その瞬間、早大庭球部の歓喜の声が有明に響いた――。前日の雨が嘘の様に晴れ渡った秋空の下行われた全日本大学対抗王座決定試合(王座)。迎えた決勝は慶大との一戦。混戦が予想されたが、9―0で圧倒的な強さを見せ、早大が9連覇という偉大を成し遂げた。
ダブルスは早大の独壇場だった。一番早くに試合を終えたのは、ダブルス1の遠藤豪主将(スポ4=三重・四日市工)・田川翔太(教4=神奈川・湘南工大付)組。この二人で組むのはこれが最後。「全力でいいかたちで終わろうと話していた」(遠藤豪主将)と思い入れは強い。そしてその言葉通り、2年間で培った抜群のコンビネーションと、緩急をつけた攻撃でストレート勝ちを収める。試合後、ベンチコーチの平林智弥主務(教4=東京・早実)と三人で涙を浮かべ、最後の勝利の味を噛みしめた。続いてダブルス2の今井慎太郎(スポ2=神奈川・湘南工大付)・古田陸人(スポ3=愛知・名古屋)組が白星を挙げる。何度も対戦している相手なだけに、一瞬の気の緩みが命取りとなることを知っていた二人。「気を引き締めて」(古田)全力でプレーした。残すは、ダブルス3小堀良太(スポ1=東京・大成)・大城光(スポ3=埼玉・秀明英光)組。チャンスボールを逃さず、しっかりと好機を生かしストレートで慶大を下す。これでダブルス3つを物にし、シングルスへ良い流れを作った。
応援に向けてガッツポーズをする古田(右)・今井組
あと2勝で王座優勝が決まる。その1勝にシングルス5の岡村一成(スポ3=岡山操山)が貢献。「バランスの取れたテニスができた」(岡村)と振り返るように、鋭いフォアハンドと安定したストロークを織り交ぜ、早大の優勝を手繰り寄せるプレーを見せた。岡村に続き、勝利を献上したのはシングルス5の大城。セカンドセット、1―4になる場面もあり、「なんとかしなくちゃという思いと焦り」(大城)があったと言うが、そこから圧巻の5ゲーム連取で早大の優勝を決定づけた。シングルス6の古田とシングルス3の今井も相手を全く寄せ付けずストレート勝ち。そして、シングルス前の円陣で「このチームのエースは俺だ!」と力強く叫んだシングルス1の田川が、その役割を果たす。代名詞のフォアハンドと気持ちを前面に出すプレーが相手を追い詰める。攻めに攻め、「2、3年振りに自分のテニスができた」(田川)と自身でも太鼓判を押すプレーを貫いた。最後にコートで戦っていたのはシングルス2の遠藤豪主将。ファーストセットは6―3とするも、セカンドセットにタイブレークまでもつれ込む大接戦に。部員全員に見守られ、遠藤豪主将がチームの為に全力で戦う。渾身のガッツポーズを見せ、主将自らの手で完全優勝を決めた。
完全優勝を決めた遠藤豪主将
9連覇を達成し、王者の貫録を見せつけた早大。しかし、「田川、遠藤(豪主将)が抜ける男子は厳しい年になる」と土橋登志久監督(平元教卒=福岡・柳川)は来季を見据え、冷静に話す。二枚看板を始めとする4年生がチームを去り、新体制となる早大庭球部。それは、「終わりであって始まり」(今井)――。早大庭球部の伝説はまだまだ終わらない。
(記事 郡司桃子、写真 柳澤里衣、松下優)
男子部集合
結果
優勝(9連覇)
○早大9-0慶大
D1○田川・遠藤豪主将組6-3、6-1志賀正人・近藤大基組
D2○古田・今井組6-3、6-4矢野隆志・高田航輝組
D3○大城・小堀組6-4、6-2井上善文・谷本真人組
S1○田川6-1、6-1志賀
S2○遠藤豪主将6-3、7-6(4)近藤
S3○今井6-1、6-0矢野
S4○大城6-1、6-4渡邉将司
S5○岡村6-2、6-4権大亮
S6○古田6-1、6-3高田
大会MVP=遠藤豪主将(スポ4=三重・四日市工)
チャンピオンスピーチ
遠藤豪主将(スポ4=三重・四日市工)
まず始めに今大会を運営してくださった全日本学生テニス連盟の方々、スポンサーの方々、本当にありがとうございました。そして、朝早くから夜遅くまでサポートして下った土橋監督、隼さん(渡辺コーチ、平19スポ卒=静岡・庵原)、その他たくさんのOBの方々、保護者の方々、そして庭球部のみんな、本当にありがとうございました。僕たちは最初本当に出来損ないのチームで、毎日土橋さんに怒られ続ける日々を送っていたんですけど、一時は男子部が崩壊するんじゃないかというくらい怒られて、そのことを男子部全員で話し合ったりしてみんなで乗り越えてきた結果、きょうこの王座で優勝するということが実現したんだと思っています。僕ら4年生は最後の大会なんですけど、後輩のみんなから王座優勝というプレゼントをいただいて本当にうれしく思っています。また、これからも新しいワセダを後輩のみんなが築きあげてくれると思うので、これからも早稲田大学庭球部を応援よろしくお願いします。
MVPスピーチ
遠藤豪主将(スポ4=三重・四日市工)
本当に僕自身最後の学生の大会で、最後にこういうかたちでMVPをいただくことができて、本当にうれしく思っています。らいねんから社会人になるんですけども、この庭球部生活で培ったことを生かして頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。
コメント
※渡辺隼コーチのコメントは女子の記事に掲載いたします
