【連載】部門特集【第二回】新人監督部門 宮川隼×小林未波×山口まゆ

応援

 応援部に入部した一年生は新人と呼ばれ、一人前の部員となるべくひたすら練習を続ける。そんな彼らを見守り、4年生への唯一の架け橋となるような存在でいるのが、新人監督だ。「仏の新人監督」リーダーの新人監督はそう呼ばれることもある。今年は代表委員主将が新人監督を兼任するという複雑な立場でもあった。3パートの新人監督3人の、新人を見る目は常に暖かく、優しさに溢れたものであった。

※この取材は12月8日に行われたものです。

新人監督に正解はない

賑やかに話す(左から)山口、宮川、小林

――新人監督のお仕事を教えてください

宮川 新人監督のお仕事…。早速詰まっちゃった(笑)。新人の全てを知るというのが第一にあって、それが一番なんですけど、他にも自分たちは4年なんで新人と4年の間にいる2・3年生が新人の指導をどういうふうにやっているのかっていうのを知るというのが新人監督の仕事だったりしますね。

山口 せやな。

一同 (笑)。

宮川 全然いつもと違うじゃん(笑)。

小林 他の役職と違って、決まりきった、絶対これをやらなくてはいけないみたいなものがなくて。例えば、新人面談をするって別に決まっているわけではなくて、自分たちで考えて、新人を知るために何ができるかを考えてやる役職かな。

山口 声小さくない?(笑)。(マイクに声が)入らないと思う。

一同 (笑)。

小林 もう一つ私が思うのが、新人監督は365日、どんな時でも新人監督であり続けるみたいなことが仕事の一つかなって思って。応援してる時も、練習してる時も、新人監督像を守るというか。

宮川 耳が痛い話(笑)。

山口 うん耳が痛い。

宮川いろいろな顔になっちゃうな(笑)。きょうは新人監督の宮川隼という感じで話していくので、主将じゃないので(笑)。たしかにな、やまま(山口まゆ)はどう?

山口 いや、めっちゃ全部言ってくれたんですけども、補足で言うならこばみ(小林未波)が言っていたことと被りますけど、味方でいるって考えていました。やっぱり新人だと全然応援部に慣れていないので、結局その部活の活動に支障をきたしてしまうこともあって、やっぱり4年の同期内だけでも、「新人の〇〇がこれができていなかった、指導不足じゃない?」とか結構厳しいこと言われたりするんですけど、庇うわけではなくて、それに対して「たしかに私の指導方針がよくなかったかもしれない。」って自分が新人に対して全責任を負うことで新人を部の中で守るというところだとは思います

宮川 めっちゃまともなことを(笑)。

小林 かっこいい(笑)。

山口 そう?そう?(笑)

宮川 もっとちんぷんかんぷんなこと言うのかと思った(笑)。

山口 汗かいちゃったもう(笑)。

宮川 新人監督の役割、そんな感じですね。

――新人と新人監督の距離感はどのような感じですか

宮川 自分からまたいいかな?(笑)。自分は新人しかいない時とか新人と話す時とかは新人監督として話しているので、例えば、新人の溜まり場みたいなところに行く時は、すごい変なんですけど、本当は代表委員主将って部の規則では呼ばなくてはいけないんですけど、俺と新人しかいない時は新人監督と呼べ、と言ったりして、本当に別人のように接しているというか本当にやままとかが言ったように…。言ったようにとか言ったけど、違うわたぶん(笑)。

山口 私関連すること言ったっけって思った(笑)。

宮川 全然聞いてなかった、申し訳ない(笑)。距離感としては、応援部って4年が神様みたいな感じというふうに自分たちが新人の時は言われていたんですけど、その中でも唯一繋ぐような、4年生ってどう言う考えをしているんだろうなって言うのを知れるのが新人監督だったりするって感じですかね。大丈夫かな?(笑)。

小林 いいと思う(笑)。でも、結構距離感が近くて、なんでも聞いてしまうというか。具体例で言うと、「家族が応援部の活動どんなこと思っている?」とか結構定期的に聞いたりとか、すれ違ったときに、ここまで踏み込んでいいのかなっていう部分もちょっと聞いてみたりして、実際悩みがあったときになんでも言えるような関係。結構近いと思います。

山口 新人監督像に正解はあまりないと思っていて。例えば私と代が被っている三代の新人監督の方はそれぞれ全くキャラが違っていて、1人は厳しくときにやさしく見守ってくださる感じの方で、1人は常に優しい、暖かく見守っている、1人はなんて言ったらいいんだろうな(笑)。

宮川 なになになに(笑)。井上(真帆氏、令2商卒)さん?

山口 なんて言ったらいいんだろう。厳しいでも優しいでもなく、適度に距離感を持って、背中で見せる系だったんですよね。技術も高くて。ああいう人になりたいと思わせるような人だったので、私はその3タイプじゃ絶対ないなと思っていたので(笑)。それでかつ、私の4年生の同期がみんな完璧なタイプが多くて、すごく平場、ダンスも上手いし、スタンツもできるし、総務面、規則に対する意識もすごいもっている子が多いので、逆に私ができないキャラに近いと自覚していて、でもそういう「まゆさんでも4年間続けられているしな」と新人に思ってもらえるようにというか、あえてがむしゃらにやっているというか、4年だから出てくる余裕とかをあんまり見せないようにはしています。

宮川 なるほどね、確かに。井上さんとかどういう感じか掴めないよね。

山口 弱みを見せないタイプ。私は弱みだらけ(笑)。

一同 (笑)。

宮川 確かに歴代の新人監督から学ぶこともすごく多くて、自分とかは田路さん(=新太郎氏・平30商卒)っていう自分が新人の時の新人監督に感銘を受けていて、全部すごかったというか、なにかがあったら全部田路さんの耳に入っているし、例えばですけど、自分の同期の吹奏楽団が代交代の直前で辞めそうになって本当に辞める寸前になったんですけど、そのときにぼそっと田路さんに言ったときに、急に真剣に聞いてくれて。そのとき、リーダーの納会でお酒もすごい入っていて、田路さんからしたら、夜中の3時4時くらいまでいったのに、次の日にその吹奏楽団のやつを呼び出して、「おまえがやめるって撤回しないと、ここから帰さない」、いやちょっとこの言い方だとやばく聞こえちゃう(笑)。もっと情熱的なこと言っていて、本当にとめたというか。自分の人生の中に感動的な言葉をいう人は結構いたんですけど、それを実行しているというか、そういうことが現実におこるってあんまりいなかったので。田路さんに初めてこんな人もいるんだというか、すごいそのときに漠然と憧れはありましたね。また、しゃべり出しちゃった(笑)。なんか新人監督ある?(笑)

