10名の新入部員を迎えたワンダーフォーゲル部。特集のトップを飾るのは細見宗五(基理2=東京・日比谷)と岡元大知(法1=東京・青山学院)だ。中高時代は別の競技に取り組んでいたものの、「過酷な環境に裏打ちされた大胆さを身につけたい」「自分との勝負を通して、責任感を高めていきたい」とそれぞれ熱い思いを胸にワンダーフォーゲルの門をたたいた。いい意味で初々しさがなく、落ち着いた雰囲気を持った2人。新人の中での役回りにも注目だ。
※この取材は6月16日に行われたものです。
「大胆な人になりたい」(細見)
細見宗五(基理2=東京・日比谷)
岡元大知(法1=東京・青山学院)
――まず自己紹介をお願いします
細見 基幹理工学部2年の細見宗五です。よろしくお願いします。
岡元 法学部1年の岡元大知です。よろしくお願いします。
――おふたりの専門種目は
細見 それはまだ決まっていなくて(6月16日時点)、来週の月曜日に決定します。僕は今、沢登りとボートで迷っている状態です。夏合宿は1つにしぼるという感じで、夏合宿が終わったら一旦解散するので…例えば夏はボートに行ったとして、でも沢も気になるなと思っていたら、秋に体験ワンダリングというかたちで行かせてもらおうかなと思います。
岡元 自分は自転車とボートで考えている最中です。自転車だと全国各地を回って、人と触れ合えたり色々なイベントに参加できたりするので、今のところは自転車の方が(行きたい気持ちは)強いです。
――出会って間もないと思うのですが、他己紹介をお願いします
細見 岡元は結構優しくてなよなよした感じがあるんですけど、実はきっちりしています。ジムとかを休まないといけないときに振替をしないといけないんですけど、普通は休んだあとに振り替えるのに、岡元は(休む)前に振り替えるんですよ(笑)そこはちゃんとしているなと思います。
岡元 そう言ってもらえて嬉しいですね。(細見は)年齢的には上なんですけどそういう感じを全く感じさせなくて、優しくしてくれます。こういう爽やかな雰囲気ですけど、活動のときはレーションっていってお菓子とかカロリーを取れるものを持ってくるんですけど、それでフルグラをパックに詰めてゴリゴリ食べるっていう意外な一面があるのが面白いなと思います。
細見 フルグラはおいしいです。
――ありがとうございます(笑)おふたりは同期ということで、普段はタメ口ですか?
岡元 そうです。
――中高時代の部活は何をしていたのですか
細見 中高テニスです。
岡元 僕はバスケです。
――ワンゲルを大学でやってみようと思った理由は何でしょう
細見 テニスでもよかったんですけど、新しいことに挑戦してみたいなってなって、じゃあ何しようかなってなってたんですけど、やっぱり大胆な人ってかっこいいなと思って。でも大胆って無謀さと紙一重じゃないですか。無謀な人にはなりたくないけど、大胆な人になりたいなということで、ワンゲルの過酷な経験に裏打ちされた大胆さを身につけたいなと思って。1年生のときは普通にテニスのサークル入っていたんですけど、ちょっと何か違うなと思って真剣に考えてみて、ワンゲルに入った感じです。
岡元 自分はバスケをやっていて、バスケを続けてもよかったんですけど、サークルに行ってみて、サークルにはサークルの良いところがあるんですけど、自分はオンとオフがしっかりしている部活のような活動がしたくて、部活というものに惹かれてワンゲルに入りました。なんでワンゲルを選んだかというと、ワンゲルは競技じゃないので誰かと競ったりすることもなくて、自分とどれだけ戦えるかという勝負になってくるので、大学に入学して大人という枠組みに入っていく中で、責任感を自分なりに高めていきたいなと思ったのでこの部活を選びました。
――ではおふたりとも、もともと自然が好きというよりかは、挑戦してみたいという気持ちの方が強かったのですか
細見 僕はそうですね。
岡元 自分の場合は夏合宿で長期的にどこかに行くというのは知っていて、いろんなところに出かけるのが個人的に好きなので、そこで最初に惹かれました。
――実際に入部してみて、第一印象はいかがでしたか
細見 しんどい(笑)
――新歓ではどこに行ったのですか
細見 神奈川県の方にある大山というところと、乗鞍岳、多摩の方の川に行きました。
――しんどかったのですか
細見 きついっす(笑)山登りとかボートは自然を楽しむというイメージがあると思うんですけど、結構自分のことでいっぱいいっぱいで意外とまわりが見れない、余裕がないので、楽しむというよりかは集中して取り組むという側面が強かったですね。
岡元 自分も同じで、あと御岳とか行きました。これから錬成合宿という新人をトレーニングする合宿に行くんですけど、その前なのでまだ体力的に厳しいということはなくて、でも全く知識がないのでそこで悪戦苦闘はしました。
――部活入ってみて、印象深い先輩などはいましたか。みなさん穏やかで、でも個性は強いというイメージがありますが…
岡元 全員本当に普段はユーモアがあって楽しく会話しているんですけど、いざ活動になるとピリッと切り替えられて、たまには厳しい言葉とかももらうので、そこは学ぶことが多いです。
細見 まだ付き合いが浅いので知り切れていない部分はあるんですけど、本当に裏表がない方たちで、普段のゆるい時はゆるいし、締めるときはビシッと締めてくれるんですけど、一貫していてぶれないので信頼できる先輩だなと思います。
――同期はどんな雰囲気がありますか
岡元 同期もまだあまり一緒に活動できていないのでわからないですけど、各々しっかりやりたい目的があって入ってきているので、誰かがいるから頑張るとかじゃなくて、自分の何かのために頑張っているなというのは感じます。
細見 流れでワンゲルには入らないと思うので、考えて動いているなと思います。
――新人から1年生に上がるタイミングで天気図のテストがあると聞いているのですが、練習していますか。天気図の存在は知っていましたか
岡元 最近、少しレクチャーみたいなかたちで教えてもらったんですけど、難しいですね(笑)中学校の理科とかでやるくらいで、そこから全く触れていなかったので完全に無知ですね。
細見 (天気図を書くのは)初めてですね。
――ご自身のアピールポイントを教えてください
細見 考えて動くということはすごい大事だと思っているので、先読みして行動するところ、ですかね。
岡元 自分も似ているんですけど、ワンゲルは自然を相手にしている分、読めないところが多いので、自分の行動とかに責任が問われてくるので、天気だったりそういうのも含めてしっかり考えながら行動できるところは見てほしいなと思います。
細見 頭を使わないと命に関わるので。
――そうですよね。ありがとうございます。では次に、これから行ってみたいところなどあれば教えてください
岡元 夏合宿の話になってしまうんですけど、四国を色々とまわるのでそこで…特には決まってないですが、うーん…
細見 四万十川?
岡元 四万十川は見てみたいですね。
――細見さんは、ボートや沢で挑戦してみたい場所はありますか
細見 四万十川です。
――自転車とボートでぜひ(笑)最後に、今年の目標を聞かせてください
細見 自分に向き合うことです。
岡元 似たようなものになってしまうんですけど、1つ1つの行動に責任を取れるようになりたいと思います。
――ありがとうございました!
(取材・槌田花、写真・ワンダーフォーゲル部提供)