土橋登志久監督(平元教卒=福岡・柳川)
――きょうで全日本大学対抗王座決定試合(王座)が終了し、男子が9連覇、女子が8連覇を達成しました。感想をお願いします
みんなよく頑張ったと思いますね。各大学も『打倒ワセダ』でどんどん強化している中での9連覇、8連覇は素晴らしかったと思います。1年間やってきたことが正しかったということを彼らが証明してくれました。また厳しい練習にも耐えてくれたことに心から感謝します。
――特に女子については、昨年の主力が抜けた中で厳しい大会になったと思いますが
本当に厳しかったですし、いまでも勝ったという実感より不思議な感覚に陥っているんですけれども。1日10時間を超える練習をした日も何日かありましたし、みんなの勝ちたいという思いとそれに応えなきゃという自分の思いとがぶつかりあいながら、厳しく激しい練習をしてきてそれに耐えてくれた学生が立派だったと思います。きょうは本当に一番強い戦い方をしてくれたので、それをこういう舞台で出すことができて良かったです。
――大会MVPにも選ばれていた林恵里奈(スポ1=福井・仁愛女)選手が1年生ながら単複共に全勝で、見事な活躍を果たしました
本当に頭の良い選手でこうなってくれれば良いなと思っていました。しかしまだ1年生で体がきゃしゃで、膝を痛めるなどいろんなことがあったんですけれども、その中で単複で全勝する働きをしたというのはすごく大きかったと思います。周りを長谷川茉美女子部主将(スポ4=熊本・ルーテル学院)を中心に上級生が固めたというのが、林がリラックスして戦えたということにつながったんじゃないかと思います。
――きょうの試合で日比沙織(スポ2=神奈川・湘南工大付)選手を起用した理由は何でしょうか
まず、長谷川(女子部主将)・吉冨(愛子、スポ2=愛知・椙山女学園)組だとダブルス1で出すことはできなくて、関西はなかなかデータがないのでどちらが強いのか、どちらが取りやすいのか、ということを分析した結果、梶谷(桜舞、スポ2=東京・富士見丘)・林組をダブルス1にしたんですけれども、そのためには誰かを外さないといけないので。いままでずっと出ていなかったんですけど、関東大学リーグ(リーグ戦)前から日比のちょっと遅いテニスというのを試していたので、きょうがその日かなと思って。初めての舞台でなかなか勝つところまではいかなかったんですけれども、すごく時間を使ってくれたし、接戦までもっていったので、頑張ってくれたなと思います。
――一方男子については、田川選手がしっかりと勝利を手にしました
準決勝で敗れてしまったんですけど、常に勝たなきゃいけないという中で不安な気持ちになるのもなんとなく分かるので、そんなことないんだし仲間だって応援してくれているんだから、何も不安がることはない、と少し叱りました。きょうはそれを実践してくれましたし、きのう雨だったのが逆に、気持ちを整理する時間が作れたというのもあると思います。最後は素晴らしい試合でケイオーのエースに勝ってくれてたので良かったと思います。
――ことしは監督が就任10年目という節目の年ということでしたが、どのような一年でしたか
男女共にずっと勝ち続けている中でおのずと目標が『男女でアベック連覇する』ということで、どちらかが勝ってどちらかが負けてというのはさせたくなかったです。特に女子に関しては本当によく練習しましたし、10年間の中でも一番学生たちと一緒にコートに立ったかなというふうに思うので、思い出深い一年になったと思います。結果も出せて良かったです。
――男女の主将に言葉を掛けるとしたら、どのような言葉を掛けたいですか
チームができたてのころは甘い考えの2人だったけれども、勝つということを本気で思って覚悟を決めてくれてからは少しずつ成長して最後立派な主将になったかなと。きょうがその日だったなと思います。
――4年生全体に向けてはいかがですか
普段は練習では厳しいことばっかり言っているんですけれども、チームをまとめてサポートする4年生も、特に男子は全て彼らだけでやった素晴らしい試合でしたし、それで9-0で勝てました。本当に自立したチームを作ってくれてありがとうと言いたいです。
――監督としてMVPをあげるとしたら、どの選手になりますか
大会MVPと同じく、遠藤豪主将と林です。
――では最後に今後に向けて、一言お願いします
10年間毎年学生とやってこれたという、あっという間の10年間でしたけれども、その年代その年代でいろんな思い出をくれる学生たちには感謝したいですし、少し休んでまた来季、田川、遠藤(豪主将)が抜ける男子は厳しい年になると思うので、より一層努力して頂点目指して頑張りたいと思います。
遠藤豪主将(スポ4=三重・四日市工)
――王座優勝おめでとうございます!いまの率直なお気持ちをお願いします
ありがとうございます。本当に最後の大会ということで、みんなチームの目標として掲げてあった王座優勝することができて、本当にうれしく思っています。
――まずご自身のダブルスの試合を振り返っていかがでしたか
僕自身も最後のダブルスになりますし、田川と組む最後のダブルスなので、二人で全力でいいかたちで終わろうというふうに話をしていて、それが最後の早慶戦でとてもいいかたちで終われたことが本当にうれしく思っています。
