王者明大に勝利!歓喜あふれる応援席!/早明1回戦応援

応援

※記事、インタビューは明大1回戦直後に行われ、書かれたものです。

いよいよ、昨春から東京六大学リーグ戦(リーグ戦)5連敗を喫している明大との一戦を迎えた。悲願のリーグ戦優勝を果たすためにも避けては通れない相手である。野球部はもちろん応援部も同じ気持ちだ。東大2回戦の後、永井武尊リーダー会計責任者兼広報責任者(文4=熊本・済々黌)が「絶対に相手を上回る応援をする」と意気込みを語ったように、王者相手に気合は十分だ。最後まで予断を許さない緊迫した試合となったが、野球部そして、応援部の「絶対に勝つ」といった気持ちが共鳴し、8回に勝ち越し成功。昨春ぶりの明大戦勝利となった。王者相手に先勝を上げて、歓喜の渦を巻き起こした応援部のエールを振り返っていく。

勝ち越しに成功し、歓喜あふれる応援部

 試合開始前。エール交換からすでに両応援席は緊迫感に包まれていた。三塁側、明治大学応援団と互いに健闘を祈る応援部。絶対に負けられない戦いの始まる合図である。

 そして、試合が始まる。初回、先頭打者に二塁打を浴び、ピンチを迎える早大であったが、『シェイクコール』『健児コール』で流れを渡さない。この回を最少失点に抑えると、早稲田に流れを運ぶべく、決死の応援を始める。2回裏。小野泰助副将兼リーダー練習責任者(文4=群馬・沼田)が学生注目(学注)にて、「早稲田らしく1つでも多くのチャンスを点に結び付けるぞ」と呼びかける。初回こそ三者凡退に終わった稲穂打線であったが、この言葉を裏付けるかのように2回以降、好機を作り続ける。3回表。この試合初めて明大打線を三者凡退に加藤孝太郎(人4=茨城・下妻一)が抑える。一死を取るたびに大きくなっていく拍手や歓声を早大ナインに送り、守備から流れをもたらす。3回裏。この回センターリーダーを務めた井原遥斗学生動員対策責任者兼稲穂祭実行委員長(教4=埼玉・熊谷)が学注で、秋分の日に行われた明大1回戦当日にちなみ、「秋に分けるのではなく、秋は勝つ季節、早稲田の秋にするぞ!」と呼びかけ、勝利への執念を口にする。勝利への執念を体現するかのように、『大進撃』『スパークリングマーチ』『コンバットマーチ』を響かせ、重厚感あるテクを見せる。そして、この回見事逆転に成功する。昨秋以来、約1年ぶりに明大戦でリードを奪うことに成功し、一塁側応援席は歓喜あふれ、紺碧の空が高らかに響く。続く4回。この回センターリーダーを務めた丸尾隆三郎リーダー庶務(商4=広島・尾道北)が学注にて、「この回ずっと笑うから!」と宣言し、笑顔で応援席を鼓舞する。自身の笑顔で応援席を明るい雰囲気にすることに成功した丸尾。さらにこの回追加点が入り、宣言通り笑顔の絶えないイニングとなった。

学注で熱い言葉を送る井原

追加点が入り満面の笑みを見せる丸尾

 しかし、王者明大も粘り強く早大を追い上げる。5回に1点を返されると、6回にも同点さらに逆転のピンチを迎える。先発した加藤を鼓舞するべく、必死に『加藤』コールや『シェイクコール』で応援。適時打を打たれ、なおも逆転の走者が得点圏に。同点に追いつかれる。そして、三塁側応援席からは、明大の得点テーマである『紫紺の歌』が流れる。絶体絶命のピンチであったが、応援部はここで、『ダイナマイトマーチ』を披露。絶対に1点でしのいで勝ち越しの機会を得るべく重厚感ある『ダイナマイトマーチ』で明大の勝ち越しを許さない。そして、主導権を渡すことを許さない。

