魂の大熱戦!全勝優勝でいざ王座へ

庭球男子

 全勝で迎えた関東学生リーグ(リーグ)最終日。この日はすでに2敗を喫し、王座(全日本大学対抗王座決定試合)への進出を逃している慶大との一戦だ。リーグでは本来の力を出し切れていない相手とはいえ、因縁のライバルとの最終戦は第9試合までもつれ込む激闘となった。

 ここまでの4戦では、ダブルスで勝ち越し流れを作り出してきた早大。この日も齋藤聖真(スポ2=神奈川・湘南工大付)・髙村佑樹(スポ1=千葉・東京学館浦安)組は序盤から果敢に攻め、6-1、6-0というスコアで相手ペアをねじ伏せる。「層が薄くなりやすいダブルス3でしっかり勝利を一本取ってくる」(齋藤)という役割を果たし上々の滑り出しを見せた二人だったが、その他の2コートでは苦戦を強いられていた。ダブルス2の小堀良太主将(スポ4=東京・大成)・坂井勇仁(スポ2=大阪・清風)組は、全日本学生選手権(インカレ)決勝で敗れている逸崎凱人・畠山成冴組(ともに慶大)組との再戦となった。前回の黒星を受けて、相手の頭上を抜くロブショットで崩していこうと話していた小堀・坂井組。その策は機能したものの、「勢いがあってすごくやりづらかった」(小堀)と振り返るように、徐々に相手に押されてしまう。得意のサーブで攻めて確実にキープしていく展開に持ち込めず、スコアは3-6、1-6。チームに大事な一勝を持ち帰ることができなかった。一方、松崎勇太郎副将(スポ4=神奈川・湘南工大付)・河野優平(スポ3=福岡・柳川)組は手に汗握る接戦となる。ファーストセットでは先にブレークに成功し5-3とするが、粘りを見せる相手に苦しみ、タイブレークに突入。ここでも先に流れをつかむものの、決め切ることができずにセットを落とした。後がないセカンドセットは2-5とリードされる。ここから3ゲームを連取するが、追い上げもここまで。このセットも5-7で落とし、「思い切ったプレーでやられた」(河野)、「自分たちが強気な選択をできなかった」(松崎)と悔しさをあらわにした。

小堀・坂井組はインカレ決勝の再戦となった

 第4戦までとは違い、ダブルスで負け越して迎えるシングルスの戦い。シングルスでは4年生で唯一の出場となった巽寛人(スポ4=福岡・柳川)と、ダブルスで小堀・坂井組を破り勢いに乗る畠山の一戦は幾度もジュースを重ねる厳しい試合となった。ファーストセットを先取して迎えたセカンドセットは、タイブレークで勝ちきれず奪われてしまう。しかしこのセットを引きずることなく立て直した巽。ファイナルセットも競り合う苦しい展開とはなったが7-5で奪い、貴重な一勝をもぎ取った。一方で「団体戦の怖さを感じた」と語ったのは、今リーグ初出場となる岩崎歩(スポ3=神奈川・湘南工大付)。緊張からか思うようなプレーができず、ストレートでの敗戦となった。坂井と古田伊蕗(スポ2=静岡・浜松市立)の2年生二人が白星をあげるものの、明大戦で値千金の活躍をみせた島袋将(スポ1=三重・四日市工)はストレート負け。4勝4敗とし、勝敗は小林雅哉(スポ1=千葉・東京学館浦安)に委ねられた。相手はインカレでも対戦した上杉海斗(慶大)。大事な場面でのエース対決に両校の応援にも熱が入る。「初めは足が震えていた」(小林)という言葉通り、序盤こそ動きの固さが目立ったが、徐々にしぶとく球を拾い続ける本来のプレースタイルを取り戻す。強いサーブにも落ち着いて対応し、勝負どころでは鋭いボレーを決めるなど相手を翻弄(ほんろう)しファーストセットを先取。セカンドセットも球際への強さを発揮し、しつこいテニスで6-2。照明に灯がともるほど長く続いた死闘は、早大の勝利で幕を下ろした。

エース対決を制し、チームの勝利を引き寄せた小林雅

 5戦に及ぶリーグを全勝で終えた早大は、見事リーグ12連覇の偉業を成し遂げた。同時に約1か月後に行われる王座への進出を決めた早大だったが、試合後のミーティングでは監督・コーチ陣から長時間にわたって檄(げき)が飛んだ。下級生の活躍もあって勝ち切ることのできた今リーグ。上級生からは「情けない」「悔しい」「優勝して嬉しい気持ちは全くない」といった言葉が次々とあがった。下級生が力強いというのは、早大の層の厚さを表していることにもなるかもしれない。しかし、王座を11連覇しているチームとしてはまだまだ物足りなさがあるのも事実だ。土橋登志久監督(平元教卒=福岡・柳川)は「ワセダには『この一球』という精神があるが、そこをもう一度見つめ直す必要がある」と語る。土橋監督が就任以来、何度も発信してきたワセダに受け継がれる伝統精神。王座という大舞台を目前に控えたいまだからこそ、一球一球にこだわるどん欲な姿勢がカギを握っているのかもしれない。王者でありながら、まだまだ強くなる余地のある早大庭球部。1か月後どのような戦いぶりを見せてくれるのか、期待に胸が膨らむばかりだ。

(記事 吉田優、写真 井口裕太、松澤勇人)

結果

○早大5-4慶大

ダブルス1
●松崎勇太郎・河野優平6-7(7)、5-7上杉海斗・韓成民(ともに慶大)
ダブルス2
●小堀良太・坂井勇仁3-6、1-6逸崎凱人・畠山成冴(ともに慶大)
ダブルス3
○齋藤聖真・髙村佑樹6-1、6-0中村進之介・福田真大(ともに慶大)
シングルス1
○小林雅哉6-4、6-2上杉
シングルス2
●島袋将6-7(5)、0-6逸崎
シングルス3
○坂井6-2、6-3本玉圭(慶大)
シングルス4
○古田伊蕗6-3、2-6、6-1甲斐直登(慶大)
シングルス5
●岩崎歩4-6、3-6韓
シングルス6
○巽寛人6-3、6-7(3)、6-4畠山

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コメント

土橋登志久監督(平元教卒=福岡・柳川)

