チームの力で快勝!リーグ戦を全勝で折り返す

女子バスケットボール

 8月末から始まった関東大学女子リーグ戦も、折り返し地点を迎えた。前半戦最後となるこの試合、対するは順大。オールコートのプレスディフェンスにも落ち着いて対応し、前半の終わりからじわじわと点差を開く。後半は主力メンバーを全員ベンチに戻す展開。この状況でG井関夏美副将(社4=神奈川・金沢総合)とG伊沢なつみ(スポ4=東京成徳大)の4年生コンビが意地を見せ、相手の追随を振り切った。最後は25点差をつけて快勝。早大のチーム力を見せつけた。

 序盤からフルコートでプレッシャーをかけてくる相手に対して、早大はスピードのあるオフェンスで対抗。ショートパスとロングパスを使い分け、速攻を仕掛けて得点を重ねた。順大の正確なスリーポイントシュートを止められず波に乗り切れないところもあったものの、守備から速攻の形を崩さずにゲームを運ぶ。チームファウルによるフリースローやアウトナンバーでのイージーシュートなど、これらを大切に一本一本得点し、隙を見せなかった。少しずつ順大との差を開き、46−33で前半を終える。

スリーポイントシュートを放つ井関

 第3Qに入ってから、ロングパスでの速攻が増える。ランナーが全速力でパスに追いつき、やや強引ながらもシュート。勢いのある攻撃で相手を圧倒し、一気に突き離した。また、後半で4年生の井関、今大会初出場の伊沢を投入。そして試合残り3分となったところで1年生メンバーがコートに立つ。ここまで早大は、「控えのチームが(次戦の)相手になりきる」(井関)ことで相手に適応したプレーを仕上げ、勝利を得てきた。チーム総力で戦ってきた早大にとっては、メンバー全員が貴重な戦力だ。激しく続くラリーの中、伊沢は強気なドライブでディフェンスを割り、好アシストで得点を演出。点差を詰められるどころか逆に広げて、87−62と25点差を付けての勝利を挙げた。

鋭いドライブを見せた伊沢

 きょうで7つ目の白星を獲得した。強豪チームが次々と黒星を付けていく混戦の中、無傷のまま突き進んでいるのは早大のみ。チームの目標はもちろん全勝優勝。しかし選手たちは、その言葉に目がくらんではいない。「全勝優勝全勝優勝、と思うんじゃなくて、一つ一つの試合をしっかり勝ち抜けるように」と伊沢が見すえるように、まずは目の前の敵だ。様々なチームの特徴を吸収し、一戦ごとに強くなっていく早大。リーグ戦後半は、どのようなバスケットを見せてくれるのか。単独首位を突き進むこのチームから、目が離せない。

(記事、写真 宮西祐香子)

第64回関東大学女子リーグ戦9月20日(vs順大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

25 21 22 19 87
順大 21 12 15 14 62
◇早大スターティングメンバー◇
G#14 神﨑由香(スポ4=福岡・中村学園女)
PG#15 本橋菜子(スポ3=東京・明星学園)
F#11 根岸夢(スポ3=東京成徳大)
F#18 関根彩乃(教3=千葉・昭和学院)
C#25 桂葵(社4=愛知・桜花学園)
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コメント

G井関夏美副将(社4=神奈川・金沢総合)

――最終学年として臨んだリーグ戦、個人での目標とチームでの目標は

個人としては、(試合に)出る時間は限られていると思うのですけど、その限られた時間の中でいままで練習で取り組んできたことを大げさに表現して、最後という思いを気持ちで伝えていきたいなというように思っていて。3年生のときは気持ちの面で弱気な部分があったんですけど、気持ちの部分は強気で行きたいなと。あとは、チームとしては、控えのチームとスターティングメンバーのチームとで一週間戦ってきているのですけど、控えのチームが(次戦の)相手になりきって頑張っているので、その一週間で取り組んできたことを、試合に出ている人が表現して、一戦一戦戦っていきたいと思います。

――きょうはコートの中でメンバーを率いる形でしたが、目標は達成できましたか

攻め気でプレーするという部分はできたと思うのですが、やっぱり声を出して引っ張っていくとか、何本かピックアップミスとかもあって。喋れ喋れと言われたんですけど、その喋るところを率先して上級生がやっていかなければならないなと思いました。

――順大はプレスディフェンスを仕掛けてくる相手でしたが、オフェンスではどのような対策を取っていましたか

――オフェンスでは一週間ずっと、パスをした人がカットしていかないでしっかり後ろに残って、細かいパスでつないでいくということと、その中でも前から人が来るときにちゃんとその奥を見ていこうということを言っていたんですけど、途中からドリブル突破の方が結構効いていたので、あしたは、あまりパスを見過ぎないで、ドリブルも意識してやっていこうと思います。

――あす再び順大と戦うにあたっての抱負をお願いします

きょうは出だしが悪くて、監督にも「アップで何をやっていたんだ」と言われてしまったので、みんな一人一人気持ちは作っていていると思うんですけど、ここからもう一回しっかり足が動くように意識していくことです。あとは、目指しているのはあすの順大戦だけじゃないので、次の週にもつなげていけるように頑張っていきたいと思います。

G伊沢なつみ(スポ4=東京成徳大)

――最後のリーグ戦ですが、個人の目標とチームの目標をそれぞれ教えてください

個人的な目標は、試合に出る機会は少ないんですけど、練習でどれだけスターティングメンバーをいじめるか、というか、相手になるか、というところが自分の中で意識していきたいなということで。練習で苦しければ試合で楽に勝てると思うので、練習からしっかり相手に慣れるように頑張っていきます。場所ごとに相手が違うので、しっかりアジャストして、どれだけ似させてやれるかということを意識してやっています。チームとしてはやっぱり目標は全勝優勝で。でも全勝優勝全勝優勝、と思うんじゃなくて一つ一つの試合をしっかり勝ち抜けるように、試合に出る出ないは関係なくやっぱり4年生が大事なので、そこは意識してやっていきたいなと思います。

――きょうコートに立ったときはどんな気持ちでしたか

久々だったのでちょっと堅くなってしまったんですけど、いままで練習してきたことは一緒なので、練習してきたことを出せるようにしていきたいなと思って、強気で出ていきました。

――ドライブからの見事なアシストパスがありました

オーさん(萩原美樹子ヘッドコーチ、平17二文卒=福島・橘)からも指示があって、相手がプレッシャーをかけてくる相手で、プレッシャーに来たら向かえ、と言われていて。それを意識してやってみたらすごく視野が広がって相手のことが見えて、パスができたので、よっしゃ、と思いました。

――きょうのご自身のプレーを振り返って、良かったところと悪かったところをお願いします

良かったところは、最初は確かに堅かったんですけど、だんだん視野も広がってパスを出せたのが良かったと思います。良くなかったところは、やはり相手がプレスで来ていたので、ボール運びの面で自分がもっとボールをもらってパス、パスというようにしていきたかったです。もう少しボール運びを上手くできたと思うので、すぐに克服してできたら良かったと思います。

――あすに向けての抱負をお願いします

きょうはそんなに内容が良くなかったんですけど、あしたはしっかり練習でやってきたことを出していきたいと思います。あと、シュートを決めます!