30点のリードで開幕2連勝

女子バスケットボール

 きのう開幕した関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)。初戦を勝利で飾ったワセダは、筑波大との第2戦に臨んだ。前半は4点のリードで折り返すが、後半に入ると徐々に攻守がかみ合い点差を広げる。危なげない試合運びを見せ、最終スコア86―56で筑波大に快勝した。

 第1クオーター(Q)の立ち上がりはトラベリングなどのミスからボールを失うシーンが目立った。ワセダは大黒柱、C桂葵(社4=愛知・桜花学園)を中心にオフェンスを組み立てようとするもなかなかパスが通らず、序盤は追いかける展開となる。しかし7分、F加藤臨(スポ2=山形市立商)とF関根彩乃(教3=千葉・昭和学院)が連続でスリーポイントシュートを沈めるなど外角のシュートが決まり始めると、逆転に成功。22―14で第1Qを終えた。続く第2Q、筑波大はダブルセンターを軸にしたバスケットで食らいついてくる。対するワセダはC今仲杏奈(スポ1=大阪薫英女学院)を投入するも、上背で勝る相手にリバウンドを支配され流れをつかむことができない。このQの得点は13―17と、筑波大ペースを崩せずに35―31で試合を折り返した。

攻守で必ず役目を果たすF関根

 後半、ワセダは運動量を生かした走るバスケットで前半の嫌な流れを払拭する。4分、G本橋菜子(スポ3=東京・明星学園)がスティールしたボールをG田村未来(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)がシュート、そのリバウンドに桂が飛び込み得点を決め、気持ちのこもったプレーで会場を沸かせた。流れをつくったのは層の厚いガード陣。中村、田村が相次いでスリーポイントシュートを沈めると、ディフェンスでも果敢なプレスを仕掛け相手の攻撃の手を遅らせる。相手の足が止まるとワセダは一気に畳み掛け、19連続得点を奪うなどオフェンスが爆発。59―37で第3Qを終えた。最終Qは再びコートに立った今仲が得点を量産。オフェンスリバウンドでも競り負けない強さで、1年生ながらチームをけん引する活躍を見せた。堅守速攻のかたちが何本も飛び出し最後まで流れを渡さなかったワセダが、86―56とさらにリードを広げ、リーグ戦2勝目を手にした。

後半で存在感を見せつけたC今仲

 前日にシーソーゲームを演じた相手を攻略し、きょうは30点差をつけての勝利となった。立ち上がりの固さこそ見られるが、「競ったところで引かずに粘って点差を広げることができた」(中村)と収穫も多い。次週の対戦相手は、昨年4位の拓大に現在2連勝と好調の専大。この勢いそのままに、ワセダらしいバスケットでの白星を期待したい。

(記事 巌千咲、写真 森健悟)

第64回関東大学女子リーグ戦8月31日(vs筑波大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

22 13 24 27 86
筑波大 14 17 19 56
◇早大スターティングメンバー◇
G#22 田村未来(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)
PG#15 本橋菜子(スポ3=東京・明星学園)
F#11 根岸夢(スポ3=東京成徳大)
F#18 関根彩乃(教3=千葉・昭和学院)
C#25 桂葵(社4=愛知・桜花学園)
コメント

PG本橋菜子(スポ3=東京・明星学園)
――きのうと変わって大差で勝利。チームとして変えたところがあるのでしょうか
本来きょうの3ピリ、後半のプレーが自分達のバスケットです。きのうは初戦ということもあって緊張してがちがちな部分もありました。きょうは細かい部分の修正もありましたが、いつも通りプレーできたのが良かったと思います。
――では、関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)始まっての堅さについてはもう解消されたのでしょうか
たぶん…(笑)。大丈夫だと思います。
――きのうは出だしでつまずきました。きょうは修正したところはあったのでしょうか
クオーターの出だしが毎回良くなかったので、クオーターや試合の出だしは意識してやりました。
――ご自身はスティールを多く奪っていました
相手のガードがキーマンなので、そこに持たせちゃったら駄目なので、ボールを持たせないことから意識しました。
――リーグ戦までに個人的に力を入れて取り組んできたことはありますか
トーナメントが終わってから、走るバスケットというのに取り組んでいます。それをガードとして、走るところは走るし、一本やるところはしっかりやるというペースのメリハリをつけられるように意識してやってきました。
――では、そのゲームコントロールの部分はきょうの試合に生きましたか
相手のゾーンに対してしっかり落ち着いて視野を広くプレーできたので、そこは良かったかなと。でも、もう少し自分のシュートから取れたら良かったと思います。
――このリーグ戦で個人的に目標にされていることはありますか
ワセダの走るバスケットを自分がコントロールできるように、チームを引っ張っていけたらいいと思っています。
――2年連続のアシスト王は狙っていますか
結果としてついてくればいいですね(笑)。
――次週は、今週拓大に連勝して勢いに乗る専大が相手です。どのような試合にしたいですか
専大に向けて細かくアジャストもしていくんですけど、相手の対策とは別に、自分たちのバスケットをして、リバウンドやルーズボールで負けないでやりたいと思います。