――男女アベックでのリーグ(関東大学リーグ)優勝おめでとうございます。いまのお気持ちは

最低限の目標を達成できてうれしいし、良かったと思います。その一方で課題もたくさん見つかったかなと。男子はまだまだやらなければいけないことが多いので、(気持ちとしては)喜びよりはそちらのほうが大きいですね。

――明大戦に続き、慶大戦も最後まで分からない展開となりました

もちろん他の大学も力をつけていて、負けを覚悟するような接戦も予想されました。負け方や内容が良くなかったですね、足をつってしまったりしていてはこれまでやってきたトレーニングが問われるので。今までそういったことはなかったので、選手たちにはもっと自覚を持って次のために臨んでほしいなというのが本音です。

――男子は下級生の活躍が目立った大会となりましたね

うれしいんですけどね…もっと上級生に頑張ってほしいなと思います。ただきょうもダブルスでは髙村、シングルスでは小林(雅哉、スポ1=千葉・東京学館浦安)、古田(伊蕗、スポ2=静岡・浜松市立)、きょうは負けましたが明大戦で活躍した島袋(将、スポ1=三重・四日市工)など若い力で勝ったなという実感としてあって。彼らには感謝していますが、先ほども言ったように上級生にはもっと自分たちがやれるように結果を悔しいと思ってもらいたいですね。

――女子は慶大にリベンジを果たしての優勝でした

全体的にまとまっていて、特にダブルスのレベルが上がっているなと。見ていて大事なところでスマッシュだったりボレーだったりでポイントを取れていたり積極的なプレーに自信を持っているなと。ゆとりを持って戦えているなと思いましたが、王座は7本ではなく5本になります。筑波大はメンバーを見る限り得意とするところだと思うので、気を緩めずに頑張っていきたいと思います。

――リーグを終えて他大の印象はいかがですか

今までのように簡単には行かないというのを十分承知していて、そのためにやっていましたけどまだまだ足りない部分があるなとは感じています。でもその中で勝てたというのは今までの先輩たちが築き上げてきた勝つためのノウハウなどが他の大学よりもプラスに働いていたかなと思います。ただ貯金が残っていないというのが現実なので、また一から作り直す必要性があるなと思います。

――王座までにチームとしてやっていくべきだと感じていることはありますか

ワセダにはこの一球の精神というのがありますが、そこをもう一度見つめ直す必要性があるなと思います。最初の一歩から基本に忠実になって、一球一球を丁寧に、大切に毎日を過ごさなければ、きょうのように競った場面や大事な場面で自分の信じられないようなプレーが出て、弱気になってしまうので。彼らが本気になれるかが優勝のカギだと思います。今はまだできていないです。

渡辺隼ヘッドコーチ(平19スポ卒=静岡・庵原)

――男女アベックでのリーグ(関東大学リーグ)優勝おめでとうございます。いまのお気持ちは

苦しい戦いが多かったので、特に男子は勝ち切れたというところだけは評価できるかなと。1年生が活躍する大会になってしまったので、あと1ヶ月でもう少し上級生が引っ張ってくれるチームになってほしいなという気持ちがあります。

――ベンチコーチに入られる際、選手にはどのような言葉をかけているのでしょうか

あまり難しい言葉はかけないのですが、「大丈夫」「いける」といったことですね。難しい作戦などではなく、普段それぞれのテニスを見ていますし、必ずいけるということを繰り返し伝えるだけですね。あとは選手を信じるしかないので。課題の多く残る関東リーグだったかなと思います。

――明大戦、慶大戦とこの2戦はいずれも接戦となりました

去年は今井(慎太郎、平28スポ卒=現・東通産業)や栗林(聡真、平28スポ卒)といった上級生が上の方にいて重みのあるチームだったのですが、ことしは競るのは覚悟していたのでその中でどうやって勝っていくかということをチームの目標にしていました。競ったことは悲観的に捉えずに、その中で勝てたということはチームの目標として達成できているのは事実なので。ただまだ実力が出し切れていないところもあるので、この1ヶ月死にもの狂いでやっていきたいなと思います。

――女子は慶大にリベンジを果たした上での優勝となりました

女子は上級生の林(恵里奈女子主将、スポ4=福井・仁愛女)細沼(千紗、スポ3=東京・富士見丘)辻(恵子副将、教4=東京・早実)金井(綾香、社3=東京・早実)がいて、すごくバランスのとれたチームだなと思います。各学年でそれぞれが柱になろうとしているので。インカレで林や細沼が結果を残しているので、他のチームにもプレッシャーがかかっているのかなと感じています。ことし始まった時に、女子はダブルスで力をつけれそうだと感じていて、実際リーグでも全てで2-0をつけれたということは7-0、6-1という結果につながったのではないかなと思います。

――リーグでのワセダの戦いぶりを振り返って

男子はある程度計算をしていたのですが、ここまで競るとちょっとドキドキしてました。その中でも王座に行くということをクリアし、早慶戦で勝って全勝するというところまで、一つ一つやれることをできていたのは良かったのかなと。特に下級生は元気良くやってくれていたので、良い力が加わったなと感じています。女子に関してはバランスのとれているチームなのですが、王座は5本になってしまうので。力を凝縮させてさらにチーム力を上げていくということを目標、課題としてやっていきたいなと思います。

――リーグを通しての他大の印象はいかがですか

明大は4年生が力があるので、何となく明大なのかなというイメージはしていました。イメージしたことをかたちにしているチームというのは、良いチームであることに間違いないなと思ったので。もう一度明大と戦った時に、彼らを圧倒できるチームをつくっていきたいなと思います。筑波大は若いチームで、チーム力としては慶大の方が高いのかなと思っていますが。そういう意味では怖いチームであるのは間違いないですし、関西も強いチームがいるので、先を見すぎずに一戦一戦やっていきたいなと思います。

――王座に向けてはどのようなチームを目指されていますか

連覇しているということをみんな考えすぎてしまうのですが、ことしのチャンピオンになるということを意識した方が良いかなと思います。毎年メンバーが変わるので、このチームで日本一になるということを考えていけば自分たちの力が発揮できると思いますし、そうあるべきかなと思います。周りの皆さんに連覇連覇と言われると思うのですが、このチームで戦うのは一生に一度しかないですし、そういう意味ではまだまだ未完成のチームを完成させていきたいなと思います。

小堀良太主将(スポ4=東京・大成)

――リーグ戦(関東大学リーグ)全勝で終えましたが、チームとしてどのようなリーグ戦になりましたか

そうですね、優勝してうれしい気持ちは正直あまりないです。悔しい気持ちであったり、残念な気持ちであったり、今まで練習してきたことが半分以下しか表現できてなくて、それが本当に悔しいなというのがチームとしてあります。

