大勝利目指しエールを送る

応援

 東京六大学野球秋季リーグの東大戦も直前となったこの日、今季初のデモンストレーションが早稲田キャンパスで行われた。今回は近年まれな、東大運動会応援部との合同パフォーマンス。「例年にも増して学生が本当に多く集まってくれて」と仁熊佑太代表委員主将(創理4=埼玉・早大本庄)も語るように徐々に観客も増え、秋晴れの空に大きな歓声が響き渡った。

 今回のデモンストレーションはおなじみの第一応援歌『紺碧の空』で幕を開けた。中央で指揮を執り、テクを振る木暮美季(法4=埼玉・早大本庄)のりりしい姿と、それに合わせて肩を組んで歌う観客。歌の名の通り紺碧の空の下で、会場の士気も高まる。続いて東大も負けじと応援歌『闘魂は』を披露し、観客を圧倒した。流れそのままに応援合戦の先攻へと突入した東大はチャンスパターンメドレーを披露。少人数ながらも、リーダーは力強く拳を突き出し、チアリーダーズは華やかなダンスで観客を魅了した。

東大が来たのは近年まれなこと

 続いて応援合戦の後攻を務めた早大が見せたのは、『ワセダ必勝応援曲メドレー』のパフォーマンス。威勢の良い学注で観客を惹きつけた仁熊と共に木暮も最前列に参加した。吹奏楽団の力強い演奏と、華麗に花を添えるチアリーダーズ・BIG BEARSの舞い。そしてそれらと共に仁熊と木暮のリーダー幹部二人が鋭いテクや迫力のこもった突きを披露すると、観客のボルテージもさらに上がった。最後に『都の西北』が演奏され始めてもなおその熱気は消えない。会場全員が拳を振り上げ、高らかに応援部と共にこの校歌を熱唱した。

学注を披露する仁熊

 悔しくも先週の明大戦で敗れてしまった早大。ここで自分たちにできることは何か――。「東大に勢いをつけて勝って、いい形で早慶戦に最後まで向かっていきたい」と木暮。明大戦で負けてしまった分、ここから上り坂にできるようなチャンスが、逆にある。応援席全体を一つにまとめ、どんな応援を展開させるか。勝負は明日からだ。

(記事 伊能由佳、写真 三尾和寛)

コメント

仁熊佑太代表委員主将(創理4=埼玉・早大本庄)

――今季初のデモンストレーションはいかがでしたか

例年にも増して学生が本当に多く集まってくれて、他大学のデモンストレーションと比べてもワセダが一番学生も盛り上がってくれるので、本当にやっていて楽しかったです。

――夏の合宿はいかがでしたか

合宿は天候に恵まれなくてずっと雨が降っていたりしたので、熱中症などはなかったのですが、こちらはまだ暑さが残っています。それにも耐えて神宮の応援に臨んでいこうと思います。

――先週の明大戦を振り返っていかがですか

我々も精一杯応援をさせていただいたのですが、まだどうしても選手の力になりきれずに大変悔しい結果となってしまいました。

――東大のパフォーマンスはどのようにご覧になりましたか

東大は本当にいつも通りで大変いい応援といいますか、テクニックであったりして。ワセダの学生も一緒に盛り上がれたと思います。

――東大戦への意気込みをお願いします

東大戦では野球はもちろん、応援でも絶対に東大の応援よりもいい応援を我々ワセダの応援部と学生で一体になって作っていければと思っています。

木暮美季(法4=埼玉・早大本庄)

――きょうの集客状況について、いかがでしたか

そうですね、観客もかなり集まってくれて。ワセダの学生は盛り上がってくれるので、いいデモンストレーションだったと思います。東大でデモンストレーションを行ったことがないので分からないのですが、東大の学生にとっては多分、盛り上がるデモンストレーションになったのかなという気がします。

――以前東大との合同デモンストレーションはありましたか

私が一年生の時からはないです、一度も。それ以前も動画などにも特に残っていないので。初でもないと思うのですが、近年ない気がします。

――先週明大戦で悔しくも負けてしまいましたが

春に二連勝していた相手に二連敗ということだったので、とても悔しいですし、立教大学も慶応から勝ち点を取ったことによって早慶戦での優勝争いが途絶えかけてしまったので、その点ではすごく残念で。でもやはり東大戦で気分をもう一回盛り上げて、立教大学戦に臨んで。立教戦では春に一試合だけ落としてしまっているので、そこでも東大に勢いをつけて勝って、いい形で早慶戦に最後まで向かっていきたいと思っているので。東大に関しては応援席全体の士気を上げるために大勝して、いい応援ができたというふうにしたいと思います。

――きょうのデモンストレーションを総括してご感想をお願いします

本当に、先ほども申しましたように(東大が早稲田キャンパスに)私が一年生の時から来ていなかったということもありまして。東大の応援部は応援席に来てくださっている方にとって結構ファンが多くて。東大も学生は多いか分からないのですが、ワセダよりも(応援席に観客が)入ることがあるので。本当に愛される団体であり、応援も気合が入っていて、どこの大学の応援部も憧れて目指す存在だと思います。先ほど主将も言っていましたが、試合はもちろんなのですが、大勝をすることを前提としてどんな応援を展開できるかというのを重点に置いて東大より盛り上がって勢いづける応援にしていきたいと思います。

――今週末の東大戦に向けての意気込みをお願いします

最初に法大戦をやったというのが自分たちにとってプラスだったなと振り返って思っていて。というのもやはり、最後の方に明治などが残ってしまうと後々の勢いなどにもかかわってくると思うので。野球部ももちろんですけれども、応援席全体としても気分を盛り上げて再スタートといいますか、明大戦で負けてしまった分、ここから上り坂にできるようなチャンスだと思っておりますので。そのチャンスを生かして元気づけて、ここからまた新たに一試合ずつやっていこうとお客様に呼びかけたいと思っておりますので、そういう意味では非常に4・5日が楽しみです。