一同 (笑)。

宮川 新人監督のある?って頭悪すぎだわ(笑)。

――各パートの新人監督の特徴があれば教えてください

山口 特徴か…。前期と後期でキャラクターが全然違っていて、私の中の理解なだけかもしれないんですけど、前期は結構「ウェルカム!みたいな、みんなおいで!私が4年の中で一番優しいよ!」みたいな。

宮川 頭悪そうだな(笑)。

山口 なんでも聞いてね(笑)、という感じなんですけど、後期は「慣れてきたでしょ、結構厳しくいくよ、部員昇格まで時間ないんだから」「こういうところできてない、こういうところできてない、みんなならできる!」みたいな感じでお尻をたたくキャラに変えているつもりでしたけど、今年は前期後期がそんなに明確になかったし、後期の最初らへんに新人が入ってきて、そんなに変えるタイミングを見失って、途中からよく分からないキャラクターになっていたんですけど。全体的にさっきこばみが言っていた感じで事務の仕事は本当にほとんどなくて、あるとしても補佐が作ってくれる感じになるので、新人全体を見て、「あの子大丈夫かな」とか「人間関係あそことあそこ大丈夫そうかな」とか「2年生は新人に対してどういう指導をしているんだろう」とか監督する、本当に監督業務だけです。

宮川 なるほど、すばらしい(笑)。

小林 え、難しい(笑)特徴、とにかくコミュニケーションをとるっていうことで、結構吹奏楽団はそもそもコミュニケーションが結構下手というか(笑)。

宮川 どうしたどうした。(笑)。

小林 それが吹奏楽団全体の課題だったんですけど、その中でも新人監督部門はとにかく話しかける、どんな些細なことでも、ちょっとダル絡みっぽくてもいいんだけど、とにかくコミュニケーションをとって、些細な変化に気づこうみたいな。こんな感じでいいのかな(笑)。

宮川 もっと自信持とうよ(笑)。

小林 とにかくコミュニケーションかなと思います。

――吹奏楽団は演奏指導も役割にあるのですか

小林 演奏指導は新人監督というよりは各(楽器)パートに任せられているという感じで、本当に親戚のおばさん…。

宮川 親戚のおばさん(笑)。

小林 技術指導をしているわけではなく、本当に話を聞くという存在かなと思います。

山口 今ので思い出しました、ごめんね(笑)。応援歌テストの管理もします。応援歌テストって言って、神宮で流れている応援曲を4年生が1人1、2曲担当を持って、例えば大進撃だったら、まず2年生に対して大進撃の応援歌テスト受けて仮合格をもらったら、そのあと大進撃の4年生の担当に受けにきて合格できたら、その曲は踊れるみたいに。とりあえず、その応援曲全曲踊れるようにならないと、新人は神宮でデビューができなくてそれに関して、一曲の担当としてではなくて、全曲を見つつ、誰々はちょっと遅れをとっている、誰々はすごく早い、ここでカバーしあって欲しいとかを3年生を通じて指導するとかは結構大きな仕事ですね。言い忘れていました。

宮川 リーダーの新人監督。リーダーは結構練習が激しいというか、大学受験とかで本当に体動かしていないような、ましては、帰宅部とかもいる中で、いきなりすごい激しい練習をやらされて、そういった新人たちが脱落しないように、最初の方は本当に辛いと思うので、直接的な言葉をかけるのは2年、3年なんですけど、たまにぼそっと新人の横とかに行って練習中辛そうな時に、「頑張れ」とか言ったりして、脱落させないというのが監督業務ですかね。あとは大まかなこと言うと、さっきの応援歌テストみたいなのはリーダーは新人監督がやらずに新人監督補佐がやったりするので、拍手とかあるんですけど、あれもただ拍手やってるだけなのに、頭弱かったりするので振りとか間違ったりしちゃって(笑)。それのテストみたいなものを3年以下でやって、4年の新人監督がどうだった?って聞いて、(新入生が)「落ちました。」(新人監督)「そうか、そうだよなぁ。」という感じで送り返すと言うのが(笑)だめだな、新人監督モードになると一気に気が抜けるな(笑)

山口 いいと思う、いいと思う(笑)。

宮川 部員に昇格したら、すごくいろいろなことをやらせてもらえるんですよリーダーって。校旗持ったり、テク振ったり、渉外活動も行ったりするので、そこまでに応援部員として一人前の人材になれるようにサポートするというのが一番大きいですね。あとは、自分が意識していたのはバンドとチアの新人とかも結構知りたいというか、知りたい?(笑)。知るべきかなというのがあって、やっぱりリーダーって最終的に4年生になったらバンドとチアを引っ張っていくのでそういったマインドを新人に持ってもらうために、バンドチアも知って、一緒にやるんだよということを周知するということも役割ですかね。

北風と太陽(山口)

楽しむこと、を大切にしている山口

――やりがいを感じるのはどんな時ですか

宮川 小林から行こうか。なんか押しつけたね今(笑) 。

小林 本当に毎日というか、新人とすれ違う度にやりがいを感じるみたいな感じです。新人は成長のスピードというか、がむしゃらさが全然違うので、見るたびに自分も頑張らないとなと思うし、本当に頑張っているというのがその度に感動して、それがやりがいかなと思います。喋りが上手くなくてやばい…(笑)。

宮川 いやいやいや(笑)。いつもちんぷんかんぷんなリーダーとチア(の新人監督)のバランスをとってくれているんですよ小林は(笑)。

山口 ちんぷんかんぷん?(笑)。

宮川 ちんぷんかんぷん。

山口 ああまじか(笑)。

宮川新人監督補佐も、井上(優菜、商4=埼玉・早大本庄)も一緒にやってたんですけど、結構3人がうぇーってなっているときに小林が冷静に落ち着こうよって感じでいてくれるんで、喋りとか上手くないって言っているんですけど、一番熱い女なんで(笑)。俺なんだろう(笑)。

山口 保護者(笑)。こばみが喋ってる間に考えようと思っていたんですけど、考えていたことを全部言われたので、もう1回考えると、たしかに新人が頑張っている時も楽しいんですけど、同様に補佐が楽しんでいるのも楽しいんですけど、そこは言ってしまえば本末転倒というかちょっと新人に関することではなくない?ってなってしまうんですけど、でも、「北風と太陽」ってあるじゃないですか(笑)。

宮川 急にどうした、急にどうした(笑)。やばい気がするんだけど(笑)。

山口 北風って無理やり脱がせるやん?でも太陽ってじんわり温めて、ゆっくり脱がせるってあるじゃん。太陽側の新人監督部門にしたくて。「やりなさい、やりなさい」じゃなくって、「やったらもっと上手くなれるぜ、やったらもっと活躍の場が広がるぜ」みたいな、そういうふうに指導して欲しいみたいな、3年間やってたからわかるよね、みたいなことを3年生に言って、3年生も「そーですね!」みたいな、「怒らずにそーいうふうに指導します!」みたいな。(笑)。