――きょうのご自身のダブルスですが、インカレ(全日本学生選手権)の再戦となりましたが何か対策はしましたか

相手は勢いのある選手で、ツーボレーの形で攻撃的なタイプであるというのはこの前のインカレで分かっていたので、うまくロブで相手の上を抜いて崩れたところでしっかり強打して攻撃をするっていう風に話をしていました。リターンでは強打をしてくるので、サービスゲームをしっかりキープしてリターンゲームでどこかでブレークして勝とうという話をしていたんですけど、なかなかキープが難しくて相手のリターンの精度だったり、勢いがあってすごくやりづらくて、相手の応援とかにも左右された部分もありました。インカレの借りを返そうという話はしていたんですけど、また完敗だったので悔しい結果ですね。

――ダブルスで負け越してシングルスに入りましたが、そこではどのような声掛けをしましたか

後がないということで、最後の円陣でもここから一戦一戦が勝負だと話しました。それに応えてくれた選手、小林雅哉(スポ1=千葉・東京学館浦安)なんかも1年生ながら最後まで頑張ってくれましたし、4年生の僕らが恥ずかしいんですけど、堂々と戦ってくれてよかったなと思います。

――明大戦と同様に1年生に勝敗が委ねられる展開となりましたが、小林選手・島袋将選手(スポ1=三重・四日市工)には試合を見ていてどのような印象を受けましたか

島袋はすごい攻撃的で受け身に決して回らないプレースタイルで、堂々とやっていていいなと感じています。その反面怖いミスもあるので正直計算できないところもあります。(良い方と悪い方と)どっちに転ぶか分からないですけど、いろんな意味で楽しませてくれるような選手だなと。小林雅哉はインカレから着々といろんなプレースタイルの選手に対して自分のテニスで、最後まで拾ってコートを広く使って相手の嫌なところをついて的確なコースに打ち分けてと、本当に緊張していると思うんですけど、その中でも冷静にプレーしている姿を見て、(シングルス)1として頼もしいなと思います。

――今日はシングルスのオーダーも変えてきましたが、チームの流れが変わったりもしましたか

そうですね、明大戦であったり勝ちに苦しかった選手がいたのでその選手たちは一旦退いてということで。選手として出てなかった人も試合の日でも東伏見に戻ってしっかり練習していたので、その頑張った成果として最終戦でいい形で勝ちを持ってきてくれればいいなと思っていろいろオーダーを考えました。でもやっぱり慶応はそういうところでしっかり勝ちを取っていて、そう勝負は甘くないなと思いました。

――1ヶ月後はいよいよ王座(全日本大学対抗王座決定試合)です。個人としてもチームとしても何か変えたいところはありますか

まず個人のプレーとしては、全体的なレベルアップが必要かなっていうのはあります。ストロークの威力、リターンの精度、サーブの威力・コースなどいろいろな分野でまだまだ欠けているので。体力的にも精神的にも、4年生として集大成である戦いぶりがリーグの(個人の)簡単に負けてしまった2敗には情けない気持ちしかないです。1年生から代表で出させてもらって4年間の集大成がこんな無様で悔しい結果になってしまうのは、主将としても情けないので、朝起きてから夜寝るまでの私生活から勝負にかけるようにしたいです。本当にあと1ヶ月しかないので、出し切りたいなと思ってます。チームとしては、先ほども言ったように課題が多く残るリーグ戦でした。その中でもしっかり勝ってくれた選手もいますし、自信にもなったと思います。そこらへんは評価できる選手もいればまだまだ負け越して多くの課題が残る選手もいたと思うんですが、勝った選手は勝ったことを自信にすることはいいと思うんですけど、決して奢らずというところですかね。勝負の世界ですし、王座では相手も120%以上の力を出してくると思うので、それに立ち向かえる準備をしっかりしてほしいなと思います。逆にあまり勝ち星をあげられなかった選手はこの悔しい思いをしっかり練習で表現してほしいです。この結果を真摯に受け止めてチームのために強くなることもそうですが、自分がしっかり強くならないとチームに貢献できないっていうのは負けた奴らはこのリーグで強く感じたと思うので、チームに大きく貢献できるよう、主将という立場から王座までチームを作っていきたいと思います。

巽寛人(スポ4=福岡・柳川)

――まずはシングルスで勝利を挙げられた感想はいかがですか

僕がもし負けていたらチームも負けていたので、改めて本当に勝てて良かったなと思います。

――長いラリーもあった試合でしたが、何か意識されていたことはありましたか

相手が荒いテニスをするので、それに対して自分がいかにミスを少なくしてラリーをしていくというか。自分からエースを取りにいくことはできないので、どうしてもそのような選択を迫られた部分もありますけど、ミスを減らして相手と打ち合うというのは意識してやっていました。

――それでは試合運びの面では想定内だったのでしょうか

いや、想定内ではなかったですね。セカンドセットでは自分のサービスゲームは全てキープできていたので、どこかで相手のサービスゲームをブレークできればと思っていました。相手のサーブが良かったのもありましたが、チャンスがあった中、取りこぼしてしまう部分もあって、セカンドセットはずるずる流れてしまったのはあります。

――ファイナルセットに向けてはどのように切り替えたのですか

ファイナルになると戦術であったり、ここを狙っていこうだとかそういう余裕はなかったので、コートの中に入れるということだけを意識して打ち合った結果、何とか取ることができたと思います。

――今後改善していきたい部分はありますか

リターンがこのリーグを通してあまり良くなかったのかなと。普段の試合と比べるとリターンのミスが多かったので、そのリターン力と相手がネット前に出てきた時のパッシングで相手を避けて打ってしまってミスになることが多々あったので、前に出てこられても避けずにしっかり打っていけるようにすることが必要だなと思いました。

――王座(全日本大学対抗王座決定試合)に向けてどのように気持ちを切り替えていきたいですか

このリーグ(関東大学リーグ)を通して試合には全て勝てましたが、練習でできていないことが悪いかたちとして表れてしまったので、覚悟を決めて取りこぼすことがないように1つ1つ突き詰めてやっていきたいです。

松崎勇太郎副将(スポ4=神奈川・湘南工大付)

