【連載】 Summer Challenge Cup事前特集『打破』第2回下久保尚哉×須能浩太郎×関大輝×渡部椋雅

準硬式野球

 第2回では下久保尚哉(商3=大阪・早稲田摂陵)、須能浩太郎(商3=東京・早実)、関大輝(基理3=茨城・江戸川学園取手)、渡部椋雅(商3=神奈川・桐光学園)の3年生野手を特集する。3月末の関東地区大学選手権(関東大会)ではチームに大きく貢献したこの4人。Summer Challenge Cupではどのような活躍をみせてくれるのだろうか。途中は篠原大成(教3=大阪・早稲田摂陵)も参加し、和気あいあいとした雰囲気でトークが展開された。

※この取材は8月11日にオンラインで行われたものです。

「野球ができなくなって改めて野球ができる喜びを感じました」

3月の関東大会で初めてスタメン出場を果たした下久保

――まず他己紹介とお互いのおもしろいエピソードの紹介をお願いします

下久保 須能は世渡り上手じゃない?

 あとオシャレ番長です。

渡部 関は財布のエピソードじゃないの?

須能 僕たち年末年始にイタリアとスイスに旅行に行ったのですが、そのときにアイスクリーム屋かどこかで関は財布を盗まれました(笑)。

須能 下久保は僕と同じ商学部なのですが、僕の課題を教えてくれました。頭が良いです。

篠原 僕はスペシャルゲストです(笑)。

渡部 下久保君はホワイトニングを頑張っています(笑)。 あと美容系です。

須能 渡部は声がデカいです(笑)。

 あと顔が広いですね。

――4人で遊んだりご飯に行ったりすることはありますか

渡部 下久保以外は仲良いよね(笑)。イタリアに行ったのも関と須能と渡部なんですけど。誘ったんですけど来ませんでした。

下久保 そのときは違う子たちと旅行に行っていました。

――みなさんは自粛期間中どのようなトレーニングをされていましたか

下久保 自分は腹筋と背筋をメインにやっていました。そのトレーニングによって打球が思った以上に飛ぶようになりました。

 体幹トレーニングをしていました。あとバッティングセンターにも行っていました。

渡部 自分は自転車に乗っていたのと、トレーニング動画を教えてもらったのでそれをやっていました。

須能 アブローラーで腹筋を鍛えていました。

「チームの強さを証明できた」

関東大会でも打撃が絶好調だった関。代替大会でもその打撃に注目だ

――自粛期間中で変化したことは

 自分は7キロくらい痩せました。

下久保 野球ができなくなって改めて野球ができる喜びを感じました。

渡部 自分は筋力アップですかね。パワーがつきました。

須能 自分は練習がなくなったので、痩せて筋肉がなくなっちゃったと思いました。

篠原 自粛期間にNetflixでテラスハウスを見ていたのですが、恋愛観が変わりました!

一同 (笑)。

――新しい生き抜きや趣味とかを始めたりされましたか

 自分は読書をするようになりました。自己啓発本を読んでいて。「人を動かす」という本を読んでいました。

下久保 新しい息抜きとかはないのですが、自分は変わらずYouTube鑑賞をしています。

須能 僕は温泉とかサウナに入るようになりました。それが新しい息抜きですね。

――自粛期間中にチームメイトや同期と連絡を取ったりしましたか

 須能と比較的LINEしていたかもしれない。

渡部 あまりしてないですね。逆に昔の友だちとかと連絡取るようになりました。みんな暇になったので。

下久保 渡部と同じように自分も高校の友だちと結構連絡取っていました。

篠原 連絡に関しては僕と関君と須能君のLINEグループがあるのですが、そこでは結構話し合っていたよな?