――いまもお話にあったように、田川選手と組むのも最後でした。田川選手は遠藤豪選手にとってどのような存在でしたか
中学、高校のジュニア時代から仲良くしていて、大学でも同じ大学でライバルとして戦っていて、エースとして心強い選手でありましたし、最後のきょうのダブルスでも二人でもう悔いを残すことのないように戦おうというふうに話していました。やっぱり田川がいたから、僕たちのこのダブルスが成り立ったのかなというふうに思うので、本当に田川にはいろいろ感謝していますね。
――田川選手にメッセージがあったら
メッセージですか(笑)。そんなにないですけど、やっぱり一緒に庭球部生活4年間過ごして、いろいろありましたけれど、最後笑って終われたので、本当にいままでありがとうということですね。
――ではシングルスの試合を振り返っていかがでしたか
まずは一番最後に残るとは思ってもいなかったですし、僕が1年生のときの一番最初の春の早慶戦のときに、一番最後に残って、試合をみんなに応援していただいて、その中で勝ったということがあるんですけれど、そのときと今回この最後の早慶戦で、また最後に残ってしまって、やっぱりみんなに応援してもらう中で、しっかり最後勝ち切れたことは本当に自分にとってもうれしいですし、チームにとっても最後しっかり9-0で抑えられたというのも本当に良かったなと思います。
――ファーストセットは6-3でしたが、セカンドセットはタイブレークとなりました。緊張などがあったのでしょうか
そうですね、セカンドセット3-0リードだったのですけれど、そのときから自分がびっくりするくらい少し足が動かなくなって、自分でもなんで動かないのかなと思ったのですけれど、本当にちょっとこれはやばいかな、というのも頭をよぎりました。そう思っていたら本当に3-0から3-4になってしまって、ちょっと分が悪い場面も多々ありましたけれど、そこはしっかり勝ち切れて良かったなと思っています。
――遠藤豪選手の試合が最後になり、部員のみなさんが応援に駆け付けていましたが、どのような思いでコートに立っていましたか
僕自身も本当に最後、この長いテニス人生の中で本気で戦う最後の試合で、自分でも絶対負けないという気持ちの中でやっていましたし、チームとしての主将ということもありまして、やっぱりここでは絶対負けられないというのもあったので、応援で部員全員が来てくれて本当に最後まで支えられたなと思います。
――主将として迎える王座はいままでとちがいましたか
そうですね、いままではやっぱり自分だけしっかり頑張って、まあ周りも少しは気にしますけれど、でも出る以上は自分が絶対勝たないといけないので、自分のことだけで良かったのですけれど、ことし一年は周りの選手であったり、他の選手の調子をしっかり見ながら、監督やコーチともいろいろ話をしていました。自分のテニスも大事だと思うんですけれど、やっぱり主将になった以上は、チームの勝ちが優先されるので、そういう面では、自分というよりはチーム、他の選手をいかに勝ちにつなげられるかということをいろいろ考えてきたので、そういうところがすごく変わったかなと思います。
――ちなみに主将としてのプレッシャーはありましたか
いや、あまり僕はプレッシャーとかは感じない方なので、あんまりそういうのはたぶんないんですけれど、やっぱり僕のこの代のときに絶対負けたくないなというのはすごくあったので、そういう意味ではすごく気を張っていたかなというふうに思いますね。
――以前まだわからないとおっしゃっていましたが、主将になって良かったと思いましたか
そうですね…まあやっぱり主将として1年間やってきて、いまになって、そのときはわからなかったんですけれど、すごく1年間チームに尽くしてきて、僕自身もチームに尽くして良かったなという気持ちもあって、最後までやりきったなというのはいま実感しています。そこまでこれでとても感じるようになった、というのはないですけれど、主将をしていて本当に自分がチームのために1年間やり切って、その結果王座優勝できたということをうれしく感じていますね。
――主将として王座までの1年間を振り返って、ワセダの戦いぶりをどう思いますか
リーグ戦からそうなんですけれど、春の早慶戦も、ことしはダブルスをすべて3-0つけることができました。去年とかその前の年であったらたまに1本落としたりとかそういうことがあったんですけれど、ことしは本当に1年間通して1回もダブルスで負けることなく3-0でずっと勝ち続けてきて、その結果シングルスでプレッシャーを感じることなく思い切ってプレーしてくれる選手がいるので、その選手がしっかり勝ってくれて、チームの勝ちを先に決めてくれていたので、そこは本当にすごくこのワセダのチームで良くなったというか、ことし1年はそこがすごく良かったなというふうに思います。
――遠藤豪選手ご自身が最後の王座ということについてはいかがですか
もうこのような団体戦を味わうことはないので、すごく寂しい気持ちもいっぱいですけれど、でもやっぱり最後、僕のきょうの最後の試合で部員全員が応援してくれた、ああいう雰囲気の中で(試合を)できたということはすごく誇りに思います。テニスは少しやりますけれど、これから僕がそういう団体戦を、今回みたいな雰囲気でやることはないので、自分の中ですごくいい経験になったかなというふうに思いますね。