――全勝優勝で全日本大学対抗王座決定試合(王座)が決まりましたが、率直な今のお気持ちは

特にうれしくもない感じで終わりました。きょう久しぶりに土橋さん(登志久監督、平元教卒=福岡・柳川)が来られて、いろいろな指摘を受けて。リーグ(関東大学リーグ)で全勝優勝とか王座につながったとかいうこと以前の問題がすごく浮上してきて、優勝してうれしいという気持ちは一切ないですし、リーグが終わったという感じしかしないですね。

――試合が終わった後に長い時間集合されていましたね

そうですね、いろいろ指摘をいただきました。4年生の問題でもあり、個々の問題でもあり。チーム力とか、テニス以前の問題についてさまざま指摘を受けて、今までやってきていたことが全て間違っていたというか、やり切れていない部分があって。4年目にしてチームづくりをしていく上で取り組んできたことはいくつもありますし、土橋さんがいなくなって不安な部分がありながらも自分たちでしっかりやらなくてはいけないという部分も昨年以降でてきていましたし、そういったテニス以外のさまざまなことに関してすごく指摘を受けました。隙だらけのチームでもありますし、チームとして戦えていない、本気で取り組めていないということが浮き彫りになって。そういう予兆はいくつもあったのですが、改めて強く指摘を受けました。反省するというか、全てを崩されたというか。言葉は難しいのですが、全てを見直さないといけない部分もあり、自分たちでは悔しい部分もあります。こうやって全勝優勝しても、4年生が戦力的に中心になれていないチームであるというのが皆さんから見ても分かると思いますけど、1年生に何度も救われて。すごく悔しいですけど、僕の中でもどこか頼っている部分ももちろんあって。今まで僕もずっとダブルスであったりシングルスであったりで食い込みながらチームの勝利に必死に貢献しようとしていた部分もあったものの、4年目になってその気持ちが少し薄れているわけではないのですが、いろいろ難しくて、自分の中で複雑な気持ちがたくさんあって。1年生にプレッシャーがかからないよう、自分がシングルスもダブルスももっと上で頑張らなければならないというのは分かっているのですが、そこに本気でのめり込んでいけない自分もいて。すごく難しい時期というか、難しい年代になって、チームとしても個人としても考えさせられる部分はすごくありますし、ここのところずっとうまくいっていなくて、戦績もずっと出ていなくて。もう個人戦は終わりましたし、リーグも終わりましたし、大学で試合をするのは王座しかないのですが。何もいいことがなく苦しい中取り組んできていて、こういうかたちで終わって本当に悔しいですけど、受け止めざるを得ない結果でありますし、チームとしても個人としても、もう一度変えなくてはいけないのかなとは思っています。

――きょうの試合についてお聞きします。慶大戦にはどのようなお気持ちで臨まれましたか

個人的には、最後の早慶戦(早慶対抗試合)になることは分かっていましたし、慶大が王座に来ないというのは僕の4年間の中でたぶん初めてだと思いますが、第3戦の明大戦が優勝決定戦になるというのも初めてでした。そういったこのリーグの流れの中で、リーグの戦い方というのもすごく難しい部分もありましたけれど慶大に対する特別な思いというのも当然あって。リーグの一環ではありますけど、僕らの中では早慶戦という一つの戦いだと思っていましたし、もう後のない、次がない彼らがどういう風なプレーをしてきたりどういう風な勢いで臨んでくるのかということだったりはある程度予想できていましたし、普段以上の力を出してくるというのも予想していました。個人的にそれを止めることができなかったので少し残念です。最後の早慶戦が終わってしまって、チームが勝ってうれしいというか、ほっとした部分もありましたが、個人的にはすごく悔いの残る早慶戦でありリーグだったかなと思います。

――やはりリーグの勢力図が変わってきたことに対する戸惑い、難しさはあるのでしょうか

そうですね、まあ毎年慶大が崩れるんじゃないか早大が崩れるんじゃないかと言われる中で早慶が1、2位できていて。今回本当にその勢力図が崩れたというか、明大が今までの流れを崩したという部分で、僕らの明大戦に対する意気込みというのは強くありましたし、そこに勝てば王座も決まるし優勝も決まるという気持ちはすごく強かったと思います。でもやはりその次までがまだ見えていなくて、早慶戦が終わってみてこういう風に課題が残るということは、僕たちが先を見たチームマネジメントができていなかったのかなと思います。勝てば王座も決まるし優勝も決まるという大一番を最終日の前に経験するというのはチームとして初めてだったので、すごく難しい戦いでした。最後も負け(王座に進めないこと)が決まった慶大と戦うという部分で気持ちの入れ方が難しいし、優勝や王座が決まった後の戦いってすごく難しいと思うのですが、慶大という特別なライバルとやるという意味ではもっとシビアに考えて、明大戦の後に全体としてもう一度一つになって、違う別の戦いだと考えてやるべきだったかなと思います。

――きょうのダブルスの試合を振り返っていかがでしたか

上杉(海斗)・韓(成民、ともに慶大)がくるというのはだいたい予想できていました。フューチャーズでもベスト4に残っているペアで、上杉・平山(浩大、慶大)よりやはり力のあるペアで、インカレ(全日本学生選手権)後は(ペアを)崩してくるだろうと。やはり彼らも普段以上の力を出してきましたし、応援の力を借りて本当に僕たちをつぶしにこようとする気迫がすごく伝わってきて、それに少し引いてしまった部分もありました。ファーストも5-3までいけていて、ぎりぎりのところまで追い込めていたにもかかわらず最後の最後までやり切ることができなかったという部分で甘さであったり普段の練習の質であったりといったところがああいうぎりぎりの場面で出るので、すごく後悔はしていますけど。最後ダブルス1で2-1にできていればシングルスの彼らにプレッシャーをかからなかったかなと。下級生が中心なので。僕らがどれだけ2-1、3-0で折り返すことができるかが重要なのですが。それができなくて本当に悔しいですし、最後負けてしまったというのはすごく悔しいので、次があるか分からないですけど、できることをやっていこうとは思います。

――競った展開の中で落としてしまったのは少しの差だったと

そうですね、本当にベンチに入ってくださった隼さん(渡辺ヘッドコーチ、平19スポ卒=静岡・庵原)も、僕らの戦いの中で少しでも引く場面があれば相手にポイントがいくし、僕らが積極的にいくことができれば勝ちにつなげることができるしということで。本当に一瞬一瞬で流れが変わるような試合だったと思うのですが、そういった中で自分たちが強気な選択ができなかったり、強気なプレーができなかったりといったところが自分の中で自信に欠けている部分だったり、相手の勢いに気後れしている部分だったりというのも少なからずあったと思うので。それをもう少しだけ抑えることができていればスコアは逆になっていたかもしれないですし、もっと違った展開をして勝利に少しでも近づくことができていたかもしれないので。本当に悔いの残る戦いになっていたと思います。

