最終回に迎えるのは、坂井勇仁主将(スポ4=大阪・清風)、古田伊蕗副将(スポ4=静岡・浜松市立)、齋藤聖真(スポ4=神奈川・湘南工大付)の三人。下級生の頃からレギュラーとして活躍してきた彼らも、ついに最後の大舞台を迎える。4年間を共に過ごしてきた仲間と有終の美を飾るため。全日本大学対抗王座決定試合(王座)に掛ける思いや、いかに。
※この取材は9月26日に行われたものです。
共に過ごした4年間
思い出話に花が咲いた
――お三方は入学以来何度も早スポの取材を受けてきたと思いますが、一番印象に残っている取材を挙げるとしたら
坂井 一番印象に残ってる取材は、昨年の全日本(三菱全日本選手権)の後に早スポさんに逆取材したのが思い出ですね。河野さん(平30スポ卒=現伊予銀行)と負けた後に、卒業インタビューしました。
齋藤 今だから言えるんですけど、2年のリーグ(関東大学リーグ)の早慶戦ですね。実はあの日僕寝坊して。試合には勝ったんですけど、何も書かれたくないって思いながらしゃべってました(笑)。とにかく反省してるってことを見せないとと思ってめっちゃ考えながら答えた覚えがあります。
坂井 何してたんやっけ?
齋藤 単純に寝坊。6時半の電車に乗るはずが、起きたら7時半でした(笑)。前日に『君の名は』を観に行って、でも寝るのは遅くなかったんですよ。11時前には電気消して、目瞑るじゃないですか。
坂井 (『君の名は』風に)入れ替わってた?
齋藤 入れ替わってねーよ!(笑)。スパークル(映画の主題歌)が流れてきて、ずーっと全然寝れなくて、1時くらいまで。
坂井 で、朝起きたら?
齋藤 誰かと入れ替わりたかったよ、本当に(笑)。
古田 僕は初めて取材されたときですね。1年の時は全然試合にも出てなくて、2年になってからなんですけど。
――初めて取材されたときはどんな感じでしたか
齋藤 誰だこの人たち・・・って感じでした(笑)。先輩から「早スポっていう僕らを取材してくれる人たちがいるんだよ」って言われてるわけでもなかったので、「ちょっと取材いいですか?」って知らない人からいきなり言われてびっくりしました。
――4年間を振り返って、三人で過ごして来た思い出などを語っていただけますか
坂井 1年目は雑用もあり、僕は比較的しっかり仕事をして、齋藤くんが全然やらなくて、古田くんはほどほどという感じでした。
齋藤 (まじかよ・・・)
古田 (初めて聞いたよ・・・)
坂井 2年目はみんなテニスでちょいちょい活躍し出しましたね。3年目はドゥーーーーーン!って感じで。4年目は必死に踏ん張ってます。
齋藤 三人とも寮が一緒なんで、1年生の時からここの3人のLINEグループを作って、しょうもないこと言い合ったり。古田の部屋は1年生の時は1階だったんですけど、わざわざ俺らの2階の部屋まで来てテレビ見たりゲームしたりとか。愚痴言ったりとか、真剣な話もしたりしましたね。後輩も入ってきて、今じゃもう僕らが一番上ですけど、今でもふとした時に一緒にいるのはこいつらだなって思います。
古田 カッコいい・・・
齋藤 三人で団体戦シングルス出れたらすごくね?って昔から話してて、ダブルスも合わせれば何回もあるんですけど、まだシングルスでは実現できてないので、それが最後にできればいいなと思ってます。
古田 ないね、たしかに。
齋藤 それができたら負けないと思う。
坂井 1年の時は三人で団体戦に出ようって言ってたから、それは達成したんだね。
古田 たしかに。
齋藤 去年紺碧(紺碧寮に住んでいるメンバー)で5本取ったからな。
――庭球部員は紺碧寮とスクエアの二つに分かれて生活していると思いますが、寮同士の対抗意識などはあるのですか
