敬愛大に完敗 見えた課題を糧に前へ

女子バレーボール

 現在リーグ戦1勝3敗と、上位リーグ進出に向けて1つでも多い勝利が求められる早大。相手はここまで現在4戦全勝中で首位に立つ敬愛大。試合は第1セットから相手の強烈なスパイクが上がらず、1点が遠い試合展開となる。第3セットで粘りを見せたが、中々流れを取り戻せず0-3でストレート負けを喫した。

 

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 試合開始直後から鋭いサーブにレシーブを乱されるが、こちらも秋重若菜主将(スポ3=大阪・金蘭会)のスパイクや徳山奈々美(スポ3=兵庫・加古川西)のサーブで反撃し、拮抗(きっこう)した展開を見せる。しかし、中盤以降、オープンからブロックの隙間のストレートコースを突くスパイクに苦戦し、流れを持っていかれる。自陣が1点を取る間に3点を取られるような苦しい試合展開のまま25点目をとられ、結局14-25と自分たちの思う様なプレーができないまま第1セットを先取される。

 なんとか巻き返したい第2セット。序盤からフェイントや速攻など多彩な攻撃を仕掛けられ、一気に4点を奪われる。そんな中、早大のルーキー西崎梨乃(スポ1=大阪国際滝井)が負けじと相手コートにスパイクを叩きこみ、攻撃の口火を切る。そこに秋重がクロスにスパイクを打ち込み、連続得点を決める。だが、敬愛大は強かった。中央左右あらゆる個所からトスが行き交うダイナミックな攻撃で、終盤には連続得点を許し、12-25で2セット目も奪われる。

 続く第3セット。このセットも初めから速攻を仕掛けられ点差を広げられるが、ここでセッターの南里和(商3=東京・女子学院)が巧みなトス回しで魅せる。レフトを中心にトスを上げ、意表を突くバックトスで敵のブロックを躱したところに大松未羽(スポ1=沖縄・首里)がライトからスパイクを打ち込む。かと思えば、今度はAクイックでセンターから西崎が叩きつける。このコンビプレーで一気に9―10まで持ち直す。しかし、敬大も簡単には流れを掴ませず、ツーアタックやサービスエースで4点差をつけられる。それでも1点ずつ着実に追いつこうとしたが、要所でのサーブミスやスパイクミスもあり、19-25と2セット目までに比べて善戦するも、悔しいストレート負けに選手は唇を嚙み締めた。

 コンビでのクイックが決まるなどの収穫はあったものの、「チームの強みの粘り強い守備が全然出せなかった」と南が振り返るように、結果的に序盤からレセプションを乱され、攻撃のギアをあげることができないまま完敗した。上位リーグ進出は絶望的になったが、今節で目の当たりにした力の差は、次戦以降チームが強くなるための大きな糧となる。見えた課題を乗り越え、前に進む早大の躍進はここから始まる。

(記事 帖佐梨帆)

セットカウント
早大 14-25
12-25
19−25
敬大
スタメン
レフト 秋重若菜(スポ3=大阪・金蘭会)
レフト 中河果子(法2=東京・大妻))
センター 徳山奈々美(スポ3=兵庫・加古川西)
センター 西崎梨乃(スポ1=大阪国際滝井)
ライト 大松未羽(スポ1=沖縄・首里)
セッター 南里和(商3=東京・女子学院)
リベロ 神戸彩有(文構4=長野・松本県ヶ丘)
コメント

南里和(商3=東京・女子学院)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 一方的にやられてしまって、チームの強みにしようとしてきた粘り強い守備も全然出せず、完敗という感じです。

――特に2セット目以降は速攻が決まっていましたが、連携はどうでしたか

 2セット目以降は少しずつレシーブが返るようになってきて、ミドルを使える回数が増えたので、ミドルが決まると流れを掴みやすい感覚があるのでそこは良かったかなと思います。

――チーム全体の反省点はありますか

 チーム全体の反省点は、一言でいうとレシーブです。つなぎや粘りに力を入れて練習してきているのに、1本目が上がった後のつなぎや最後までボールを追うという基本的な部分ができていなかったので、そこは明日からすぐに修正したいと思います。

――逆にどんな収穫を得ましたか

 ミドルを新しいメンバーで試してみて、初めての試合にも関わらず良いプレーを出してくれたので、このチームの新たな形が見えたかなという点は収穫かなと思います。

――明日から春季リーグ折り返しですが、意気込みをお願いします

 もう上位リーグ進出は厳しい状況なので、勝ち負けにこだわることはもちろんそうですが、まずは自分たちの力を試合でしっかり発揮して、その結果勝ち切るという良いサイクルを作っていきたいと思います。また、リーグを通して成長するというのがチームの目標としてあるので、今は負けが続いてしまっていますが、リーグ戦後半は全勝目指して巻き返していきたいと思います。