――ダブルスにおいて、王座に向けて修正点を挙げるとすればどのような点になりますか

河野(優平、スポ3=福岡・柳川)とはだいぶ長く組んでいて、個人戦やフューチャーズ、対抗戦であったりこういうリーグであったりもほとんど彼と組んでいますし、お互いがどういうことを考えていてどういう精神状態なのかということまで何となく分かるようになってきているくらいペアが続いてきています。お互いやらなくてはいけないことも、何ができれば勝てるかということもたぶん分かっているのですが、そこを本当に見つめ直せているかというと、まだまだそこに関しては年上である僕が、積極的にやるべきことをプッシュしてペアとしてレベルアップすることであったり、気持ちの強いペアになることであったりにおいて引っ張らなくてはいけない。ダブルスの能力はたぶん彼の方が上なので、言い切れない部分には僕の中にはあるのですが、気持ち的な面であったりこういう瀬戸際になった時にどういう戦いができるか、どういう気持ちの持ち方で構えられるかということであったりは僕がもっと引っ張って、練習の中でもサポートして、二人でどうしていくかということを突き詰めて考えていくことが僕らのペアの課題であり、そこを克服することができればもっと強い気持ちで勝負できるのではないかなと思います。

――副将として今のチームをどうご覧になりますか

客観的に見て1年生に頼っているチームであるのは間違いないですし、下級生の力が大きくて、それがどうしても中心になってしまっているのは仕方がないことなのですが。そこに頼ってしまっている僕らも良くないですし、それほど弱い人間が多いというか、4年生が中心となって引っ張っていく上でやはり実力の世界でもありますし、難しい部分ではあるのですが。小林(雅哉、スポ1=千葉・東京学館浦安)がいて島袋(将、スポ1=三重・四日市工)がいて、髙村(佑樹、スポ1=千葉・東京学館浦安)・齋藤(聖真、スポ2=神奈川・湘南工大付)がいて坂井(勇仁、スポ2=大阪・清風)がいて、やはり4年生で戦っているのがダブルスでは僕と小堀(良太主将、スポ4=東京・大成)、上級生が河野と、シングルスでは巽(寛人、スポ4=福岡・柳川)だけとなると、やはりどうしても引っ張りにくいというか。経験が高い選手が多いのですが、出る実力にまでなれていないというか。本当に難しいですよね。4年生が引っ張っていくのですが、そこでプレーできている4年生が少なくて、じゃあ違った意味で引っ張るとはどういうことなのかと考えたときに、チームづくりであったり雰囲気づくりであったり、チームとしてどう戦っていくのかということにシフトしていかなくてはならないですし。もちろん僕であったり巽だったり、もっともっとシングルスで絡んでいかなくてはいけないですし。僕に関してはやはり1、2、3年とやってきて4年目に単複出ていないというのはどうなのと言われてもおかしくないと思いますし。それは僕も悔しい気持ちはもちろんありますし、単複で2勝持ってくるというのは僕の役目だとは思うので。それがリーグで全然果たすことができなくて、「下級生に頼っている」というのは自分に対して言われているのかなとはすごく感じていて。土橋さんだったり隼さんだったりの「チームとして下級生に助けてもらっている」という言葉が、僕にとっては「何でお前がやってないんだ」と言われているような、ようなというか言われたこともありますし。最後の集合でも僕も言われた部分はあるので。すごく気持ち的に葛藤していますし、自信を持てない自分が悔しいというか、3年目まではあれだけやってくることができていたのにじゃあ4年目何でできないのとなったときにすごく悔しい気持ちがあって。それは期待をしてくれているかもしれないですけど、それに応えられない自分がすごくふがいないというか惨めというか。そういういろいろな気持ちの葛藤がすごくあって、ダブルスだけでも何とかとファイトはしていますが。チームの課題イコール僕が課題を克服することができればチームとしてももう少し違った雰囲気になって、下級生に頼らないというわけにもいきませんが、もう少し上級生が下でもダブルスでも支えていけるようなチームづくり、実力アップをしていければいいのかなと思いますし、それはイコール僕がどれだけあと1か月でやれるかということになってくると思うので。本当に残り1か月で引退になりますしラストの王座にもなるので、強い意志を持って、やる勇気を持って取り組んでいけたらいいのかな、それがチームへの恩返しになって今のチームの状況を打開できるのであれば。僕自身が犠牲になるくらいでできるのであればもっと頑張れよと思いますし、もっとやるべきだろと自分に言い聞かせながらやっていければいいなと思います。

――リーグ戦を通して、王座でご自身が果たすべき役割とは今おっしゃっていたようなことになりますか

副将として、1選手として、単複で必ず2勝をもぎ取ってこられるような強いプレーヤーになること。あとは、今後テニスをすることがあるかは分からないのですが、自分の人生の中でもしかすると最後の戦いになるかもしれないので、残りの1か月くらい、自分が満足いくまで周りに何と言われようとやり切ってみて、後悔のないようにということだけ肝に銘じて。自分の人生の中で後悔を残すということは、テニス以外もそうですがしたくないので、単複(メンバーに)食い込めるか分からないですが、残り1か月で後悔しないような日々を過ごして、王座どういうかたちで終わるか分からないですが、4年間のテニス生活、庭球部生活を終えられればいいかなと思います。

――では最後に、王座に向けて改めて一言お聞かせください

チームとして目指してきているのは王座優勝だというのはリーグを終えても変わっていないですし、こうやってリーグでいろいろな課題が出て難しいかもしれないですけど、難しいからこそやる意味もあると思うし。連覇という重い責任があって、それは続いていくというのは間違いないので、連覇を止めないこと。あとは自分たちの代で優勝することが自分に課せられた役目ではあるので。コーチ陣、スタッフを始めOG、OBの方々にも恩返しする上で僕ができることは、勝ってチームを勝利に導くこと以外にあまりないと思うので、そこに関して残り1か月やり切って、1か月後変わった姿を見せられたらいいかなと思います。

岩崎歩(スポ3=神奈川・湘南工大付)

