投打で圧倒し、準決勝進出！

熱投をみせる河合

　関東地区選手権優勝に向け、まだまだ負けられない試合が続く早大。この日は準決勝進出をかけ、都留文大と対戦した。打線は３回に振り逃げで１点を先制すると、その後も小刻みに得点を重ね８回までに１０得点を奪う。投手陣も安定した投球を披露し、１０－０でコールド勝ち。あすの準決勝へと駒を進めた。

　「打てるものなら打ってみろ」（河合亮太、スポ３＝茨城・茗渓学園）。そんな思いで相手打者に真っ向勝負を挑んだ。早大先発の河合は直球でカウントを整え、変化球を打たせて取る投球で相手打者を料理していく。７回に１死から三塁打を打たれ得点圏に走者を置くが、続く打者をピッチャーゴロに打ち取ると河合はすかさず三塁に送球。飛び出した三塁走者を冷静にアウトにし、ピンチを切り抜けた。三球勝負で打者を打ち取るなど持ち味である投球テンポの良さも冴えわたり、ほとんどの回を三者凡退で切り抜けた河合。被安打はわずかに３本、７回無失点の好投を見せ「９０点ぐらいあげてもいいんじゃないか」（河合）と自身も手ごたえを口にした。

　２回に振り逃げで１点を先制した早大は犠飛や相手守備の乱れなどで４回までに４－０とリードを広げる。攻撃の手を緩めない早大は５回、１死から嘉悦崇将（人４＝大分上野丘）が二塁打で出塁すると、打席には６番・木藤俊英（スポ３＝愛知・時習館）。カウント２－２から直球をとらえた打球はぐんぐん伸び、文句なしでスタンドへ。勝利をぐっと近づける左翼越え２点本塁打となった。その後も小刻みに得点を重ね、１０得点と都留大を圧倒。なかでも木藤は３安打３打点と勝負強い打撃を見せ勝利に大きく貢献した。また、この試合では控えに回っている選手の活躍も目立った。駒田開主将（スポ４＝福岡・修猷館）に代わり二塁手として先発出場した松本憲太郎（スポ２＝福岡・筑紫丘）は好守備を連発するなど守備で投手陣を盛りたてる。

代打で本塁打を放った休波

　斉藤健太（商３＝福井・藤島）も７回に代走で出場すると二盗、三盗と立て続けに盗塁を成功させ、自慢の足で好機を演出。８回に代打で出場した休波隼（スポ２＝茨城・日立第一）も左翼ポール際へ本塁打を放ち、存在感をアピールした。

　控え選手達の活躍はいまの早大の強さを示しているといえるだろう。声を枯らしながら声援を送り、チームを盛りたてる。「試合に出たい」。そんな思いを抱えながら日々の練習に取り組み、試合中も準備をしながらチャンスをうかがう。彼らの努力はいつかきっと実を結ぶだろう。彼らの成長はチームをより強力な『闘う集団』に変えていくだろう。選手全員が見据える「頂点」に向け、早大はとどまることなく突き進む。

※記事中の学年は新年度のものです。

五回戦・早大打者成績
打順	守備	名前	打	安	点	率	１	２	３	４	５	６	７	８
１	（左）	松井　克成	３	０	０	.143	左飛	遊ゴ		遊失
	打左	堂園　武史	１	０	０	.250						空三振		四球
２	（中）	沼田　駿希	３	２	０	.421	中安		左２	空三振
	打	休波　　隼	１	１	１	1.000						左本①
	中	橋口　　寛	１	０	０	.000								三失
３	（右）	上野　雅之	３	０	０	.421	一ゴ		投犠	遊飛		空三振
４	（三）	栗田　拓磨	３	１	１	.474	三ゴ		中犠飛①		中飛		左安
５	（遊）	嘉悦　崇将	４	１	０	.316		左飛	二ゴ		中２		右邪飛
６	（指）	木藤　俊英	３	３	３	.438		遊安		四球	左本②		中安①
	走指	斉藤　健太	０	０	０	――
７	（一）	南　　貴文	３	１	０	.333		右飛		右安	右飛
	打	土屋　　聡	１	０	０	.000							見三振
８	（捕）	松下　和樹	４	２	１	.167		右２		投失	二ゴ		右３①
９	（二）	松本　憲太郎	４	０	０	.000		空三振		捕邪飛		中飛	右飛

五回戦・早大投手成績
名前	回	打者	球数	安打	三振	四死球	失点	自責	防御率
河合　亮太	７	23	79	３	８	０	０	０	0.00
村山　裕記	１	５	22	０	１	２	０	０	0.00

コメント

河合亮太（スポ３＝茨城・茗渓学園）

――きょうの投球を振り返って

そうですねきょうは９０点ぐらいあげてもいいんじゃないかなと思います。残りの１０点分は三塁打を打たれたのがマイナスですかね。あとは力を入れる所は入れて、抜く所は抜いて、上手く投げられたんじゃないかなと思います。

――直球、変化球のバランスが良かったように感じましたが

リードは松下に全部任せちゃったんで、あいつ次第なんですけど。きょうは確かに良かった気がしますね。

――先発出場の松本選手の守備に助けられた部分もありましたね

チームの底上げが出来ているという感じがしますね。開さん（駒田主将）が抜けてもしっかりサブの選手でカバーできたという意味でも。あいつは良いですね。

――中央大戦で打たれてしまった後に反省や改善した所は

気持ちの部分だけですね。そんなに考えこむタイプじゃないので。きょうは自信持って投げれば打たれないんだなと思って、打てるものなら打ってみろぐらいの気持ちで投げていました。

――残り２試合、明日勝てば全日本選手権の出場権も見えてくると思います。優勝、そして東京六大学リーグ戦（リーグ戦）に向けて意気込みを

あと２試合勝って、その流れでリーグ戦も優勝できたらなと思います。

休波隼(スポ２＝茨城・日立第一)

――代打として、どのような気持ちで打席に入りましたか

代打としてチームに勢いがつくように。初球から打つことで盛り上がったらいいなと思って、ファーストストライクを思い切って叩こうと思いました。

――寒い中、ベンチでどのような準備をしていましたか

回の合間に走ったりして、いつでも行けるようにしていました。

――打った瞬間の手応えは

ファールかなと思ったんですけどそのまま残ってくれてよかったです。

――次の準決勝に向けての意気込みをお願いします

いい形できょう勝てたので、きょうの勢いを持続して、チーム一丸となって勝ちたいと思います。