――同期への思いをお願いします
いままで4年間一緒に庭球部で生活してきて、本当につらいこととか楽しいこととか、泣いたり笑ったりたくさんいろいろあったんですけれど、最後この王座で優勝というかたちで終わることができて、本当にうれしく思っていて、同期もみんな喜んでいましたし、やっぱりこの4年間一緒に頑張ってきて良かったなあというふうに思います。僕自身も主将になってたくさん支えられる部分があったので、そこはやっぱり本当に同期のみんなにはありがとうと伝えたいです。
――後輩のみなさんにメッセージをお願いします
後輩のみんなにはそんな特にこれといって言うことはないんですけれど、僕たちがきょう引退なのであしたから部活にはいないですけれど、いまの3年生を中心にしっかりまとめて引っ張っていってくれれば、負けるチームではないですし、このままらいねんも王座優勝できるチームだと思っているので、自信を持ってチーム全員、仲間を本当に大切にして頑張ってもらえればいいかなと思います。
――1年間主将として率いてきたこのチームはどのようなチームでしたか
最初は自分を含め出来損ないの集団だなというふうに思ったのですけれど、でもそういうことをチームのみんなでミーティングをしたり話し合ったりすることで、すごく団結しましたし、最後のこの王座で全員が応援もそうですし、団結したチームに、活気あるチームになったのではないかなと思うので、僕たちが抜けてからも同じように団結したチームでいてくれればいいなと思います。
――最後にニッケ全日本テニス選手権(全日本)への意気込みをお願いします
本当に最後の大会なので、自分が楽しんでテニスをするだけだと思います。
平林智弥主務(教4=東京・早実)
――王座優勝おめでとうございます!いまの気持ちを聞かせてください
この一年本当に長かったので、ほっとしているという気持ちが第一です。かなり解放感に満ちあふれています(笑)。
――この一年間はどのような一年でしたか
最初は何をしていいか分からなくて、チーム自体がまとまらない時期もあったんですが、春の早慶戦とかリーグ戦とか修羅場をくぐり抜けていくうちにまとまってきて。昨季も良いチームだったんですけどことしも最後に素晴らしいチームになれたなと思っています。
――きょうはどのような気持ちで試合に臨みましたか
きょうは試合前田川とかめっちゃ緊張していて。僕も緊張していたんですけどそれが伝わっちゃうので、あくまで平常心を装っていました。実際めっちゃ緊張していたんですけどね(笑)。
――準決勝のシングルスで田川選手は敗れてしまいましたが、ベンチコーチとして何か話をしたり、意識したことはありますか
昨季も王座で負けていて、このごにおよんでことしも負けるのか…と弱音を吐き始めていて。でもリーグで良い感じで終わっていたのであのリーグ乗り越えてるから大丈夫でしょと元気づけていました。まあきょうはかなりふっきれてやってくれたので励ましたかいがあったなと思います。
――勝利の瞬間はどのような気持ちでしたか
いやあ、ダブルスが結構ネックだったんですけど、3-0で終わったときはかなりほっとして、遠藤と田川と三人で結構涙ぐんでいたんですけれど。シングルスが終わったときはやっと終わったかという感じでした。
――ベンチコーチに入っているときも、コートの外から試合を応援しているときも、全力で声を出したり拍手をしたりしている姿が印象的でした
応援に関して他の部に負けたくないというのがあって。最後はみんなに、応援ってこうやるんだよというのを残して終わろうかなと。でも声出しすぎても大事なところで声でなくなっちゃうので抑えめにやっていたんですけど、結局関係なく声を出していました(笑)。
――同期の方に伝えたいことはありますか
みんなおとなしいやつなんですけど、各持ち場で頑張ってくれて、最初はこいつら暗いなあ、打ち解けづらいなあと思ったこともありましたけど、最後はこの同期で良かったと思います。皆さん本当にありがとう!
――後輩の方に対してはいかがですか
来季以降も厳しい戦いになると思うんですけど、絶対に大丈夫です!
――ではベンチコーチとして一緒に戦った田川選手、ノンレギュラーとして共に乗り越えた浅井龍雅(スポ4=兵庫・明石城西)選手、主将としてチームをまとめた遠藤選手に向けて一言ずつお願いします
田川は、あいつ強気な性格に見えるんですけど、かなり女々しいので、今後はそういうところを改善していってください。浅井はノンレギュラーとして力の及ばないところもありましたけど、乗り切ってきました。まとめる力だったり厳しいときは注意して、1年生のときから頼りになる存在だなと思っていたんですけど、すぐ泣くので、女々しいところを直してほしいと思います(笑)。遠藤は、正直2年生くらいまであんまりしゃべったことなかったんですけど、4年生になってからはキャプテン、主務という関係で一緒に仕事をやっていくうちに互いに分かり合えるようになってきて、この一年でかなり仲が進展したなと思いますね。
――最後に、ご自身の思いを一言お願いします!