――リーグ(関東大学リーグ)優勝おめでとうございます。いまのお気持ちは

優勝と言う結果ではありますが、自分たちの課題が出た試合だったかなと思います。

――ことしのリーグは初出場となりましたが

僕たちは出れなかったのですが、ダブルスの控えとしていつでも出れるように準備はしていました。シングルスだと言われて、気持ちの面では準備できていたのですが、いざ出るとなった時に怖いと思ってしまって。

――緊張はありましたか

そうでもなかったですね。去年の早慶戦(早慶対抗試合)と1年生の時のリーグで出ていたので、程よく緊張があるという感じでした。ダブルスを1-2で折り返して、そこでかなりプレッシャーがかかってしまい、最初はすごく硬くて。ファーストセットは4-2から僕サーブで、そこを取り切れていれば、また違う展開になったのかなと思います。

――セカンドセットを振り返って

出だしで先にブレークされて、あの時は焦っていました。あそこで落ち着いていれば変わっていたのかなと思いますし、団体の怖さを感じましたね。

――このリーグ中はベンチコーチに入られることもあったと思いますが、どのような言葉をかけていましたか

コーチの方から言われて、それを選手に伝えていました。やっている側と声をかけている側では全然違うので。きょう初めて出させていただいて、その難しさを実感しました。

――試合に出たことで得た収穫、課題などは

なかなかできる経験ではないので、プラスにとっていいと思いますが、出ただけでは意味がないと思っています。自分が勝ってチームに貢献するというのが一番の目標で、きょうはそれができなかったので悔しいです。

――王座(全日本大学対抗王座決定試合)に向けて強化していきたい点は

技術面というよりは、気持ち面でもっと成長していきたいなと思います。最近の課題として一番に挙げられるのですが、3年目ですしあまり時間もないので。残された時間をどう使うかは自分次第ですけど、死ぬ気でやらなければいけないなと思います。

――すぐに夏関(関東学生選手権)が始まりますが

テニスは一年中がシーズンというか。4日後くらいから始まるので、しっかり気持ちを切り替えてあしたから始動していきたいと思います。

河野優平(スポ3=福岡・柳川)

――ファースト、セカンドセット共に勝ち切れなかった原因はどのあたりにあるとお考えですか

相手の思い切りのいいプレーもありました。いくつかチャンスがあった中で(相手に)思い切ったプレーでやられたという感じです。

――プレーの中で課題はありましたか

今回はリターンを上にぶつけてというかたちから崩そうとしましたが、ファースト(セット)の後半、セカンド(セット)の前半で考える余裕がなくなって、それができなくなったのは非常にもったいなかったと思います。

――チームとして結果的にダブルスを2本落としてしまったことについては率直にどのように感じていますか

ダブルスを優位に進めたいワセダにとっては一番やってはいけないかたちであって、慶大もそのようなかたちで臨むチームだとは思いますけど。そこで譲ってはいけないものがあったと思います。

――リーグ戦を通して課題は見つかりましたか

まだまだやり切れていない部分がありました。インカレ、リーグに向けて完全に調整し切れていなかったです。そこは気持ちでカバーして全勝できるかと思っていましたが、やり切ることができなかったというのは準備が足りなかったと思います。

――王座に向けてこれからどのように調整していきたいですか

王座が明大に決まったということで、(今回も)5対4でギリギリでしたし、僅差の勝負になると思うので、どれだけこの1ヶ月で差を広げられることができるか、もしかしたら差を縮められて負けることもあるかもしれません。絶対にそういうことはないようにしていきたいです。

齋藤聖真(スポ2=神奈川・湘南工大付)

――全勝優勝で全日本大学対抗王座決定試合(王座)が決まりました。今のお気持ちは

優勝した後にコーチ陣の方々がおっしゃっていたのですが、チームとしてまだまとまっていない部分であったり出し切れていない部分であったりというのはたくさんあって、自分にいたってはふがいない部分というのも、試合だけではなく最終戦だということを踏まえてきょう一日を振り返った時に、まだまだという点もたくさんありました。そういうことも含めて1か月後の王座に全員がいいかたちで臨めるようにしなくてはなと思ったリーグ(関東大学リーグ)でした。

――課題も多く見つかったということですね

自分の苦手なところを克服したり得意な部分を伸ばしたりというのもあるのですが、チームとしての課題というのは、僕で言えば試合が終わった後の仲間に対する気づかいだったり応援だったり、自分のプレーだけではなくて改善しなくてはいけない点がたくさんありました。

――髙村佑樹選手(スポ1=千葉・東京学館浦安)とのダブルスはこのリーグで無敗でした。チーム内でのご自身の役割は

僕と髙村でダブルス3として出させていただいて、僕たちは個人としても全勝でリーグ優勝を迎えられたのですが、自分たちの役割としては層が薄くなりやすいダブルス3でしっかり勝利を一本取ってくるということだと思っていて。早大というダブルスでもシングルスでも層が厚いところで出させてもらえるダブルス3で、自分が隙をつくってしまうと早大の中でのライバルにも追い抜かれてしまうので、そういう意味で緊張感を持って戦える立場だと思います。

――きょうのダブルスの試合、ファーストセットを振り返っていかがですか

ファーストセットの1ゲーム目は髙村サーブのブレークから始まったのですが、僕の前衛としての動きが少し硬かったので、正直僕が落としてしまったゲームかなと思っていて。その後のゲームをしっかり最後まで戦い抜くことができたので、ブレークはされてしまったのですが、その分自分からしっかりというのは意識できました。ただファーストゲームでブレークされるというのは絶対あってはいけないことかなと感じます。

――セカンドセットはいかがでしたか

僕たちの課題として組み始めた時からあるのが、ファーストで取った後にセカンドで必ずペースダウンしてしまうということで。春関(関東学生トーナメント)でもそれが出てしまって、インカレ(全日本学生選手権)でもそれをすごく意識しました。もちろんリーグだと団体戦で自分たちだけでやっているものではないので、セカンドセットはファースト以上に(意識して)。でも相手がやることを変えなければ自分たちもファーストセットでうまく取れていたかたちをしっかりやるだけだということを意識してやっていました。

