島谷、初挑戦の61キロ級で2位入賞を果たす

レスリング

 今年度最後の学生大会となる東日本学生秋季選手権。大会最終日に行われた選手権の部には、早大から島谷侃(スポ3=秋田商)が出場した。島谷は2週間前の内閣総理大臣杯全日本大学選手権から階級を1つ上げて、フリースタイル61キロ級にエントリー。初挑戦の階級ながら、地力を見せて2位入賞を果たした。

決勝戦、相手と見合って攻め手を探る島谷

 島谷は相手の棄権により準々決勝から登場した。その初戦、第1ピリオド(P)中盤にマット際の攻防で2点を先制。第2Pでは、組み手から積極的に相手との距離を詰め、足元に飛び込み追加点を奪った。さらに残り20秒で相手を場外に押し出し1点を加え、5-0で勝利。続く準決勝も、序盤から素早い仕掛けで先制。第1P中盤には、相手の背後に回ってローリングを連続で返し、大幅にリードする。その後、一瞬の隙から相手に足を取られ4点を失ったが、8-4で試合を折り返した。第2Pも島谷のペースで試合が進む。低いタックルを確実に決めて2点。残り1分を切ると、飛び込んできた相手に対しカウンターアタックで切り返し10点差をつけテクニカルフォール勝ち。体格での不利を感じさせない試合内容で順調に勝ち進んだ。決勝の相手は、レスリングの強豪・日体大の山崎万里。「試合展開が悪かった」(島谷)と振り返るように、第2Pで4点ビハインドに追い込まれた。果敢にタックルに入ったところを逆に返されるなど、攻撃が得点につながらず2-6で惜しくも敗戦。それでも「自分の得意な組手が通用した」(島谷)と技術的な部分で手応えがあった。

 今大会は「今どのくらい61キロ級で通用するのか」を探る試金石と位置づけていた島谷。惜しくも優勝は逃したが「力負けしたり、技術的にそこまで劣っていたりはしなかった」と振り返った。今回の経験を糧に成長し、主将を務めるラストイヤーを迎えたい。

 

(記事 鬼頭遥南、写真 大貫潤太)

※掲載が遅くなり申し訳ございません。

結果

▽選手権フリースタイル61 キロ級
2回戦
〇島谷(不戦勝)
3回戦
〇島谷5―0徳比嘉二仁(国士舘大)
準決勝
〇島谷14―4井勢珠維(専大)
決勝
●島谷2―6山崎万里(日体大)

コメント

島谷侃(スポ3=秋田商)

――この大会の位置づけは

この間まで57キロ級で出場していましたが、階級は来年上げようと思っていて。今回は初めて61キロ級に出るということで、今どのくらい61キロ級で通用するのか、力試しみたいな感じで、挑戦するために出ました。

――前回の大会から2週間ほどしか経っていませんが、増量は上手くいきましたか

体重は全然余裕で、今回は2キロオーバーまで大丈夫でしたが、61キロぴったりくらいだったので、2キロ少ないくらいで。いつもは(57キロ級では)減量しているので、すぐ戻っちゃいます。

――大会を振り返っていかがですか

体重は少なかったんですけど、力負けとか技術的にはそんなに劣っていないかなという感じで。決勝は試合展開が悪くて負けてしまったのかなと思います。最初の失点は、審判は試合を止めたと思っていて、そこで油断したところで足を取られてしまったのと、あとは自分から突っ込んで返されて4―0になってしまって。4点差つけられてしまったのが、よくない展開だったなと思います。

――準決勝まで順調に勝ち進みましたが、今回良かった点は

今まで57キロ級でずっとやっていたんですけど61キロ級でも自分の得意な組手が通用したというのは良かったと思います。

――来年度に向けて意気込みをお願いします

先週から代替わりして、主将に任命されて。早稲田にはインカレチャンピオンも全日本チャンピオンもいて、結果を残している人がいる中で全然結果を残せていないので、来年は胸を張って早稲田の主将です、と言えるような結果を残せるように頑張りたいです。