きのうよりも点差をつけ、松蔭大に圧倒的な力の差を見せつけた。きのう同様に前半で主力勢がリードを大きく広げると、後半は登録メンバー全員が出場。それぞれが実戦経験を詰み、連勝の勢いをさらに加速させて次戦へと流れをつなげた。
かねてより課題であった試合の出だしに意識を集中させて臨んだ。高さを武器にC桂葵(スポ4=愛知・桜花学園)にボールを集め、安定したポストプレーでスコアを伸ばす。第2クオーター(Q)はパスの精度を欠き5分間得点が止まるも、G神﨑由香主将(スポ4=福岡・中村学園女)のジャンプシュートで猛攻再開。けがで調子を崩していたC今仲杏奈(スポ1=大阪薫英女)もバスケットカウントを決めるなど、存在感を見せつけた。前半残り1分を切ったところでG中村和泉(社2=山口・慶進)が貪欲に攻め、だめ押しの2点を決めて40−21で後半へ。
14得点をあげた今仲
主導権を握るゲームでも、決して妥協はしない。再びスターティングメンバーをコートに揃えて臨んだ第3Q、立て続けにファウルが起こると萩原美樹子ヘッドコーチ(平17二文卒=福島・橘)から怒号が飛んだ。すぐに立て直し、ストイックに突き放しにかかる。この時間帯、不調が続いていたG田村未来(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)がドライブやスリーポイントシュート、好アシストなど得点に絡む。一対一からシュートを強引にねじ込むその気持ちの強さで、復活をアピールした。第4Qではベンチメンバーを中心に、それぞれが自分の武器を使って攻める。クイックシュートで隙を突いてくる松蔭大の反撃もはねのけ、96−43ときのうの大勝を凌ぐ53点差をつけてこの試合を終えた。
田村は負けん気の強さでシュートをねじ込む
ここまで無敗の10連勝と、1部リーグの中でも突き抜けた位置につけている早大。悪い流れを修正する強さや、組織としての完成度がここまでの成績を裏付けている。次なる相手は、因縁の相手・白鷗大だ。関東大学女子選手権大会では1点差で勝利し、関東大学女子新人戦では同じく1点差で敗北している。「すごくバランスの良いチーム」と田村が評すが、それは早大も同じだ。鍵になってくるのは、群を抜いた得点力を誇るインサイドへの対応と、チームの総合力。ディフェンスとリバウンドへの徹底的な意識付けが、ここで生きてくることを期待したい。悲願の初優勝を目前に、最大の関門へと挑む。
(記事、写真 宮西祐香子)
第64回関東大学女子リーグ戦9月28日(vs松蔭大) | |||||
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
27 | 13 | 32 | 24 | 96 |
松蔭大 | 10 | 11 | 12 | 10 | 43 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
G#14 神﨑由香(スポ4=福岡・中村学園女) PG#15 本橋菜子(スポ3=東京・明星学園) F#11 根岸夢(スポ3=東京成徳大) F#18 関根彩乃(教3=千葉・昭和学院) C#25 桂葵(社4=愛知・桜花学園) |
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コメント
G田村未来(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)
――きょうの試合を振り返ってみて
きのうの試合では出だしから良くて、一試合を通して上手くいっていたので、きょうもそういう出だしから流れを作っていこうと思いで入りました。スタートの人たちがディフェンスからしっかり守れていたので、そういうディフェンスの流れで、1ピリも2ピリも3ピリもメンバーが変わってもずっと失点を抑えられていたので、そういったところが良かったと思います。
――チーム全体で、ディフェンス時のスティールが多くありましたが、狙っていたのでしょうか
オープンでつくときとクローズでつくときの区別をしっかりしろと練習中から言われていたんですけど、クローズのところであまり行ききれていなかったりしたんです。でもきょうは個人個人が思い切ってしっかりプレッシャーをかけられていたので、甘いパスとかを取れたんだと思います。
――ここまでリーグ戦を終えてみて、ご自身の調子はいかがですか
自分の調子としては、途中で体調を崩したりとかシュートが思うように行かないことが多かったんですけど、その都度周りの人が声をかけてくれたり、自分でも何が悪いのか考えたりとか、プレー自体は良くなかったけれど、自分の中では考えたり見つめ直したりできる、すごく良い機会になったと思います。
――来週の白鷗大戦では、どういったところがポイントになってきますか
白鷗大はすごくバランスが良いチームで、ガードの鶴見さん(彩、白鷗大)もしっかりしていてセンターもいて、外回りもすごくしっかりしているので、そのバランスの良いチームに対して、全員が気を抜かずに守りきれることが大事かなと。センターもところ、ネネさん(桂)1人で守るんじゃなくて、周りでカバーして守ったりとか。チームで総合的に勝っていきたいなと思います。
――個人的に意識している選手はいますか
林咲希さん(白鷗大)ですね。自分と同い年だし、ユニバ(ユニバーシアード)の選考会のときもずっと同じ活動をしていて。普段は気さくで面白いのに、試合になったら一気に人が変わるというところがすごくかっこいいなと思っていて。自分も同じポジションなので、負けないようにしっかり抑えていきたいと思います。
――この一週間でどんなことを練習していくのでしょうか
センターの守り方とか、細かいスクリーンの守り方を徹底するのと、あとは自分もなのですけど、きょうボックスアウトができていなくてリバウンドを相手に取られる場面が何か所もあったので、そういうところをしっかり練習で詰め込んで、白鷗大戦に臨みたいと思います。
C今仲杏奈(スポ1=大阪薫英女)
――きょうの試合をふりかえってみて
ゲーム前に、もう一回0勝から自分たちのバスケットをやろうということをキャプテンが言っていて。本当に自分たちのバスケットができたなと思っています。
――個人的に良かったなというところはありますか
いまは強いプレーということを目標としています。最初は上手くやることができて達成できたところは良かったと思うんですけど、後半ちょっとシュートを落としちゃって。そこを頑張ります。
――個人的にこのリーグ戦にかけている思いはありますか
このリーグ戦って、インカレ(全日本大学バスケットボール選手権大会)に繋がると思うので、桂さんの代わりに出られるような選手になりたいです。けがとかで一時ベンチに入れなかったのですが、きょうは復帰戦というか、久しぶりだったので、早く監督にも認められるような選手になりたいなと思います。
――来週は白鷗大戦ということで意識していることはありますか
白鷗大の選手は一人一人が上手くてすごく強いチームなんですけど、トーナメント(関東大学女子選手権大会)では1点差で勝っているので、あと一週間を濃い練習にして、絶対にまた勝ちに行きたいと思います。