坂井 結構あります。秋季リーグ(関東大学対抗選手権)は紺碧対スクエアでやりました。
齋藤 向こうケガ人ばっかで、勝ちました(笑)。
坂井 相手はちょっとおごってたんじゃないですかね、僕らは本気で勝ちに行ってたんで。
古田 俺たちも油断してたら1回戦マジで負けそうだったけどな(笑)。
――4年間で仲も深まったのでしょうか
坂井 伊蕗は最初僕らのこと嫌いだったんで・・・
古田 ちょっと補足させてください。なんか僕が一方的に嫌ってるみたいな言い方されてますけど、僕軽くイジメられてたんですよ。
一同 (笑)
古田 イジメてくる人を好きになれっていうのも、ねえ・・・
齋藤 僕らからしたら、「嫌わないでよ!」って構ってたら、それが嫌だったみたいで。
古田 (黙り込む)
坂井 すぐ黙るんですよ、だから、「なんで黙るの!」って聞いても黙るし。
齋藤 イジメじゃなくてイジリくらいですよ、正直。髪の毛チリチリなのイジったり、頭皮が・・・
古田 1年目ってまだそこまで仲良くなってないのに、今でこそ坂井とか笑顔でイジってきますけど、当時はなんか真顔で「お前死ねよ」とか言ってきて(笑)。ただただ真顔でボケてきたりして、いや関西人分かんね~って感じでした。それに後ろで「そうだそうだー」ってはしゃいでるヤツ(齋藤)もいて。なんかやべーなこいつらって感じでした。
――今ではイジりに慣れてきたということでしょうか
古田 対処に慣れてきたのもありますし、丸くなったのもあると思います。
坂井 丸くなった?俺。
古田 優しさをさらけ出すようになった。
齋藤 トゲトゲしさはなくなってきたと思うよ。
――坂井さんは丸くなった自覚はありますか
坂井 まあ言ってしまえばもう22歳なので、大人の階段上らないといけないということですよ。知らず知らずの内に僕も大人になったということです。
古田 なんだそれ(笑)。
――部活動引退まであと数週間となりましたが、寂しさなどはありますか
坂井 僕は引退後のスーパーライフを夢見ています。僕インカレインドア(全日本学生室内選手権)出ようと思ってて、そこに向けてテニスをフィーバーさせていくのと、その後に大阪にみんなで遊びに行くのも楽しみです。部活にも邪魔しにくるかもしれないです。
齋藤 俺は今楽しいから、引退したいとは思わないかなあ。でも引退後の生活も絶対楽しいので、いつまでもいるもんじゃないしね。引退するときは必ずくるから。それは割り切ってあと3週間。でも正直寂しいな。
古田 自分は正直全然引退後の自分を想像できなくて。
齋藤 絶対太るよ。てかすでに太ってるか。
古田 はい、すでに太ってます。
坂井 ストッパーかけるの?
古田 かけねえよ。てか今もかけてない。だからこうなってる。
齋藤 縮毛は?
古田 しない。
坂井 髪染めないの?
古田 染めない。
坂井 整形しないの?
古田 整形は金があったらね。
坂井 肩?
齋藤 顎?
坂井 髪?
古田 肩もほしい、顎もほしい、髪の毛もほしい。
齋藤 リーブ21?
坂井 ちゃんとチリ毛植毛しないとね。
齋藤 縮毛はできるの?
古田 できる、てか一回やったわ。
坂井・齋藤 え!?まじで(笑)
古田 縮毛だよ、やったじゃん。
齋藤 あ、植毛じゃないの。
古田 それは1本の毛に結んで3本みたいなやつでしょ。
齋藤 それは増毛でしょ。植毛は死んだ毛を毛根にグッって指すやつ。
――古田さんは植毛のご予定はないのですか
古田 ないですよ!(笑)
坂井 伊蕗は髪の毛が本体なんで。みんな髪の毛見ながら話しかけます(笑)。
古田 それやってるのお前だけだろ!
