▷選手紹介
タイトルの懸かった試合や強敵相手の試合で、当たりが完全に止まっていた金子太副将(教4=埼玉・川越)。しかし副将として同期の丹野太郎主将(スポ4=兵庫・滝川)を支えるなど、個人成績が残せない中でも躍進するチームの一員として貢献してきた。教育実習があるため、全日本総合選手権に出場することは難しい状況であることは、チームに大きな痛手となるだろう。金子の強みはどんな場面でも対応することができること。集大成となる全日本大学選手権での活躍には注目だ。
▷全総成績
▽東京都予選(11打席11打数3安打2打点)
国士舘大戦:右飛、遊ゴ、三振
東京AC戦:左本①、左前、中飛、遊ゴ、遊安①
中大戦:二ゴ、三振、三振
▽関東予選(6打席5打数1安打1打点)
花王コスメ小田原戦:投前①、投ゴ、三振
日立大みかクラブ戦:投ゴ、四球、中飛
(丸数字は打点つき)
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コメント
――まず初めに、優勝の味はどうですか
優勝というものを味わったことがなかったのですが、いざ優勝してみるといいもんだなという風に感じました。なかなか勝つことができていなかったのですが、東京都予選(全日本総合選手権東京都予選)と関東予選(全日本総合選手権関東予選)で、勝って終わることができたというのが何よりもいいことを経験できたなと感じています。
――個人成績はあまり振るっていないと思いますが、現在の状態はいかがですか
春の練習試合では結果が出ていたのですが、春季リーグ戦(東京都大学連盟春季リーグ戦)が始まってから落ち始めてしまいました。(春季)リーグ戦の時の日体大戦や関東予選の時に状態が良くなくて、チームに迷惑をかけてしまったと感じていています。その中で、関東予選の際にバントだったり新しいことを始めたこともあり、数字面であまり結果が出なかった部分もあると思います。ここから東日本(東日本大学選手権)までおよそ1カ月ありますが、一番悪い状態は抜け出すことができたと思うので、あとはひたすらピーキングをしていければと思っています。
――ライトでの出場がメインとなってますが、そこでの良かった点や課題などを教えてください
個人としてはいい状態と悪い状態の両方を経験できたというのが1つあります。今まで下級生の時はいい状態のときは使ってもらえるけれど、あまり(状態が)良くない時には使ってもらえないことが多かったです。しかし今回はあまり状態が良くないときも出させていただいて、たとえ自分の状態が悪くてもチームのためにどのような工夫ができるのかということが、何となくではありますが見えてくるようになりました。具体的に言うとバントや小技をメインにやっていけば、たとえ打つことができなくても相手を崩すことができて、活躍することができると思いました。
――副将として意識されていることはありますか
最初の方に意識していたのが下級生の意見を取り入れたいということでした。今まではどうしても幹部だけで決めたことを一方的に下級生に流すということが多かったです。しかしできるだけ試合に出てる人や出てない人などのいろいろな人の意見を聞き、それを極力取り入れられるところは取り入れるということを強く考えています。それがだんだんとうまくいくようになり、今となってはそこまで苦労してやることもなく、主将の丹野(太郎、スポ4=兵庫・滝川)のやりたいことをしっかりとサポートできるようにというかたちでやっています。
――ご自身の打順における打撃の役割というものはどのように考えていらっしゃいますか
主に6、7番を打つことが多いのですが、いろいろな状況で回ってくることが多いので、端的に言うとその場に合わせた打撃をするというのが答えになります。しかし結局は次の打者に回すということがどの場面であっても共通して言えることであると思うので、いかにつなぐかということを意識してやっています。
――全日本総合選手権はご自身にとってどのような位置付けになりますか
自分自身が教育実習がある関係で全日本総合選手権には出ることができない可能性があります。出ることができないとしたら、下級生に楽しんでもらえるような雰囲気づくりができればいいかなと思っています。
――ご自身の強みは何だと思われますか
いろいろなことができることが強みの1つなのかなと思っています。スタメンではなくても代打や代走、守備固めといった途中出場にも対応できることも強みではあると思うのですが、裏を返すと突出した部分がないというのが弱みになってくると思います。夏までには何か1つ武器を見つけて、それを磨いていかなければならないのかなとは感じています。
――今後の意気込みについてお聞かせください
ここから東日本やインカレ(全日本大学選手権)が始まっていくのですが、特にインカレが大切になってくると思います。今まで勝ってきたチームの状態を維持しながら、最終的には『インカレ優勝』に向けてもう一度チーム全体で取り組んでいき、その中で自分が何かチーム内で役に立つことのできる選手になっていければいいかなという風に考えています。
――ありがとうございました!
※この取材は7月4日に行われたものです。
(取材・編集 大島悠希、篠田雄大)
◆金子太(かねこ・ふとし)
1997(平9)年3月4日生まれのA型。177センチ、75キロ。埼玉・川越高出身。教育学部4年。外野手。右投右打。強みは、どんな場面でも対応することができることだ!