一同 (笑)。

渡部 勝手に入ってくるな(笑)。

――では自粛明けはどのように過ごされていますか

須能 相変わらずちょっとは控えながら。コロナの前のような生活はできないですね。

 みんな須能とほぼ変わらないですね。

――練習は再開しましたがチームの様子はいかがですか

 いい感じだと思います。

――プレーやチーム内での意見が合わなかったりすることはありましたか

渡部 みんなできていないのであまりレベルの差とかは大きく出ていませんでした。

「打てなくてもバントでつなげばチームに貢献できます」

関東大会では2番で先発した須能。つなぐプレーに注目してほしいと話してくれた

――次は関東地区大学選手権(関東大会)についてお聴きします。3位という結果でしたが、チームとして個人としてどのように捉えていますか

 法政戦に負けてしまったのですが、新チームになってからやって来たことは間違っていなかったと思います。

渡部 自分は優勝できると思っていたので、そこで3位というのは正直すごく悔しかったです。申し訳なさもありますが、勝てた試合の内容は良かったと思います。

須能 チームとしてはいい形で明治に勝てたのでその流れで優勝できると思っていたのですが、法政に敗れてしまったので3位という結果は満足のいくものではありませんでした。あとはエラーとかもしてしまったので悔しかったです。

下久保 自分は須能や関、渡部とは違って今回の試合が初めてのスタメン出場になって。始めの方は緊張でなかなか思うようにチームに貢献できなかったのですが、試合を重ねるにつれて自分の力を発揮することができました。最終的には法政戦で負けてしまったのですが、自分としては納得のいく形で終えられたと思います。

――新チームの感触はいかがですか

 バッティングがチームとしてうまく機能したのではないかなと思います。

下久保 新チームになって3人の幹部の方がうまくチーム全体をまとめてくださっていて、自分たちはやりやすい環境でプレーできているなと思います。

渡部 メンバーとかも去年とほとんど変わらないですし、そういうチームづくりというか、チームとしての力は良い方なのではないかなと思います。先ほど下久保も言っていましたが、4年生がすごくアットホームな雰囲気を作ってくれているので、やりやすさはあります。

須能 先ほどみんなが言っていたようにすごくやりやい環境で、アットホームな雰囲気です。それは個人的にもチームとしてもすごくいいことだなと思っていて、プライベートでも食事とかにも一緒に行ってくれたりとかします。

――下久保選手にお聞きしたいのですが、関東大会でスタメンとして初めて出場されたどきはどのように感じましたか

下久保 関東大会以前に練習試合があったので関東大会で特別不安な気持ちはありませんでしたが、1回戦とかは久しぶりの大会だったので緊張しすぎた部分があって結果を出すことができませんでした。でも緊張がほぐれていって先輩方をはじめ、同期や後輩の温かい声援とかがあったので、そのおかげで自分のプレーをすることができました。

――大会を終えて良かった点はありますか

下久保 自分としてはチャンスで打つことができたのは良かったと思います。2回戦で満塁の場面で走者一掃の三塁打を打てたのは良かったと思います。

 良かった点としては三位決定戦で中央大に勝てたことです。個人的にはバッティングの調子も良かったし、大事な場面で打てたのは良かったと思います。 明治戦が自分の中で一番良かったです。今までは打てなかったところでも先頭で出て結果的に大差で勝てたことで、チームの強さを証明できたのではないかと思います。

渡部 自分は結構出塁率が良かったので、そういう意味ではチームに貢献できたのではないかと思います。反省というか、初めて外野を経験したのでもう少し守備面で貢献できたら良かったなと思います。

須能 最終的には中央大に勝って全日(全日本大学選手権)の出場の権利を得られたのが一番うれしかったです。反省すべき点としては、個人的に守備もそうですが、優勝できなかったことかなと思います。

――渡部選手にお聞きします。初めての外野での出場となりましたが、振り返っていかがですか

渡部 普段守っている内野とは全然違ったのでそういう意味ではすごく緊張しました。でも外野やってみないかと言われたことで守備の範囲も広がりました。あと逆に外野手の気持ちがわかるようになりました。技術面以外でもいいことがあったので、チャンスをくれた幹部には感謝していますし、やって良かったと思います。

