連載第1回を飾るのは、渡邉隼ヘッドコーチ(平19スポ卒=静岡・庵原)だ。三菱電機・早稲田大学フューチャーズ国際トーナメント(早稲田フューチャーズ)ではディレクターを務め、大会を根幹から支えている。今回は、早稲田フューチャーズとはどのような大会なのか語っていただいた。
※この取材は2月27日に行われたものです。
「世界ランキングを取得するための登竜門」
昨年度の関東大学リーグで選手の試合を見守る渡邉ヘッドコーチ
――まず、大学テニスの位置づけについてはどのようなお考えがありますか
ジュニアを卒業して選手活動するための基礎をつくる場所であると思います。
――その大学という場でツアー下部の国際大会が開催されます。早稲田フューチャーズとはどのような大会なのか、一般の方にも分かりやすいように説明していただけますか
テニスの大会は大きく4つのカテゴリーに分かれています。一番上が全豪、全仏、ウィンブルドン、全米といった四大大会。(男子の場合)次に楽天ジャパンオープンなどのATPツアー。そしてチャレンジャー、フューチャーズです。今回開催されるフューチャーズは世界ランキングを取得するための登竜門になる大会です。
――早稲田フューチャーズのアピールポイント、また他大の運営するフューチャーズとの違いはどこですか
系列学校との協力で運営されているところです。大学生が運営や審判、中高生がボールパーソンを手伝ってくれるところが他の大会との大きな違いだと思います。施設としては、インドアコートがあることも大きな特徴です。大会期間が定められている中で、天候に左右されることなく試合を進行できます。
――今おっしゃったように早稲田フューチャーズの運営は学生、特に下級生が主体です。どのような狙いがあるのですか
学生自ら運営することによってマネジメント能力、チームワーク、社会性が向上して部活動の運営にも良い影響になりますし、早い段階で自立してくれます。
――運営上、まだ改善の余地があるところはありますか
私がディレクターとして任されておりますが、今後は完全に学生のみで運営するところまで成長できると思います。国際交流を兼ねていますので、海外選手とのコミュニケーションにさらに取り組んでいきたいです。
――渡邉ディレクターから見て、ことしはどのような大会になりそうですか
まだ誰がエントリーするのかも分かっていませんが、早大の学生は挑戦するのでどこまで通用するか楽しみです。
――ありがとうございました!
(取材・編集 熊木玲佳)
◆渡邉隼(わたなべ・じゅん)
1984年(昭59)6月4日生まれ。静岡・庵原高出身。早稲田大学スポーツ科学部卒。早稲田フューチャーズではディレクターを務めますが、普段はヘッドコーチとして部員から厚い信頼を寄せられています。