序盤から投手陣崩れる 17安打9失点の大敗で勝ち点献上/慶大3回戦

準硬式野球
TEAM
慶大
早大
(早)高橋隆、大沢、岡田、新井―服部、阿部剛、奈須
◇(二塁打)久保嶋(2回裏)◇(三塁打)川原(8回裏)

 9月26日の2回戦からはや2週間。立大戦に続き、雨天中止などの影響で日程が未定となっていた慶大との3回戦が実施された。早大は初回に先制を許すと、その後も投手陣が打ち込まれ、慶大に常に主導権を握られる展開に。3点を返すも、17安打9失点の大敗を喫した。慶大に勝ち点を許し、優勝を目指す早大にとっては痛い敗戦となった。

 先発は2回戦で勝利投手となった高橋隆之介(法3=東京・早実)。前回登板に続き、この日も慶大打線を封じ込める好投が期待された。しかし、その期待とは裏腹に序盤から慶大打線につかまる。連打でいきなり無死一、三塁のピンチを招くと犠飛を打たれ、すぐに1点を先制された。続く2回はピンチで失策が絡んで追加点を献上すると、2死満塁の場面では押し出し死球、2点適時打を許し、一挙4失点。高橋隆は2回を持たずしてノックアウトされた。

 しかし、後を継いだ大沢龍登(文構2=埼玉・星野)もピリッとしない。3回に1点を許すと、5回には連打でさらに2点を献上。計3イニングで7安打を浴び、背信的な投球となってしまった。

 一方の打線も慶大の投手陣をなかなか捉えることができない。2回、新井健太主将(商4=東京・早大学院)と久保嶋真也(社2=神奈川・桐蔭学園)の連打で1死二、三塁の好機を作ると、吉松武竜(スポ4=早稲田佐賀)が左翼へ適時打を放ち、1点を返した。しかし、これ以降は完全に打線が沈黙。8回2死まで安打が1本も出なかった。その後、村上翔祐(商2=東京・早実)の安打と相手の失策で2死一、二塁の好機を迎える。ここで、川原崚(商4=東京・早実)が適時三塁打を放って2点を返すも、反撃はここまで。慶大に大敗を喫し、勝ち点を献上。優勝争いから一歩後退した。

 投打で不安の残る試合となった。前回の試合である10月2日の東大2回戦からは既に9日が経っており、疲労は十分に回復していたはずだ。しかし、今年の東京六大学リーグ戦や清瀬杯全日本大学選抜大会で投手陣をけん引してきた高橋隆と大沢が大きく打ち込まれ、苦しい試合運びとなった。打線は2回と8回に3点を返すも、安打が出たのはその2イニングのみ。攻守ともに精彩を欠く試合となってしまった。だが、このまま後ろを向き続けるわけにはいかない。今週末にはすぐ、明大との試合が待ち受ける。優勝争いに向け後がなくなった早大。ここから背水の陣で活躍を見せるナインの姿を期待したい。

(記事 横山勝興)