高校と大学と7年間部活やってきて、辞めたいと思うことは多々ありましたが、ここまで頑張ってきて良かったなという気持ちです。ぜひ後輩にも、早実からやってきたやつは特に、大学から始めたやつでもしっかりとやりきればそれなりの充実感が得られるので、根気強く頑張ってほしいなと思います。
浅井龍雅副将(スポ4=兵庫・明石城西)
――王座優勝おめでとうございます!まずいまの率直なお気持ちを
ありがとうございます。優勝できるできるとまわりから言われていたので、本当に1年間不安だったのですけれど、実際こうやって、優勝というかたちで終われて、本当にうれしいというのもあるんですけれど、一番上の学年ということで、ほっとした気持ちが一番強いです。
――古田選手のダブルスとシングルスの試合にベンチコーチに入ってらっしゃいましたが、どのようなお気持ちで声をかけていましたか
やっぱり決勝戦ということもあって、なおかつ早慶戦という舞台で、ダブルスの最初はベンチコーチの僕自身が緊張していたんですけれど、選手の古田・今井と、特にシングルスの古田の最後は優勝がかかるかという場面だったので、すごく緊張していましたし、優勝を決めるということですごく力が入っていたので、落ち着いて、というのを言っていましたね。いつも通りのプレーをできたら大丈夫だから、落ち着いて息を戻してしっかりやってこいというのをずっと言っていました。
――副将として何か意識したことはありましたか
副将は決められた役割がなかったので、毎年その副将の人のカラーが出るということで、自分もはじめは厳しくしたりとかしないといけないかなと考えていたんですけれど、仮面被って怖いふりして、というのは自分の性格的に合わなかったので、自分がふざけるではないですけれど、4年生になるまではいつも盛り上げ役という感じだったので、みんなをそうやって、練習中もそうですけれど、練習外でも多くの人と接して部の士気を高めるということをやっていました。
――以前王座の目標を「泣かない」ということにされていましたが、泣きましたか
いや、僕試合中は実は泣いてないんですよ。ダブルスのときちょっとうるっときた場面はありましたけれど。
――最後の王座はいかがでしたか
長かったですね、まず…。本当は3日前に引退だったので、開会式から1週間というのはいまだなかったので長かったです。いまだかつてたぶんそんなことはなかったですし、自分たちは3日引退が延びたということで、普通の4年生より3日間長く部活ができたので、本当に幸せ者だったなと。いい時間を過ごせたなと思います。
――最後に同期のみなさんへの思いを
自分は同期の中ですごくうるさいというか元気な方で、入部した当初は僕らの同期は陰キャラが多くて、あんまり明るくない人が多いんですけれど、それは第一印象であって、4年間付き合ってくると、本当に中身の部分がわかってきました。最初は自分が引っ張っていっていたんですけれど、学年が上がっていくにつれて、みんなに助けられたことも多かったので、本当にここまでやってこられたのもみんながいたからなので、本当に感謝しています。
田川翔太(教4=神奈川・湘南工大付)
――優勝おめでとうございます!優勝したいまのお気持ちは
いや、本当に感動しました。辛かったこととかたくさんよみがえってきて…。感動しました。
――ダブルスの試合を振り返って、試合内容はいかがでしたか
遠藤とは最後のダブルスだったので、実力だけは出しきろうって話していました。思いっきりプレーできましたね。
――ペアの遠藤(豪)選手への思いはどのようなものでしょうか
僕のせいで、テニスでもテニス以外でも怒られてたりすることたくさんあって…。僕が試合に出てて、練習に参加できなくてコンビネーション合わずに監督に怒られたり…。遠藤はキャプテンになってから良い意味で変わって、いままでより本当に頼りになる存在となりました。ライバルとしても、4年間ずっと遠藤を倒すつもりでやってきてたりもしてたので。かけがえのない存在です
――ベンチコーチの平林(智弥、教4=東京・早実)主務に、ダブルス終了後「ありがとう。」と声をかけていましたね
平林は一緒にふざけまくった悪友です(笑)。でも本当に感謝です。
――準決勝で負けてからきょうまでの気持ちの切り替えはどのようにしたんですか
きのう雨が降って練習になったんですけど、すごい監督に怒られて…。負けたこと引きずってたのを見破られていて。たぶんきのう試合だったらそのままずるずるいっちゃってたんじゃないかなって。でも監督に「やることをやれば、お前のテニスができる」って言われて、切り替えられましたね。
――シングルスの試合内容については満足されていますか
シングルスはほんと2、3年振りに自分のテニスができたなって。これが自分のテニスだと最後に見せられたと思います。
――試合に入る前、プレッシャーはありませんでしたか
プレッシャーは無かったですね。思いきってプレーして、全部エースを狙いにいきました。
――シングルスが終わった直後の気持ちを教えてください
春の早慶戦(早慶対抗試合)のときに志賀に負けて、すごい喜び方されたので…。やり返すじゃないですけど、なんかあんな喜び方になりました。勝てて本当に嬉しかったです。志賀とは小3の頃から試合とかであたってて…。だから最後に勝ててうれしかったです。
――「このチームのエースは俺だ。」と円陣の際に叫ばれていましたが、この王座においてエースの役目は果たせたと思いますか
そうですね…。辛いこともたくさんあったんですけど、シングルス1だから乗り越えられたということもあって…。『エース』という言葉で自分を奮い立たせていたこともあります。
――最後の王座でしたが、どんな王座になりましたか
いや、もう最高の王座でした。皆が勝ってくれたんで…(笑)。僕1回負けましたし、皆さすがだなと。
――同期への思いを聞かせてください
本当に僕らの同期って喋らなくて…。最初から話していたのは平林と浅井と僕くらいで。でもこの代で優勝したいと言っていたので実現できて良かったです。皆すごく優しくて僕が試合負けて、落ち込んでるときも励ましてくれて…助けになりました。4年生でレギュラーは、僕と遠藤だけだったんですけど、ノンレギュラーの思いも背負って頑張れたので、勇気が出ました。感謝してます。