G中村和泉(社2=山口・慶進)

――きのうからどのような点を修正して試合に臨みましたか

きのうは自分たちのオフェンスができていないという反省が出ていました。きょうは1Q、2Qは少し重かったんですけど、後半は自分たちの攻めができていたので良い流れになったと思います。

――前半、流れに乗り切れなかった原因は

個人個人で一対一を仕掛ける部分が多く、チームプレイがなかなかできなかったので、もっとスクリーンを使っていればよかったと思いました。

――ハーフタイムにはどんなことを話し合いましたか

プレーのこともあったんですけど、特に言われたのは気持ちの部分で、1、2Qのできが良かった人はそのまま継続して、悪かった人はしっかりと切り替えて後半に臨もうという話をしました。

――後半は特に活躍されていましたが、意識していたことは

自分の武器はシュートだと思っていて、きのうもきょうの前半も自分のシュートが打てていなかったので苦しかったんですけど、1本入ったところで自分らしさを取り戻せたと思います。

――ディフェンスでもガード陣が良い動きをしていたように見えました

そうですね。相手の9番をガード陣でしっかりと止めようと話していました。後半は私の後輩の16番にたくさんやられてしまって悔しかったので、ディフェンスをもっと強化していきたいと思っています。

――30点差をつけての勝利となりました。収穫はありましたか

きのうもきょうも競ったところで引かずに粘って点差を広げることができたので、そこは収穫だと思います。

――来週に向けて修正していきたいところはありますか

今回の筑波大もスクリーンプレーが多かったんですが、来週の専大もスクリーンプレーをよくやってくるので、ディフェンスを1週間で修正していきたいと思います。

――専大戦の意気込みをお願いします

チームとしては最後まで諦めずにやり続けることと、個人としては自分の武器であるシュートをしっかりと狙って、ディフェンスを強化して頑張りたいと思います。

C今仲杏奈(スポ1=大阪薫英女学院)

――夏の間、個人的に課題にしていたことはどんなことですか

最初に出ている桂さん(葵、社4=愛知・桜花学園)を休ませるために交代したときに、周りを不安にさせないようにと意識していました。やはり桂さんは大黒柱なのでそれを崩さないように、自分も周りを不安にさせないようなプレーをできるように、いままでやってきました。

――リーグ戦に臨むにあたって目標にしていることは何ですか

チームディフェンスを徹底してやっているのですが、自分1人が違うことをしていたらチームに迷惑がかかるので、チームでディフェンスするということを意識していました。厚みのあるディフェンスを心がけていて、きょうはそういったところができたと思います。

――点差をつけての勝利となりましたが、きのうと比べてどんなことが改善できたのですか

練習してきたことをそのまま出せば絶対勝てるんですけど、きのうはちょっと力が入りすぎていて。きょうは第3Qで自分たちのバスケットができたので、そこで点差を開くことができました。

――後半での起用を中心に、相手のセンターと対峙してみていかがですか

やっぱり1秒も油断はできない相手でした。でも自分が出る前に桂さんがいっぱい走って白さん(慶花、筑波大)を疲れさせてくれていて、走ったらノーマーク、というチャンスもできたので、桂さんに感謝というか、桂さんが頑張ってくれていました。

――桂選手のプレーをコートの外から見ていて、いかがですか

すごくかっこいいなと思っていて、自分もらいねん桂さんがいない中で、そういう桂さんのようなプレーをできたらいいなと思います。

――来週は拓大を倒した専大ですが、意気込みをお願いします

あと1週間、自分たちがやってきたことを出せたら勝てるので、内容の濃い練習にして、全員でやっていくということを意識して戦っていきたいです。