――チームとしては5-4で慶大に勝利しました

チームの半分が自分も含め下級生で。その分メンタル面で不安があったりだとか、シングルス1から4まで下級生なので、1、2が1年生というのは、力はあるのですが団体戦としては不安が残ったりというのがあって。5-4で1年生のエースが勝ってくれたのはうれしい半面自分たちも頑張らないといけないし、上級生に対しても、自分たちから勝ってはいるけど状況的にはいいものではないとしっかり考えなくてはいけないと思います。最後のエース対決もしっかり勝ってくれたのですが、それ以上に厳しい状況というのは絶対来るので、それに向けて全体でもっと意識を統一することだとか、課題というのはすごくある結果かなと思いました。

――ダブルスではインカレに続きアピールできている印象ですが

正直、僕はインカレでベスト4に入った時点で優勝を目標にしていて、ベスト4に入ったことで多少満足というか、やってやったという気持ちを持ってしまった時点でインカレは良くなかったです。リーグでも全勝はしたのですが、全部いい勝ち方で勝ったわけではないので、そういう意味で自分たちの後ろには同じような僅差の力を持った先輩、同期、後輩がたくさんいるということをしっかり意識した上でやっていかなくてはいけないと思います。立場が確実なものになっているとは言えないかなと。

――関東学生選手権(夏関)が1週間後に始まります。単複ともに意気込みをお聞かせください

昨年は単複1回戦負けという悔しい思いをしていて、特にダブルスにおいては春関とインカレで結果を残した上での1回戦負けがすごく悔しかったです。ペアは違いますが、しっかりここで勝っていけば、団体戦に出た時のチームでの信頼感がさらに生まれると思いますし、僕としてはシングルスもしっかり勝っていきたいと思うので、しっかりと結果を残したい大会ではあります。

――では最後に、王座に向けて一言お願いします

一番最初に挙げた課題というのは絶対に克服しなくてはいけないものですし、しっかりと考えなければいけないので。何回も言うのですが、プレーだけではなくていろいろ改善しなくてはいけないこともたくさんあるので、チームの勝利のために自分が努力するということを忘れずに1か月間頑張っていきたいと思います。

坂井勇仁(スポ2=大阪・清風)

――インカレ(全日本学生選手権)で敗れた相手にきょうも敗北しましたが、敗因はどこにあるとお考えですか

相手の方がアグレッシブなプレーが多くて、そこで結果的にインカレの時と同じようになってしまったのが敗因だと思います。自分たちのペアには怖さがなくて、相手に好き勝手にプレーされてしまって。3つのコートの中で一番良くない試合をしてしまいました。

――きょう対戦するにあたっては前回を踏まえて何か対策などはあったのでしょうか

前回対戦した時は相手がすごく前に詰めてきていたので今回はロブを使おうと話をしていて。ロブはすごく成功していましたけど、その他の部分で先にこちらがミスをしてしまったのがすぐに突き放された原因だと思います。

――ダブルスの試合前半では少し精彩を欠くプレーが見られましたが、その点はどのように感じていますか

出だしで自分でサービスポイントを取りにいこうとし過ぎた部分が表れてしまいました。相手のリターンが良くて、自分から無理にポイントを取りにいこうとしたのが裏目に出てダメな方向につながってしまいました。

――シングルスではセカンドセットに一時相手に粘られる場面もありました

キープで続いていたのでそれほど意識はし過ぎずにチャンスが来ると思っていたので、そこで突き放せればいいと考えていました。ですが、もっと序盤で突き放さないといけない相手だったのでそこは反省点です。

――リーグ(関東大学リーグ)を通して見えた課題はありますか

ダブルスで2敗して、シングルスは1敗しました。ダブルスに関してはもっと深く考えないといけない部分が多々あって、僕自身の問題であったり、ペア2人での問題であったり、インカレの時から色々ありますけど、これからの1ヶ月でそれらを埋められるかがありますね。シングルスでは明大戦で切詰(魁)さんにファイナルで負けてしまいました。あれはチームが勝てたから良かったですけど、相手(の足)がつったのを意識して自分のプレーに迷いが出てしまったのもありました。試合中は敵なので、最後まで突き詰めてやっていかないといけないと感じました。

――それでは王座に向けて最後に一言お願いします

王座まであと1ヶ月ですけど、すぐ来ると思います。気を引き締めて1日1日、しっかり準備をしていきたいと思います。

古田伊蕗(スポ2=静岡・浜松市立)

――全勝優勝で全日本大学対抗王座決定試合(王座)進出が決定しました。今のお気持ちは

このチームで戦うことは最後なので、まず関東優勝することができて本当に良かったと思います。

――きょうの慶大戦にはどんなお気持ちで臨まれましたか

ダブルスが厳しいというのは分かっていて、僕のポジションはとても大切になるなと思っていたので、絶対に勝利をもぎ取ってチームにいい影響を与えられたらいいなと思って臨みました。

――シングルスのファーストセットを振り返っていかがでしたか

しっかり自分のプレーができて、相手の強打もあったのですがその中でしっかり弾道の高い球とかを使って、いろいろと自分から攻めることもできたので、ファーストは良かったです。

――セカンドセットでは相手も強気でプレーしてきました

セカンドに入った時に、自覚はなかったのですが少し引き気味になってしまって、出る球も打てなくなったりしてしまったので、そういうところは心の弱さみたいなのが出てしまったと思います。

――ファイナルセットはどう振り返りますか

ひたすらバック側に攻めて打てる時だけ打つということを徹底的にやったら、結果として相手がけいれんを起こして。なんとか勝つことができました。

――チームにとって大きな3勝目でした

何勝目とかはあまり考えず、とりあえず自分のプレーをして1勝を取るという感じでした。

――以前の取材で「ネットプレーなどの積極的なプレーが苦手」とおっしゃっていました。その点を振り返っていかがですか

2、3回チャレンジして全部ボレーをミスしてという結果でした(笑)。ただこのリーグ、早慶戦という大きな場面で、ミスはしてしまったのですがチャレンジできたのは次につながるとも思いますし、これからもめげずに頑張っていきたいと思っています。

――リーグ戦を通してご自身のアピールにもつながったと思いますが、団体戦におけるご自身の役割とは

今回出させていただいたポジションがシングルス4で、ダブルスからの流れでシングルスに入るので、下で勝負を決められたらいいなという大事なポジションでした。良かったのではないかなと思います。

――もうすぐ関東学生選手権(夏関)が始まります。単複ともに意気込みをお聞かせいただけますか

シングルスは昨年初戦敗退だったので、1回でも多く勝てるように。ダブルスは村松さん(勇紀、社4=青森山田)とのペアで、村松さんはとても強いので、そこを生かして上位にしっかり食い込めるようにやっていきたいと思います。