――後輩に伝えたいことはありますか
僕は後輩と仲が良くて…。特に古田とか僕のことなめきってるんですけど(笑)。最初あいつらが入ってきたときは本当に僕ら以外のどの学年も絶望してて。怒ったりすることもあったんですけど、めげずについてきてくれました。後輩にはバトンを渡したいです。
――全日本への意気込みを教えてください
本当に最後のテニスなんで。有明で暴れまくります。
大城光(スポ3=埼玉・秀明英光)
――優勝おめでとうございます。優勝した今のお気持ちからお願いします
ほっとしたという感じですかね。
――優勝を、大城選手のシングルスの勝利で決めました
途中ちょっともたついちゃって(第2セット)1-4までいって、応援の人たちもおそらく(シングルス)6が締めるだろうと思って、向こうに行っていたので。試合やっていたのでそんなに考えることはなかったですけど、なんとなく「俺、先終わっちゃうなー」っていう感じはあったんですけど(笑)。決めた瞬間はうれしいっちゃうれしいですけど、特別何か思うというよりかは、みんながという感じです。9-0でしたし、5本目をとったのが僕というだけで、僕としては全員が勝って終われたということがすごくうれしくて。その中で(優勝を)決めたのが自分だったというのは、あんまり考えることはなかったですけど、やっぱりうれしかったですね。
――シングルスの試合で第2セット1-4とされてしまいましたがその時の心境はどういったものでしたか
本当に岡村も隣で頑張ってくれていましたし、スコアとかも全く見えなかったんですけど、古田も良いペースでやっているんだろうなというのはなんとなく感じれたので、自分だけがこういう感じでもたついちゃっているというのは、なんとかしなくちゃという思いと焦りがありましたね。
――そこから5ゲームを連取して勝利することができた要因はなんでしょうか
同期がシングルス4、5、6と入っている中で、他の2つが頑張ってくれていたので、自分としては誰が(優勝を)決めるとかではなくて、いけるならこっからでもセカンド(セット)を取りにいって決めなきゃなと思った結果だと思います。
――王座全体を振り返っていかがでしたか
個人的に言えばやっぱりダブルスですね。リーグ戦ダブルス全勝で終えて、すごく良いかたちで残り1ヶ月やっていく予定で自分たちはいたんですけど、中々うまくいかなくて。法大とやった対抗戦も明大とやった対抗戦も僕らだけ負けてしまって、そこはすごい情けなく思っていたので、本番だけでも勝てればなという思いでやっていました。自分としては、ダブルスが、もちろんシングルスも全勝できてうれしかったですけど、ダブルスで調子が悪かっただけに、良い意味で裏切ることができたのでよかったなという感じです。
――過去2年の王座ではシングルスのみの出場でしたが、単複で出場するというのは気持ち的に相当違うものでしたか
プレッシャーも1本と2本じゃ全然違うなっていう気持ちはありましたね。シングルスに関しては、シングルスだけの選手を2年間やってきて、ダブルスで負けで折り返すことがなかったので、ずっと勝った状態で(シングルスに)回してくれる先輩がいる中で、自分はやっていたので、あんまり追い詰められることもなくのびのびやれていました。自分のシングルスをやる前に、ダブルスで自分がもう1本先に取りにいかなきゃいけないというのが自分としては全然違うなというところがありました。プレッシャーの感じ方も、体力的にもそうなんですけど、全然違うんだなという感じでした。
――王座で4年生は引退となりますが、4年生にはどういった思いがありますか
もちろん僕が1年生のときの4年生の方や2年生のときの4年生の方、それぞれの代に、僕としても深い思い入れがあって。ただ1個上ということで、3年間も一緒にやってきたわけで、やっぱり田川さん遠藤さんはテニスの実力でもそうですし、そういった面でも引っ張ってもらっていましたし、特別強い思い入れがありました。雑用も下級生のときから一緒にやってきたことかもあるのですごい思い入れが深いです。
――遠藤豪主将にはどういった思いがありますか
もちろん最初から頼もしい先輩だなと思っていたんですけど、学年が上がることに本当にすごい人だなと思うようになって、遠藤(豪)さんに関しては本当にチームのために色々動いている中で、自分のテニスも怠らずにしっかり団体戦の得点としても貢献しているところも、すごく尊敬します。
――王座を終えてみて、今季のチームはどういったチームでしたか
対談の時も、遠藤(豪)さんと田川さんが話しているときに、こういうチームというのが定まっていないみたいな、そういうのがあったというのを読んだんですけど。自分もなんとなくどういう色だったかと言われると…あんまりぱっとする感じではなかったんですけど。ぱっとする感じがしないというと言い方が悪いですけど、これといって特徴といったようなものは…。ただリーグからこの王座まで、ずっと良いスコアで勝てていて、そういう意味では団結している部分が大きかったのかなと思います。
――これで4年生が引退されて、大城選手たちが最上級生となります
やっぱりすごい不安な部分はありますね。ずっと僕らの上で戦ってくれた先輩方2人がいなくなってしまうというのは、自分たちとしてはもちろん不安な部分はあるんですけど、その中でも自分たちもやることはやってきているという思いで残り1年間、自分たちが最上級生として、この9年間先輩方がつないできた思いというものを胸に、らいねんで10連覇なのでそれに向けてラスト1年、後輩をしっかり引っ張っていければなと思います。僕らの学年は団結力があるので、力を合わせれば成し遂げられると思います。
――次は全日本の予選があると思います。それに向けて意気込みをお願いします
全日本はもうあさってから始まっちゃうんですけど、多少疲れもあるんですけど、やっぱりニッケも今シーズン自分で目標の一つとしてきた大会でもあるので、まずは本戦に上がることを目標に、そこまでは絶対上がれるように頑張ります。もし(本戦に)上がることができたら、らいねんは本戦の1回戦に出ることができるので、本戦でも1つでも多く勝てたらなと思います。