齋藤 でも喜ぶじゃん。
古田 いやいや。なんかこんな感じでツッコミ役になることが多いんですよ、最近。
――学年内ではボケキャラが多いのですか
坂井 僕はどっちもいけます。
古田 基本ボケやろ。
齋藤 でも人数多いときはクールに行くよね(笑)。
坂井 いい子ぶる。
古田 なんかうまいこと言おうとしてめっちゃ下手だよね。
齋藤 たとえ話ヘタ。
坂井 いやいや。みんなの理解力がないだけです(笑)。
――4年生の学年としてカラーはどんなものですか
古田 人数は多くも少なくもない感じですし。
齋藤 真面目な話のときもちょっとはふざけたがるよね、みんな。
古田 同期ミーティングは基本話が進まない。
齋藤 1年の時とか本当に進まなかった。
古田 僕と松本(貫太朗、社4=東京・早実)が早く終わらせたい派なので、脱線したら元に戻そうとするんですけど、町田とか斎藤とかがブレーカーなので。
坂井 じゃあお前がまとめ役すればいいやん。
古田 いや、やってたじゃん、1年の時は。
――今はしっかりまとめ役はいるのですか
古田 今では勇仁が主将で頑張らなきゃって思ってくれてるんで。僕は特になにもしてないです。
坂井 逆にコイツもふざけたこと言ってます。
古田 例年ミーティングで4年生が順番に話すんですけど、これまでは主務、主将で終わりだったんですよ。でも今年から主務、俺、主将になって。
齋藤 勇仁が伊蕗好きなだけです(笑)。
――1年生の時から印象が変わった人はいますか
坂井 基本的には変わってないですね。俺変わった?
齋藤 主将になってしっかりしたと思うよ。
坂井 猫被ってるだけですよ。あと2週間したら・・・フフフ。
齋藤 やろうと思ってしっかりできるだけですごい。俺絶対できないもん。
古田 でもあと少しにして化けの皮がはがれてきてるよね。
齋藤 たしかに(笑)。6月とかは、「勇仁すげーな」って思ってた。
坂井 引退したら覚えてろよって後輩も何人かいるんでね。引退したらちょっと呼び出したいと思います(笑)。
「結構強いチームだと思ってたけど、意外と脆かった」(齋藤)
リーグ全勝優勝を決めた後の男子部。表情は曇ったままだった
――ではここからは今季の振り返りに入ります。まずは、それぞれ今年のインカレを100点満点で評価するとしたら何点になりますか
一同 うーん・・・
坂井 僕は80点くらいですね。ダブルス優勝で90点、シングルス(ベスト)32でマイナス40点。で主将ボーナスでプラス40点で、あ、90点だ(笑)。
齋藤 75点。CSR委員ボーナスで80点かな(笑)。優勝目指していて、ベスト4はうれしかったけど準決の負け方がよくなくて、あとダブルスはマッチポイントあったのに取り切れなかったので、すっきりした終わり方ではなかったかなと思うので。
古田 70くらいですかね。ベスト8は入ったことなかったのでうれしいけど、セカンドでチャンスあったから悔しい結果ではあって、ダブルスも本戦に上がれなかったので。
齋藤 副将ボーナスは?
古田 じゃあ90かな。
坂井 チリ毛ボーナスは?
古田 じゃあ100でいいよ!!!!
坂井・齋藤 (笑)
――坂井主将はダブルスで下馬評通りの優勝を果たしました。振り返っていかがですか
坂井 正直他のシードがポンポンこけたのが大きかったですね。逸﨑(凱人、慶大4年)・畠山(成冴、慶大4年)、小見山(僚、法大4年)・楠原(悠介、法大3年)も早い段階で負けて、当たると思ってた齋藤・小林(雅哉、スポ3=千葉・東京学館浦安)も負けて。主将としては齋藤・小林雅に勝ってほしかったですけど、個人としては齋藤・小林雅とは当たりたくなかったので、正直ほっとしました。運もよかったですね。でも優勝した瞬間はホッとしましたね。シングルスで聖真が(ベスト)4まで残ってはいましたけど、チームとしてそんなにたくさん上位に残ってるわけじゃなかったので。
――齋藤選手はチームメイトが苦しんだ中でシングルスではチーム最高成績となりましたが
齋藤 みんなが負けたのはチームとしてはよくないことだったけど、正直チーム内で当たるのは嫌だったので、負けた人たちの分も頑張ろうって思ってました。全体的に自分にとっていい方向に進んでたと思います。あと僕最後の年結構強いんですよ。高校の時もそうで、結果的に見ればいい感じで終えることができましたね。
