第4回は2、3、4年生から一人ずつ登場。下地奈緒(社4=沖縄商学)、田中李佳(スポ3=兵庫・相生学院)、押川千夏(社2=福井・仁愛女子)の3選手はプライベートでも仲が良く、対談は終始明るい雰囲気で進んだ。下地は春関(関東学生トーナメント)ダブルス優勝と状態もいい。全日本学生選手権(インカレ)制覇が懸かる学生最後の大会で優秀の美を飾れるか注目だ。また田中李と押川はシングルスで上位進出を果たし、団体戦のメンバー入りへアピールを重ねたい。インカレを前にした3選手の思いに迫った!
※この取材は11月14日に行われたものです。
『内に秘めたもの』
身ぶりや手ぶりを交えて説明してくださった押川
――3人の組み合わせが決まった時ににどのようなことを思いましたか
一同 謎メン(笑)
下地 千夏から連絡きて。
田中李 学年も違うし、共通のものもないですし?
――前主務の藤井(竣介、商4=愛知・千種)さんからの提案で決まって
下地 へー。
田中李 なにメン?
下地 ○○とか?
押川 絶対それだ!(笑)
下地 だよね!
田中李 被ったの1回しかなくない?
下地 でも誰かしらいるくない?
押川 私そんないってないですよ(笑)
下地 こっちが基本的にね。
田中李 最近大丈夫です!
下地 それかなと思ったけど(笑)
――そうですね
下地 そうですね(笑)
押川 ふじしゅん(藤井竣介)さんに会ったら…(笑)
――それでは、お互いの紹介を最初にお願いしますか
田中李 歳上順からいきましょ。奈緒さんを私たちから紹介しましょ。
下地 やだ〜。恥ずかしい(笑)
田中李 奈緒さんは困ったことがあったり、悩んだりしてる時に察してくれてすぐに連絡してくれる人です。言わなくても分かってくれる人です。
押川 私もそんな感じです。結構いろいろな話をしてもらったりしているし、声掛けてくれるので相談しやすい人です。
下地 いい。うれしい!
――それでは続いて田中李佳さんの紹介を
下地 面白い(笑)。最初のイメージは奔放な感じに見えたのですが、そこはいい意味で変わらないです。頑張る部分は頑張り屋さんなんだろうなと思うようになりました。意外と負けず嫌いだったりするし、あまり感情を出さないので分かりにくいかもしれないですが、こっちから聞いたりすると頑張ってるなと思いました。
押川 優しいし。やる気なさそうに見えて、内に秘めたものを持っています。
下地 これ恥ずかしいね。3人で照れながら。
――押川さんの紹介をお願いします
下地 千夏はもっとクール感じだなと思っていたのですが、仲良くなるとすごいくしゃっとした感じで接してくれます。ダブルスで組んだ時に、側から見たらツンとした感じなのですが、接してみるとニコって笑ってくれて、それが好きです。笑ってくれるとうれしくなります。
押川 めっちゃ笑わない人みたい(笑)
下地 身長高いし、スタイルいいし。クールな感じでテニスもやるのですが、接していくとくだけた感じで話してくれるのが。うれしい!クールに見えるけど、そうじゃない部分にギャップ萌えする子です。
田中李 千夏は抜けて…(笑)。最初ツンツンしていると思っていたのですが、仲良くなればなるほど接しやすいし可愛いですね。
――それぞれ自分の紹介を受けてどうですか
下地、押川 恥ずかしい(笑)
田中李 (笑)
「自分のテニスができず」(田中李、押川)
押川が話している様子を見る田中李
――新体制となり、どのような気持ちでいましたか
下地 今となってはできなかったのですが、絶対に王座(全日本大学対抗王座決定試合)は今年のチームで取り返したい。同期でも話し合いを重ねてそういうチームづくりをする部分と。そのために、自分の役割を全うして貢献する感じで始まりました。
田中李 私も下地さんと同じです。去年連覇が途切れて、奈緒さんたちの代がトップになって。本当に奈緒さんたちの代で優勝したい。最後は笑顔で終わりたい気持ちが大きかったので、このメンバーで優勝したい気持ちを持ち今シーズンは入ってました。
押川 私もこのチームで王座を取りたいと思ったし、個人的には一つ学年が上がったので、もっともっと自分たちの代が頑張っていかないなと思っていました。
――昨年まで出場した団体戦を振り返ると
下地 1年からちょくちょく団体戦には出させてもらっていて、2年から結構ずっとダブルスで起用されるようになりました。去年もダブルスで全試合出たのですが。自分的には団体戦は勝率がいいかなと思っています。それもチームが好きで、好きなチームのために選手として戦えることがうれしい。ちゃんと自分の価値をチームに届けられることがうれしくて、いつも以上に団体戦は。練習試合や個人戦よりも自分が強くなれた気がします。