宮川 この感じ記事で伝わらないな、今の、どう書いたらいいんだろうな(笑)。

山口 とにかく3年生にも楽しんでほしいし、下級生指導を。3年生が楽しむことで、2年生もやらされている感少なくなると思いますし、そういうストレスフリーな2年生が新人を指導することで、結果的にいい組織に繋がるのかなという考えは持っていたので。この記事を3年生が見たらどう思うか分からないんですけど(笑)、3年生がミスした時も、これはさすがにやばすぎるだろ、ってこと以外はきつい口調で怒らないようにしていました。これはこうだからだめなんだよっていう理由をちゃんとつけて指摘をするという形に留めておいて。私自身が3年生だったときに4年生が怒っていると、「4年生が怒っているから2年生に怒らなきゃ」と思っちゃうタイプの3年生だったので、それを反面教師にしていて、私が怒るのは最後の砦にとっておかなくてはいけないなとおもっているので、そういうこともあって、3年生がストレスフリーに「新監部門楽しいです」って言っていると私も「楽しい」みたいな気持ちになりますね(笑)。

宮川 やばいなーなんか(笑)。やばいな(笑)。「北風と太陽」は3年生に言ってたの?(笑)

山口 言ってないよ、今思いついた(笑)。

宮川 なんのこと言っているんだって感じになるよ、多分3年(笑)。

山口 私も分かんない(笑)。

一同 (笑)。

宮川 なんだろうな、やりがい。リーダーはリーダー新人が生存しているだけで嬉しいというか(笑)。元気な姿で神宮来ているだけで、それは反省点とか全然気合入ってないなとかあるんですけど、来てくれて一緒に応援しているだけでやりがい感じるなというのはありますし、今後自分が引退してから、今の新人が3年、4年になったときに大舞台じゃないですけど、テク振ったり、早慶戦の司会やマイクやっているのを見たときにやりがいを感じるんじゃないかな。現役中にはそういうのは感じられないですけど、そういった部分があるんじゃないかなと思いますね。

山口 今じゃない感じはあるよね。今も十分、新人が生き残ってくれているだけで、「君たちは本当にすごい」みたいな気持ちになるんですけど、今の2年生もこの三人と井上で前期新人監督部門の補佐時代にいれた子たちで、あの子たちが2年生になってものすごいがむしゃらに頑張っていて次3年生で補佐役職につくとか、ダンスで一番後ろで踊っていたような子がすごい上手くなって最前列で踊っているのとかを見たとき、本当に涙が出てくるんですよ。比喩じゃなくて、チアステの袖とかで、「あぁ、大きくなって」みたいな感じに。(笑)。

宮川 やっべえ(笑)。

山口 え、ならない?(笑)

宮川 いやまあなるなる。

山口 なので、今年の新人は自分が最後の年っていうのもあるし、このコロナ禍で入ってきてくれた子たちなので、その思いもいっそう強くなっているのかなと思います。たぶん来年ごろにすごいやりがいがどーんとくるのかなと思います。ありがとうございます。

――新人監督部門としてのいいところはどんなところですか

宮川 結構応援部ってカチカチになる部分はカチカチになるんですけど、それと両立しながら明るい部門というか、そういう感じがするのがすごくあって本当に自分たちが3年生のときに前期新人監督補佐やって、こんなに楽しい部門他にないなというのを自信を持って言えるくらい明るい部門というか、そういった雰囲気だからこそ、新人とかも自然と惹かれてくれるんじゃないかなという部分が新人監督部門の、え何だっけ魅力だっけ?(笑)。

山口 うん。

宮川 魅力かなっていうのと、さっきも言ったんですけど、今現在のやりがいだけでなくて、未来に対しての投資というかそういった部分で、3・4年後、あ、4年後はもういないか。2年後3年後か、に新人とかが立派になった姿を見てそれを担ったのは俺たちだぜということをはっきり言えたりする部分だったり(笑)。なんだろうな、そんな感じです(笑)。

小林 人1人、新人1人に対してこんなに真剣に考えて悩めるってすごいいいところだなって思って、

宮川 確かにそうだな

小林 例えば一回応援あって新監部門でzoomで話したときに「あの子が少し表情暗かったんだけど何か知っていることある?」って4年生から3年生に言うし、3年生も「ちょっとあの子の表情気になったんですけど、小林さんから見て、何か気づいた点ありますか?」とか積極的に1人の新人のことを本気で考えて一緒に悩めるというのがすごいいいなと思ったのと、これは結構前期なんですけど、まだ3パートで活動していたときに、吹奏楽団内の大きな問題点が浮き彫りになった時に、そのことをチアとかリーダーとかの補佐や新人監督みんなで案を出してくれて、「こうしたらいいんじゃない?」とか、パート関係なく、真剣に考えられるというのが一番いいところかなと思います。結構いいこと言ったよね今(笑)。

宮川 めちゃめちゃいいこと言った(笑)。

山口 フラッシュバックした(笑)。

宮川 小林が言ったことに付け足しというか、ごめんね、なんかさっきから付け足しばっかりで(笑)。新人監督部門の魅力もう一つあったんですけど、自分も成長できるなというのが結構あって、去年新人監督の今瀬さん(=憲氏、令2政経卒)の言葉で、「新人というのは自分を成長させてくれる機会を与えてくれる存在だ」というふうにおっしゃっていてまさしくその通りだと思っていて、自分の体験でいえば、正直自分、2年生の終わりくらいまで器用貧乏じゃないですけど、大久保(友博、政経4=千葉南)とかお客さん盛り上げるのがうまかったり、谷下(豪、政経4=東京・早大学院)とかすごく硬派でザ応援部という感じだったんですけど、自分はあまりやっぱり抜きん出てやれることがなかったので、その中で新人監督補佐につけてもらって初めて、こんなに人の成長を考えて、なおかつ、アプローチしたことに対してフィードバックだったり、応援部を全く知らない新人に対して、応援部がどういう部だよというのを言うには、応援部というのがどういう存在なのか知らないといけないし、それを知るために、練習をもっとやりますし、新人を守るために自分が3年生2年生に言えるように、練習普段頑張ろうとか、それだけ自分の成長にもつながる部門じゃないかなと思いますね、はい。(小林に)ごめんね、なんか本当に(笑)。

小林 全然いいと思う(笑)。

宮川 小林がさっき…また俺が喋って(笑)。本当に新人監督に対して、すっごい…

山口 ちゃんと喋って(笑)。

小林 いつもと違いすぎて(笑)。

宮川 主将もあと2週間くらいでなくなっちゃうので(笑)。3パートに結局新入生勧誘ってやって、ステージだったり、レガッタ応援だったり、3パートですごいのを作ったのを新人に見せるので自分のパートだけを考えてもダメなんですよ。そういう点では、バンドはどういう問題点あるから、こういった部分を改善した方がいいんじゃないかとか3パートの像を見れたり、必然的に3パート考えたら仲良くなるという言葉じゃあれなんですけど、なんというか、絆を深める…(山口に)これで大丈夫?