岡村一成(スポ3=岡山操山)
――王座優勝おめでとうございます。いまの心境を教えてください
すごく緊張して臨んだんですけど、しっかり勝つことができたのでほっとしています。
――決勝にはどのような心境で臨みましたか
準決勝でしっかり戦うことができて。きょうの試合も自信を持って臨むことができました。たくさんの方に声をかけていただいて、思い切ってやろうという気持ちでいきました。
――決勝ということでプレッシャーはありましたか
決勝だからというプレッシャーはありませんでした。しっかり勝ちきろうという思いで、目の前の試合に集中するだけだったので。
――相手に差をつけて勝つことができた理由は何でしょうか
きょうの試合もサーブとフォアハンドを躊躇(ちゅうちょ)せずに思い切って打ち込むことができて、バックハンドもしっかり打つことができて。バランスの取れたテニスができたので、それが良かったと思います。
――大会全体振り返っての感想はいかがですか
団体戦に苦手意識があったんですけど、今回の2試合でそれを払拭(ふっしょく)できたかなと思います。自分のテニスを団体戦でも思い切ってできるようになったので、これからにつながる試合ができたと思います。
――過去2年間、コートの外から試合を見てきたと思いますが、試合をする側になってみていかがでしたか
終わったときの達成感が全然違いました。いままで応援してきた選手と同じ感動や喜びを味わえて嬉しく思っています。
――メンタル面が課題とおっしゃっていましたが、今大会でのメンタル面はいかがでしたか
メンタル面はほぼ問題なく、自分のプレーをすることができたので、これからも大丈夫だと思います。
――今大会で4年生が引退ですが、4年生に向けてのメッセージをお願いします
テニスの面でも雑用の面でもすごくお世話になりましたし、自分たちが3年生になってからも試合のときに4年生の方々が声をかけてくれたり、本当にお世話になりました。感謝の気持ちでいっぱいですし、これからは1人でしっかり頑張っていきます。
――遠藤豪主将はどのような存在でしたか
テニスの面でアドバイスしていただくことが多くて、試合前に声をかけてくれたりもして。僕を人間的に成長させてくれた人ですね。
――これから最上級生になりますが
先輩がいなくて後輩しかいないので、しっかりさらに自立していかなくちゃいけないと思います。後輩たちを引っ張っていけるように、テニス面でも生活面でもしっかりしていきたいと思います。
――最後に今後に向けての意気込みをお願いします
すごく状態があがっているところでの全日本出場があるので、良い成績を残せるように頑張りたいと思います。さらにらいねんの王座でも自分のプレーをして勝利を取れるように、もっと成長していきたいと思います。
古田陸人(スポ3=愛知・名古屋)
――優勝おめでとうございます。優勝したいまの心境をお願いします
優勝して嬉しいという気持ちとともに、先輩が引退してしまうので寂しいという気持ちがあります。
――きょうの試合を振り返っての感想はいかがですか
(シングルスで)高田と当たることになって、勝てるかどうかもわからなくてすごくプレッシャーがあったんですけど、結果的に良いスコアで勝てたので良かったです。
――決勝にはどのような心境で臨みましたか
4年生が最後ということもありますし、自分のことしの集大成でもあるので、気合を入れて試合にいきました。
――早慶対抗試合、関東大学リーグでフルセットで戦った矢野・高田組にストレートで勝てた理由は何でしょうか
らいねんも絶対に(矢野・高田組とは)当たると思うので、ペアの今井と絶対にストレートで勝とうと話していて。前回もその前もリードしていたのに油断して競るという展開だったので、今回は気を引き締めてできたことが良かったのかなと思います。
――「勝てるかどうかわからない」という高田選手に差をつけて勝てた理由は何でしょうか
相手が緊張していたのか調子が良くなくて。それに比べてこっちが強気で攻めていくことができたので、それが良かったのだと思います。
――シングルスでは多くの部員の方が応援をしていましたが
すごく力になりましたね。僕が(優勝を)決めるとみんな思って応援してくれていたんですけど、大城が決めてしまったのでそれだけみんなに申し訳ないですね(笑)。みんなこっちに集まってくれていたのに。
――大会全体を振り返っての感想をお願いします
全試合ストレートで勝てたので良かったです。去年の王座の決勝ではダブルスで法大に負けてしまっていて、ことしそれがフラッシュバックするんじゃないかと心配していたんですけど、そういうこともなく普通に勝てたので良かったです。
――課題とおっしゃっていたフォアハンドの調子はいかがでしたか
悪くはなかったと思います。インカレとかリーグに比べたら良くなったと思います。でもまだ苦手意識はあります。きょうもシングルスのときに高田に狙われましたし、自信はないですね。
――シングルス、ダブルスともに浅井副将がベンチコーチでしたが
浅井さんには感謝しかないですね。普段から仲の良い先輩で、僕が1年生のときからお世話になっている先輩なので、本当に感謝しかないです。
――田川選手と仲が良かったと思いますが、田川選手にメッセージはありますか
実はきのう田川さんと2人でホテルに泊まって、そこでいろいろな思い出を語ったりしたんですけど。普段からも良くしてもらっていてお世話になっていたので、ほんとうにお疲れ様でしたという気持ちですね。それとともに全日本(ニッケテニス全日本選手権)で優勝してほしいです。
――遠藤豪主将はどのような存在でしたか
1年生のときはすごく怒られたりもして。4年生になってから遠藤さんが変わったということはみんなが気付いていて。チームをまとめる力がすごくあるなと感じましたし、自分以外の人には興味がないという感じの人だったんですけど、4年生になってかわって周りも見るようになって。すごく尊敬している先輩ですね。
