第35回関東大学女子リーグ戦 前期第2節 | ||||
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早大 | 2 | 0-1 2-0 |
1 | 東京国際大 |
【得点】 (早大)61分 髙橋雛、66分 並木千夏 (東京国際大)42分 関美空 |
アウェイにて行われた関東大学女子リーグ(関カレ)前期第2節。ア式蹴球部女子(ア女)は、昨季2部2位で1部に昇格したばかりの東京国際大と対戦した。今シーズン4連勝と波に乗るア女だったが、前半終了間際に先制点を許す。それでも後半にFW髙橋雛(社3=兵庫・日ノ本学園)、MF並木千夏(スポ4=静岡・藤枝順心)がそれぞれヘディングシュートを決め、逆転。順調に勝ち点3を積み重ねた。
同点ゴールを決めた髙橋(左)と祝福する並木
けがの影響で公式戦に出場していなかったDF後藤若葉(スポ2=日テレ・メニーナ)が戦列に復帰し、得点力のあるFW廣澤真穂(スポ3=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)もスタメン入り。前節とは異なるメンバーで臨んだア女だったが、序盤から会場のコンディションに苦しみ、リズムをつかむことできない。それでも、相手FWに抜け出されてピンチを迎える場面にはGK石田心菜(スポ1=大阪学芸)が冷静に対応。また、「(蹴ってくる相手に対して)自分はフィジカルで負けないでとりあえず全部はじき返すことを意識していた」と語るMFブラフ・シャーン(スポ3=スフィーダ世田谷FCユース)が中心となって攻守のバランスを取り、得点機を待った。ところが42分、並木のファールでFKを献上。ペナルティーエリア右角から放たれたボールはゴールネットに吸い込まれ、0-1で試合を折り返した。
ハーフタイムでは選手同士で距離感を話し合い、ピッチ状況に自分たちが調整していくことを確認。怒涛(どとう)の反撃を開始した。まずはDF加藤希主将(スポ4=アンジュヴィオレ広島)のロングボールに反応した廣澤がシュートに持ち込む。惜しくもクロスバーに嫌われたが、流れを手にするには十分な一撃であった。そして61分、並木のCKから頭で合わせたのは髙橋。ついに同点に追いついたア女は、積極的に2点目、3点目を狙いにいく。すると直後の66分、DF船木和夏(スポ3=日テレ・メニーナ)が右サイドを崩してクロスを供給する。そこに「周りのみんなが盛り上げてくれていて、自分たちの中でも流れが来ていると感じていた」と振り返る並木自身が走り込み、ヘディングで追加点を獲得。その後も果敢に相手陣地に攻め込み、一切隙を見せなかったア女は、2-1で勝利を飾った。
1アシスト1ゴールの活躍を見せた並木
前半は苦しんだものの、コミュニケーションを密にとって逆転勝利につなげることができたこの試合。「(試合に)出ていない選手でも声を出してくれたり、チームの一体感や難しいアウェイの戦いでも雰囲気づくりを一人一人が考えてやってくれていた」(並木)ことも勝利の要因だろう。今週から関東女子リーグ(関東リーグ)と関カレの連戦が続くが、さらに結束力の強まったア女ならば、乗り切っていけるはずだ。
(記事 手代木慶、写真 足立優大)
スターティングイレブン
早大メンバー | ||||
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ポジション | 背番号 | 名前 | 学部学年 | 前所属 |
GK | 16 | 石田心菜 | スポ1 | 大阪学芸 |
DF | 2 | 船木和夏 | スポ3 | 日テレ・メニーナ |
DF | 5 | 後藤若葉 | スポ2 | 日テレ・メニーナ |
DF | ◎10 | 加藤希 | スポ4 | アンジュヴィオレ広島 |
→82分 | 20 | 浦部美月 | スポ2 | スフィーダ世田谷FCユース |
DF | 22 | 夏目歩実 | スポ2 | 宮城・聖和学園 |
MF | 6 | ブラフ・シャーン | スポ3 | スフィーダ世田谷FCユース |
MF | 8 | 並木千夏 | スポ4 | 静岡・藤枝順心 |
MF | 19 | 笠原綺乃 | スポ2 | 横須賀シーガルズJOY |
→56分 | 15 | 吉野真央 | スポ3 | 宮城・聖和学園 |
MF | 30 | 築地育 | スポ1 | 静岡・常葉大橘 |
→90+2分 | 12 | 黒柳美柳 | スポ4 | 宮城・聖和学園 |