山口 せやな。大丈夫、大丈夫、頑張れ頑張れ(笑)。

宮川 というふうに自分は思います(笑)。

山口 いけてるいけてる(笑)。

宮川 本当に新人監督部門に対する思いが今溢れちゃっているんですけど(笑)。ごめんね、喋り散らかして(笑)はい、どうぞ。

山口 本当に同じなんですけど、今聞きながら半分自分何言おうと焦りながら考えてて、一個思いついたのが、ちょっと前期に偏っちゃうかなと思いつつも、後期にまたがっていることなんですけど。部員以外に対して、応援部の話をこんなに熱くできる人たちは部門に入っていない人にはいないなって。例えば、前期の新歓期だったら、コロナだとちょっとまた違ってくるんですけど、私はこういうエピソードを持っているというの自分の話を新入生に話すことができて新入生がそれに感化されて入ってくることも往々にしてあって、かつ、入ってくれた新人が「まゆさんのあの話まだ覚えています」みたいに「ちょっと辛いときにまゆさんもそういう時頑張っていたんだというのを思って、今日頑張れました」とか言われると生きていてよかったなという気持ちになるし。かつ、ちょっとネガティブな話にはなるんですけど、退部者面談の時とかに

宮川 うんうん。

山口 正直今年は退部者面談に結構メンタルをすり減らしたんですけど、新人監督って応援部のための新人監督なのか新人のための新人監督なのかという棲み分けが微妙に難しくなる時がたまにあって、例えば、「辞めたい」と言っている子を無理やり引き留めたら、たしかに応援部のためにはなるかもしれないんですよ。特にチアとか今数が少なくなっちゃっているので、彼女たちが増えてくれた方が、きっと補佐役職とか責任者役職とかの回りがよくなるとかそういう面でいいことはたくさん起きると思うんですけど、でも本人がどうしてもやめたくなるほどの理由をすでに確立してしまっていて、「私は絶対にやめたいんです」って言われちゃった場合、かつ、その理由が私の納得できるものだった時に、この子の人生を考えたときに、私が無理やり止めていいのだろうかと言う時はやっぱりちょっと正直あって。例年であれば、この先楽しいことが待っているよとか、こういうことが成長に繋がるよとか結構嬉々として喋れるタイプだったんですけど、今年に関しては結構自分自身に対して結構後悔することが結構多くて、これがなくなった、あれがなくなったって。果たして彼女たちがこの先3年間で私が過ごしてきたような同じ4年間を過ごせるのかと言われるとまた違ってくるので、どうしたらいいのか悩む時はあったんですけど、悩みに悩んだ結果一回応援部のためのとか新人のためのは一回取っ払って、「分かったから私の経験談をとりあえずするね」みたいな感じで「私もそういうことあった、そういうこと思ったこともあったけど、こういう活動のときにこう楽しいと思ったのね、これを味わえずに大学生活を終えるのはちょっと損だなって私は考える」って主語を「私は」に変えることで絶対押し付けがましくしないようにというのと、もし続けてくれんだったら、その魅力をさらに伝えられるように私も頑張る、みたいに言ったときに、だったら続けてみようかなって言ってくれて、結局きょうまで続けてくれた子もいますし、そういうふうに自分の体験談、応援部の魅力をすごい人に語ってそれを他人のモチベーションにつなげられるのって、応援部の中の応援部みたいな。え、分かんない?(笑)

一同 (沈黙)(笑)。

宮川 小林の今の(顔は)困ったときの同意だよ(笑)。

小林 それまですごい良かった(笑)。応援部の中の応援部で(笑)。

山口 なんて言うんだろう、保健室みたいな(笑)。

小林 応援部員を応援する人たちってこと?

山口 うん、保健室…。応援するでいいや(笑)。

宮川 やばいなあ、なんか(笑)。

山口 分かんないかな、伝わらない?(笑)

宮川 まあ分かるわかる。

山口 そんな感じ。上手い感じに編集しといてもらえると(笑)。なんかその、レスキュー隊みたいな(笑)。

宮川 だからその、例えやめようぜ(笑)。

小林 すごいいい感じの話だったのに(笑)

宮川 本当に前期新監補思い出すな、この感じ(笑)。

山口 とりあえず、そういう感じなんです、たぶん分かっていただけると思う、私の話は以上で終わらせていただきます(笑)。

宮川 一回落ち着こう、主務とかに比べたら頭の悪い記事になっちゃう(笑)。

あの時間が大好きだった(宮川)

新人監督としての顔で語る宮川

――新人監督補佐時代の思い出はありますか

山口 一旦落ち着くから静かにするね(笑)。

宮川 いくらでもあるんじゃないの、ありすぎて、ね、何話す?(笑)。ありすぎてね。

山口 ンバットマーチ(笑)。サンレイズ(笑)。

宮川 あ(笑)。くだらないんですけど、部員に配る要綱みたいなもので、曲目で『Sunrise』を書きますってなったときに、『Sunraise』って書いて(笑)。

山口 A・Iってね(笑)。自動詞が他動詞に(笑)。

宮川 それを3年生と4年生の会議でめちゃくちゃ当時の4年生がいい意味で馬鹿にしてくれて(笑)。

山口 助かったね(笑)。

宮川 『コンバットマーチ』も、コが抜けてて『ンバットマーチ』って書いてあって(笑)。「ンバットマーチ」ってずっと今瀬さんとか言っていて、井上さんとか「あっはっはっは」って(笑)。

山口 他の部門じゃ無理だからね。普通めっちゃ怒られるんですよね。でも、当時の4年生が笑って、「これ君たちやばいよ」って。私もこういう4年生になりたいなって思いました(笑)。

宮川 あそこで怒られたら確かにずーんって感じの新人監督部門になってたかもしれませんけど、4年生に助けられた(笑)。なんだろうな、印象に残っていること。ちょっと整理していいですか(笑)。

山口 笑える話しか出てこないんだよね。えもい話をきっと求められいる(笑)。

宮川 一つくらいえもい話ないとな(笑)。

小林 新歓ライブとかいくつもあるんですけど、新歓ステージは小野梓(記念講堂)でやる一回しかなくて、結構照明とかも手を込んでやっていて、最後紺碧で宮川がセンターリーダーやって、私それですごく感動して、舞台袖でみんな泣いていたよね。チアとバンドは裏方で機材とかいじっていたんですけど(笑)。それで、すごい達成感もあって、一つのステージを自分たちの手で作ったというのが。そしてそれを見ている新入生もすごくいい顔していて、すごく感動しました。

