終盤粘り切れず敗戦 悔しさを糧にして最終戦へ

女子バレーボール

 春季大学リーグ戦(春季リーグ戦)もいよいよ最終週に突入し、未だ1勝のみの早大は国際武道大との一戦に臨んだ。リーグ戦6位の相手だが、鋭いスパイクや粘り強いレシーブで食らいつく。しかし終盤は相手に連続ポイントを許し、その勢いを止めることができずに、セットカウント0-3(18―25、20-25、17-25)とストレート負けで敗れた。白星を勝ち取ることはできなかったが、次戦につながる試合内容だった。

 

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 第1セットから早大はシーソーゲームを展開する。秋重若菜主将(スポ3=大阪・金蘭会)が「やることをしっかりやる」と語ったように、目の前の1点を必死に取りに行く気概を序盤から見せた。序盤3-5でリードを許すも、秋重が力のこもったスパイクを決め7-6と逆転する。そのままリードを維持してセットを折り返すが、中盤から守備が精彩を欠き、攻撃へと運ぶことができない。完全に流れを奪われ14-18と逆転を許し、自陣も速攻などで果敢に攻め続けるも、そのまま18―25で逃げ切られる形となった。

  第2セットは滑り出しに失敗し、いきなり1-5と大きく突き放される展開となる。だが今日の早大はこれでは終わらない。大松未羽(スポ1=沖縄・首里)と西崎梨乃(スポ1=大阪国際滝井)の1年生コンビがスパイク、ブロック、レシーブと攻守にわたる活躍を見せ、8-5と一気に試合をひっくり返した。この勢いで引き離したいところであったが、サーブミスやスパイクミスなど惜しいミスもあり、一気に4点を奪われ10-10と追いつかれる。その後は同チーム一歩も譲らず、一進一退の展開が続くが、中河果子のレフトからの強烈なスパイクが決まりブレイクする。そして、相手のスパイクミスで19-17と早大が一歩リードしたところで、タイムアウトを取られた。タイムアウトが明け、最初の得点は国際武道大のレフトからのスパイクだった。そこから巧みなトスワークで両サイドから打ち込まれ一気に逆転される。すかさず自陣もタイムアウトを要求したものの、勢いに乗った相手を止めることはできず、20―25でこのセットも落とす。

 もうあとがない第3セット。今度は両者リードを許さず、中河のナイスレシーブや秋重のブロックをかわしたサイドラインいっぱいのスパイクなどで8-9と拮抗していた。しかし、早いトス回しにブロック陣がついて行けず、スパイクがブロックの間を抜かれ始めた。また、今節はあまり見られなかったレセプションの乱れがここにきて目立ち始め、10-15と点差をつけられる。早大も意地を見せ、ハイセットからの大松のスパイクなどで抗戦し流れをものにしようと試みるも、点差を埋めることができず敗退した。

 攻めたサーブや、安定してきたレセプションなど、総当たり戦を経て確実な成長を果たす一方、要所での決定力に欠けあと一歩を粘り切れないのが今の早稲田の課題だ。今節の相手は総当たり戦でフルセットまで持ち込んだ相手であるだけに、選手たちの悔しさを推し量るのも難くない。「みんなでボールをつなぐ意識を強く持ってラリーを取りきりたい」(中河)。最終戦の相手は今大会で唯一勝利している神奈川大学だ。今までの努力を無駄にしないためにも、全員の力を出し切って有終の美を飾ってほしい。

(記事 帖佐梨帆)

セットカウント
早大 18-25
20-25
17−25
国際武道大
スタメン
レフト 秋重若菜(スポ3=大阪・金蘭会)
レフト 中河果子(法2=東京・大妻)
センター 徳山奈々美(スポ3=兵庫・加古川西)
センター 西崎梨乃(スポ1=大阪国際滝井)
ライト 大松未羽(スポ1=沖縄・首里)
セッター 南里和(商3=東京・女子学院)
リベロ 神戸彩有(文構4=長野・松本県ヶ丘)
コメント

中河果子(法2=東京・大妻)

――今日の試合を振り返って

 率直に、総当たり戦ではフルセットまで持ち込んだ相手にストレートで負けてしまって悔しいです。今週は外部の方にも沢山協力して頂いて、ディグに力を入れて練習してきましたが、その成果を発揮することはできませんでした。負ける試合が続いていて、応援してくださる方々やメンバーに申し訳ないです。

――特に第2セット、中河さんのブロックやスパイクなどの攻撃が際立っていたように見えました

 個人的にはリーグ戦で1番スパイクがよく決まったセットだったと思います。今日は公式練習の時から調子がいいなと思っていたので、実際に試合中にも得点することができてよかったです。今までの試合から自分にはマークがあまりついていないことはわかっているので、チャンスを得点に繋げることができたと感じました。

――互角の相手に見えたのですが、ストレート負けを喫した要因はどこにあると思いますか

 ブレイクが取れないことだと思います。リーグ戦全体を通してそうだと思うのですが、連続失点が多く、なかなか追いつくことができずに終わってしまう展開が多いです。セット間に気持ちを完全に切り替えることができずに次のセットも同じような展開になってしまったのが、ストレート負けの原因だと思います。

――今チームが勝つために1番必要なことはなんだと思いますか

 先ほども述べましたが、ブレイクを取ることと、粘ることの2つだと思います。スパイク一本で決め切ろうと最初から思い込まず、皆でボールを繋ぐ意識を強く持ってラリーを取り切りたいです。

――来週の試合への意気込み

 気持ちを切り替えて、全力で挑みたいと思います。最後に対戦する神奈川大学は、総当たり戦で唯一勝っている相手でもあるので、自信をもってやるべきことを着実にやって勝ちに行きます。