全国記念特集 第11回 川上卓也副将

男子ソフトボール

▷選手紹介

全総予選(東京都予選、関東予選)では決して調子は良くなかった。しかし全日本総合選手権東京都予選の決勝の中大戦では、同点の最終回にランニング本塁打。最後に仕事を果たし、最上級生としての面目を保った。守備面では下級生時から丹野太郎主将(スポ4=兵庫・滝川)と形成してきた二遊間の守備が、円熟の域に達してきている川上卓也副将(スポ4=岡山・新見)。上位打線に置かれることが濃厚である打撃面と同様に、守備面からも早大の躍進を支えていくことはできるか。

▷全総成績

▷打者成績

▽東京都予選(12打席9打数5安打4打点)

国士舘大戦:一ゴ、右二、二ゴ

東京AC戦:右二①、中飛、右二、四球①、死球

中大戦:四球、投ゴ、右二、左本②

▽関東予選(7打席7打数1安打0打点)

花王コスメ小田原戦:三振、右飛、二安、二ゴ

日立大みかクラブ戦:二ゴ、中飛、二ゴ

(丸数字は打点つき)

▷投手成績

▽東京都予選

相手 登板機会 球数
東京AC 中継ぎ 1 2/3 43 14
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コメント

――全総予選(東京都予選、関東予選)を勝ち抜いて全日本総合選手権(全総)出場を決めた、現在の気持ちを聞かせてください

東京都予選(全日本総合選手権東京都予選)では日体大がもう決まっていて、トーナメントにいないということで、すごく狙い目だなというのがありました。そこをチームとしてもすごく意識していたので、2回戦の東京AC戦など危ない試合もあったのですが、しっかり勝ち抜いて関東予選(全日本総合選手権関東予選)への切符をつかめたというのはチームとして大きかったと思います。個人的には東京都予選では初戦の国士舘大戦では途中で就活で抜けてしまったりして、そういった面ではすごくチームに迷惑をかけたなというのがありますが、決勝戦では仕事ができたと思うので良かったと思います。関東予選ではここまで来たら全総に出たいなという意識でチームとして向かいました。初戦の花王(コスメ小田原)がヤマ場という意識で臨んで、そこを難なく倒して次に進んで全総への切符をつかめました。14年ぶりなので、チームとしても早稲田の歴史からしてもすごくいいことだと思います。

――ここまでの4年間はタイトルには無縁だったと思うのですが、そこの部分について聞かせてください

東京都予選優勝というタイトル、関東予選も合わせたら2つのタイトルを取れたのはチームとしても大きかったと思います。自分たちの経験という意味でも、これまではタイトルに届いていなかったので、優勝というタイトルを獲得することにすごく意味があると、(その部分は)この東京都予選と関東予選を通して思いました。

――東京都予選で優勝して、チームとしての流れが良い状態で関東予選に臨まれたのでしょうか

そうですね。チームとしても東京都予選や春季リーグ戦(東京都大学連盟春季リーグ戦)を通してすごく良い調子できているという話をしていたので、自信があったというか、負ける気がしなかったという感じで関東予選にも挑ませていただきました。

――日本代表や国体代表などとして全国の舞台を経験されていると思いますが、早大として臨む全国大会はどのような舞台ですか

やはり自チーム(早大)として大きな大会に出るというのは気持ちの部分でも違うものがあります。日本代表などはあのメンバーであの力なら勝って当たり前という気持ちが少なからずはあったのですが、国士舘大や日体大に比べてスポーツ推薦で入ってくる人が少ない早稲田というチームで勝ち抜いてやっていくというのは、すごく意味があることだと思います。そういった面では他の国際大会とは違う思いがあります。

――東京都予選では決勝打を打った打席以外はあまり調子が良くないように見えたのですが、ご自身で振り返っていかがですか

実際に自分でもはたから見ていても、そんなに調子が良いという感じではなかったです。最後はラッキーというのもあるんですけど、すごく大事な部分だなと感じていたので、そこでより集中力を高めて集中できたのは大きかったのかなと思います。

――全日本大学選手権(インカレ)や全総に向けてご自身の課題はどこですか

上位打線にずっと置いてもらっていて、「上位打線が仕事をしないといけない」とずっと言われています。その中で東京都予選、関東予選を振り返ると、おそらく十分ではなくて、不十分なところが多かったので、そういった意味ではもっと上打線が打って点を取っていかないといけないと思います。ここからもっと大きな大会に出て実業団とかを相手にしたときに、自分たちが打たないとどうしてもチームとしての活気も生まれてこないと思いますし、得点力も不足してくると思うので、自分を始めとしてもう少しバッティングを強化していかなければいけないとは思っています。

――早大を上位に導く上で、ご自身の強みはどのようなところだと思いますか

やはりチームを引っ張るというかまとめるというのは丹野(太郎主将、スポ4=兵庫・滝川学園)がしっかりやってくれているので、自分ができることはしっかりプレーで引っ張ることだと思います。どれだけ良いプレーをしてチームに活気をもたらすかです。スポーツ推薦という立場も考えると、プレー面で引っ張っていくしかないと思います。自分の強みとしてはやはりバッティングだとか守備だと思います。そこは自信があるといえばあるので、そこを強みにしてやっていくしかないと思っています。

――最後に全総に向けて意気込みをお願いします

まずは、他の大会と同様に『優勝』というタイトルをしっかり取りにいきたいという目標があります。今回の全総はインカレの後で自分たちにとって最後の大会になるのですけど、それが自分の地元の岡山の新見市であるので特別な思いがあります。インカレの方が自分たちの中では大きな大会という位置付けなのかもしれないですけど、大学生活最後の大会ということで自分の地元で集大成を見せられたらいいかなと思います。

――ありがとうございました!

※この取材は7月4日に行われたものです。

(取材 大島悠希、編集 望月清香)

◆川上卓也(かわかみ・たくや)

1997(平9)年6月28日生まれのA型。170センチ、65キロ。岡山・新見高出身。スポーツ科学部4年。内野手。右投左打。強みは、プレー面から選手を引っ張っていくことができることだ!