第2回は新入生の2人が登場する。男子部からは池田朋弥(スポ1=愛知・誉)。高校総体シングルスベスト4、世界スーパージュニアダブルス優勝と単複両方で実績を残し、アスリート選抜入試で早大に入学した。女子部からは神鳥舞(スポ1=東京・早実)。高校総体シングルスベスト4、団体戦では絶対的エースとして早実を創部史上初の日本一へ導いた。期待の新人にたちに、本対談では早大に入部した経緯や庭球部の印象、高校時代の思い出や大学での目標についてなどを伺った。
※この取材は3月25日に行われたものです。
「メンバーに選ばれて、部に貢献したい」(池田朋)
今の実力ではプロは厳しいと、大学進学を選んだ池田朋
――庭球部の練習に二人は合流されましたが、雰囲気はどうですか
池田朋 男子は結構楽しい雰囲気で、先輩たちも優しいので楽しくやっています。
神鳥 女子は真面目な部分があるので、やる時はやって、楽しくやっています。
――お二人が早実・早大へ入学したきっかけについて
神鳥 まず団体戦がやりたかったのと。早稲田は大学も付いているので、受験とか考えずに高校でテニスを頑張れるかなと思ったからです。
池田朋 僕はプロを目指していたのですが、今の実力では無理だと思って、早稲田が日本で一番強いと知っていたので入ろうと思いました。
――どのような目標を持ち、入部されました
池田朋 1年時からインカレ(全日本学生選手権)で活躍して、早慶戦(早慶対抗試合)や王座(全日本大学対抗王座決定試合)のメンバーに選ばれて、部に貢献したいなと思います。
神鳥 まったく同じです。
池田朋 お前、パクるなよ(笑)。パクリすぎ。
――入学前から同期とのつながりはありましたか
池田朋 大体全国大会や海外の国際大会を一緒に回っていたので、仲いい感じです。初めましてという人は2人か3人くらいです。
――早大へ行こうという流れはあったのですか
池田朋 「皆どこ行くのどこ行くの?」って感じで自分は早稲田にしようかな、同期になれればいいねと話をしました。
神鳥 早実なので、私はなんとも(笑)
――女子部の同期は知ってましたか
神鳥 早実上がりが2人と外部が1人の3人しかいないので少ないです。
――お二人は入学前から面識ありましたか
池田朋、神鳥 あります。
――初対面覚えていますか
池田朋 いつ?
神鳥 高一の夏くらい。
池田朋 それくらいです。
――どのような印象を持ちましたか
神鳥 馬鹿っぽいなあと(笑)
池田朋 試合見た感じガキだなあと。すぐにラケットを投げるので、そういうところは真似したくないなと思いました。
神鳥 (当時は)バックに苦労してました。
「ずっと全国優勝を目標にやっていた」(神鳥)
高校時代から親交があった池田朋(右)と神鳥
――部に入ってイメージ変わった部分は
池田朋 こんなにもプロの人たちが練習しにくるんだなと。大学生だけで練習やっていると思ったのですが、ほとんど毎日プロの方が練習しにきてくれています。大学生とやるよりも試合に近づけて、緊張感を持ててやれています。
神鳥 もっと上下関係は厳しいと思ったのですが、思ったよりは全然そんな感じではなく。楽しくできています。
池田朋 本当に。女子なのに。嘘つくなよ。
神鳥 嘘じゃないよ。
池田朋 女子怖いじゃん(笑)
神鳥 怖くない!
――お二人の教育係は決まってますか
神鳥 まだ決まってないです。
池田朋 え、嘘。俺、決まってるよ。
神鳥 誰?
池田朋 小林大修(文構2=東京・早実)。
神鳥 教育されないだろ、それ。
池田朋 いちよ決まってるのですが、僕が教育するくらいの人なので(笑)
神鳥 どっこい、どっこいだろ。
池田朋 ふざけんなよ。
――入部され、先輩たちにどのような印象を持ちましたか
池田朋 結構昔から遠征が一緒だったり。修造チャレンジとかで結構歳が離れても合宿が一緒だったので、面識はありました。昔から優しくて、可愛がってもらってます。
――具体的な個人名を挙げると
池田朋 高校の先輩の千頭(昇平、スポ4=愛知・誉)さんや、田中優之介(副将、スポ4=埼玉・秀明英光)さんとかは、特に昔から知っています。あとは白石光(スポ2=千葉・秀明八千代)とかは。光も結構昔から知っているので、仲良くしてもらっています。
神鳥 清水映里(主将、スポ4=埼玉・山村学園)さんです。
――どのような部分を尊敬していますか
池田朋 (千頭さんは)寮も一緒なのですが結構ふざけたり、昔の印象だとテニスも適当だと思っていたのですが、皆が練習を終わって帰った後にも部室で一人トレーニングをしていたり。千頭さんもプロを目指しているので、そういう部分の意識は他の人よりも高いなと思いました。自分も見習わないといけないと思っているので、すごく尊敬してます。
神鳥 清水さんは左利きで、私も同じ左利きとして尊敬しています。あとは毎日ストイックに練習もしていて。主将としてもすごいまとめられている。先輩だから偉そうにするとかではなく、チームのことを考えて発言をしてくださり、いい先輩だなと思います。
――高校時代で印象に残っている大会は
神鳥 この前のインターハイ(高校総体)団体の優勝です。
池田朋 すげえー
――どの部分で印象に残っていますか
神鳥 主将をやっていて、シングルスの一番手としても出ていて、結構プレッシャーはあったのですが、その中で楽しく試合ができました。ずっと全国優勝を目標にやっていた中で、先生からも厳しいことを言われてきたのですが、優勝をできた時に初めてうれし涙を流し、本当にあの瞬間は幸せでした。
――池田選手はどうですか
池田朋 なんだろ?