――では最後に、王座に向けて一言お願いします

僕のポジション的に出られるかどうか全然分からないのですが、出られたらしっかり自分のプレーをしてチームにいい影響を与えられるように頑張っていきたいと思います。

小林雅哉(スポ1=千葉・東京学館浦安)

――きょうの試合を振り返ってどうですか

チームとして4-4で迎えたということで自分にかかっていたのもあって、やっぱりあまり慣れていないし緊張もあって出だしは固かったですね。自分にかかるっていうのは練習とはやっぱり違う気持ちで、初めは足が震えていてあまり動いていなかったかなと。でも徐々に自分で声を出しながらいい感じになっていったので、最後まで自分のプレーができたのかなと思います。課題はファーストサーブの質や確率をもう少し高めなければならないっていうのがあります。リターン力ももう少し上げないと。簡単にミスしていたところが多くて競ってしまったのかなって思うので、ミスが少なければもう少し簡単に終わらせられたのかなと思います。

――きょうの試合はインカレ準決勝の再戦となりましたが、意識したところはありますか

逆に意識しすぎて相手のバックを狙いすぎたのかなというのが正直あって。相手もバックを狙われるのは分かっていたと思うので、あまりバックのクロスラリーをしないですぐ展開してストレートに打ってきていたのかなという印象があります。僕がすごく嫌な上杉さん(海斗、慶大)の怖い部分は早いタイミングでの逆クロスのフォアの攻めの部分で、それが序盤は結構入っていて、返しが甘くなって決められることが多かったです。けどそこで上杉さんが焦ってミスすることが多かったので、いつも通りしぶとくしぶとく返すことだけを徹底したのでそこはよかったのかなと。

――シングルス1として今回5試合戦ったり、明大戦でもきょうと同じような展開での試合となりましたがやはりプレッシャーはありましたか

明大戦も出だしはちょっと緊張していたんですけど、やっぱりファーストセットを取った時点で緊張が解れたし、明大戦では相手の足が痙攣(けいれん)したのもあってその点ではノンプレッシャーでいけましたね。

――自分の試合に入るまで準備の時間が長いと思うのですが、その間意識していることはありますか

やっぱりダブルスは3-0、せめてリードしている状態でシングルスを迎えたいっていうのはすごい思っていて。きょうみたいな1-2でのスタートはシングルスのメンバーもすごい緊張感の中で入った人も多かったと思うし。でもその中できょうはシングルス3・4・6はしっかり勝てていたのはすごいなと思いました。

――1ヶ月後に王座(全日本大学対抗王座決定試合)、その前には夏関(関東学生選手権)がありますが、意気込みをお願いします

夏関はクレーコートなんであまり得意ではないんですが、1年生なので思い切ってやるだけなので優勝目指してやりたいです。王座ではまた1の可能性があると思います。4-4の状況だったら緊張するとは思うんですが、自分なりに思い切ってやりたいと思います。

島袋将(スポ1=三重・四日市工)

――リーグ(関東大学リーグ)優勝おめでとうございます。いまの率直なお気持ちを

今回は5戦中4戦でシングルス2として出させていただいて、その中で1勝しかできなかったというのはとても悔しいです。

――きょうの試合についてお聞きします。ファーストセットは競った展開でタイブレークまでもつれましたがご自身で振り返っていかがですか

出だしが悪くて0―3とリードされてしまったんですが、そこから先輩やコーチ陣の応援のおかげで追いつくことができました。タイブレークも最初はリードできていたのですが、最終的には相手の執念に押されてしまい、セットを落としてしまいました。ファーストセットをタイブレークで取れなかったのはとても残念です。

――セカンドセットを振り返って

切り替えはできていたんですが、リズムに乗った相手選手についていけませんでした。また、0―6で落とすというのは団体戦の中で相手チームに勢いにつながってしまうので、チームにとても悪影響を与えてしまったんじゃないかと思います。

――1年生として初めて臨んだリーグ戦でしたが、収穫・課題は

1年生ながら4試合に出させていただいて、リーグで勝つ難しさや緊張感などいろいろと経験することができてとてもよかったです。1か月後の王座(日本大学対抗王座決定試合)に出させていただけたら、この悔しさをバネに、全勝目指して頑張ります。

――個人戦としては約1か月後には夏関(関東学生選手権)が控えています。意気込みをお願いします

インカレ(全日本学生選手権)の個人戦では思ったような結果が出せず、リーグ戦でも悔しい思いをしたので、明日から切り替えて夏関では優勝できるように準備したいと思います。

髙村佑樹(スポ1=千葉・東京学館浦安)

――リーグ(関東大学リーグ)優勝おめでとうございます。今のお気持ちを

初めてのリーグだったんですが、始まる前からここで優勝して王座(日本大学対抗王座決定試合)に行きたいと思っていたので、とりあえず優勝できて良かったです。でも、明大戦、慶大戦と最後の2試合で1年生にかかった展開でギリギリ勝った試合が続いて、自分の中ではこのままで王座に行っても危ないなと思っています。うれしい、というよりこれから王座に向けてもっと練習しないといけないな、という思いのほうが強いです。

――きょうの試合は相手を寄せつけない完勝でしたがご自身で振り返って

序盤から相手にプレッシャーをかけてポイントを奪うことができたので、自分たちがとてもやりやすい試合になりました。

――結果としてダブルスで1―2と負け越してのシングルスとなりましたがチームの雰囲気は

リーグでダブルスが負け越したのは初めてで、自分の中では始まる前はシングルスも怖かったです。チームとしては、シングルスが始まる前でも危機感が足りてなかったかな、と思います。

――リーグ戦を通して感じた収穫・課題は

インカレ(全日本学生選手権)中は僕らのペアはすごくリターンが悪くて、勝つにしても6―4とかのことが多かったんですが、リーグでは2人ともしっかりリターンが通るようになって。インカレと比べてすごくゲームがしやすくなってるな、と感じます。でも僕らはダブルス3で全勝しただけなので、これからはダブルス1、2となっても勝てるように王座までに実力をつけたいと思います。

――個人戦としては4日後から夏関(関東学生選手権)が始まりますね

ダブルスは優勝、シングルスはベスト4以上にはいきたいとおもっています。

――団体戦としては約1か月後に王座が控えています。意気込みをお願いします

絶対優勝するという気持ちをもって今から練習しないといけないと思います。