各種目でベスト8が出そろう!

庭球男子

 関東学生ランキング21位以下の選手のみに出場権が与えられる関東学生新進選手権。この日は男女シングルスの3回戦と女子ダブルスの2回戦が行われた。女子部は出場した全選手が準々決勝を目前に敗退するという悔しい結果となるも、男子部は単複ともにベスト4入りをかけた一戦へと駒を進めた。

★早大勢では小倉が準々決勝へ!

ファイナルセットの末惜しくも敗れた古田

 男子シングルス3回戦には早大から4名が出場した。前日の雨で中断試合となっていた小倉孝介(スポ2=神奈川・湘南工大付)と齋藤聖真(スポ1=神奈川・湘南工大付)のワセダ対決は7-6(2)、4-3で齋藤がリードする場面から再開。しかしこの日、序盤から主導権を握ったのは小倉だった。一気に3ゲームを連取し、このセットを獲得する。ファイナルセットでも勢いは衰えることなく、逆転劇を演じた小倉に軍配が上がった。一方の古田伊蕗(スポ1=静岡・浜松)は幸先の良いスタートを切り、ファーストセットを6-2で先取。続くセカンドセットは「自分から攻めていなかったので、相手の調子がどんどん良くなっていった」(古田)と、強気なプレーを展開してくる相手に対してなかなかポイントを奪えない。ファイナルセットでも序盤の流れを取り戻すことができず、目標としていた優勝には手が届かなかった。岸田海副将(スポ3=東京・早実)は序盤から流れに乗ることができず、ファーストセットを2-6で落とす。セカンドセットで挽回することはできず、3回戦敗退。「工夫してポイントを取りに行かなければ行けなかったところで単調になってしまった」(岸田)と悔しさをにじませた。新体制では副将としてチームを支える岸田は「下級生や1年生にもっと頑張ってもらえるような雰囲気や体制をつくっていきたい」と最上級生としての意気込みを語った。まずは次戦となる関東学生トーナメントで結果を残していきたい。

(記事、写真 佐藤亜利紗)

★自身の力を発揮できず…悔し黒星

単複での出場となった助川

 前日の悪天候により順延されたシングルスと、ダブルスの二戦に登場した助川峰理(スポ2=東京・富士見ヶ丘)。シングルスでは岩田愛永(駒大)と顔をあわせた。ファーストセットでは、相手の鋭いコースを突くサーブを崩せず後手に回るり、好機を作り出せないまま、6ー1で落とす。しかし、「どんなに離されてもファイナルセットに持ち込ませれば勝てる」と強い気持ちを前面に押し出しセカンドセットは奮闘。4-5となり迎えた第10ゲーム目では、マッチポイントを握られる場面もあったが、左右に振られても粘り強く打ち返し攻めのテニスで挽回する。タイブレークに持ち込ませると、相手のミスを逃さず、ゲームを奪った。しかし、ファイナルセットではベースラインに深く打ち込まれるボールに苦戦を強いられる。相手の前後を広く使った戦略を打ち崩せず2ー6でゲームセット。続く、廣川真由(社1=埼玉・浦和学院)とのダブルスも要所でポイントを取りきれず、「流れを相手に持って行かれてしまった」(助川)と3ー6、4-6での悔しい敗戦となった。「全日本学生選手権に単複で出場するのは通過点として、ベスト8や4に食い込んでいきたい」とことし一年の抱負を語った助川。今後の活躍に期待したい。

(記事、写真 三佐川唯)

★ペースをつかめず2回戦で敗退

「リズムよくできなかった」と語った山添(左)・辻紘組

 女子ダブルスで今大会第2シードの山添絵理(人2=千葉・渋谷幕張)・辻紘子(教1=東京・早実)組は、2回戦で井上鈴袈・齊藤佳帆組(明大)と対戦。試合は序盤、相手のロブに苦しめられ3連続でゲームを落とす苦しい立ち上がりとなる。「(リードを許し)ずるずると取られてしまった」(辻)と、その後も終始ペースを握られ1-6で第1セットを落としてしまう。迎えた第2セット、ジュースに持ち込んだゲームをあと一歩のところで取り切れず、またも追う展開となった。ロブ、ドロップなど多彩なショットを放つ相手に揺さぶられ、なかなか自分たちのペースに持ち込めない。山添の強烈なフォアハンドが決まるなど一時追い付くも、自らのミスショットも目立ち始めリードには至らず。4-6でこのセットも落とし、2回戦で姿を消した。ただ、「ペアを組んで初めての大会」(山添)と、まだ発展途上にある二人。コンビネーションを磨き、さらなるステップアップへとつなげたいところだ。

