攻撃面で課題残すも、名大を撃破!『学生日本一』まであと1勝/準決勝・名大戦

男子ラクロス
1Q 2Q 3Q 4Q
早大 16
名大
▽得点者
菊地4、後藤4、尾花2、奥町、嶋田、青木俊、小野、浜田、中小路

 関東を制覇し、5年ぶりに挑んだ全国の舞台。全日本大学選手権準決勝でも早大は攻めるラクロスを展開した。第1クオーター(Q)を2点リードで終えると、第2Qには大量7得点を奪い、試合を決定づける。一方、守備陣もメンバーを入れ替えながら後半は無失点。後半の攻撃陣の動きには、課題を残したものの、順当に名大を撃破。力の差を示し、『学生日本一』に王手をかけた。

  攻撃陣は16得点を挙げた。第1Q6分、AT菊地智貴(政経4=東京・早大学院)が相手を振り切りショットを放ち、先制。その後すぐさま同点とされるも、10分にMF後藤功輝主将(政経4=東京・早実)がスピードを生かしたショットを決め切り、勝ち越しに成功する。後藤は18分にも力強いミドルショットを放ち、第1Qで2点のリードを奪う。第2Q、早大の攻撃陣が爆発する。開始直後に素早いパス回しから最後はAT奥町遼太郎(商4=東京・攻玉社)が決め切ると、ここから得点ラッシュが始まった。相手のミスやエキストラマンオフェンスの好機を生かし、順調に得点を重ねる。第2Qで7点を奪い、試合を優位に進めた。しかし、後半にかけては攻撃陣の勢いが鳴りを潜める。相手守備陣の変化に対応し切ることができず、第4Qでは1点にとどまった。

第2Qで一挙7得点を挙げたが…

 一方の守備陣。後半は無失点に抑えるなど、今年掲げる、攻めるディフェンスを体現した。前半は相手フェイスオファーのブレイクやディフェンスの間を抜かれ3失点。それでも後半は積極的にボールを落とし、相手にショットを打たせない。激しいディフェンスが故に、ファウルを取られる場面もあった。それでも第3Q12分には相手のエキストラマンオフェンスで放ったショットが枠外に。そのボールをDF奈須由樹(文2=東京・早実)がスピードを生かしオフェンスにつなげると、菊地が決め切り、ピンチを好機に生かした。「攻める姿勢を見せられた」(DF髙橋健太、社4=東京・早実)。相手にボールを奪われても複数人でボールダウンさせるなど、最後まで攻撃的なディフェンスを展開した早大。守備でも相手を圧倒し、力の差を見せつけた。

Bチームから昇格し、第4Qの無失点に貢献したG小川知也(スポ4=埼玉・早大本庄)

 16-3という数字だけ見れば、大勝を収めたように見えるだろう。それでも試合後、後藤は「自分たちの甘さを露呈してしまった」と反省を口にした。後半にかけて思うように得点を奪えなかった部分に関しては、今後の戦いに向け課題が残る。早大にとって、学生日本一は、あくまで通過点。目標とする全日本選手権で社会人を倒すためには少しの隙も許されない。攻撃陣の課題と守備陣の収穫が見えた今回の試合。今後の戦いを見据え、細かな部分を修正し、まずは今週末、5年ぶりの『学生日本一』をつかみ取る。

(記事 岡田静穂、写真 石井尚紀、村上萌々子、中島和哉)

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コメント

MF後藤功輝主将(政経4=東京・早実)

――16−3での大勝となりました

後半に自分たちの甘さを露呈してしまった試合だったので、次の試合は80分間集中して、自分たちのやるべきことを出し切るように意識していきたいと思います。/p>

――名大に対するスカウティングはされてきましたか

やりました。ただ、なかなか映像を入手できなかったので、キーマンとかは抑えてあったんですけど、自分たちのしたいラクロスをどんなことをされても臨機応変にやっていこうと意識しました。

――前半はライドが決まっていた印象です

後半も気を緩めていたわけではないんですけど、前半にライドで落とし切れたイメージがあったので、そこでクロスでいき過ぎてしまったりしました。

――ご自身は4得点の活躍でした

大事な試合でも(点を)取れるようにしたいです。

――きょうの試合中にはチームメイトに一喝する場面がありました

コートに入って集中していないプレーヤーがいたら言わなければいけないので、そこは厳しく言いました。

――次戦の全日本大学選手権決勝に向けて意気込みをお願いします

80分間自分たちのするべきラクロスをやり切って勝ちたいと思います。

DF高橋健太(社4=東京・早実)

――試合を終えた今の気持ちは

自分たちの目標である社会人を倒して日本一というものがあるので、これに慢心せずに頑張っていきたいですね。

――試合全体を振り返っていかがですか

1Q、2Qと点を取るペースが早くて。後半は試合に出ていないメンバーが出て、そういった中でも反省点はあるので、次頑張っていきたいです。

――前半のディフェンス振り返っていかがですか

今年目指している攻めるディフェンスというのを体現していて、名古屋大だけではなく社会人に通用することも目指して今やっているので、そういった意味では頑張ってくれたなと思います。

――後半は無失点に抑えました。

無失点に抑えられたのもいいんですけど、攻める姿勢というのを見せられたので、そういったところが良かったと思います。

――きょうの試合の収穫と課題を教えてください

攻めるディフェンスというのができたことです。しっかりボールを落とし切り、取るというのは課題でもあり収穫でもあると思います。

――次は決勝になります。意気込みをお願いします

頑張ります!

G小川知也(スポ4=埼玉・早大本庄)

――今の率直なお気持ちは

うれしいですね。

――きょうの試合振り返っていかがですか

自分ができることを徹底してできたかなと思います。

――個人的にはどのような意気込みで臨まれましたか

自分は今までBチームにいることが多くて、最後の最後にAチームに入ることができて試合にも出ることができたので、絶対活躍してやろうという気持ちでした。

――後半無得点を守り切りましたが振り返っていかがですか

やはり自分たちは攻めるディフェンスを意識して練習してきたので、それを実行できたのかなと考えています。

――チーム全体の雰囲気はいかがでしたか

試合ごとにいい雰囲気になっています。

――きょうの収穫と課題はありますか

収穫は、Gも含めて7枚で攻めるディフェンスができたことが大きいです。今後の課題としては、Gがセーブをしてオフェンスにつなげて、もっと前に前にいくということを日々練習していきたいと思います。

――来週の決勝への意気込みをお願いします

自分の長所であるセーブ力を生かして、どんどんオフェンスにつなげていけるラクロスをしたいと思います。

MF中小路渉(社3=埼玉・県川越)

――今の気持ちを教えてください

勝てて良かったなと素直に思いますね。

――きょうの試合を振り返っていかがですか

序盤からオフェンス陣がすごい点を取って、結構余裕のある状態だったので、最終的に3Q、4Qで勢いが止まってきてしまったところが全学(全日本学生選手権決勝)に向けての課題かなと思います。

――前半で11点取りましたが、攻撃陣の調子は良かったのでは

相手のディフェンスの状態をしっかり見て、適切な判断が6人全員できていた印象がすごくあるので、それが前半の大量得点につながったのかなと思います

――ご自身の得点シーンを振り返っていかがですか

前半ですごくディフェンスのスライドを飛ばして、パスがいって得点することが多かったので、後半はあまり向こうが飛ばない状態だったので、自分が1on1をかけて、向こうが飛ばないって分かっていたので、駆け引きをして、ゴールまで行けたのは良かったです。

――次戦はインカレ決勝です。意気込みをお願いします

しっかりチームの勝利に貢献するようなプレーをして、優勝したいと思います。