神鳥 世界ジュニア(大阪市長杯世界スーパージュニア)じゃね?
池田朋 高2の10月に大阪であった世界大会のダブルスで優勝したことですかね。ペアは一個下の昔から仲いい子で、全然勝てると思ってなくて、組もうかという感じで組んだペアでした。毎晩皆で結構遊びに行ったりしていたのですが、勝っていくうちに明日も遊びたくなり、明日も勝っちゃおうぜというノリでやっていたら勝ってました。優勝した瞬間は本当にうれしくて、観客も多分2000人くらいいたので、そこで勝てたのはうれしかったです。
「個人でも団体でも上を目指せるような選手に」(神鳥)
大きな目標を口にした神鳥
――お二人のテニスにおける武器は何ですか
神鳥 攻めます!
池田朋 お前はとにかく攻めるだな。
神鳥 とにかく攻めます!
池田朋 僕は最近ダブルスしか勝ってないのですが、サーブが武器なので、サーブで崩してフォアで攻めていくのが持ち味です!
神鳥 サーブとにかく速いもんな。
――大学4年間でどのような選手になりたいですか
神鳥 4年になった時に個人でも団体でも上を目指せるような選手に、人間としてもちゃんと成長できるように4年間頑張っていきたいと思います。
池田朋 高校時代は上下関係がまったくなく、団体戦も出たことがなかったので、この4年間で上下関係を学んで。高校も頭が良くなかったので勉強もしっかりやって、そういうところをしっかりやったらテニスも強くなると思うので、そういう部分はしっかりしていきたいです。
――タイトルでの目標はありますか
池田朋 インカレ優勝じゃない…?
神鳥 インカレ優勝…?
池田朋 単複優勝で!
神鳥 私もそれで!あと王座優勝に貢献する!
――ルーキーイヤーの目標はありますか
池田朋 あまり大きい目標言ってもあれだから
神鳥 インカレベスト8くらい
池田朋 僕はベスト4以上でお願いします。ダブルスは優勝で、ダブルスが本職なので。
神鳥 インカレベスト8以上と、早慶戦・王座も選手として出れるように1年目から頑張っていきます。
――最後に春関の目標をお願いします
池田朋 俺言うよ。
神鳥 単複優勝で!
池田朋 言った。すご。俺、絶対そんなの言えない。
神鳥 インカレベスト4以上だよ。春関優勝しかないじゃん。
池田朋 まあそうだけど。
神鳥 そんなちっちゃい目標でいいのか
池田朋 最初の学生大会。多分シングルスは予選からなので予選をまず勝って、しっかりとインカレ出場権を獲得できればと思います。
神鳥 これ残るんですよね?
――はい
神鳥 変えます。春関ベスト4以上で。
――単複ででしょうか
池田朋 ダブルス下手じゃん。
神鳥 単複で、はい。結構出過ぎた?ベスト8の方がいい?
池田朋 いんじゃない。
神鳥 まあいいよね(笑)
――ありがとうございました!
(取材・編集 大島悠希、写真 榎本紗凡)
大物感漂うルーキーたちの活躍に注目です!
◆池田朋弥(いけだ・ともや)(※写真左)
2001(平13)年5月30日生まれのB型。愛知・誉高出身。スポーツ科学部1年。高校時代の主な実績は、MUFGジュニアシングルス優勝(高1)、全日本ジュニア(16歳以下男子)シングルスベスト4、高校総体シングルスベスト4、全日本ジュニア選抜室内シングルスベスト4、世界スーパージュニアダブルス優勝(高2)などが挙げられる。
◆神鳥舞(かんどり・まい)(※写真右)
2001(平13)年7月2日生まれのO型。東京・早実高出身。スポーツ科学部1年。高校時代の主な実績は、全日本ジュニア選抜室内シングルス準優勝、高校総体シングルスベスト4。また高校3年時の高校総体(女子団体)では、エースとして母校・早実を初優勝へと導きました。