立大に連勝で勝ち点獲得！　／立大２回戦

　連日の快勝で勝ち点を獲得した。立大戦の初戦で勝利して勢いに乗る早大は、勝ち点獲得を懸けた立大２回戦に臨んだ。早大は２回裏に久保嶋真也（社２＝神奈川・桐蔭学園）の２点適時三塁打、鷲田拓未副将（スポ４＝神奈川・日大高）の犠飛で3点を先制する。さらに、６回には川原崚（商４＝東京・早実）が３ランを放ちリードを広げた。先発の髙橋隆之介（法３＝東京・早実）は守備にも助けられながら７回１失点と好投。前日に引き続いて投打がかみ合い、2019年春以来３年ぶりに立大から勝ち点を獲得した。

好投した髙橋隆

　早大の先発は明大３回戦で好投した髙橋隆之介（法３＝東京・早実）。初回、髙橋隆は走者を背負い２死二塁のピンチを招く。すると、この場面で立大４番・小松令の打球が三塁線を襲う。しかし、この打球を三塁手・久保嶋が好捕し、ピンチを切り抜けた。初回のピンチをしのいだ髙橋隆は、２回以降はテンポの良い投球を披露する。５回にソロを浴びるも、許した失点はこの１点のみ。先発投手として、しっかりと試合を作った。

　髙橋隆の好投に応えたい打線は２回、１死から川原崚（商４＝東京・早実）が安打を放つと、続く吉松武竜（スポ４＝早稲田佐賀）が背中付近に死球を受け、１死一、二塁の好機を作る。この場面で打席に入ったのは、初回に守備で好プレーを見せた久保嶋。「『打てる球が来たらどんどん打っていこう』という気持ちだった」という久保嶋が放った打球は右中間への２点適時三塁打となり、早大に先制点をもたらした。さらに、続く鷲田副将も右翼へ犠飛を打ち上げて３点目。序盤から試合の主導権を握った。

先制の２点適時三塁打を放った久保嶋

　その後、早大は３回から５回までは追加点を奪えず、２点リードで６回の攻撃を迎える。この回は１死から新井健太主将（商４＝東京・早大学院）が安打を放つと、服部峻也（社４＝東京・早実）が四球を選び好機を拡大。１死一、二塁として川原を打席に迎える。すると、川原は右翼への３ランを放ち、リードを５点に広げた。そして、８回以降のマウンドには連投となる安在悠真副将（人４＝早稲田佐賀）が上がった。安在副将は走者こそ背負うも、大量リードや味方の好守にも助けられ、終盤の立大の反撃を退ける。最後は見逃し三振で締め、早大が連勝で勝ち点を獲得した。

３ランを放った川原

　「守りからリズムを作れていた」。新井主将はこの日の勝因についてこのように話した。先述した久保嶋の好守に加えて、二塁手・吉松や遊撃手・新井主将などが好プレーで髙橋隆の好投を支えた。また、髙橋隆もテンポの良い投球で守備にリズムを生み出し、守備での好プレーや効果的な攻撃につなげた。次戦の相手はライバル・慶大。優勝を狙うためには絶対に負けられない相手だ。苦手としていた立大から勝ち点を獲得した勢いそのままに慶大戦に臨みたい。

（記事、写真　渡邊悠太）

★「Today’s Feature」第２回　久保嶋真也

好守を見せ、笑顔でベンチに戻る久保嶋

　久保嶋真也（社２＝神奈川・桐蔭学園）は、立大との２試合で大活躍を見せた。１回戦ではセーフティースクイズで先制点をもたらすと、８回には適時打、９回には３ランを放ち、チームの勝利に大きく貢献する。そして、２回戦では初回に好守でチームを救うと、２回にはチームに先制点もたらす２点適時三塁打を放つなど、チームの勝利に大きく貢献。１回戦で手に投球を受けて負傷した山浦秀斗（スポ４＝埼玉・早大本庄）の穴を見事に埋めてみせた。

　久保嶋は神奈川の名門・桐蔭学園高出身。軟式野球部に所属し、高校３年時の夏には全国選手権神奈川大会で準優勝するなどの実績を残した。そして、「早慶に憧れを持っていた」という久保嶋は、早大に進学し準硬式野球部に入部した。久保嶋は１年時の夏休み頃にＡチーム入りを果たすと、東京六大学秋季リーグ戦（秋季リーグ戦）では打力を買われ、主に代打として試合に出場した。しかし、秋季リーグ戦を通して放った安打は１本のみ。準硬式野球のレベルの高さもあり、思うような活躍はできなかった。

　しかし、久保嶋の魅力は打撃面のみならず、その守備力の高さにもある。「もともと守備がすごく上手いので『守備で活躍してほしい』ということでベンチに入れた」（新井健太主将、商４＝東京・早大学院）とあるように、久保嶋の守備に対しては幹部学生や首脳陣も信頼を寄せる。また、久保嶋自身も守備を自身の魅力として挙げている。「当たり前のように当たり前の守備ができるうえで、チームの勝利につながるようなポイントで一本打てるような選手になりたい」。どういった選手になりたいか尋ねると、久保嶋はこのように答えた。この言葉からは、自身に与えられた役割を冷静に分析し、その役割を果たそうとする久保嶋の姿勢が見て取れる。これからも久保嶋は自身の役割を全うし、チームに貢献していく。

