的にはプレーにどういった影響がありましたか

私は結構体力勝負というか、動いて走り回ってというプレーなのですが、体力が衰えていたのでそういった面では自分の良さであるプレーであったりとか、ミスが多かったので勝てなかったと思います。

――今回の結果はご自身ではどういった評価になりますか

もちろん勝ってインカレ本戦を決めたかったのですが、今の現状、やはり練習不足で。本戦を勝ち取ることはできなくて悔しいのですが、インカレ予選で勝てるように練習を頑張りたいなと思います。

――昨日の試合を振り返ってゲームカウント的にはあと少しだったように見えますが、実際はいかがですか

もちろんチャンスもたくさんあったと思いますが、大事なところを取りきれなかったというか、自分から攻めてポイントを取れたというよりは、相手のミスなどでポイントを取れて、なかなか自分からは攻められていなかったので、そんなにという感じでした。

――ファーストセットについては振り返っていかがですか

ファーストセットはゲームが接戦で、1ゲーム差でリードされていたのですが、それを2ゲーム連取して自分がリードすることができなかったので、そういった面ではチャンスはありましたが、力不足だなと思いました。

――セカンドセットについては振り返っていかがですか

セカンドセットも出だしからなかなか流れがつかめなくて、最初に3-5までリードされて。そこから思いきっていこうというようにプレースタイルを変えたのですが、ゲームは取れたけど最終的には負けてしまったので、もう少し早く自分の攻めるプレーができていたら、変わっていたのかなと思います。

――今後は状態も上げていけそうですか

やはりもっとしっかり練習して、インカレ予選で勝って本戦でも活躍できるように得練習を頑張っていきたいと思います。

――改めて今後の試合に向けて意気込みをお願いします

大学生活でインカレが個人戦のラストなので、そこでしっかり今までの頑張ってきた分、自己ベストを出せるように残り3カ月、頑張っていきたいと思います。

田中李佳(スポ4=兵庫・相生学院)

――昨日の試合はコンディション的にはどうでしたか

最近、就活もあって(練習との)両立という部分で難しいところがあって、今までみたいにテニスにかける時間が少なくなってしまっていて、そのような部分が昨日の試合に影響してしまったのではないかと思います。

――プレーにはどういった影響がありましたか

練習時間が減ってしまっていて、いつもみたいに自信を持ってプレーすることができていなかったです。技術的な問題はそんなになかったのですが、メンタル的に不安要素があるまま試合に臨んでしまったのかなと思います。

――ファーストセットについては振り返っていかがですか

ここ最近、練習試合とかをしていてもあまりいいイメージが持てていなくて、それがそのままファーストセットに影響してしまったところがあって。相手のペースにそのままいってしまった部分が大きいです。

――そのあとのセカンドセットでは切り替えた部分はありましたか

さすがにここで簡単に負けてはいけないなという気持ちが強くて、1回でも多くコートに入れようということであったり、1分でも長くコートに立っていようという気持ちでプレーをしていてセカンドは取ることができたのかなと思います。

――ファイナルセットについては振り返っていかがですか

ファイナルセットは10ポイントだったので、最初の出だしは結構肝心なのかなと思っていて、最初に頑張って相手を引き離せたらいいかなと思っていたのですが、昨日は逆に相手に先に取られてしまって、そのまま自分も追いつくことができなかったという状況でした。

――気持ち的な部分で影響がありましたか

やはりどんどん差が広げられてしまった時に、そのまま受け身になってしまって自分のテニスができなかったり、弱い気持ちで戦ってしまったのかなというところがあります。

――昨年から10ポイントが続いていますが、その10ポイントの難しさはありますか

本当に流れが1回変わってしまったら負けてしまう可能性が高くて、10ポイントも相手の実力とかもあまり関係なく勝ち負けが決まってしまうところが大きくて。それこそ本当に勝ちたいという気持ちが強い人が勝つことができるのかなと思っているので、私的には10ポイントはあまり得意ではなくて、苦手意識が強いです。

――今後は状態も上げていけそうですか

1回落ち着いたら最後の年というところもあるので、夏に向けてトレーニングであったり、体づくりを頑張って夏にチームに貢献できるように頑張ろうと思います。

――今後の試合に向けて意気込みをお願いします

今回はインカレ予選になってしまうのですが、個人戦は1試合でも多く戦いたいなという気持ちがあるのと、団体戦は王座(全日本大学対抗王座決定試合)で優勝していいテニス人生を締めくくりたいなと思います。

梶野桃子(社1=京都外大西)

――今回が初の学生大会ですが、ここまでを戦ってどのように感じていますか

高校の時よりも大学生は粘り強いテニスで、打ってもなかなか決まらないことがあります。出身が兵庫でこっちに来てから環境に慣れるまでも時間がかかって、自分のプレーができるようになるまでも時間がかかったのですが、その中でも本戦に出て1回勝つことができて良かったかなと思います。

――手応え的には十分という感じでしょうか

いや、2回戦も結構競って負けたので、勝たないといけない試合だったなと思います。もうちょっといけたかなと思います。

――2回戦のファーストセットを振り返っていかがですか

ファーストセットは自分から4-2とリードした中で、まくられて取られてしまって。ファイナルセットが10ポイントだから、ファーストセットを取らないとメンタル的にもしんどかった中で、4-2とリードしていたにも関わらず、取られてしまったので精神的にもしんどかったなと思います。

――4-2から逆転されてしまったということで、何かプレーに変化などはあったのでしょうか

相手が最初の立ち上がりが悪かったというのもあるのですが、自分のプレーは少し消極的というか、守りに入ってしまって自分のプレーができなかったのかなと思います。

――セカンドセットは取ることができましたが振り返っていかがですか

セカンドは1ゲーム目から切り替えて絶対にこのセットを取ると思ってプレーしていけたから良かったなと思います。

――ファイナルセットは振り返っていかがですか

セカンドセットは6-2で差をつけてセットを取ることができたのですが、10ポイントになってから、10ポイントという短い中で勝負が決まるから気持ち的にも緊張して。初めの入りがダブルフォルトをしてしまったのと、今まで決まっていた展開でミスをしてしまって、そこで0-2になってしまいました。気持ち的に引いてしまって先にリードできずに相手にリードされてしまい、10ポイントが始まってしまったというのは、入りが悪かったなと思います。

――プレー面での手応えはいかかですか

昨日戦った相手とかは、トップ選手に勝ったり競ったりしていたので、その選手と対等に戦えたとうのは、負けたけど大きな収穫だったかなと思います。

――自信がついたようなプレーはありましたか

自信がついたプレーは、今までの高校の時とかは、前に出ていくプレーとかは全然したことがなかったのですが、大学に入ってベースライン上でプレーするだけではやっていけないなと思って、前のプレーを練習して今大会はそういう展開を取り入れてポイントを取れたのは収穫だったなと思います。

――今後の試合に向けて意気込みをお願いします

インカレ予選があるかはわからないのですが、出られるのでしっかり予選を勝ち上がって本戦でもしっかり勝って、1年目からいいスタートをきれるように頑張りたいと思います。