日本テニス協会は今月1日、インドネシア・パレンバンで8月19日~25日に渡って開催される第18回アジア競技大会(アジア大会)の日本代表推薦選手を発表し、早大から島袋将(スポ3=三重・四日市工)が選出された。日本代表には男女それぞれ5人ずつが選出され、伊藤竜馬(北日本物産)、加藤未唯(アイザックス)ら日本を代表する選手が名を連ねる。また、シングルスの優勝者は2020年6月8日付のATP世界ランキングで300位以内などを条件に東京オリンピックへの出場資格を獲得することとなる。2014年に韓国・仁川で行われた前回大会では、男子シングルスで当時19歳の西岡良仁(ミキハウス)が、日本選手としては早大OBの坂井利郎氏以来40年ぶりとなる金メダルを獲得した。日本チームとして東京五輪に弾みをつけるためにも、このアジア大会で結果を残したいところだ。
アジア版オリンピックとも呼ばれるアジア大会。テニス競技では男子シングルス、男子ダブルス、女子シングルス、女子ダブルス、混合ダブルスの5種目、さらには団体戦が行われる。男子シングルスに出場するのは2人であるため島袋が出場する可能性は低いが、ダブルスでは昨年の楽天ジャパンオープンでペアを組み予選で1勝を挙げた上杉海斗(江崎グリコ)も共に選出されており、ペア再結成に期待が高まる。また、早大関係者としては2年前に女子主将を務め、昨年のユニバーシアード混合ダブルスで金メダルを獲得した林恵里奈(平28スポ卒=現福井県体育協会)が女子代表に選出された。今年3月より日本テニス協会強化本部長を務めている土橋登志久監督(平元教卒=福岡・柳川)も、日本チームの躍進に大きな期待を寄せている。
昨年10月、楽天ジャパンオープンでプレーする島袋
アジアの頂点を決める戦いに、国内の学生で唯一選出された島袋。代表選出を受け島袋は、「まさか自分が選ばれるとは思ってもいなかった」と驚きのコメントを口にしたが、本大会に向け、「感謝の気持ちと代表として戦う自覚を忘れずに、全力で頑張りたい」と意気込んでいる。昨年8月の全日本学生選手権男子シングルスで1セットも落とさずに優勝した島袋。今年3月8日に日本テニス協会から発表された男子ナショナルチームのユースメンバーにも選出されており、名実共に学生テニス界を代表する選手である。そんな学生テニス界のトップを走る島袋は、日本の学生を代表して世界の舞台に挑戦することとなる。「大卒でも遅くないことを証明したい」と語る島袋にとって、世界との距離を測るいい機会となるだろう。『グランドスラムで活躍する選手』になることを目標としている島袋の今後のテニス人生において、この経験は確実に大きな財産となる。早稲田からWASEDAへ――世界へ羽ばたく早大選手の活躍に期待したい。
(記事、写真 松澤勇人)
代表選手は以下の通り
◇男子
伊藤竜馬(北日本物産)
内山靖崇(北日本物産)
上杉海斗(江崎グリコ)
伊藤雄哉(University of Texas at Austin)
島袋将(スポ3=三重・四日市工)
◇女子
加藤未唯(アイザックス)
穂積絵莉(橋本総業)
林恵里奈(平28スポ卒=現福井県体育協会)
内島萌夏(昭和の森ジュニアTS)
二宮真琴(橋本総業)
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コメント
島袋将(スポ3=三重・四日市工)
――選出されたときのお気持ちは
まさか自分が選ばれると思ってもいなかったので、とても驚きました。
――本大会への意気込み
まだどの種目で出場させて頂けるか分かりませんが、感謝の気持ちと代表として戦う自覚を忘れずに、全力で頑張りたいと思います。
◆島袋将(しまぶくろ・しょう)
1997年(平9)7月30日生まれ。身長183センチ、体重75キロ。三重・四日市工高出身。スポーツ科学部3年。昨季の主な実績は、関東学生トーナメント男子シングルス優勝、全日本学生選手権男子シングルス優勝。今季の主な成績は関東学生トーナメント男子シングルス2位。