（記事、写真　渡邊悠太）

コメント

新井健太主将（商４＝東京・早大学院）

――今日の試合を振り返っていかがですか

　序盤、２回に先制できて、取れるところで追加点を取って、ピッチャーもしっかりと抑えてくれたので、良い試合運びができたかなと思います。

――今日の試合の勝因についてはどのように考えていますか

　まずは先発の髙橋（隆之介、法３＝東京・早実）が７回１失点でしっかりとゲームを作ってくれたというところかなと。あとは守備も初回に久保嶋（真也、社２＝神奈川・桐蔭学園）の良いプレーで先制を阻止するという場面がありましたし、守りからリズムを作れていたというところが勝因かなと思います。

――立大戦で大活躍の久保嶋選手についてはどのように見ていますか

　もともと守備がすごく上手いので「守備で活躍してほしい」ということでベンチに入れて、昨日の山浦（秀斗、スポ４＝埼玉・早大本庄）のケガがあったので（今日は）スタメンで使ったのですが、打つ方でもしっかりと結果を残してくれて、嬉しい誤算だったかなと思います。

――好投した髙橋隆之介（法３＝東京・早実）についてはどのように見ていますか

　彼（髙橋隆）も１年時の新人戦の時から投げていて、経験はあるピッチャーなので、そういう面では安心して送り出せるピッチャーなのかなと思います。

――次戦の慶大戦まで２週間ありますが、そこに向けて改善したい点などはありますか

　まずはピッチャーの打席ですかね。関東大会（関東地区大学選手権）ではＤＨ制が採用されていたのでバッティング練習をしていなかったというところで、しっかりとバントは決められるように、最低限の仕事はと思います。それから、今週はしっかりとバッティングも守備もかみ合ってはいたので、それを維持できるようにというところで練習を積んでいきたいと思います。

――次戦の慶大戦やその先に向けての意気込みをお願いします

　負けられない戦いが続くことに変わりはないので、良いチームとの対戦が続きますが、一戦一戦、チーム全員で勝っていけるように頑張っていきます。

髙橋隆之介（法３＝東京・早実）

――今日の試合を振り返っていかがですか

　初回からヒットを打たれてランナーは出しましたが、その後の打者をきっちりと抑えられて自分のリズムを作れたのはよかったと思います。

――先発としての登板でしたが、どういった気持ちで準備をしてきましたか

　後ろには安在さん（安在悠真副将、人４＝早稲田佐賀）がいるので「自分のいけるところまで全力でいこう」とだけ考えていました。

――初回の久保嶋真也（社２＝神奈川・桐蔭学園）の好守はどのように見ていましたか

　今日は何度も久保嶋に助けてもらって、他の内野陣、新井さん（新井健太主将、商４＝東京・早大学院）や吉松さん（武竜、スポ４＝早稲田佐賀）にも助けてもらったので、守備に助けられた試合でした。

――今日の調子はいかがでしたか

　「調子の良い悪いなどは考えずに自分のできることだけやろう」ということを考えて試合に臨みました。

――７回１失点という結果についてはどのように考えていますか

　不用意な１失点はありましたが、自分の役割は果たせたかなと思います。

――７イニングを投げましたが、途中でキツさは感じましたか

　特にそういうの（キツさ）はなくて。「いけるところまで、９回までいけるな」と思っていたのですが、首脳陣には自分では分からない疲れが見えているということで（７回で）代えていただきました。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

　次の起用がどうなるかはわからないのですが、自分のやること、役割をしっかりと全うできるようにがんばります。

久保嶋真也（社２＝神奈川・桐蔭学園）

――今日の試合を振り返っていかがですか

　まずは勝ち点を取れて良かったなと思います。立大にずっと勝てていなかったので、この立大戦で勝てたのは良かったと思います。

――初回の好守についてはどういった感想ですか

　あの場面は初回で、先制点を取られたくはなかったので、「サードゴロが来たら何としてもアウトにしよう」という気持ちでやっていました。

――２回には２点適時三塁打を放ちましたが、その場面ではどういった気持ちで打席に入りましたか

　今は調子が良い感じなので、「打てる球が来たらどんどん打っていこう」という気持ちと、「自分が決める」というのではなく、後ろにも良い打者、鷲田さん（鷲田拓未副将、スポ４＝神奈川・日大高）がいるので「つないでいこう」という気持ちでした。

――結果としては２点適時三塁打で先制となりましたが、感想はいかがですか

　とてもうれしかったです（笑）。

――今後の意気込みをお願いします

　やはり勝ち点が欲しいので、チームのために自分の役割を全うして、貢献したいと思います。