宮川 こういう感じのエピソードだな(笑)。

小林 なんだろう、たくさんあるんだよな(笑)。

山口 新歓ステージって、焼肉のことで井上と私が喧嘩したことをされるのかと思った(笑)。

一同 (笑)。

宮川 なんだっけ、それ(笑)。

山口 (新歓に連れて行く候補の)焼肉屋が3つくらい候補があって、新歓ステージに思ったよりいっぱい新入生がきちゃって、今の2年生なんですけど。

宮川 50人くらい想定していたら、120人くらい来て(笑)。

山口 むりだよこれはって(笑)。急遽予約を増やすってなって、新入生って応援部員じゃないので、ぞろぞろしがちじゃないですか。そこの場でLINE交換している子もいてすごい楽しそうだったんですけど、私と井上はもう結構修羅だったんですよ(笑)。

宮川 何言っているの(笑)。

小林 結構雰囲気はやばかったよね。

山口 2人ともすっごいピリピリしていて、私が表方担当で、優菜が裏方担当みたいになっていたんですけど、ステージ終わって初めて合流したときに、これどういうこと?120人くらいいるんだけど、焼肉屋どこ予約した?って(笑)。すごいあっぷあっぷなっていたときに、高田馬場の焼肉屋2つと早稲田の焼肉屋1つに割り振るんですけど、たしかそのとき2人(宮川と小林)がいなかったよね?

宮川 なんか仕事していたわ。

山口 うちら2人で割り振らなきゃいけないってなったときに、とりあえず新入生を整列させたはいいものの、私が一旦優菜に「こことここは馬場のあそこで、この列は早稲田で…」みたいに言ったら、井上が「さっき言ったのは早稲田があの列で、ここは馬場の二個目で…」って、「私はその前に言ったじゃん」みたいな、優菜も「私の方が先だし」って(笑)。そしたら新入生も列を乱し始めて、「ちゃんと並んで」みたいな(笑)。

宮川 今の顔撮ってほしいわ、サムネイルにしてほしい(笑)。

山口 新入生のまえで大喧嘩(笑)。「聞いてた?まゆはいっつもそうじゃん」って(笑)。

宮川 全部撮ってください(笑)。

山口 やだやだやだ(笑)。そのときはまぁ結局なんやかんやで丸く収まって、新入生連れていけたんですけど、その夜はピリついて、次の日くらいからはネタにしていました(笑)。

宮川 自分は大きなエピソードというよりは、毎日毎日の終電近くまで4人で残ってくだらない話をしながら色々考えるっていうのが大好きで、一回その中でも印象的だったのが、新歓ライブで初めての試みとして校旗をコンバットマーチのときに下げて一気に上げるみたいなのをやろうってなって、初めての試みだったので、体育館を借りて他の4年生の部員とかも集めてやったんですけど、なんか全然上手くいかなくて、大変なことになっちゃって(笑)。

山口 私サインミスったしね(笑)。死にたかったねあれ。

宮川 みんなどよーんって感じで上井草のガストに行って、みんなで要綱やって(笑)。やままの面白い動画が今も残っていて(笑)。今もたまに見て爆笑してるよ(笑)。

山口 私に送ってよ、それ(笑)。普段本番であれば、かなり厳しめに怒られるミスをしてしまって、して、しまいすぎて、かなりどんよりとした気持ちで帰りに4人でガストかなんかでやろうってなって、私が寮に住んでいて門限があるので、「私先に行くね」って言って、先にダッシュして行ったら、私が電車に乗った直後くらいに、救急車の音が(笑)。

小林 (笑)。

宮川 あ、これ、いった、みたいな(笑)。

山口 3人から電話かかってきて「大丈夫?死んでない?」って(笑)。そこまでではないわって(笑)。

宮川 あったなぁ。すごいくだらないですけど、こういうことを応援部って1、2月割と季節もそうですし、応援も少なくて暗くなりがちなんですけど、4人でバカしながら、色々やらかしながら、話し合ったのが楽しかったですね(笑)。いっぱいあるよな、無限に喋れる(笑)。

小林 補佐時代もやらかしまくったね(笑)。

宮川 結局やらかしても、受け止めてくれる4年生の存在が大きかったので、それは前期新人監督補佐の共通認識というか4年生になったら3年生が色々チャレンジして色々やっても、それを受け止めて楽しい部門にしようっていうのは植え付けられている(笑)。

一同 (笑)。

宮川 まとめようとしているんだから、ちゃちゃ入れないで(笑)。

――新人監督がこの3人に決まったときのお互いの印象はどんなものでしたか

小林 とにかく嬉しかったけど、井上優菜が(笑)。チアの新人監督補佐2人だったから寂しさもあったけど、安心感もあった。また3人でできるみたいな。

宮川 俺とかさ、後期総務補佐やってたから副将とか主将にはなりそうな感じだったけど、新人監督ってなったときどうだった?

小林 でも役職の量に(笑)。よく新人監督を逃さずなってくれたなって(笑)。他の役職があったので、やってほしいけど無理かなってどこかで思っていたから良かった。

宮川 キャラ的に浅野説もあったもんね(笑)。主務対談でも言っていましたけど、チアの新人監督はやままか井上しかいないなっていうのはあって、でも井上は後期副務もやっていて主務キャラが確立していたんですよ。だから、井上は主務じゃないかなと思っていたので、そんなに驚きとかはなかった。また、あの感じが戻ってくるのかって、この感じですね(笑)。小林は本当になるべくしてなったというか、楽団の中で小林しかいないなってなったんで、「あ、小林か」って。上手い言葉が見つからないな、小林でよかったなというのが最初の印象ですね。

山口 仕事的に(補佐が全員)前期前期前期だったので、1人くらい後期くるかなって思っていたんですけど、言っちゃあれなんですけど、前期新人監督補佐が好きすぎて、後期が入ってきたらいじめちゃわないかなみたいな(笑)。

宮川 こわいこわいこわいこわい(笑)。なに言ってんだこいつ(笑)。

一同 (笑)。

山口 はないんですけど(笑)。このメンバーでできたら、ハッピーだなとは思っていました。でも、現実的にはきついだろうなと思っていましたし、小林の3年生のときのチアステの差し入れに「違う部門になってもよろしくね」って書いていて。

