3月31日、第9回六大学ウエイトリフティング記録会が開催された。普段は異なる部(早大は第1部)に所属している六大学が一堂に会する数少ない機会であり、新入生のデビュー戦や今後へ向けての調整など様々な側面を持っている。その六大学記録会に、早大からは吉田旭(社3=岐阜・中津)・橋本拓実(社2=東京・早実)・田中裕也(スポ3=宮崎・小林秀峰)が出場。また、上野大瑚(スポ1=兵庫・明石南)・生頼啓暉(スポ1=兵庫・明石南)・岡村幸尚(社1=兵庫・明石南)がオープンとして参加。吉田が男子62㎏級、田中が77㎏級で2位に入賞するなど、オフシーズンの練習成果を十分に発揮した。
自己新記録に挑む田中
目立った活躍を見せたのはやはり田中だ。男子77㎏に出場した田中は112㎏・116㎏と順調にスナッチを成功させると、3本目では自己新記録となる120㎏に挑んだ。気迫のこもった挙上で成功をつかみ、クリーン&ジャークへ折り返す。クリーン&ジャークは1本目で145㎏を成功させることが出来ず、2本目で取りなおす展開。3本目は145㎏を挙上しようとするも失敗。トータル260㎏で2位に入賞した。そのほか、吉田はスナッチ90㎏クリーン&ジャーク115㎏で62㎏級2位、橋本はスナッチ92㎏クリーン&ジャーク102㎏で77㎏級6位となった。
生頼は階級で2位の成績となった(オープン参加のため順位無し)
新入生は、ワセダとして初めての試合となった。これまでとは異なるステージでの試合となりながらも奮戦した。上野はスナッチ88㎏・クリーン&ジャーク110㎏、生頼はスナッチ106㎏クリーン&ジャーク130㎏、岡村はスナッチ115㎏クリーン&ジャーク145㎏という結果になった。ただ、全員に共通する問題点として成功率が低かったことが挙げられる。上野はスナッチとクリーン&ジャークの1本目以外を失敗。生頼はスナッチ2本目、クリーン&ジャーク2・3本目を失敗した。この冬怪我に悩まされていた岡村は本来の実力を発揮できず、スナッチ3本目、クリーン&ジャーク1・2本目が失敗となった。成功無しに3本目を迎えてしまうと選手にとっても苦しい展開となるため、実力を取り戻してこの課題をクリアしていくことが急務となるだろう。早大ウエイトリフティング部にとって、新たな1年の訪れを告げたこの一戦。その進化に期待が高まっている。
(記事、写真 伊東穂高)
結果
▽男子
56㎏級
上野大瑚 スナッチ88Kg C&J110Kg トータル198Kg
62㎏級
吉田旭 スナッチ90Kg C&J115Kg トータル205kg 2位
69㎏級
生頼啓暉 スナッチ106Kg C&J130Kg トータル236Kg
77㎏級
橋本拓実 スナッチ92Kg C&J102Kg トータル194Kg 6位
田中裕也 スナッチ120Kg C&J140Kg トータル260kg 2位
94㎏級
岡村 幸尚 スナッチ115Kg C&J145Kg トータル260kg
※新入生はオープン参加となるため順位なし
コメント
上野大瑚(スポ1=兵庫・明石南)
――今回の試合を振り返ってみていかがですか
そこまで結果としては良くなかったので、これからもまだまだあるので、もっと強くなっていい結果を出せるように頑張ろうと思いました。
――成功率が高くないように見えましたが、原因等は何ですか
エントリーした時は痛くなかったんですけど、そのあとから手首を痛めてしまって。練習もまともにできてなくて、触れた重さも今日触ったものまでしかできなかったので、その上(の重さ)から出来なかったので。ちょっと怪我のことを意識してなかったなというのがあります。もっと前から調整しておかないとダメだなと感じました。
――この試合を通して収穫はありましたか
高校の時は(スナッチとクリーン&ジャーク合わせて)1本1本でもある程度上に立てたてたんですけど、大学生になるとまだまだ自分の力じゃ未熟で全然いかないなと思ったので、もっと上に立てるように練習しないといけないなと思いました。
――ワセダとして初めての試合でしたが、感想等はいかがですか
一番下に戻ったので。先輩方がいる中での試合だったので、どうしても強く強くならなければと思って緊張ばっかりしました。緊張しかなかったです(笑)。
――これからの目標等はありますか
次の試合ではもっといい結果を出せるようにして、今冬の全日本大学対抗戦に出場できるように頑張りたいです。
田中裕也(スポ3=宮崎・小林秀峰)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
今回、出場の経緯としては来月ある全日本学生個人選手権ってのがあるんですけど、その時の基準っていうのがあって、それの上乗せを。基準はクリアしてるんですけど足切りっていうのがあるかもしれないので。出ようというかたちで。今回スナッチも自己新が出て、トータルもいい感じになって。結果としては3本・1本なんですけど結構高重量触れたので、次につながるいい試合だったと思います。
――この試合で課題等は見つかりましたか
結構ジャークで失敗しやすいので、今回も失敗するということが多かったので、それを重点的に練習していこうかなと思います。。
――新たに新入生が加わったなかでの試合でしたが、これまでと違った部分等はありましたか
色んな後輩が来て、自分らはもう3年で。後輩たちの模範というか、良いところは見せられたかなと思います。
――次の試合への抱負をお願いします
次の試合はおそらく来月の全日本学生個人選手権になると思うんですけど、そこも初めての試合なので緊張せず、自分のベストを尽くすというかたちで頑張りたいと思います。