5回にパフォーマンスを披露するチアリーダーズ

 互いに一歩も譲らず8回を迎える。この回センターリーダーを務めた永田新代表委員主将(教4=静岡・掛川西)は「ここまで来て勝たずに帰れるか!」と学注で決死の思いを伝える。そして、「絶対勝つぞ!」と連呼し、『紺碧の空』を2番まで披露する。永田の決死の叫びが伝わったかのように、6回、7回と無安打に終わっていた早大打線であったが、2死二塁と得点圏に走者を進める。打者は好調の吉納翼(スポ3=愛知・東邦)。満を持したようにリーダーが一斉に指揮台に上がり『コンバットマーチ』の突きを吉納に届ける。そして、その時は来た。吉納の放った打球は左翼手の頭を超え、勝ち越し適時二塁打に。応援席は歓喜にあふれ、この日一番の『紺碧の空』が響き渡った。その後もチャンスが拡大し、追加点を獲得。チャンスが続き、『コンバットマーチ』が止まらない。拮抗していた試合の流れを完全に引き寄せた。そして、最終回。上位から始まる明大打線を三者凡退に抑え、明大戦にて、久しぶりの勝利の景色を見ることに成功した。

勝利への執念を口にする永田

 例え、どんなにピンチを招いても。例え、三者凡退に抑え込まれたとしても。「早稲田らしい」応援で勝利に導くことに成功した応援部。明大に『神風』を吹かせることなく、流れを渡さなかった。もちろん、勝ち点獲得にはもう一勝を挙げる必要があるが、王者相手にひるむことなく、4季ぶりの勝ち点獲得に向けて、応援部も『一丸』となって決死のエールを送り続ける。

(記事、写真 橋本聖)

コメント

永田新代表委員主将(教4=静岡・掛川西)

――昨春ぶりの明治戦勝利となりました。今のお気持ちをお願いします

 ここでしっかり、地に足を付けてもう一戦取りたいなと思います。

――勝ち越しに成功した際の『紺碧』はいかがでしたか

 まだまだ、明治大学というのはいついかなる時も点を取ってくる大学だと思っているので、8回で何点取っても足りないという思いで、もっともっと点を取ろうという気持ちでした。

――8回の裏、チャンスが続きかなり応援が盛り上がりました。何か工夫されたことはございますか

 自分の心持ちなのですが、自分がやってきたことを信じるということで、どんな状況であっても、やってきたことが自分にはあるから問題ない。そういう気持ちで応援に臨んでいたら、自ずと結果もついてきました。

――明治戦勝ち点獲得に向けて、意気込みをお願いします

 しっかり勝ち切ります!

井原遥斗学生動員対策責任者兼稲穂祭実行委員長(教4=埼玉・熊谷)

――昨春ぶりの明治戦勝利となりました。今のお気持ちをお願いします

 率直に嬉しいことは嬉しいのですが、もう1勝しないと、勝ち点がもらえなくて意味がないので今日の勝利に慢心せず、確実に明日も勝ちたいという気持ちでいっぱいです。

――先週の東大戦に続き、持ち回で点が入りました。お気持ちはいかがですか

 自分がやるからには「俺が決めてやる」という気持ちで臨むようにしていますし、それに加えて、実力で示したいということで、「応援席に俺が来れば点が取れる」という気持ちを応援席にもたらすために、やってやるぞという気持ちで指揮台に立つようにしています。

――持ち回の応援で何か工夫されたことはございますか

 必ず、応援席を中だるみさせたくないということで、自分は3回のような前半のイニングに持ち回があることが多いのですが、そのような回でも。空気を、垂れさせない。なれ合いにならないように空気をほぐして、ここからさらにギアを上げていくぞといった意味で(学注)のネタは個性が出るようにしています。

――逆転する前後、テクを振っている際どのような感情でしたか

 「俺ならできる」と言い聞かせていました。「俺が決めて、ヒーローになるぞ」といった気持ちでテクを振っていました。

――明治戦勝ち点獲得に向けて、意気込みをお願いします

 明日勝たなければ意味がないので、盤石な体制で応援でも圧倒できるよう、何が何でも勝って優勝につなげる応援を見てください!