小林 えーうそ(笑)。

山口 もしかして、私がならないことを(笑)。

小林 でも誰かしら後期来るかなって。

宮川 例年後期1人は入っているよね。前期新人監督補佐しかいないのは珍しい。

山口 コロナの不幸中の幸いというか、、コロナがなくて、例年通りの後期だったら、事故起きていたかもしれない(笑)。

宮川 誰も後期何するのか分からない(笑)。

山口 そうそうそう。この3人の安心感はすごいよね。

――井上優菜さんが前回の対談で「自分よりも山口まゆの方が新人監督向いている」と仰っていました

山口 おおお(笑)。これ記事になるのか(笑)。

宮川 そうだよがんばれ(笑)。

山口 いやでも、ポケモンみたいな感じで、

宮川 やばいぞ(笑)。

山口 攻撃値、防御力、みたいな、わかる?パラメータみたいなもので表したら、優菜の方がそれは高い、ダンスできるとか、仕事できるとか。全体的に見た応援部員としての力量は優菜の方が全然高いって3年生の時から私は思っていて。だからこそ、存在感を負けないようにって思って、自分なりに「誰にでもできることを誰よりも全力で」そういう新歓スローガンが一昨年あったんですけど、それを自分のスローガンみたいに思っていて、優菜が苦手そうなところを全力でカバーするとか、「気合は負けないよ!」「新人への気持ちは誰にも負けない」というところで自分を売っていこうと思っていたので、優菜的には新人監督は仕事ができるとかダンスがうまいのを見てとられるわけではなくて、新人への思いとか新人をずっと見続けるのが適性ではないかというのは優菜とも喋っていたりして、その部分が評価してもらえたなら嬉しいですね。ですけど、いいことを言いたいわけではないですけど、優菜もできたというか、新人監督に正解はないと思っているし、優菜がなっていればそれこそ背中で見せるタイプの「優菜さんは何でもできる」みたいな、新人監督になっていたんだろうなと思うので、嬉しいですけど、優菜も向いているよ(笑)。

小林 文字化するとやばそう(笑)。

山口 言い方変えたい。井上も新人に対する思いは持ってます(笑)。

――主将と新人監督の棲み分けはどのようにしていましたか

宮川 冒頭でも言ったんですが、主将としてやらなきゃいけないことは、主将は替えが効かない存在なので主将として、せめて新人といるときは新人監督として、直接唯一喋れる4年生として、基本的には新人は4年生と話してはいけないというのが通例なんですが、唯一話せる4年生として、自分が4年間応援部で見てきたことを直接言葉で伝えたいなという思いがあって、主将としては背中で伝えつつも。新人監督は…。(山口が宮川の指の動きを真似していて)っなんだよ。

山口 小指出てくる?人差し指じゃない普通?

宮川 なんか俺さ、数え方(小指から)こうなんだよ。

山口 知らないし。知らないしびっくりした。

小林 確かにそうかも。

宮川 真面目な話してたのに(笑)。基本的には今まで自分の見てきた新人監督、本当に田路さんとかには頭上がらないくらい色々なことを教えていただいたので、田路さんに伝えていただいたことを、小川(駿也氏、平31教卒)さんや今瀬さんにも伝えていただいたことを、新人に還元しよう、そういった気持ちで言葉で伝えようと。他の4年生ってクールにきめなくてはいけないこともあるのですが、新人監督は気楽にフランクにいける部分を使って、新人に色々伝えようとは考えています。

――新人監督部門を選んだ理由や先輩とのエピソードはありますか

小林 3年生の時は第1志望ではなくて。それは自分が2年生だったときに、同じパートの下級生が3人いたんですが、全員やめてしまって、これで下級生がいないまま、1年間を過ごしたのに、新人監督部門なんてできるのだろうかと思って。役職面談というものがあるんですが、私は新人監督どう?って上から言われた時も「正直パートに下級生もいなかったし、自分のやり方が合っていたかも不安です」って言って。面談後に、時の総務補佐の人がわざわざ電話をくれて、「私は絶対小林ならできると思うから」って背中を押してもらったのでそこで覚悟が決まったというか。だから最初は第1希望ではなかったんですけど、電話をもらって、もしついたら全力でやろうと思ったと言う感じです。

宮川 めちゃくちゃまともというか、締まった(笑)。

山口 私次はやめた方がいいよね(笑)。

宮川 じゃあ、俺いくか。もうほとんど引退なので、ぶっちゃけ言いますと、新人監督補佐になりたいという気持ちは1ミリもなかったです(笑)。

一同 (笑)。

宮川 補佐役職何がいいかというのを当時の3年生に言うんですが、新人監督補佐を全く希望として出していなくて、自分自身も向いていないなとずっと思っていたので。というのも、2年生時代の新歓期とかも個人的にはメンタルも病むことがあって、新歓期にいい思い出がなかったというか。自分は本当にその時やめそうなのに、無理して新入生を勧誘しているギャップがすごく辛くて、新人とかが辞めそうになったときに自分も辞めそうなのに「残れよ」って言って、何やっているんだ俺っていう感じがあったんですよね。今までの新人監督って全員、口がうまいというか、勧誘方法がうまかったり、人を説得させることがすごくうまいんですよね。場内応援もうまかったですし。自分正直口下手というか、そういうの向いてないとずっと思っていたので「自分はそんなに向いていないと思います、口がうまい大久保とかの方が絶対向いています」って言ったんですけど、役職の兼ね合いとかでなって、「うわぁ、やっちまった」と一瞬思ったんですけど、田路さんに風呂に連れて行ってもらって(笑)、「お前新人監督向いているよ」「新人監督って口がうまいとかあるかもしれないけど、人をしっかり見て、生真面目な奴の方が正直向いているよ」と言われて、実際新人監督補佐やってみて、勧誘だけが上手いだけだったら、ステージやライブは崩壊していますし、自分が勧誘するというよりは新人や部に対してどうしたいという熱を発する力の方が必要だなと思って。そういうふうに田路さんに言われて、実行してやってみたら、新人監督補佐などの魅力に気づいてそこから加速度的に応援部好きになったりしてという感じだったので、自分の人生を変えてくれた役職というか、大袈裟になるのですが、1、2年の時辛いことしかなくて惰性で続けるというか「楽しいなと感じる」ことも少なくやっていたのですが、3年の前期が楽しかったですね。最初はそんな動機でしたね。