――一番印象に残っている試合は
齋藤 初戦だな。6-0、6-7、5-3の15-15で雨で中断になったんですよ。その後コート移動して3ポイント連取で勝てたのが大きかったですね。あの試合のファーストセットは今年のインカレでも一番いいプレーができてたんですけど、セカンドセットは一気に足が動かなくなって取られて、最後は中断もあったんですけど勝ち切ることができたっていう。調子の良し悪し関係なく最後まで頑張るっていうのはあそこから始まったかなと思います。あの試合はその後の勝ち上がりへの序章でしたね。
――準決勝ではセカンドセット途中までリードしていましたが、振り返っていかがですか
齋藤 あの試合はそんなに調子がいいわけじゃなくて、相手の球が遅かった時間帯に相手のミスで点が取れたって感じだと思います。本当に初戦のファーストが一番よかったです。エースばっかでした。準決勝はあんまり覚えてないんだよね・・・。あんなに競れると思ってなかったです。
――古田選手は今年のインカレで一番印象に残っている試合を挙げるとしたら
古田 髙村(佑樹、スポ3=千葉・東京学館浦安)戦かな。髙村も前の試合ですごく調子がよさそうで、いつも髙村は僕と試合するのをすごく楽しいって言ってくれていて、試合前もいい試合にしましょうって話してました。スコア的には6-3、6-2ではあったんですけど、ラリーが長く続いて厳しい試合になった中で髙村に勝ち切れたのはすごく自信になりました。
――最後のインカレは軒並み高得点ということですが、悔いはありませんか
坂井 ないです。
齋藤 ない。
古田 ないことはないです。
――4年間の個人戦が終了しましたが、入学前に思い描いていた戦績と比べるといかがですか坂井 僕は予想以上でしたね。
齋藤 もうちょっとシングルス勝てるかなとは思ってた。でもダブルスで予想以上に勝てたなという感じで、1年生から2年生にかけてダブルスすごい練習したので、あんだけ練習した結果ではあると思うんですけど、でも優勝は夏関(関東学生選手権)で一回だけなので、あと4回くらい優勝したかったな。
古田 1年生の時全く勝ててなくて、そういう時期もあった中で自分が団体戦のメンバーとして試合に出てるっていう姿は想像できてなかったので、あの時の自分からしたらよく頑張ってるなって思います。
坂井 あの時の自分になんて声を掛けたい?
齋藤 3年足ってもまだ髪の毛チリチリだよって?
坂井 縮毛意味ないよって?
古田 それはあるかもしれない。まあ・・・頑張れよ!って。なんだこれ(笑)。
――インカレ後、リーグまではチームとしてどのように進んでいきましたか
坂井 島袋(将、スポ3=三重・四日市工)がインネシア旅行・・・間違えましたインドネシア遠征から帰ってきて、チームとしての練習はダブルスメインでしたね。齋藤・島袋を試したりだとか。あとはケガ人がちらほらいたので、いろんな状況に対応できるようなチームづくりは大変でした。あとは夏関があったので、ガッツリとした練習というよりは最終調整みたいな感じでした。
――夏関の結果については振り返っていかがですか
坂井 僕的には木元(風哉、社2=埼玉・早大本庄)が優勝してくれたのはうれしかったです。インカレも頑張ってて、でも最後は嫌な負け方だったんですけど、そこから切り替えて夏関で優勝してくれたのは素晴らしいと思います。古賀(大貴、スポ3=大分舞鶴)・安上(昂志、スポ3=福岡・柳川)が決勝までいったのもよかったですし、優之介(田中、スポ2=埼玉・秀明英光)も来年以降に向けて僕以外の人と組んで勝てるというのがさらに分かったと思うのでうれしい結果でしたね。
――リーグ開幕を迎えるにあたってチームの雰囲気は
坂井 雰囲気はそんなに悪くなかったんじゃないかなと思います。
古田 ケガとか不安要素はいろいろあったので、どうなるのかなあとは思ってて、慶應とか他大もすごく強い中で勝てるのかなっていう不安はありました。
――リーグの戦いぶりを全体的に振り返っていかがですか
