ことしもトッププレーヤーたちが集いシングルス頂点を決する全日本シングルス選手権が開催された。昨年同大会で2位という好成績を残した、日本を代表するシングラーの平久保安純(社3=和歌山信愛)に期待が懸かったが、惜しくもベスト8という結果に終わった。
ワセダからは2日目に永井里佳主将(スポ4=東京・文化学園大杉並)、草野絵美菜(教3=群馬・高崎健康福祉大高崎)、佐々木聖花(スポ3=東京・文化学園大杉並)、杉脇麻侑子(スポ3=東京・文化学園大杉並)、平久保亜純(社3=和歌山信愛)の5人が駒を進めた。永井、佐々木、杉脇は強豪達の前にあと一本が取り切れずに、4回戦で敗退しベスト32という結果となった。昨年ベスト8に名を連ねた草野は青学大の保坂ゆり菜と対戦。序盤から持ち味の安定したストロークを正確に打ち込み、相手のミスにも助けられながら2ゲームを連取。そのままの勢いで勝利するかと思われたが、ここで草野のストロークが精度を欠き始める。その隙を相手も見逃すことなく、積極的に攻め込まれてしまう。そこから逆転され、4回戦で姿を消した。
ワセダを引っ張るシングラー平久保
昨年決勝で平久保を下して優勝した小林奈央(平28年卒=香川・尽誠学園)が競技から引退し、平久保は今大会で注目される選手の一人であった。さらに今大会では優勝者がアジア選手権の日本代表に選出されるため、もちろん平久保は優勝を目標に掲げていた。4、5回戦を順当に勝ち上がり、迎えた徳川愛実(ヨネックス)との準々決勝。多様なショットで相手を翻弄(ほんろう)し、2ゲームを連取した。ここから流れに乗りたいところだったが、3ゲーム目からミスが増え始める。サーブも安定せずに、相手に先手を取られてしまい逆転を許してしまう。1度明け渡してしまった流れを取り戻すことはできなかった。積極的にツイストを使って前後に揺さぶりをかけられ、自分のテニスを展開することが出来ずに2-4で敗れた。頂点を狙っていただけに、悔しい結果となった。
関東春季リーグ戦から時を置かずに開催された今大会では疲労の影響もあり、惜しくもタイトル獲得とはならなかった。しかし各自ダブルスや団体戦にも活かせる様々な収穫を得たはずだ。それらの収穫を糧に、これから控える大会で躍動する女子部の姿を見るのが待ちきれない。
(記事、写真 吉澤奈生)
コメント
草野絵美菜(教3=群馬・高崎健康福祉大高崎)
――今大会の目標は
昨年ベスト8になって今回はシードももらっていて、ドローを見ても結構いい所まで行けるかなと思っていたので、目標としてはベスト4までは頑張ろうと思って臨みました。
――大会終えてみていかがですか
やはり日程も強行だったので疲れももちろんあったのですが、最終的には自分のミスで負けてしまったので、あとボール1個分でミスになってしまったボールなどを改善して練習していきたいなと思いました。
――普段ダブルスをやっている時と気持ちはやはり違いますか
シングルスはコートに1人で寂しいので、ダブルスの方が良いです(笑)。2人で一緒に頑張ろう!ってダブルスだと言えるのですが、シングルスだと1人で自分に対して頑張らなきゃ…と言わなくちゃいけないので(笑)。
――ダブルスに生かしていけるような収穫はありましたか
はい、ありました。大事なところでどのように気持ちを割り切って攻めるか、負けていても攻めなければならないところの判断などはシングルスでもダブルスに通じるところがあるなと感じました。
――きょうの試合はリードしながら敗れる結果となってしまいました
前半は相手のミスで点を取れていたところがありました。でもその私が取ったゲームでも、私の攻めているボールがちょっとミスになってしまったりもしていたので、後半になって相手のボールが入るようになってきてから自分のミスのせいで自滅してしまい、ゲームを取れなかったなと思いました。
――これから控える大会へ意気込み
この前の関東春季リーグ戦では団体戦に出られなかったので、まずは団体戦に出て私がしっかりと勝ってチームに勢いを持たせ勝たせたいというのを目標に頑張っていきたいです!
平久保安純(社3=和歌山信愛)
――今大会の目標は
やはり、優勝することを目標として掲げてはいたのですが、関東春季リーグ戦もあってかなり疲れが溜まっていたので、あまり先のことを考え過ぎずに一試合ずつしっかり頑張ろうと思っていたのですが、今回は結果に繋がらなかったです。
――大会終えて率直な気持ちは
やはり課題がまだまだあるな、と。今はサーブを打った後の構えが遅くて、相手に先手を取られてしまい自分のプレーが出来なくなってしまうことが多かったのと、しのぐためのボールが短くなってしまい相手の思うようにプレーさせてしまったことがダメだったなと思いますね。
――準々決勝振り返って
合宿などでも何回か試合をさせてもらっていた相手だったので、何が苦手とかいう弱点は分かってはいたのですが、それ以前に自分が自滅してしまって悔しい負け方をしてしまいました。
――ここで流れを渡したと思うポイントなどありましたか
3ゲーム目をもったいないミスで落としてしまったので、あのゲームを落としていなければ、もう少しファイナルにもつれ込ませることも出来たのかもしれないなと思いました。
――ワセダではシングルスでもダブルスでも重要な役割を担っていると思いますが、これから控える大会へ意気込み
次の大会は王座や一般の大会で、王座ではシングルスで出ると思うので、きょう得た課題をしっかりと活かして頑張っていきたいです。ダブルスは最近あまり練習していないので、しっかり練習してこれからの大会へと臨んでいきたいです。