(記事、写真 中丸卓己)

結果

▽男子シングルス

3回戦
○小倉孝介(6(2)-7、6-4,6-3)齋藤聖真

●岸田海(2-6、3-6)津島巧(駒大)
●古田伊蕗(6-2、2-6、2-6)長田和典(法大)

▽女子シングルス

3回戦
●助川峰里(1-6、7-6(1)、2-6)岩田愛永(駒大)

▽女子ダブルス

2回戦
●助川峰里・廣川真由組(3-6、4-6)江見優生乃・林彩子(ともに法大)
●山添絵理・辻紘子組(1-6、4-6)井上鈴袈・齋藤佳帆組(ともに明大)

コメント

岸田海副将(社3=東京・早実)

――今大会はどのような思いで臨まれましたか

関東学生新進選手権(新進)は3回目になります。できれば制限で出ないのが良かったんですが、出るからには優勝を目指してやっていました。今回ベスト16という結果に終わってしまって、自分としてはすごく悔しいです。

――試合全体を振り返って

初戦はすごく良いかたちで勝つことができました。2回戦は手こずった部分もありましたが、ファイナルセットで締めるところを締めれたので良かったと思います。きょうの試合は自分がすごく苦手とするタイプの相手だったので、もっと工夫してポイントを取りに行かなければ行けなかったところで単調になってしまいました。そこが敗因だと思うので、関東学生トーナメント(春関)までに、課題としているネットプレーやコートを広く使ったプレーをもっと磨いて、春関ではもっと上位にいきたいと思います。

――新体制となり、最上級生となりましたが

一応副将を務めさせていただいてるのですが、自分が試合に出てチームに貢献したいという思いはもちろんあります。なのでこの新進で結果を残して、弾みをつけたいなと思っていました。ここで負けてしまったんですけどもしっかりと気持ちを切り替えていきたいです。自分がプレーで貢献したり頑張るのはもちろん、出れなかったとしてもチーム全体を見て出ている選手をプッシュしたり、出れない選手にも個人戦でもっと頑張るように、自分から促していきたいです。下級生や1年生にもっと頑張ってもらえるように、雰囲気や体制をつくっていきたいなと思っています。

――個人としての抱負をお聞かせください

団体戦にまだ出場したことがないので、まずは関東大学リーグや全日本大学対抗王座決定試合、早慶対抗試合に選手として出場するのが目標です。個人戦に関しては、全日本学生選手権(インカレ)には1年生のころから出ているのですが、本戦で勝てていないというのがあるので、インカレで上位進出を目指して頑張っていきたいなと思っています。

――次の大会は春関ということですが、そこに向けての意気込みをお願いします

次が最後の春関になります。インカレにもつながる大事な試合なので、今回不甲斐ない結果で終わってしまった分、ここからの2ヶ月しっかりと努力して単複で優勝できるように頑張っていきたいと思います。

古田伊蕗(スポ1=静岡・浜松)

――きょうの試合を振り返って

1セット目は相手もまだ乗り切れていなかったので、そこでしっかりとラリーをして、取ることができたので良かったです。2セット目になって相手の球も入ってくるようになったときに、相手に合わせたままの状態でやってしまいました。自分から攻めていなかったので、相手の調子がどんどん良くなってしまい、最終的に自分から攻めることができなかったです。相手のミスでしかポイントが取れていなかったので、ああいった相手に勝つのは厳しいなと思いました。

――相手の選手も強気なプレーが持ち味といった印象でした

相手のフォアがとても良かったですね。自分がフォアに振ったときに、こちらが攻めていたとしても相手に決められたり、形勢を逆転されるようなショットが多かったかなと思います。そこをもうちょっと自分も見習えるように頑張りたいです。

――今大会はどのような思いで臨まれていましたか

一応、優勝を目標にやっていたのですが、そんなに甘くなかったかなという感じです。

――大会全体を振り返って

この一年ワセダでやってきて、できるようになってきたことも自分で分かりました。その反面、自分よりも上の選手とやったときに自分の足りない部分が明確になりました。そこをどうにかして、次の大会までに補っていきたいと思います