山口 今、(前2人が)ネガテイブネガティブでしたが、私はもともとポジティブな理由しかなくて(笑)。私自身もともと喋りたがりで「これ良くない?」というのを言いたがりなので、新人時代めっちゃ辛かったのですが、でも辛いながらに応援部は好きな方で、2年生の新歓期、実は胃腸炎になって入院したんですよ。新歓期のステージはスタンツを上げさせてもらえなかったりしたのですが、それでも新歓期のBIG BEARSがキラキラしていて、新人の時の新歓期を見て、「こんな団体すごくキラキラしていていいな、あの中の大体が未経験者ってほんと?できるかな?」という気持ちで入ったので、改めて2年生になって新歓のメンバーとして演技の中で見たときに、BIG BEARSってめっちゃキラキラしてるわって改めて思ってそのあと、演技が終わったらすぐ勧誘行くんですが、チラシ持って目がキラキラしていてすごい!ってなっている新入生のところに「未経験者いっぱいだよ、私も未経験者!足90度も上がらなかった!」みたいなのを言って「それならできるかな!」って言っているのを見て「できるよ、できるよ!」ってするのがめっちゃ楽しくって。それで入ってきてくれてきょうまで続けてくれる子もいますし。あとは私の親友的ポジションの子がいてその子の一個下の担当の子がやめそうになった時があって、2人で面談して引き留めたんですけど、めちゃめちゃ泣いちゃって「本当にやめたい」って言っていたんですけど、すごい説得して止めることができて、彼女は今3年生でとても輝いていて。そういうの見てもいいなと思って、引き留めることが本人のためになることもあるので、そういうふうに新入生と大学生活について語ることができるというか、応援部以外のこういうのも楽しいかもしれないけど、応援部も楽しいよと言えたりとか。新歓期に直接「こんなことができるんだよ!辛いこともあるかもしれないけど人間的に成長できる!」みたいなことも嬉々として言える機会が私はすごく楽しかったので、必然的に3年生も新歓の運営に携わりたいなと思って、前期の新人監督補佐を選びました。

宮川 なんか、ポジティブだね(笑)。

山口 ポジティブじゃない?ポジティブなの、知ってるでしょ?(笑)

宮川 知ってる、喋り方が1人だけハツラツとしていた(笑)。

――今年の新歓期の苦労はありますか

宮川 新歓自体が消えたのが1番の苦労というか(笑)。あとは、最初はコロナはあるけど新歓自体がなくなることはないなと思っていたので、その前提で3年生と進めていて、新歓ステージはできませんってまずなって、そこで一旦補佐が落ち込むんですよ。すごい準備してたんで、それで食事会もなくなりました。また準備したのがなくなったねということでそのときに補佐が「今やっている仕事もなくなって楽しみにしていることもなくなるんじゃないか」という中で仕事をしているを見てそれが辛かったなというかそれが一番暗黒期だったというのはあるかな。あと単純にさっきやままが言ったように、応援部の魅力ってその場で見て人や雰囲気で伝えるというのがあるので、応援部だけとなると昔の男臭い学ランのイメージが先行してしまう可能性があるので、そうではなくて俺たちこういう思いを持ってこういう団体だよというのを直接言葉で伝えるというのが応援部の強みだったので、それがなくなるというのは勧誘としてはきつかった印象ですね。

小林 確かに、前期で新歓が完全になしなったときの最初の部門会議で補佐の子たちが泣いているのを見て、本当にやらせてあげたかったなというのが辛かったというのはあります。いつもだったら全く興味のなさそうな子でも無理やりブースに連れてくることができるけど、オンライン、twitterって新入生が来てくれないと何もこっちはできないというのが結構難しかった。あと、対面でないと不信感を一旦持たれてしまうと、挽回があまりできないのがあったので、例年以上に本当に細かい情報まで全て伝えた。例えば、説明会とかで、例年闇な部分を隠したりしていることはあったんですけど(笑)、お金関係や渉外のことも全てを伝えて、それでも入りたい子に入ってもらおうというように方針を切り替えたのが。もともと素直に行く方針ではあったけれど、より全部伝えようというのが大変でした。

宮川 楽団とかって…自分が楽団語るのも変ですが(笑)。他の団体でも吹奏楽自体はできるので、野球応援とかやっている姿を見せるのが他の吹奏楽団体との差別化だったり、本当に小林は勧誘うまくて、さっき無理やりブースにと言ってましたが、そんな感じじゃなくて、自然に新入生がついていくという感じなんですよ。

小林 ええ(笑)。

宮川 本当に、あの、

山口 北風と太陽じゃない?今の話。

宮川 大丈夫?

山口 え、思わない?あ静かにしとくね。

宮川 しー。で、吹奏楽…

山口 もう喋らないね。

宮川 えっと何だっけ、吹奏楽団は演奏自体は他の団体でもできるので、応援だったり人柄の部分に魅力を感じて入部してくれる子が多かったので、そこが伝えられないっていうのは自分はリーダーですけど、楽団の勧誘を見ていて本当に歯痒いな、もっとこれを伝えたいなというのをすごく感じました。と、自分が楽団を語ってしまいました(笑)。やままさんどうぞ。

山口 やままさんですか?(笑)。私の中の新歓期ってあの華やかな新歓期だったので、正直、今年の新歓っていつあったんだろうという感じがまだあるんですよね。今でも無念というか、こういうイベントやっていればよかったとか、制限がある中で最大限のことをできただろうか、って今も思ってますし。前期の補佐の子たちもそれを言っているぽくて、たまに「やり残してしまいました」と聞くんですよ。でも、誰が悪いとか思っていなくてそういうの考えてしまう時は落ち込みますし、どんどん減っていってしまう新人の数を見ると「例年だったらどうなっていただろう」とか考えてしまうと結構落ち込んだりはします。ですけど、それでも今続けてくれている新人の子たちが応援部の中でやりがいを見つけていたりとか「来年私こういうことをしてみたいんです」と言ってくれると、「本当に入ってくれてありがとう」みたいな気持ちを抱きますし、今でも私は彼女たちが楽しいかな?とか心配で、最近はチアステでキラキラ笑顔で楽しんでくれるし、先日のバレー応援も新人3人連れて行ったのですが、発声禁止と言われているのに、思わず声が出てしまったり楽しんでくれていて。応援部の楽しさってこういう感じなんだよとわかってきてくれている気がして、最近は鬱々とした気持ちはなくて、こうやって制限がかかりながらも、活動の幅が増えていって、応援部の陽の部分、魅力が伝わっていけば、これ以上幸せなことはないなと思いますね。

一同 (拍手)。

新人のおかげで明るくなった(小林)

暖かい目線で新人への想いを語る小林

――そんな新人に対しての思いをお願いします

宮川 このコロナ禍で応援部の活動が少ない中でも残ってくれたというのはそれだけ根性ありますし、このコロナ禍がなくなった時の楽しさはすごいと思うし、今まで蓄えてきた力というのを発揮する場面は絶対にあるし、そういうことを俺たち3人は楽しみにしてるよ、と。最後キザっぽくなったな(笑)。

小林 本当にまずは感謝。新人が入ってくる前の応援部吹奏楽団結構暗くて、「コロナで何もできないんだろうな。」という感じだったんですけど、入ってきた新人は、初めて練習場にきた時とか「写真とってお母さんに見せていいですか」とか本当にキラキラしていてそれにつられて部員もどんどん明るくなっていって、新人のおかげで暗くなって止まりかけていた一年がすごく明るくなったなと思います。あと、吹奏楽団って一番遅い子だと10月ぐらいに入部した子もいるんですけど、たった3ヶ月と思えないくらい濃い時間を過ごしたなと自分では思っていてたくさん話して新人のことも知れるし、頑張りすぎなんじゃないかっていう頑張っている姿を見てきて感無量というか、もうちょっとで引退してしまうんですけど、本当に一生懸命な7人なので、本当に心配で子離れできない親みたいな気持ちで(笑)。ほんと頑張ってと念を送っている感じです(笑)。本当に可愛いです。