坂井 亜細亜戦(〇8-1)と明治戦(〇9-0)は悪くなかったと思います。9-0、9-0で行きたいところでしたけど、競った試合も勝ち切れていたので。その後の法政、中央、慶應が続けてヤマ場だと思っていて。法政はダブルス3-0にできたんですけどシングルスで3本落とし(〇6-3)、中大戦(〇5-4)、慶大戦(〇5-4)はダブルスもシングルスもギリギリで。他大が強くなってることは間違いなくて、そこまで悲観的にならないようにしたいと思います。
齋藤 結構強いチームだと思ってたんですけど、意外と脆かったというのが率直なところです。でも小さな隙に上手いこと相手に付け入れられただけではあるので、そこまで大きな問題と考えすぎず、それを一個ずつ潰していけば短期間でも一気に強いチームに変われると思います。今はそれに向けてしっかりできていると思うので、リーグの後半厳しい試合が続きましたけど、王座に対して不安があるわけではないです。
――印象に残っている試合は
坂井 やっぱり中央、慶應ですね。島袋、千頭(スポ2=愛知・誉)は印象的ですけど、ああさせてはいけないです。勝敗が懸かった状況でギリギリ勝ったのが今年だけで3回あって、正直勝ってるのが不思議なくらいなので、ああなる前に勝ち切らないといけないですね。
――やはり理想はダブルス3-0、シングルス下位で勝利を決めるというかたちでしょうか
坂井 その通りです。シングルス上位は他大も高いレベルの選手がそろっているので、それに比べればレベルが落ちるシングルス下位で勝ちを決めるのが理想だと思います。それが絶対に勝つ、安定感につながるんじゃないかなと思ってます。
――リーグを終えて現在力を入れている練習はありますか
古田 リーグ通して足をつる選手も多くて、体力面は強化しないといけないので、今は振り回しとかキツイ練習を多くやっています。まずはプレーの中で体力をつけるということですね。あとはリーグではペアを固定できなかったので、そこを固定して、相手も想定しながら練習ができていると思います。
――今年の王座は愛媛での開催ですが、それに関して不安はありますか
坂井 そうですね、愛媛という環境にいち早く慣れるのが大事だと思います。あとは遠征だからといって浮かれないように、そこは先にくぎを打っておきたいです。
――サポートも大変そうですよね
坂井 みんなバスで来てくれるんですけど。
齋藤 当日の朝に着くんだよね。キツイよなあ。
坂井 選手たちは気を引き締めることに専念にして、5日間やっていきたいです。
――坂井主将は愛媛でのプレー経験があると思いますが、どんなコートか教えていただけますか
坂井 フフッ。青いハードコートです。会場は広くてきれいです。トイレもキレイです。
齋藤 ウォシュレットは?
坂井 ついてる。
古田・齋藤 うおーーーーー!!
古田 激アツ。
坂井 シャワーもあります。あ、あと車ないと行きにくいです。サーフェスは遅すぎず速すぎずって感じです。人によって感じ方も違うと思う。
――愛媛に対する印象は
齋藤 蛇口ひねったらみかんジュース出るっていう。
坂井 金かかるって。
齋藤 マジか。
坂井 来年愛媛に就職するので、いいイメージで愛媛に在住できるように、最後勝って終わりたいと思います。
齋藤 俺は最初で最後の愛媛だな、きっと。
坂井 俺がいつでも連れてってやるよ。
――リーグ後にはオフがあったそうですが、しっかりリフレッシュできましたか
坂井 鎌倉行った。
齋藤 ディズニー行った。
古田 僕はすぐに東日本選手権(三菱全日本選手権東日本大会)で岩手に行って。
坂井 コイツ東日本で敵なしなんですよ。3連覇です。
齋藤 「負ける気がしない」って言って岩手に行って、本当に優勝した(笑)。
坂井 決勝歩さん(岩崎、平30スポ卒=現明治安田生命)でしょ?
齋藤 バック狙った?
古田 ・・・狙った(笑)。けどこれ歩さん見るから!(笑)
――では古田さんはあまり休めなかったのですね
古田 ペンションのおじさんが美味しいご飯出してくれて。
齋藤 太った?
古田 太ったよ、太りました。
――大学最後の夏でしたが、なにか夏らしいことはできましたか
齋藤 なーーーーんもしてない。
古田 花火行きました。
齋藤 は!?初耳なんだけど。
坂井 誰と?
古田 廣川(真由女子副将、社4=埼玉・浦和学院)とか。
齋藤 どこ?
古田 隅田川だっけ。
偶然同じ部屋にいた廣川 違うよ!
古田 どこだっけ?