――4年生全体に向けてのメッセージをお願いします
レギュラーだったら啓さん(中島、スポ4=佐賀・龍谷)だったり、このきつい練習を一緒に乗り越えてきた先輩には感謝しかないですね。ノンレギュラーの先輩方も遠藤さんと一緒にチームをつくってくれて。いまこのチームがあるのはノンレギュラーの先輩方のお陰だと思うので、本当に感謝しています。
――4年生が引退して、最上級生になりますが
今後団体戦にも出ることになると思いますし、最終学年ということでいろいろとやらなければいけないこともたくさんあると思うので、1日1日を頑張っていきたいと思います。
――最後に今後に向けての意気込みをお願いします
次の大会がインカレインドアになるんですけど、2年連続で準優勝なので、今度こそ絶対に優勝したいと思います。
今井慎太郎(スポ2=神奈川・湘南工大付)
――優勝おめでとうございます!いまのお気持ちからお願いします
ありがとうございます!この王座優勝のために頑張ってきたので、すごくうれしいです。年々、どの大学のレベルも上がってて、その中でこうやって勝ち抜けたのはチームワークもあると思いますね。4年生はこれが終わりですが、まだ僕たちは連覇を続けていくということがありますし、身が引き締まる思いです。
――きょうのダブルスの試合内容について振り返っていかがでしたか
スコア的にみれば圧勝ですけど、内容はそんなに圧勝という感じではなかったですね。元々始まる前から「ストレートで抑えよう。」という話はしていたんです。いつもフルセットまでもつれこんでしまうので。なのに、途中で気が緩んでしまう場面もあって…。もっと気を抜かずに集中することを心がけたかったです。
――シングルスはどうでしょうか
勝ちというよりもどうプレーできるかということを意識しました。いつも勝ちを意識する余り、体が硬くなってしまうことがどうしてもあったので、そこよりもプレーに重きを置きました。今回の王座でシングルスは通算3ゲームしか落としていないので、シングルスは良い感じだと思います。
――全勝で締めくくった王座ですが、どんな王座になりましたか
最後が早慶戦で、9―0で勝ちましたがそれはどうやら2年前の春の早慶戦(早慶対抗試合)ぶりみたいなんですよ。やっぱりすごく嬉しいです。毎日毎日頑張ってきましたし、いままでの経験を活かしてプレーもできましたし。でもこれは終わりであって、始まりでもあるんですよね。ここからまた始まるんだな、という思いです。
――王座の事前取材の際に、「王座では雰囲気作りを頑張りたい。」とおっしゃっていましたが、できたと思いますか
そうですね、やっぱりダブルスから入って3―0の流れを作るというところでチームとしての勢いがでたと思います。ダブルスの入りで、雰囲気を自分たちのものにするといいますか…。声を出して、相手を圧倒するプレーというものを見せられたと思います。とにかく勢いと声は意識していました。
――引退する4年生への思いを改めて聞かせてください
きょうで皆さん引退してしまうわけですけど、特に田川さん、遠藤さんの2トップには感謝しています。二人がシングルスの1、2にいてくださったお陰で、僕は思いきってプレーできていてやりやすかったので。彼らが抜けてしまうプレッシャーをこれから僕らが背負うのだなと思っています。大変なことになってしまうんじゃないかと僕も思っているので、本当に大きな存在だったな…と。
――今後の意気込みを教えてください
いまの自分の状態は悪くないので、ここで立ち止まっちゃいけないと思っています。やっぱり上の選手はたくさんいるし、そういう選手に勝てるようにレベルアップしていかないといけないと感じています。
小堀良太(スポ1=東京・大成)
――優勝おめでとうございます。率直な感想をお願いします
素直にすごく嬉しいです。王座の優勝は特別だよって先輩から聞いていましたが、本当に特別でした。
――今日はプレッシャーなどはありましたか
すごくありました。ここまでダブルスはストレートで3-0で折り返してきていたので、きょうはいつも以上に緊張しました。
――試合を振り返ってみて、圧倒していたかなと思うのですが
いやそれは全然ないです。セカンドセットの自分のサービスゲームの(ゲームカウント)4-2になるか3-3になるかの長いデュースはやばかったです。
――大城選手と何か話し合っていたことはあったのですか
もうここまできたらやるだけだという話していました。
――4年生の先輩が引退されることはいかがですか
寂しいです。遠藤(豪)さん、田川さん、中島さんというのは本当に柱の存在だったので、その人たちがいなくなってしまうのは大きな穴だと思います。そういう人たちに絶対に恩返ししようと、勝とうと思っていました。
――4年生への思いというのはどのようなものがありますか
いろいろあります(笑)。いろいろありますけど、遠藤主将にはだいぶ迷惑を色んな面でかけていましたので、本当に世話のかかる後輩だったと思います。それでも最終的には恩返しできたのかなと思いますね。田川さんもいろいろテニスの技術面でもそうですけど色んなアドバイスをしてくださったのは確かなので、それを生かして来年も再来年も王座の連覇を続けたいなと思っています。
――遠藤豪主将はどのような主将でしたか
細かいところまでしっかり計画的にやってくれて、ミスがなくて本当に素晴らしい主将だなと思いました。計画とかスケジュールとか当日にいきなり時間発表されるのではなく、事前にしっかり計画をたてて前もって準備しているなと、すごい先輩だなと思いました。
――今回王座に初めて出場してみて、王座とはどのような場所でしたか
王座は本当にこの1年の幕を閉じるみたいな感じで、1年やってきたことを出す場所だなと感じましたね。なので来年もまたここの舞台に戻ってきて、戦って、王座の連覇に貢献できるように頑張りたいなと思います。
――王座を終えて今後の目標は何ですか
僕は見てもわかる通りずっとダブルス要員として使われていたので、シングルスもぜひ試合に出られるように実力もあげて、ダブルスの向上ももちろんなんですけどシングルスももう少し力をあげて頑張っていきたいなと思っています。