山口 その通り、やな。根性あるなっていうのは本当にその通りで、このコロナ禍でやめずに続けてきた彼女たちなら体力さえ伴えば、どんな活動行っても大丈夫だと思うんですよ。精神面は相当鍛え上げられていると思うので。私は昔のOGの方とかとお話するときに、「どれだけ社会で辛いことがあっても、新人の夏合宿を思い出したらなんでも乗り越えられる」と言われたのが結構衝撃的で(笑)。確かに私もこの4年間すごい辛いこともあってその度に「これもうダメなんじゃないだろうか」という気分に陥ることあったんですけど、結局応援部のおかげで立ち直って、立て直しの回数が増えれば増えるほど、人としての自信というのがついたなと思って応援部に感謝しているので。彼女たちはその成長速度が私よりも全然はやくて、より濃くてより詰め込まれた新人時代を過ごしているので、その次々くる新しい情報を覚えて、怒られながらもがむしゃらに頑張り続ける能力については絶対大丈夫だと思うので、自信を持って欲しいです。あと、チアは基本的に例年多いので、数を整える意味でも一年に一回しか入部期間を設けていないのですが、今年はイレギュラーなこともあって、留学なので学籍番号がないから一旦待ってほしい子とか、途中で休部したけどもう一度戻ってきてくれたイレギュラーな子が何人かいて、高校生までの私だったら絶対くじけちゃうと思うんですよ。もっと他に楽しいこと絶対あるし、女子大生だったら、おしゃれな服着て髪の毛染めてお化粧してパンケーキ食べている方が幸せかもしれないと考えたこともあるので、彼女たちがそう言った誘惑に一切負けずに、ここを決めたからこの道でやり抜くという強い意志をもって「人より遅れているんだからもっと頑張りなさい」とかたくさん2年生にお尻叩かれていると思うんですが、めげずにここまで頑張っているというのは私よりすごいから自信を持ってほしい、卑屈にならないでほしいと思います。

――2・3年生にかける言葉はありますか

山口 ちゃらんぽらんなんですけど、私なりにポリシーが3つあって、公平でいること、全部独断で決めない、下級生を楽しませること。これは正直引き継いでいってほしくて、一つ目の公平に見るっていうのは総務部門も同じかもしれないですが、一応下級生の人格に触れる部門なので、女社会であったり、担当という制度もあって、誰々が下級生の誰々に特に思い入れがあるとかはあるんですよ。それに対して私は否定はしないんですよ。一応新人監督という役職についているからには新人全員を公平な目で見るというか。例えある子がすごいダンスもできて総務面も完璧でってなったとしてもその子をすごく取り立てるのではなくて、じゃあできない子をカバーしてあげてねと、カバーするという面での成長を促すとかその子をただ手放しに褒めるのではなくて褒めた上で、今度こういうことをやってみてね、できない子を見放すのではなくてこういう風に努力したらうまく行くというのを丁寧に教えるというのをやってほしい。独断で決めないで欲しいというのは、私が不安だったのもありますが、指導するということは人の考え方やバックグラウンドにふれることもよくあるので、主観で指導するのは3年しか離れていない子に対して、自分が正しいんだと押し付けるのは違うと思っていて、一応自分が指導したい方向が合っているかを補佐の子にどうかなと確認して、意見をすり合わせて相談してから、新人を指導するとつなげてくれればと思います。最後のは、独特の考えかもしれないのですが、えっと、やばい北風と太陽が出てきそう、まあ、楽しんでやってほしいということです(笑)。

宮川 ポリシーどこいった(笑)。

一同 (笑)。

山口 ポリシーって思いながら活動しているんじゃなくてこれをずっと守っている(笑)。

小林 3年生は新人監督になるかは別として新人監督部門で下級生をたくさん見てきた経験を生かして私は新人監督の任期ってその新人が4年生になって卒部するまでだと思っているので、今後新人監督部門から離れたとしても、見続けてあげてほしいなと思います。ちょっと待って恥ずかしい(笑)。

山口 大丈夫、私がハードル下げたから(笑)。

小林 応援部ってギブアンドテイクの関係じゃなくて、上級生からもらったものを上級生に返すんじゃなくて、次の下級生に同じことやってあげようとかそれ以上のことやってあげようとか次の代に返していくものだと思っていて、そういう風に思われる上級生になってほしいなと思います。私が新人のときにすごい上級生が温かくてそれを上級生に伝えたんですよ、そうしたら、それは次の1、2年生に返してあげてねとおっしゃって本当にその通りだと思ったので、下級生にもそんな上級宇生を目指してほしいなと思います。

宮川 深いなあ。

山口 すごい恥ずかしくなってきた。

宮川 な。

山口 どうしよう。(笑)。

宮川 新人監督補佐になる人はどれだけ口下手だったり、向いてないって思ったとしても、大丈夫というか、どんな人でもなれるし、逆にいうと、どんな人でもなれるからこそ、覚悟決めたら、新人のことを全部俺に任せておけというくらい、新人のことなら守ってあげるし、他の部員にも新人のことは周知してやるぜくらい、3年には覚悟決めてやってほしいなと思いますね。自分が新監補やった時は何から何まで新人のこと知ってやろうと思ったので、出身校とか全部覚えて全部スラスラ言っていたらリーダー同期にどん引かれたことがあって。それくらいやってほしいわけではないですけど、新人のことは俺に任せておけくらいにやってほしいですね。新人監督はいろいろな新人監督像あるので、自信持ってこれが俺の新人監督像だって言えるようなものがあればなんでもいいんですけど、新歓期に思い入れがある分3年生にここをもっとこうしろよとか口出ししたくなることもあると思いますが、それはやっちゃいけないよというか、今3年は必死にやっているし、そこでキレ散らかしたら部門として暗い雰囲気になるし、部としても新歓の勧誘終わるし、そうじゃなくていかに3パート巻き込んで部門をどういうふうに明るくできるか、部全体に対して、新人に向けて意識を向けてもらえるかをいかにやるかが大事だな。あと、新人監督だけじゃなくて他のこともできるよという人じゃないと、俺新人監督しかできないって人は、新人には主将になりたい人も副将になりたい人も旗手になりたい人もいろいろいるので、全てに対応できる若干器用貧乏でもいいから理解できるような自分の経験を4年からでも遅くないから、なった人はつけてほしいなと思います。