――具体的にどういったところを強化していきたいですか

サービスや自分から攻めるパターンです。得意なショットを増やしていきたいかなと思います。

――ことしの抱負をお聞かせください

春から2年生になり、強い後輩も入ってきます。後輩に負けないように、今まで以上の成績を残せるように頑張っていきたいと思います。

――関東学生トーナメントに向けて意気込みをお願いします

新1年生も出る大会なので、その中で自分の力をしっかりと出したいと思います。全日本学生選手権につながる大事な大会なのでベスト4目指して頑張っていきたいです。

助川峰理(スポ2=東京・富士見ヶ丘)

――今大会はどのような意気込みで臨まれましたか

単複優勝を狙っていたのでこういう結果に終わってしまったのはすごく残念です。まだ春関(関東学生トーナメント)があるので、この大会でできなかったことをしっかり修正して上位を目指したいと思います。

――まずきょうのシングルスのファーストセットを振り返っていかがですか

ファーストは少し硬くなってしまっていて、自分の持ち味である粘り強さがうまく生かせなかったセットでした。相手が特に何をしてきたわけでもなかったのに(セットを)取られてしまって、自分のかたちではポイントが取れなかったです。

――セカンドセットはいかがでしたか

2回戦もファイナルで勝っていたので、セカンドをとれば絶対にチャンスがあると思いました。どんなに離されてもファイナルに持ち越せば勝てると思って、死に物狂いでやっていました。

――ファイナルはいかがでしたか

立ち上がりは40-15で、取れそうで取れませんでした。セットの1ゲーム目は一番大事になってくると思うのですが、そこを取りきれなくて3ゲーム連取されてしまったので流れが相手にいってしまったかなと思います。

――相手のサーブには苦しめられましたか

そんなに速さはなかったのですが、コースを突いてくるのがうまかったので嫌な部分はありました。

――ダブルスの試合を振り返っていかがでしたか

取るべきところを取れなくて、流れを持っていかれてしまったなという感じです。パートナーが1年生なので先輩の自分が引っ張っていかなきゃいけない立場なんですけど、自分の調子があまり上がってこなくて気分も落ちてしまった部分がありました。

――相手ペアの印象としてはいかがでしたか

取るべきところはしっかりギアを上げてきて、出るべきところはしっかりポーチに出てきていたので、ギアの上げ方がうまいなと思いました。

――セカンドセットでは長いジュースが続いたゲームもありましたが、ペア同士で何か声掛けはなさっていましたか

特にこうやろうということは言っていませんでしたが、弱気でいたらやられると思っていたので、とにかく強気でいこうという風には言っていました。

――4年生が抜けて新体制になりましたが、チームはどのような様子ですか

主力のメンバーが抜けてしまって、誰がレギュラーに入ってもおかしくないという状況はあるのですが、ワセダらしく全日本大学対抗王座決定試合を目標に、新しい1年生とも一緒に春関からチーム力を高めていきたいなと思っています。

――ことし1年の意気込みをお聞かせください

3年目になるのですが、2年生のときに初めて全日本学生選手権(インカレ)のシングルスに出られたので、ことしは単複出場するのは通過点として、ベスト8や4に食い込んでいきたいなと思います。

山添絵理(人2=千葉・渋谷幕張)・辻紘子(教1=東京・早実)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

山添 自分たちから試合を展開するという点が足りなくて、相手のペースに序盤から持って行かれて引き戻せなかったです。

 序盤相手にリードされた時にすごく気持ちが引いてしまって。それがプレーに出てしまって、相手がどんどん乗っていってそのままずるずると取られてしまったなという感じです。

――きょうお二人のコンビネーションはいかがでしたか

山添 自分たちの得意なパターンをあまりやらせてもらえなかったので、リズム良くできなかったです。

――ここから修正していきたい点などはございますか

山添 ペアを組んで初めての大会で、こういうふうに相手が良い時の経験がまだ少ないので、もっと試合をしたりしてこういう場面でどう対応していくかというのをやっていきたいです。

――では次の大会に向けて意気込みをお願いします

山添 しっかりと自分たちのテニスを序盤から出していけるような試合展開にしていけるように頑張ります。

 次の大会ではまずペアを組ませていただけるかも分からなくて、変わってしまう可能性もあるんですけど、そのペアとしっかり練習を積んで、競った場面でも思い切り良くプレーできるように練習していきたいです。