FW | 9 | 廣澤真穂 | スポ3 | ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ |
FW | 11 | 髙橋雛 | 社3 | 兵庫・日ノ本学園 |
◎=ゲームキャプテン 監督:福田あや(平20スポ卒=神奈川・湘南白百合学園) |
MF並木千夏(スポ4=静岡・藤枝順心)
――試合を振り返っていかがですか
慣れていないアウェイのグラウンドだったことに加え、ピッチ状況がいつもより悪く前半の入りはあまり良くなかったです。しかし、後半はしっかり自分たちで盛り上げて(試合を)立て直せたので、とてもいい感触が得られました。
――前半はなかなか得点に結びつかなかったと思うのですが、どういった部分が足りなかったと感じていますか
前半は自分のポジションを抜けることが多く、チャンスのところでもポジションが取れていなかったのですが、後半はひな(髙橋雛、社3=兵庫・日ノ本学園)と考えてバランスを取るようにしたところ中間のポジションを取ることができ、ボールがいいペースで回るようになりました。
――ハーフタイムでの指示はそうしたポジションについてのことだったのでしょうか
そうですね。あとはグラウンドを言い訳にするなということを言われて、みんなの気が引き締まったと感じました。
――先制点を取られたことで心境に変化はありましたか
前半は自分のファウルから得点を許してしまい、チャンスのところでは自分が使われていなかったりチャンスを潰してしまったので、少し焦りはありました。ただ、実際プレーをしていても自分たちの力が発揮できれば点は取れると感じていて、それはみんなの中にも思ってくれていたのでとても心強かったです。
――きょうの試合では2得点に絡む活躍が見られました。1点目は高橋選手を狙ったボールだったのですか
もう一つ奥に蹴りたかったのですが、1本目に蹴った時にキーパーが出てきていなかったので、あの辺りに蹴れば誰か競ってくれると思いました。そうしたところ、上手くひなが出てきてくれたので良かったです。
――勝ち越し点となったご自身の得点を振り返っていかがですか
周りのみんなが盛り上げてくれていて、自分たちの中でも流れが来ていると感じた時にのどか(船木和夏、スポ3=日テレ・メニーナ)から本当にいいボールが来たので、(ゴールを決めることができて)嬉しかったです。
――きょうの試合で得たものは何だと考えていますか
前半上手くいかなかった中で、ピッチにいた全員が立て直して逆転勝利することができたのは収穫だと思います。また、出ていない選手でも声を出してくれたり、チームの一体感や難しいアウェイの戦いでも雰囲気づくりを一人一人が考えてやってくれていたので、そこは今後のチームのためになったと感じています。
――次戦に向けての意気込みを教えてください
自分が次に出る試合の相手は1、2年生のチームなので、そういったところで自分たちのプライドを懸けて勝ちたいです。
MFブラフ・シャーン(スポ3=スフィーダ世田谷FCユース)
――試合を振り返っていかがですか
相手が結構大きく蹴ってきたので、はじき返すのは想定通りでしたが、前半はグラウンド状況もあって、慣れない中でバタついてしまいました。それでも後半立て直せて良かったです。
――先制されてしまいましたが、要因は何だったのでしょうか
蹴りあいのような状態が続いていて慌てていたのか、後ろのカバーが手薄になってしまったことが原因かなと思います。
――ハーフタイムはどのような確認をしましたか
監督からは、前半にグラウンド状況が分かったから、後半は自分たちがきちんと調整して自分たちのサッカーをしていこうと言われました。慌てず自信を持って後半に入ったという感じです。
――中盤で攻守のバランスをとっていましたが、意識していたことはありましたか
スカウティングしている時から、相手が蹴ってくるのが分かっていたので、自分はフィジカルで負けないでとりあえず全部はじき返すことを意識していました。
――2得点して勝つことができましたが、いかがですか
先週に引き続き結構ぎりぎりでしたが、勝ち切れたことは自分たちの評価できる部分かなと思います。でも、無失点に抑えたいので次はそこに向けて練習していきたいです。
――次戦に向けて一言お願いします
関東リーグも関カレも続くのですが、チーム全体で力を合わせて、次から無失点で勝ち切れるように頑張りたいと思います。