梶田が大会新記録!多くの選手が表彰台に

ウエイトリフティング

 二日間に渡って、第11回全日本学生選抜が開催された。この後に控える全日本学生個人選手権に向けて、弾みをつける重要な大会である。ワセダからは10名の選手が出場した。

 1日目の主役となったのは男子69キロ級に出場し、兄弟対決で観衆を湧かせた生頼兄弟。
兄・生頼佑馬(スポ3=兵庫・明石南)はスナッチを1本落とすものの、ジャークで3本すべてを成功させ、トータルで280キロをたたき出し見事1位に輝いた。「(優勝できて)ホッとした」と語るように、昨年の準優勝という屈辱から1年で大きな成長を見せた。弟・生頼永人(スポ1=兵庫・明石北) は、ジャークの1本目を失敗するが、ルーキーとは思えない堂々とした落ち着きで、2本目をしっかり成功させ、兄に次ぎ準優勝を飾る。今後も熱い兄弟対決から目が離せない。

ジャークを成功させる中山

 同じ1年生からは女子53キロ級に2名が出場した。「腰の調子が悪かった」と語る中山桃花(スポ1=兵庫・須磨友が丘)であったが、2位で表彰台に登る。今後に期待できる結果となった。

大会新記録をたたき出した梶田

 男子77キロ級に出場した伊藤大永(スポ4=岐阜・中津)は、スナッチを落としてしまったものの、気持ちを切り替えジャークは3本全てを成功させ、精神面の強さをみせた。今大会の反省として「安定感をつけたい」と語る伊藤。課題が明確になった今、次の大会で高い確率での成功を目指す。

 2日目に会場を魅了したのは男子85キロ級の梶田大和(スポ3=兵庫・明石南)。スナッチでは3本全てを成功させた上、大会新記録を樹立した。ジャークでは最後の1本を落としたものの、スナッチでの強さが効き、トータル295キロでチームメイトからの大きな歓声を浴びながら、表彰台に上った。しかし、この結果にも「悔しい」と何度も語り、優勝だけを目標としていた姿が印象的であった梶田。現状に満足しない向上心が強くうかがわれた。

 おのおのの課題が明確となり、多くの収穫を得ることができた今大会。5月に大阪で行われる次なる舞台に向けて、個人個人が目標を達成し、満足のいく結果を出すことに期待がかかる。己の力の限界までーー。選手たちは歩み始めたばかりだ。

(記事 上田密華、写真 菅真衣子)

コメント

生頼佑馬(スポ3=兵庫・明石南)

――今日の大会を振り返っていかがでしたか

優勝を狙ってきたので、ホッと一安心しています。

――表彰台に上った感想を聞かせてください

きょねんは二位だったのですが、全日本学生で学生チャンピオンになることが出来て、とりあえず一歩階段を登ることが出来たなと思いました。

――弟さんと戦われていかがでしたか

弟には負けることが出来ないので、とりあえず勝ててよかったです。負けると面目ないです(笑)

――前回の大会からどのようなことを重点的に練習されてきましたか

前回は減量がなかったのですが、今回は減量があったので、調子を落とさずにこの試合につなげることをずっと頑張ってやってきたので、丁度良かったです。この後も試合があるので調子は落とせないです。

――今後強化していきたい部分などあれば教えてください

たまに油断してしまうことがあるので、それをなくせばもっと成功率は上がると思うので、それを注意して頑張りたいと思います。

――次の大会の目標を教えてください

優勝することはもちろんですが、トータルで290キロを挙げることが目標です。

中山桃花(スポ1=兵庫・須磨友が丘)

――今日の大会を振り返っていかがでしたか

腰が痛かったというのもあって、あまり自分にとっていい試合が出来なったのが悔しかったです。

――前回の大会からどのようなことを重点的に練習されてきましたか

前回の大会はすごく調子が良かったので、その調子をあまり下げないようにすることと、フォームが乱れやすかったので、乱れないようにすることを重点的にやったのですが、腰の痛みが悪化してしまい、思うように自分の試合が出来なかったです。

――今後に向けての意気込みを聞かせてください

これ以上調子が悪くならないようにすることと、ケガをこれ以上ひどくならないようにして、今できることをしっかりやって、試合に臨んでいきたいなと思っています。

伊藤大永(スポ4=岐阜・中津)

――今日の大会を振り返っていかがでしたか

最初の試合で慣れていないところもあったのですが、スナッチで3回とも落としてしまい、情けない試合だったので、次の試合でリベンジしたいと思います。

――今後、強化したい点などはありますか

記録は伸びてきてはいるのですが、安定感がないので安定感という課題を考えながら練習出来たらいいと思います。

――今後に向けての意気込みを聞かせてください

6試技あるうちの最低4本以上は取って、安定感という課題を達成出来たらいいなと思います。

梶田大和(スポ3=兵庫・明石南)

――今日の大会を振り返っていかがでしたか

悔しいですね。順位も内容もですが、最後の一本を成功させることが出来なかったことで負けたと思っているので。

――調子はいかがでしたか

調子は悪くはなかったです。三週間後の全日本個人の大会があって、そっちをメインにやってきていて、本来よりもひとつ下の階級に出ていたので、勝てる試合だったと思います。

――大会新記録を出した時の気持ちを聞かせてください

特に大会新は意識していなかったのですが、結果的に取れたという感じですね。取れたときは嬉しかったです。

――次の大会に向けての意気込みを聞かせてください

きょねん優勝しているので、ことしも連覇できるように頑張ります。