生頼が大学新記録樹立!

ウエイトリフティング

 シーズンが本格化し、連日大会に臨んでいるウエイトリフティング部。今回は大阪府羽曳野コロセアムで個人選手権が行われた。早大からは男女7名が出場。男子69キロ級では生頼永人(スポ3=兵庫・明石北)がクリーンアンドジャークで大学新記録となる173kgを上げ優勝するなど、今回も早大勢の活躍が光った。

 1日目では男子62キロ級に千葉健介(社3=岩手・水沢)、森川芳樹(スポ3=兵庫・明石南)が登場。まずは森川。前回2度の失敗をしている課題のスナッチが今回も上がらない。1本目を取ったが2、3本目を落としてしまう。だが、得意とするクリーンアンドジャ-クの2本目で自己新記録となる140kgを上げ、なんとか表彰台に上がった。クリーンアンドジャークで巻き返せる分、調子の悪いスナッチを改善すればさらに好成績が望めるだろう。続く千葉。スナッチは3本目こそ失敗に終わったが全体1位で折り返す。クリーンアンドジャークでは「目標値を低く設定した」(千葉)とは言うものの3本全てを成功させた。トータル264kgを上げ、見事優勝。同階級で同学年――。「いい意味でライバル」(森川)と互いの実力を認め合う二人の戦いにこれからも注目したい。

クリーンアンドジャークの3本目を成功させ、喜びをあらわにする千葉

 2日目。男子69キロ級に出場した生頼が快挙を達成する。スナッチを2本連続成功の1位で折り返すと、圧巻だったのはクリーンアンドジャーク。1本目の155kgを確実に成功させるとここで優勝が決定。2本目以降は生頼の独壇場となった。その2本目も成功させ、迎えた3本目。アナウンスされた重量に会場がどよめいた。大学新記録への挑戦。張り詰めた空気の中、気合に満ちた表情の生頼が段上に上がる。数秒後、苦しみながらも173kgを持ち上げると会場は大きな拍手に包まれた。見事、大学新記録を達成し、トータルにおいても大会新記録での優勝を飾った。非の打ち所がない素晴らしい試技を見せてくれたが、「上げた瞬間は嬉しかった。ただ、まだまだトータルではライバルに負けている」(生頼)と物足りなさを口にした。この謙虚さこそが彼の強みなのだろう。次回以降の大会でもこの好調さを維持していきたい。

生頼が大学新記録を樹立した瞬間

 今大会も各階級で早大のレベルの高さを見せつける形となった。これも各々が現状に満足せず、普段から向上心を持って練習に励んでいるからこその結果であろう。また今回は個人のみだったが、先に控える団体戦に向けてもチームとして準備が必要となってくる。昨年の成績を超えることはできるだろうか。今後に注目していきたい。

(記事、写真 田原遼)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

男子

▽62キロ級

千葉健介(社3=岩手・水沢) スナッチ116Kg C&J148Kg トータル264Kg 1位

森川芳樹(スポ3=兵庫・明石南) スナッチ100Kg C&J140Kg トータル240Kg 3位

▽69キロ級

生頼永人 スナッチ128Kg C&J173Kg(大学新・大会新) トータル301Kg(大会新) 1位 

▽105キロ級

池田祐介(社2=滋賀・安曇川) スナッチ124Kg C&J150Kg トータル274Kg 6位 

▽+105キロ級

武田健主将(スポ4=宮城・石巻) スナッチ130g C&J171Kg トータル301Kg 4位

女子

▽58キロ級

内門沙綾(スポ3=宮崎・小林秀峰) スナッチ74Kg C&J98Kg トータル172Kg 2位

▽63キロ級

野本なつみ(スポ4=埼玉・草加) スナッチ69Kg C&J87Kg トータル156Kg 4位

コメント

千葉健介(社3=岩手・水沢)

――今回の目標はズバリ何でしたか

優勝することでした。

――今回目標としていた数値は

スナッチが116kgでクリーンアンドジャークが148kgです。ジャークは目標値を少し低めに設定したのですが、最低限達成できた、という感じです。

――毎回同階級で出場する森川選手のことはどう感じていますか

クリーンアンドジャークが強いので追いかけられる恐怖をいつも味わってます。

――今後に向けての意気込みをお願いします

クリーンアンドジャークのベストが試合でなかなか出せていない状況なので、減量をしっかりとしてインカレ優勝を目指します。

森川芳樹(スポ3=兵庫・明石南)

――今回の試技を振り返って

表彰台に上がれたことは嬉しいですけど、スナッチがボロボロだったのでまだまだ練習不足だなと思いました。ただクリーンアンドジャークで新記録を出せたのはよかったです。

――前回の大会でもスナッチのミスが目立ちました

そうなんですよ(笑)。連続してボロボロなので悔しいです。今後は東インカレ(=東日本大学対抗選手権)に向けて頑張っていきたいです。

――今回目標としていた数値は

トータル242kgがベストなので、それを超えられれば、という感じでした。

――毎回同階級で出場する千葉選手のことはどう感じていますか

いつも追いかけてます。いい意味でライバルとして、スナッチで離されてもクリーンアンドジャークで巻き返そうという気持ちでやってます。

――今後に向けての意気込みをお願いします

スナッチが取れないと団体としての点数も上がってこないので、1本でも多く取れるようにインカレに向け調整していきたいと思います。

生頼永人(スポ3=兵庫・明石北)

――今の率直な感想は

(クリーンアンドジャークで)173kg取れたのはよかったのですが、トータルの面において同級生と一つ下のライバルにまだ負けているのでまだまだこれで安心していられないなという気持ちです。ただ取った瞬間は嬉しかったです。

――それはスナッチを伸ばさないといけないということですか

クリーンアンドジャークが伸びてもいいんですけどスナッチを伸ばさないと勝負にならないので、もう少しスナッチを伸ばしてトータルでもっといい記録を出せるようにしたいです。

――次回に向けの意気込みをお願いします

次回は再来週の全日本選手権で、よりレベルの高い試合が予想されるので、表彰台に上れるように頑張りたいです。