団体戦で悔しさを味わったが、息をつく間もなくダブルスが幕を開ける。その雪辱を果たすため、再びチームワセダとして上位を独占することを目標に掲げ、ベスト16に4組が名を連ねた。
ベスト64からスタートした選手権2日目。団体戦メンバー3組と、団体戦には出場が叶わなかったペア3組が16強入りをかけて戦った。山本沙奈(社2=和歌山信愛)・花園優帆(スポ2=東京・国本女)は昨年の選手権でベスト8に進出した実力ペアだ。どのように点を取ればいいのか分からないと言うダブル後衛、髙橋・西永組(明大)と対戦。先にミスをしないようにという気持ちが裏目に出てしまい、なかなか思い切って仕掛けることができない。相手に先手を取られ、0-3とする。そこからは花園が積極的にボールに飛びつき、器用なラケットさばきで得点を重ねるが、3打目までのミスが目立ち敗戦した。これからの個人戦シーズンでダブル後衛の苦手意識を払拭できるか、期待がかかる。
果敢に前に詰めた花園
村上紗莉奈(社3=愛媛・済美)・長内夏海(社3=北海道・札幌龍谷)組は来年からチームを率いる3年生ペアだ。今期はインカレで成績を残したいと意気込んで臨んだ齋藤・鈴木組(明大)との一戦。序盤から明大のレギュラーペアにもひるむことなく強気に攻め込む。2ゲームを勢い良く先取するも、そこからは両者譲らぬ展開に。ポイントが競った時に焦りが見え、相手に隙を見せてしまう。そこに付け込まれ、逆転されて敗退した。悔しさは残る結果だったが、これからは自分たちが女子部を率いる立場になる。「努力次第では今よりもっと強いチームになる」(長内)、「失うものはないので挑戦したい」(村上)と頼もしい言葉を残した。女子部の未来はきっと明るい。
1点ごとに大きくガッツポーズを見せた長内
木村日奈女子主務(社4=群馬・高崎健康福祉大高崎)・草野絵美菜(教4=群馬・高崎健康福祉大高崎)組もベスト16入りを果たして、二人で握手を交わし笑顔を見せた。そして団体戦レギュラー3ペアは、団体戦での悔しさをバネにしてどの大学よりも声を出してプレーした。さあ、いよいよあす、大学一のペアが決まる。今こそ雪辱を果たす時だ。上位をワセダで独占し、『真価』を見せつけろ。
(記事、写真 吉澤奈生)
関連記事
コメント
村上紗莉奈(社3=愛媛・済美)・長内夏海(社3=北海道・札幌龍谷)組
――団体戦終えて個人戦はどのようなお気持ちで迎えましたか
長内 団体戦では自分たちは選手として出場することができませんでした。でも個人戦はチームの一人一人全員が主役だと思っているので、団体戦で負けてしまった分自分たちがしっかり勝ちにいこうという気持ちでやりました。
村上 今期2人でペアを組んできたのですが、あまり成績を残せていませんでした。その分インカレだけは勝ちたいと思って臨みました。
――具体的な目標などはありましたか
長内 具体的な順位とかは特に2人では決めていなかったですね。私としてはきのう戦った相野・越智組という福岡大のペアとの試合がヤマだと思っていて勝ちたい試合でした。その後に明大の齋藤・鈴木組がいるのも分かっていたので、そこから徐々に調整して行けたらなと思っていました。
村上 そうですね、目の前の一つ一つをとにかく勝っていこうという気持ちでした。
――齋藤・鈴木組との試合、序盤はリードしていました、振り返っていかがでしたか
村上 はい、2-0からでしたからね。そこからが取り切れない。
長内 雨が降ったせいで地面が濡れていました。相手の後衛が流しタイプというか、クロス展開でクロスを打つとボールがふく人でした。それは分かっていたので、相手の得意な流しのボールを抑えようと前衛の自分は思って入りました。1、2ゲーム目はその狙いがハマって相手のミスを誘えたのですが、それ以降ポイントが競った時に自分が焦ってしまって、狙ってはいない方に飛び出して抜かれてしまうことが多かったです。その相手の得意なことをさせないということを徹底していれば、もっと違った展開になったのかなと思います。
村上 競った時に粘れなかったり、思い切れなかったりと最後の詰めが甘かったなと感じます。リードしたところで上手くいかなかったのが、心残りです。
――今は3年生ですが、これからは部を引っ張る存在になります、今のお気持ちは
長内 すごく強かった絶対的な先輩たちが抜けてしまうので、戦力的には落ちてしまうとは思います。逆にその分自分たちは失うものは何も無いという立場でもあるし、まだまだ伸びしろもあります。努力次第では今よりもっと強いチームになっていけるのではないかとも思うので、先輩たちの良いところを引き継ぎつつ、さらに頑張っていけたらいい・・・いや、頑張ります!
村上 まず失うものはないので挑戦という気持ちでやっていきたいです。王座では女子部はまだ連覇は続いているので、私たちにとってはもちろん王座に出ることも目標のうちではありますが、それを崩さないようできることをしていきたいです。
山本沙奈(社2=和歌山信愛)・花園優帆(スポ2=東京・国本女)組
――個人戦の目標と意気込みは
山本 目標は去年より上の順位で、1年生の時のように何もわからない状況ではないけれど、プレッシャーのかかる代ではないので思い切ってやれることをやれたらいいかなと思っていました。
花園 2年になってから試合で結果を残せないというか思い切れなくて。自分たちらしいプレーをしたいと思っていました。そうすれば結果もついてくるので。
――髙橋・西永組との一戦はリベンジという意味合いもあったのでしょうか
山本 はい、東の16がけで負けた相手です。作戦を立ててはいたのですが、東の時と変わらない入り方をしてしまいました。相手もダブル後衛なのでミスをしないようにという意識で入ってしまったのですが、それが良くなかったですかね。途中からの感覚としては悪くなかったんですが。
花園 自分たちがダブル後衛同士でやるのがすごい苦手なんです。点の取り方が分からなくなってしまうというか、自分が前に出ればいいのですが最初に様子を伺ってしまい相手のペースにしてしまったところが反省点です。
――去年はベスト8という成績を残していました
花園 今回はその苦手なダブル後衛とばかりやっていて、うまく行きませんでした。自分たちがそこを克服しなくてはいけないのですが、なかなか苦手意識がありますね。
――シングルスもまだ残っていますが意気込みを教えてください
花園 シングルスは強い人たちばかりですし、先輩たちに勝ってもらいたいので、自分ができるだけ強い人たちの芽を潰しておきたいというか(笑)。個人戦ではありますが、団体戦だと思って先輩たちのために最後まで足掻こうと思います。ことしは爪痕残します!