インカレ初戦、女王の力を見せつける

女子バスケットボール

 ついに幕を開けた全日本大学選手権(インカレ)の舞台。連覇、そして関東大学リーグ戦(リーグ戦)との2冠を狙う早大にとって、熱い冬が訪れた。初戦の相手は立命大。普段は関西の大学と試合するような機会が少ない早大にとっては、気をつけなければいけない相手だ。第1クオーター(Q)はケガから復帰しこの日スタメン出場を果たしたG田村未来(スポ3=愛媛・聖カタリナ女)のスリーポイントシュートなどで相手を圧倒する。第2Q序盤で相手のディフェンスに苦しむも盤石の強さを発揮して46-24で後半へ。後半も高さを使ったプレイで敵陣へ攻め込み、点差を突きはなす。最後はベンチメンバーを投入するなど層の厚さを見せつけ、79-41の大差で初戦をモノにした。

 連覇へのプレッシャーと全国大会ならではの緊張感が漂う中、立ち上がりは硬くなってしまう場面が見られた。いきなり相手に先制を許すと、なかなか得点できない時間帯が続いた。しかしF加藤臨(スポ3=山形市立商)とC今仲杏奈(スポ2=大阪薫英女学院)の連続ポイントで得点を奪うと、その後は田村のスリーポイントシュートやC田中真美子(スポ1=東京成徳大)のゴール下のシュートなどで点差をつける。また、PG本橋菜子主将(スポ4=東京・明星学園)のシュートなども見られ、完全に試合の流れを引き寄せた。しかし第2Qの序盤、それまで攻略していた相手ディフェンスに苦戦し始めてしまう。しかし第1Qほどの勢いは無いものの、コンスタントに得点を重ねた早大が大差のリードで前半を折り返した。

初のインカレの舞台で、インサイドのシュートでチームを勢いづけた田中

 後半は田中やF関根彩乃(教4=千葉・昭和学院)らの高さをいかした攻撃で相手を圧倒し、再び攻撃の勢いを取り戻す。ディフェンスでもF根岸夢(スポ4=東京成徳大)の高いリバウンド能力などが機能し、相手に隙を与えない。その後も安定したディフェンスと勢いのあるオフェンスで瞬く間にリードを広げ、最終スコア79-41の快勝を収めた。次はベスト8を懸けて関西学院大と対戦することが決まった。

ケガを乗り越えた本橋。冷静にゲームをコントロールした

 連覇を狙う上で落とすことのできない初戦。プレッシャーやインカレならではの緊張感はあったものの、第4Qにおいては主力を温存するほどの余裕が見受けられた。悲願達成に向け、早大女子バスケットボール部の挑戦はこれからも続く。

(記事、写真 橘高安津子)

第67回全日本大学選手権 11月23日(vs立命大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

24 22 21 12 79
立命大 10 14 11 41
◇早大スターティングメンバー◇
SG#31 酒井愛(社4=神奈川・金沢総合)
G#22 田村未来(スポ3=愛媛・聖カタリナ女)
F#18 関根彩乃(教4=千葉・昭和学院)
F#7 加藤臨(スポ3=山形市立商)
C#24 今仲杏奈(スポ2=大阪薫英女学院)
◇主なスコアリーダー◇
得点  田中真美子:14得点
リバウンド  田中真美子、関根彩乃:7リバウンド
アシスト  萩尾千尋:4アシスト
コメント

PG本橋菜子主将(スポ4=東京・明星学園)

――インカレに向けてはどのような準備を重ねてきましたか

インカレでは関西のチームと最初に当たることが多いので、それぞれのチームの特徴を自分たちで共有して、練習してきました。

――きょうは初戦でしたが試合を振り返っていかがでしたか

初戦ということで最初重い部分もあったんですけど、その後しっかり立て直すことができて、全員コートに立ててみんなでバスケットができたので良かったと思います。

――ディフェンスや特にリバウンドについてはいかがでしたか

最後の方は何回も立て続けにリバウンドを取られてしまったんですけど、相手がスリーポイントシュートをいっぱい打ってきたのに対してシュートボイスも無かったですし、課題も出てきたかなと思いました。でもディフェンスとかリバウンドというのはすごく意識して取り組んできたことなので、今回また改めて意識しなおす必要があるなと思いました。

――次の試合以降に向けて意気込みをお願いします

一戦一戦、目の前の相手に対してしっかり戦っていけたらいいなと思います。