新年度初の大会で多数が上位入賞!

ウエイトリフティング

 新年度が始まり、はや3週間。新入生を迎え、昨年以上の成績を目指す早大ウエイトリフティング部は、4月23・24日に行われた全日本学生選手権に臨んだ。早大からは8名の選手が出場。大会新記録を樹立した生頼永人(スポ3=兵庫・明石北)をはじめ、多くの選手が表彰台に上った。

 1日目の女子48キロ級に登場したのは安嶋千晶(スポ2=茨城・大子清流)と今春入学した新川百音(スポ1=山梨・塩山)。安嶋はスナッチで2度の失敗があったものの、クリーンアンドジャークの1、2回目をきっちり成功させ見事優勝。「もう少し成功させたかった」(安嶋)と悔しさも口にしたが、膝の手術を乗り越えつかんだ栄冠にうれしそうな表情を浮かべた。一方のルーキー新川はスナッチ、クリーンアンドジャーク共に2回目までの成功であったが、堂々とした試技を見せ、2位に輝いた。「大学ではいまだ成し得ていない全国優勝を目指したい」(新川)。同階級で切磋琢磨する2人のこれからに期待したい。

金メダルを授与され満面の笑みを浮かべる安嶋(中央)と2位の新川(左)

 初日、会場を最も沸かせたのは男子69キロ級に出場した生頼だ。まずはスナッチ。1,2回目を順当に成功させ、3回目で今回目標としていた130kgをクリア。他を全く寄せ付けない。クリーンアンドジャークでは1回目に大会新記録となる160kgにチャレンジし、見事成功。この時点で生頼の優勝が確定。その後は大学新記録である173kgに挑んだが惜しくも失敗。結果、クリーンアンドジャークとトータルで大会新記録を樹立。記録更新に会場は歓声に包まれた。

大会新記録を樹立した生頼

 2日目、女子69キロ級で柏木麻希(スポ2=京都・鳥羽)、男子+105キロ級で武田健主将(スポ4=宮城・石巻)が出場。柏木はスナッチ、ジャーク共に1本のみの成功に終わり、優勝したものの課題の残る内容に。武田もスナッチでのミスが目立ち、4位に終わった。これから成功率をあげてきたい。

 新年度初の大会は他校の出場選手が少なかったということもあるが、多くの選手が表彰台に上る活躍を見せた。ここから先、毎週のように大会が続いてく。次はどのような活躍を見せてくれるだろうか。今後もウエイトリフティング部から目が離せない。

(記事、写真 田原遼)

結果

男子

▽62キロ級

千葉健介(社3=岩手・水沢) スナッチ118Kg C&J141Kg トータル259Kg 2位

森川芳樹(スポ3=兵庫・明石南) スナッチ102Kg C&J138Kg トータル240Kg 4位

▽69キロ級

生頼永人 スナッチ130Kg C&J160Kg トータル290Kg 1位

▽+105キロ級

武田健 スナッチ120Kg C&J180Kg トータル300Kg 4位

女子

▽48キロ級

安嶋千晶 スナッチ64Kg C&J85Kg トータル149Kg 1位

新川百音 スナッチ65Kg C&J80Kg トータル145Kg 2位

▽58キロ級

内門沙綾(スポ3=宮崎・小林秀峰) スナッチ70Kg C&J95Kg トータル165Kg 2位

▽69キロ級

柏木麻希 スナッチ85Kg C&J105Kg トータル190Kg 1位

コメント

生頼永人(スポ3=兵庫・明石北)

――優勝並びに大会新記録おめでとうございます

ありがとうございます。ただ大会新記録に関しては全然意識していなかったです。またすぐ抜かれると思うので。

――今回目標にしていた数値はどのぐらいですか

スナッチが130キロ。ジャークは165キロスタートを目標としていたのですが、出場選手が少なく、確実に優勝を狙っていこうとして160キロスタートになってしまったので少し残念です。

――ジャークの2本目以降で大幅に重量を上げたのはどのような理由ですか

本当は165キロ、170キロの予定だったのですが、1回目を上げて優勝が決まっていたので。

――今回スナッチは目標達成ということでしたが調子は良いのですか

スナッチは良かったですが、ジャークは少し悪かったです。

内門沙綾(スポ3=宮崎・小林秀峰)

――今回の大会の位置付けと目標としていた記録をお願いします

9月にケガをして以来、約半年ぶりの復帰戦だったので6本取ることを目標としていましたが、1本落としてしまったのが残念です。

――スナッチ1本目の失敗は自分なりに原因はありますか

(バーベルを)取った瞬間にまた肩がはずれてしまうのではないかという不安にかられ、そのまま落としてしまいました。ただ、ビデオでみたら普通に取れていたのでもったいないなという感じです。

――今回は6本中5本成功ということでしたが、成功率の高さについてはどうお考えですか

6本取れない重量ではなかったので、全然満足していません。

――今後に向けての意気込みをお願いします

ここから2週間ごとに大会が続いていくので、肩をまたケガしないようにということと、試合を重ねることに徐々に記録を伸ばせていけたらなと思います。

安嶋千晶(スポ2=茨城・大子清流)

――優勝おめでとうございます。いまの率直な感想をお聞かせください

ありがとうございます。いまは嬉しいですが、正直ここで喜んでちゃいけないなという感じです。

――それはなぜですか

膝の手術から徐々に復帰してきて練習もできるようになってきたのでもっと本当はやりたかったというのが正直なところです。まだ戻ってなかった部分があったかなと思います。

――前回の大会ではジャーク棄権という形でしたが

あの時は足がつってしまって棄権したのですが、その時もやはり膝の怖さというものもありました。無理に出場しなくて正解だったのかなと思ってます。ただ今回は膝は万全の状態で臨めました。

――優勝という結果ではありましたが、今回の反省点はどのようなことですか

ケガ明けでまだ重さに慣れていなかったことです。なので練習からもっと重い重量をさわって試合では軽く上げられるようにならないとなと思いました。

――次回への意気込みをお願いします

1か月後にまた48キロ級で全日本の大会があるので、日本であるアジアジュニアに出場できるよう良い記録をそこで出すことと、無駄に脂肪をつけずに減量もうまく成功させていきたいです。

新川百音(スポ1=山梨・塩山)

――先ほどの試技を振り返っていかかですか

本当はしっかり6本成功させて優勝を目指していたのですが、大学初めの全国大会としてはまずまずかなと思います。

――今回の記録とベストではまだ差がありますか

スナッチ、ジャークともに5キロずつぐらいまだ差があります。この差は大きいのでやはり成功率は大事だなと感じました。

――今回は大学入学後初の大会でしたが振り返っていかがですか

高校のときよりもリラックスしてできたのでよかったです。全国大会は記録よりもやはり自分との闘いなのでリラックスして良い記録が出せればいいかなと思います。

――これから4年間の意気込みをお願いします

まだ全国優勝したことがないので、大学では全国優勝をして、国際大会に出場できるように頑張ります。