桜美林大に先制許すも中盤突き放す リーグ戦は無傷の4連勝!

米式蹴球

関東学生秋季リーグ戦 10月6日 アミノバイタルフィールド

TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 10 28
桜美林大 THREE NAILS CROWNS 12

 快勝の東大戦から2週間、早大は関東学生秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)第4節、桜美林大戦に臨んだ。試合は第1クォーター(Q)序盤、相手にフィールドゴール(FG)を決められ、今季の秋季リーグ戦で初めて先制を許す。その後同点となり迎えた第2Q終盤、QB八木義仁副将(政経4=東京・早大学院)からパスを受けたWR小鮒晴(文4=神奈川・鎌倉)のタッチダウン(TD)で勝ち越しに成功する。後半に入ると、RB後藤領太(文構3=愛知・南山)、RB田中大晴(社3=埼玉・川越東)のTDランで桜美林大を突き放した。早大は秋季リーグ戦開幕から無傷の4連勝を飾った。

勝ち越しTDを決めたWR小鮒

 早大レシーブで試合開始。QB八木副将からWR入江優佑(商4=大阪・関西大倉)へのパスで1stダウンを更新するが、続くプレーでパスをインターセプトされてしまいターンオーバー。TDは許さなかったが46ヤードのFGを決められ、開始早々リードされる展開に。それでも早大は直後の攻撃ですぐさま反撃に出る。QB八木副将からWR小鮒へのパスで敵陣に進むと、WR松野雄太朗(社3=東京・早大学院)のパスキャッチで敵陣レッドゾーン内に侵入。TD獲得とはならなかったものの、WR平田裕雅(文4=東京・早実)のFGで同点に追いつく。相手オフェンスをスリーアンドアウトに抑え、迎えた2回目のオフェンスでは、QB八木副将からWR江野彩雅(基理4=神奈川・川和)へのロングパスが通り、敵陣13ヤードまで前進する。最後は再びWR平田がFGをきっちり決め、第2Q序盤に勝ち越しに成功。3点リードで迎えたディフェンスでは、相手のパスプレーに対応できず、自陣レッドゾーン付近まで前進される。さらに早大はパスインターフェアの反則を取られ、自陣8ヤードへの罰退を強いられる状況に。それでもDB木村大地(法4=東京・早大学院)のパスブロックでTDは防ぎ、FGでの3点に失点をとどめた。同点に追いつかれた直後の攻撃では、QB八木副将からWR角井春樹(文構4=東京・早大学院)のパスで敵陣に侵入。さらに1stダウンを更新し、迎えた敵陣34ヤードからの攻撃では、左へロールアウトしたQB八木副将が、左サイドへ流れたWR小鮒へパスを投げる。相手ディフェンスも触れないピンポイントのパスをWR小鮒はキャッチすると、そのままサイドラインを駆け抜けTD。第2Q終盤のビッグプレーで再び早大は勝ち越し、13ー6で前半を折り返した。

WR小鮒のTD後、喜びを爆発させるWR陣

 早大キックで後半開始。相手オフェンスをパントに追いやり攻撃権を得ると、RB田中のラン、WR江野のパスキャッチで敵陣に侵入する。その後もWR吉規颯真(政経3=東京・早大学院)のランアフターキャッチや、QB八木副将からTE安田紘基(法2=東京・早大学院)へのミドルパスなどで、敵陣3ヤードまで前進。2度のランプレーでは相手ディフェンスに粘られたものの、3度目のランプレーでRB後藤が中央突破のTDランを見せる。さらにポイントアフタータッチダウン(PAT)では、スナップを受けたWR平田がそのままエンドゾーンまで駆け上がるトリックプレーで2点を追加し、21ー6とリードを15点に広げる。その後も早大は相手に自陣へ進ませないディフェンスを披露し、流れを渡さない。試合も終盤に差し掛かり、第4Qでの初めてのオフェンスでは、ランパスを織り交ぜ次々と1stダウンを更新する。RB後藤のランで敵陣11ヤードまで前進すると、4プレー続けてランを選択し、最後はRB田中のTDランで試合を決定づけた。残り時間は2分を切っていたが、4thダウンギャンブルを成功されるなど、相手オフェンスのパスプレーを止められない。ミドルパスでレッドゾーン内に侵入されると、最後は自陣6ヤードからTDパスを決められ、この試合初めてのTDを許す。それでも試合時間は残り30秒を切っており、ニーダウンで時計を進めて試合を締めた。28ー12で早大は勝利を収めた。