――関選手は大会を通して打撃が好調でしたが、課題として守備を挙げていました。大会後どのように練習されていますか

 授業が始まって平日練習ができなくなってしまいましたが、休日はちゃんと練習をして。目立ったミスも少なくなってきているので少しずつ上達しているのではないかなと思います。

――次は須能選手にお聞きします。大会後に練習をして打撃と守備の向上を目指すとおっしゃっていましたが、具体的に今力を入れていることはありますか

須能 今力を入れているのは守備かなと思います。今2番を任せてもらっているのですが、打てなくてもバントでつなげばチームに貢献できます。でも守備でミスをしてしまうと、自分の一つのミスがチームの勝敗に影響を与えてしまうので、守備を強化してから打撃の練習にも力を入れようと思っています。

――関東大会後の調子はいかがですか

須能 関東大会は不調だったのですが、それと比べると今伸びてきているなとは思います。

「今は代替大会やリーグ戦に向けて頑張っています」

関東大会途中から外野出場が多かった渡部。打撃でもチームに「貢献」した

――全日が新型コロナウイルスの影響でなくなってしまった率直な感想を聞かせてください

 全日がなくなってなんのために頑張ればいいんだろうとはなりましたが、それから代替大会が決まってチームの中で目指すべき目標が今明確になりつつあるので、それに関しては良かったと思います。ですけどやはり全日2連覇がかかっていたし4年生にとっては最後の大会でもあるので、残念だなという気持ちでした。

下久保 全日本選手権出場が決まって地元の大阪での開催になったのがうれしかったのですが、なくなったのを聞いてショックを受けました。地元に行きたかったというのもあったので。関も言っていたのですが、2連覇がかかっていたので残念だなとは思いました。でも今は代替大会が開催されることになってチーム一丸となって取り組んでいる最中です。

須能 率直な感想として悔しかったし残念だったというのが一番大きかったです。これから何をモチベーションに頑張ればいいのかとか、コロナの収束も見えなかったので何のために練習しているのか分からなくなりそうでした。でも今は代替大会が控えていますしリーグ戦も開催される方向にはあるので、チームとして頑張れています。全日がなくなって悔しかったのですが、今は気持ちを切り替えて頑張っています。

渡部 みんなと一緒で全日の開催が8月末だから大丈夫だと思っていただけに、なくなってしまって結構ショックでした。やはりみんなで大阪に行きたかったので。でも今は代替大会やリーグ戦に向けて頑張っています。

――代替大会が決まったときはモチベーションに影響しましたか

 代替大会が決まったとなって関東大会とあまり変わらなかったので、「またもう一回関東大会か」とはなりましたが、今回9ブロックの選抜も兼ねているので、合わせて頑張りたいなと思います。

――大会に向けて特に力を入れている練習はありますか

渡部 ここ最近実戦が多いかなと思います。代替大会だけじゃなくてオープン戦も入っているので、決まる前よりは実践的で高度な練習が最近多いですね。

――最近のご自身の調子をどう捉えていますか

 最近良いですね!

――100点満点で表すと

 100点です!打撃も守備も調子が良いです!

――他の方は

下久保 自分はチャンスのときに打てている実感があるので打撃は好調をキープできているかなと思います。でも守備に関しては課題は多いなと思うので、代替大会やリーグ戦に向けて課題を潰していきたいなと思います。

須能 正直調子は悪いです。少しでも照準を合わせられるように頑張りたいと思います。

渡部 大会まであと少ししかありませんが、細かいところを詰めていければ良いなと思います。

――目標や注目してほしいポイントはありますか

 バッティングに注目してほしいです。1番か3番かわかりませんが、任された打順にふさわしいバッティングができればいいかなと思います。守備と走塁には目をつむっていただいて(笑)。あとは出場するチームの中で一番打率が高ければいいかなと思います。

