学生によって運営される国際大会、三菱電機・早稲田大学フューチャーズ国際トーナメント(早稲田フューチャーズ)。販売されるグッズも、もちろん学生が一から考えて作ったものだ。増田啓孝(政経3=チリ・Nido de Aguilas International School)が「ことしは試行錯誤の年」と語るように、今年度の早稲田フューチャーズのグッズは昨年までと一味違うものとなっているようだ。
※この取材は2月18日に行われたものです。
「いろいろ試していかなくては進まない」
準備中の苦労を語る増田
――グッズ担当のお仕事を教えてください
最初に何を売るのかということを決めて、決まった段階で色やデザインなどを決めて、最終的に来てくださったお客様に販売するというのがざっくりとした内容です。ことしは昨年と違ってアシックスさまと協力して大会オリジナルグッズを作るという初の試みに取り組んだので、それなりに仕事としては変わった面はあります。僕はもともと部の渉外担当としてアシックスの方と連絡を取っていて、グッズがアシックスで作れるという話を聞いて「じゃあ僕が直接連絡を取った方が効率的なんじゃないか」ということでグッズ担当として途中から参加させていただいています。
――具体的に、大会前にはどのような準備をしますか
まず最初に、何が作りたいのか、作れるのかということを照らし合わせて現実的になるようなものを考えることから始まります。昨年、一昨年はパーカーが一番人気の商品で、でも毎年パーカーを出していると何枚買うんだという話になってしまうので、需要を考えて少し違った方向からいこうかなという考えで、ことしは長袖TシャツとTシャツというかたちで。去年も長袖はあったのですが、ことしはテニスでも使えるような、コットンではなくて汗に強いやつにしました。やはりテニスファンが多く来るので、テニスする方が多いのではないかという話から、結果的にこの季節だと長袖Tシャツかなと。パーカーだと大きいんですよね、テニスする時に。動きにくくなるので、長袖Tシャツが薄くて軽いですし、テニスに支障がなくて同時に暖かいので、調度いいかなと。そういう新たな試みで始めました。
――では購入する人がテニスをする時にも着られるようなウエアというかたちのグッズが多いのですね
そうですね。最初は大会オリジナルグッズにするのか早大庭球部のグッズにするのかということを考えていて、チームウエアをみんなに売るみたいなかたちでやってもいいかなという話になっていて。リーグ(関東大学リーグ)などの試合前の練習とかで着るようなものを売るのでもいいかなと考えていたのですが、やはりフューチャーズに関係ないとお客様に来た感じがないと思うので、ことしはフューチャーズの記念グッズとして販売しようかなという考えになりました。
――では、去年とはいろいろと変えてみたと
そうですね。やれることはたくさんあったので、いろいろ試していかなくては進まないかなと。ことしは試行錯誤の年ですね。
――大会期間は何をするのでしょうか
受付の隣にグッズのブースが設置されると思うので、皆さん受付を通る際にグッズを見ていただければいいかなと。そこで待ち構えて、グッズをアピールします。
――大変だったことは
僕が見た感じだと、そこまで本番は大変じゃないと思うんですよね。あるものを売ればいいという、やることが明確になっているので。準備期間中は何をすればいいのかということと、本当にこれでいいのかということがあったので、学生だけで商売をするとなると分からない点、不安要素がありました。準備期間の、例えば何個頼めばいいのか、どのサイズを何枚頼めばいいのかとか。あとは少し遅れてのスタートだったので時間がなくて、データ集計が難しかったです。一応アンケートなどは取ろうと、どういう色が人気なのか、どのサイズが多いのかというところを見て、少しはデータを取れてはいたのですが・・・。一般のお客さんには参考にならないところもあるので、もう少しデータ集計できる期間が欲しかったというのはありますね。
「来年に向けてもいいチャレンジになる」
昨年のグッズ販売の様子
――グッズという観点から見て、早稲田フューチャーズのアピールポイントはどこですか
やはり一番のアピールポイントはアシックスさまと協力しての販売だと思います。選手が着るようなものと同じものを提供するということですね。スポーツメーカーじゃないグッズを販売している大会もあると思いますが、その点ではテニスをする人にとってはアシックスさまの質の良いものを提供できるのではないかなと。
――運営する上での抱負を聞かせてください
商売というのはお金が結果を表すので、一番の利益を取れるような販売、営業をしていきたいなと思います。もう個数を決めて頼んでいるので、それを全部売るというのが本番期間中のグッズ担当の仕事になると思うので、貢献したいです。
――販売は試合会場のみで行うのでしょうか
ボーラーとして来てくれる子たちには前売りなどもしています。なので営業という面では始まっていますね。それ以降はまだ決まっていないところが多いです。いろいろ難しい面はありますけど、当日会場に来られない方でも買えるようにできたらいいなと思います。そういうシステムも前もって考えたかったのですが・・・来年に向けてもいいチャレンジになると思うので。ことしは変革の年ですね。
――ありがとうございました!
(取材・編集 熊木玲佳)
当日は増田さん自身がグッズを販売しているかもしれないとのことです
◆増田啓孝(ますだ・やすたか)
チリ・Nido de Aguilas International School出身。政治経済学部。言葉の端々からこだわりが感じ取れる取材となりました。当日、実際にブースに並んだグッズを見るのが楽しみですね!