リーグ戦初のTDを決めたRB後藤

TDを決めたRB田中と抱き合うOL佐藤(写真左)

 先制こそ許したものの、ビッグプレーで主導権を握り、最後まで離さなかった早大。次は昨年のリーグ戦王者・法大との試合が控えている。ここまでお互いに秋季リーグ戦を全勝で進めており、まさに大一番。小林亮生主将(先理4=埼玉・早大本庄)も「来週の試合で優勝する大学が決まると思うので、本当にこの1週間徹底的にやります。」と意気込んだ。今週末の決戦にどう挑むのか。早大BIG BEARSの選手たちに目が離せない。

(記事 沼澤泰平、写真 田島凜星、富澤奈央、早崎静)

得点経過
TEAM PLAY PLAYER(S) PAT PLAYER G/NG スコア
桜美林大 FG #28山﨑       0-3
早大 FG #11平田       3-3
早大 FG #11平田       6-3
桜美林大 FG #28山﨑       6-6
早大 PASS #18八木→#13小鮒 #11平田 13-6
早大 RUN #34後藤 #11平田 21-6
早大 RUN #39田中 #11平田 28-6
桜美林大 PASS #8近田→#1大見 #28山﨑 NG 28-12
コメント

OL小林亮生主将(先理4=埼玉・早大本庄)

――東大戦から2週間空きましたが、練習ではどのようなことを意識してましたか

 (桜美林大戦の)1週間後に法大戦が控えているということで、桜美林大戦に向けてファンダメンタルや1プレー1プレーの精度を高めることが法大戦にもつながっていくので、ここまでの2週間とこれからの1週間をセットにして、取り組んできました。

――今日の試合のオフェンスとしてのテーマはありましたか

 桜美林に対してしっかり勝ち切ろうと。オフェンスとして一対一に勝ってTDを取り切ろうということをずっと言っていました。

――オフェンス陣プレーを振り返って

 前半最初の2つのシリーズでTDを取り切れずFGで終わったというところが反省点です。やはりOLのコミュニケーションが取れていなかったり、RBが相手セーフティとの一対一に勝てていなかったりしたと思うので、そういうところを詰めていきたいです。

――リーグ戦4連勝となりましたが、ここまでいかがですか

 自分たちの持っている力を出し切れていないというのが正直な感想です。ここからは昨年の(秋季リーグ戦の)順位で見ると格上の相手が続いていくので、もっと1週間で詰めていかなければならないと思います。

――次戦の法大戦の意気込みをお願いします

 勝ちます。リーグの大一番で、来週の試合で優勝する大学が決まると思うので、本当にこの1週間徹底的にやります。

WR小鮒晴(文4=神奈川・鎌倉)

――今日の試合を振り返って

 前半はオフェンスがTDを取り切れなかった部分もありましたが、自分でTDを取ることができて、後半はオフェンスが爆発して、ディフェンスも止めてくれました。無事勝つことができて良かったです。

――勝ち越しTDとなったご自身のプレーを振りけって

 個人的に最近あまり調子が良くなくて、また1年から3年までケガでなかなか試合に出られなかった中で、4年生になって1本目として試合に出てTDを取れたのですごくうれしいです。

――リーグ戦初のTDとなりましたが

 ここからあと7本くらい取ります。

――次戦の法大戦の意気込みをお願いします

 絶対に負けません。