廣川 赤羽の方。江戸川?違うか。
古田 たしか江戸川と同じ日にやってたやつです。名前忘れました。夏らしいことはこれくらいです。
齋藤 あ、僕こないだゼミ合宿いきました。秩父に。
坂井 俺どこも行ってないや・・・。
「最高の仲間と最高の瞬間を」(坂井)
最後の王座への意気込みを語る坂井
――坂井選手、古田選手は今年主将、副将としてなにか苦労したことなどはありますか
坂井 苦労は特にないですね。今年は貫太朗(松本副将)がすごくしっかりしてくれたので、助かりました。あとはほぼ今年は学生主体だったので、自分の思い描いた通りにやれたと思います。
古田 主将がしっかりしてくれたので僕は特になにも。大変なことはなかったです。
――齋藤選手はCSR委員という役職だったとお聞きしましたが、なにか大変だったことはありますか
齋藤 小・中学校に行ってテニス教えるんですけど、それが基本的にすごく楽しいんですけど、めっちゃ疲れた時もありました(笑)。鬼ごっことかしないといけなくて。暑い日は汗びっしょり、みたいな。まあ楽しかったですね。
――王座も迫ってきましたが、今のチームの雰囲気はいかがですか
坂井 リーグ終わって正直あのままじゃ王座では負ける、慶應や関西の大学も強いし、地方の大学も力をつけてきてるから足元すくわれるかもしれないということで、一人一人がしっかり課題を確認して、目的を持って練習に臨めていると思います、キツイ練習も多いですけど、声出して、しっかりやれてると思います。あとは3日間長い戦いになるので、その中で動き続けられるように、体力だけじゃなくてメンタル面、あと一歩足を伸ばせる動きみたいな、そういうところを練習で鍛えてます。その上で細かい調整を行っているとことです。
――王座においてカギとなる選手を挙げるとしたら
齋藤 優之介。
坂井 単複出る可能性がある選手、齋藤、島袋、田中だったり。
――田中優選手はリーグでも苦戦が続きましたが、王座では奮起に期待ということでしょうか
坂井 4年間あったら(好不調の)波が絶対あるので、今は彼にとってツラい時期だと思うんですけど、ここをアイツが踏ん張って乗り越えられれば来年以降も勝てると思うので、それを一緒に乗り越える手伝いを4年生がしてあげたいと思います。
――王座ではどんなプレーを見せたいですか
古田 僕はできることは限られてくるので、それを精一杯やって、なおかつチームにいい影響を与えられたらいいなと思います。攻めるところは攻めて、勇気を持って頑張りたいと思います。
齋藤 僕はフォアで打ち抜くだけです。得意な部分をうまく使って、絶対勝ちます。
坂井 愛媛の地を坂井色に染めたいと思います。
古田 いいね、それ(笑)。
――最後に、王座への意気込みをお願いします
古田 絶対王座獲るぞ!オー!
齋藤 何よりも笑顔で終わること、それだけですね。プレー中も笑顔を絶やさないように、笑顔って伝染するんで、楽しめれば勝てると思います。
坂井 最高の仲間と最高の瞬間を。4年間対談させていただきありがとうございました。頑張ります!
――ありがとうございました!
(取材・編集 松澤勇人、石﨑開)
三人の絆の深さが感じられる対談でした!
◆坂井勇仁(さかい・ゆうと)(※写真中央)
1996(平8)年8月12日生まれの。身長177センチ、体重64キロ。大阪・清風高出身。スポーツ科学部4年。全日本学生ランキング男子シングルス14位、男子ダブルス1位(2018年9月付)。今季の主な戦績は、関東学生トーナメント男子ダブルス準優勝、全日本学生選手権男子ダブルス優勝。
◆古田伊蕗(ふるた・いぶき)(※写真左)
1996(平8)年4月25日生まれ。身長172センチ、体重67キロ。静岡・浜松市立高出身。スポーツ科学部4年。全日本学生ランキング男子シングルス15位(2018年9月付)。今季の主な戦績は、関東学生トーナメント男子シングルスベスト16、全日本学生選手権男子シングルスベスト8。
◆齋藤聖真(さいとう・しょうま)(※写真右)
1996(平8)年12月14日生まれ。身長177センチ、体重64キロ。北海道出身・神奈川・湘南工大付高出身。スポーツ科学部4年。全日本学生ランキング男子シングルス12位、男子ダブルス9位(2018年9月付)。今季の主な戦績は、関東学生トーナメント男子ダブルスベスト16、全日本学生選手権男子シングルスベスト4、男子ダブルスベスト8。
最後の対談でのこの組み合わせは齋藤選手の強い希望から実現しました。言葉の節々から同期への強い思いが感じられた三人。愛のあるイジリも、おちゃらけた冗談も、心から信頼し合っているからこそ出せるものなのではないでしょうか。「最高の仲間と最高の瞬間を」。三人の大学生活最後の勇姿、しっかりと見届ける所存です!