下久保 自分の見所としては打撃にも自信はあるのですが、どちらかと言えば足に自信があるので積極的に盗塁したいと思います。打撃に関しては自分は何番を打つのかわからないので、与えられた打順でそれにふさわしい役割を果たしたいと思います。具体的には打率を三割、得点圏打率を五割くらいを目標に頑張りたいです。盗塁に関しては、1試合で一つは決めたいです。

須能 チームプレーに注目してほしいです。自分はチャンスで走者を帰すというのもそうですが、主軸や調子の良い選手につなぐところを見てほしいかなと思います。3〜4打点稼げたらいいなと考えています。

渡部 強いて言えば全部注目してほしいですが(笑)。守備もバッティングもアグレッシブさを求めているところがあるので、沸かせるプレーができたらとは思います。自分は結果を気にしてしまうと成績が落ちてしまうんですよ。結果ではなくて代替大会で優勝できれば打率は0割台でも良いと思っていますし、とりあえず優勝したいなと思います。そういうモチベーションでやっています。

――初戦は関東学院大学ですが、印象はいかがですか

 練習試合だと早稲田が快勝しているイメージなのですが、大会になると強いなという印象があります。法政とかにも勝っていますし。なので気をつけないといけないなと思っています。

――今はリモート取材でできませんが、もし色紙に意気込みを書くとしたら何を書きますか

渡部 自分は優勝しか考えていないので「貢献」ですね。ちょっとでも結果につながればいいなと思います。

篠原 インスタ映えとかは?

一同 (笑)。

須能 自分はチームプレーに注目してほしいので「For the team」でお願いします。

篠原 僕からいいですか?僕が書くとしたら「正の連鎖の波に乗れ」と書きます。早稲田は波に乗ったら実力以上の力を出せるチームなので。トーナメントって負けたら終わりじゃないですか。だから1回も負けられないし波に乗った者勝ちだと思うので、僕ならもう一度言いますが「正の連鎖の波に乗れ」と書きます。

下久保 「猪突猛進」です。目標に向かってがむしゃらに頑張っていきたいと思います。

 前回も書いたと思いますが「躍動」で。一人一人が自分のできるパフォーマンスを最大限に出して躍動すれば自ずと勝利につながると思うので、そう書かせていただきたいなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 小山亜美、西山綾乃)

◆下久保尚哉(しもくぼ・なおや)

1999(平11)年8月10日生まれ。175センチ、67キロ。大阪・早稲田摂陵出身。商学部3年。最近は料理にハマっていると話してくださった下久保選手。インスタ映えする料理は果たしてできたのでしょうか?

◆須能浩太郎(すのう・こうたろう)

1999(平11)年4月12日生まれ。174センチ、68キロ。東京・早実出身。商学部3年。昨年末、関選手や渡部選手とイタリアやスイスへ旅行へ行ったという須能選手。自粛期間は映画鑑賞をして過ごしていたそうです!

◆関大輝(せき・だいき)

1999(平11)年12月27日生まれ。175センチ、76キロ。茨城・江戸川学園取手出身。基幹理工学部3年。自粛期間中はホームジムを作ったと話してくださった関選手。シェイプアップされた体で、代替大会でのさらなる活躍に期待がかかります!

◆渡部椋雅(わたべ・りょうが)

1999(平11)年5月12日生まれ。171センチ、68キロ。神奈川。桐光学園出身。商学部3年。いつも明るい渡部選手は実は買い物が好きだそう。自粛明けには服や野球用品を買いに出かけたそうです!

◆篠原大成(しのはら・たいせい)

1999(平11)年8月3日生まれ。167センチ、62キロ。大阪・早稲田摂陵出身。教育学部3年。前回の「準硬応援企画」では面白い選手ランキング断トツ1位だった篠原選手!最後に意気込みを伺った際には、紙に「夜露死苦」と書くお茶目な一面も見せてくれました。