田中李 1年目は楽しみながらプレーをできていたのですが、2年目になり学年が上がったことで勝たないといけないプレッシャーが大きくなりました。そこで自分のテニスができずに悩んだ部分はあります。
押川 よく言えばスタートは良かったのですが、そこからは全然試合に出れなかったり、勝てなかったり、自分のテニスがうまくできなかったです。自信という部分で欠けちゃっていた1年だったと思います。
――コロナの中でシーズン再開に向けてどのように過ごしてきましたか
下地 自粛期間もあったのですが。部活がなくなってしまい、自分は部活というちゃんとやるべき環境がないと駄目な人間かなと思いました。皆とのトレーニングは楽しくて参加するし。できる時間はたくさんあったけど、自粛期間は自主トレとかほとんどできなかったりと(笑)。皆とすることが好きなんだなと思いましたね。皆とテニスをするためにという気持ちで少し頑張りました。
田中李 正直私はテニスできなくても調子は変わんないなと思っていました。
下地 強い!(笑)
田中李 問題は体力なのかなと感じていたので、ランニングだけはしておこうと思い、ランニングだけはしていました。
押川 私も体力が元からないので。さらに落とさないように、ランニングをちょくちょくしました。あと腹筋、筋トレを趣味レベルで毎日していました。
――早慶対抗試合(早慶戦)、春関(関東学生トーナメント)が行われると決まった際にどのようなことを感じましたか
下地 早慶戦が確実にできると決まった時に、私は沖縄で教育実習していました。話し合いでやる方向で進んでいたのは知っていたのですが、皆がインスタで早慶戦やりますと載せているのを見て知りました。自分にとって、今年一年間は団体戦にテニスのウエイトを置いていたので、早慶戦ができることはすごいうれしかったです。春関とかよりも、早慶戦ができることがうれしかったかなと思います。
田中李 団体戦は王座優勝という目標があったので。リーグはなくなったのですが、チームの皆と戦えるのが1試合でもできたので早慶戦は良かったかなと思います。個人戦に関しては、出るからには頑張ってました!(笑)
押川 私も新しいチームになって団体戦ができていなかったので、団体戦ができる機会をつくれたのはすごい良かったです。個人戦はテニス的な不安があったのですが、出るからには頑張りたいなと思います。
――下地さんに伺います。早慶戦を終えて引退となり、個人戦を迎える今の心境について
下地 確実にちょっと気は抜けているかなと思います(笑)。その分テニスが楽しく。早慶戦前は出るだろうなとか、鍵になるだろうなとプレッシャーを感じていました。皆で団体戦をできることはうれしいけど、苦しい部分もありました。今は応援することや、自分の試合だとシングルスでノンプレッシャーでできていますし、ダブルスも調子良く、吉岡と楽しくできています。
――2人に伺いたいのですが、新体制に移行しつつあることについますが。そのことについて
田中李 去年取れなくて、今年も試合なく。最後の学年で王座に出られるのがラストになるので、ラストは出たいと思っています。
押川 私たちの代は王座を経験できていないので、来年は絶対に。去年もできなかった分、王座に行って優勝をしたいと思います。
「どんな相手でも油断できない」(下地)
インカレダブルス優勝を目指す下地
――先日行われた春関。シングルスとダブルスについて振り返ると
下地 久しぶりにシングルスの試合をしたのですが、思ったよりできたかなと思います。ちょっと試合の形式が変わった分。いつもファースト落としてから頑張っていたのですが、それでは全然駄目でした。ちゃんとスタートから100パーセント出せるようにしないとなと思いました。ダブルスは優勝できたのですが、第1シードと言われていましたし、春関ではインカレ優勝を見据えた試合をしろとコーチ陣からも言われていました。言葉ほどプレッシャーを感じることもなく、自信を持って試合に臨めました。精神的にもテニスの状態も良かったと思います。初めて春関で優勝をできたので、そのまま流れに乗って。簡単ではないと思うのですが、同じ気持ちでいけばいいテニスはできると思うので、出し切りたいなと思います。
田中李 シングルスはそこまで勝ち負けにこだわっていなくて、最後まで自分のテニスができたらいいなと。思い切ってではないですけど自分のペースで試合をすることができました。試合内容的にも悪くはないので、シングルスは良かったと思います。ダブルスは隣にいる押川に負けたのですけど(笑)
一同 (笑)
田中李 負けて…。ダブルスは嫌いです。ダブルスはコートに人がいっぱいいて、なんですかね。
下地 えー。良くなーい。めっちゃダブルスのルールに愚痴るじゃん(笑)
田中李 コート広くて狭いんですよ。訳が分からなくてなってきて。それでやられてしまいました。
下地 どうだったっけ?
田中李 5-7、4-6。
押川 しかも4−0スタートですよ。
下地 わー。取れたじゃん、ファースト。
田中李 難しいですね。ダブルス。
下地 まとめた(笑)
押川 シングルスはとりあえずインカレを決めれて良かったと思っています。今のテニスの状態から言うと、できることを全部出せればいいなと思っていました。負けた試合はスコア的には競っていたのですが、納得することはできてない内容でした。インカレでは、もう少し自分の納得いくプレーができたらなと思います。ダブルスは安藤(優希、スポ2=東京・日出)と楽しみながらできました。
下地 安藤聞いてる!耳澄ましながら聞いてる。
押川 まだ課題があるので、インカレに向けて詰めていけるように頑張りたいなと思います。
――会場が岐阜から四日市に変わった部分について、どのように感じますか
下地 ほとんどの人が試合したことない会場だと思うので、そこはフラットかなと。経験の差はなくできるのかなと思っています。新しいコートで試合をするのが久しぶりなので、楽しみだなという感じです。
田中李 四日市は誰も行ったことないし、初めてやるコートなので分からないからこそ楽しみな部分があります。四日市行ったことないので楽しみです。
下地 トンテキとか食べたくない?四日市の名物。豚のステーキみたいなの。
田中李 じゃあ皆で食べましょう!
押川 私、高3のインハイ(高校総体)が四日市でした。その時はドームの中だったので。だから、別にって感じです。
田中李 絶対綺麗ですよね。でも交通の便が悪そう。
下地 読めない駅が最寄りだった(笑)
――この時期のインカレについては
一同 寒そう(笑)
下地 インカレインドア(全日本学生室内選手権)のメンタルだよね。インカレ=毎年暑いのイメージがあるから変な感じ。ちょっとあったかいくらいがいい。
田中李 短パンで大丈夫なくらいがいい。
下地 あったかいくらいがいいなと思っています。
――ドローが決まりましたが、印象について
下地 あまり見ていなく。関東の選手以外は1年以上テニスを見ていないので、どんな相手でも油断できないです。名前知らない選手もいると思うので、どんな相手でも自分から向かっていかないといけないかなと思います。
田中李 インカレに出ている人は皆強くて。相手というよりも自分次第だなと感じる部分が強いので、本当に。はい。誰と当たっても強いと思うので、誰でもいいですね正直。
下地 李佳はそんな感じがする。
押川 率直に言うと、関東勢多いなと。
一同 (笑)
下地 シードほぼ関東じゃない?
田中李 ほぼ取ってますよね。
押川 私も相手よりかは、自分のテニスに集中してできればなと思います。
――最後にインカレの目標をお願いします
下地 シングルスは去年3回戦で負けてしまったので、それ以上。ベスト16です。ダブルスは優勝の目標を立てているのですけど、去年シード高めで臨んだダブルスですぐ負けてしまったので。一戦一戦を勝って優勝を目指したいと思います。
田中李 まあ多く勝てたらそれはそれでうれしいので、いっぱい勝つことが目標です。長く四日市にいます。
押川 私もどこまでというより、目の前の一試合、一試合。一つ一つを頑張りたいなと思います。
――ありがとうございました!
(取材・編集 大島悠希)
◆下地奈緒(しもじ・なお)
1999(平11)年3月2日生まれ。沖縄尚学高出身。社会科学部4年
◆田中李佳(よしおか・きさ)
1999(平11)年12月26日生まれのA型。兵庫・相生学院高出身。スポーツ科学部3年。
◆押川千夏(おしかわ・ちなつ)
2000(平12)年7月2日生まれのO型。福井・仁愛女子高出身。社会科学部2年