悲願の1部昇格へ 「背水の陣」神奈川大戦をストレートで制す

女子バレーボール

 迎えた秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ)の第4戦は、神奈川大とのカード。先週の敬愛大戦に敗れた早大にとって、目標である1部昇格のためには負けられない試合だ。第1セットは大きな連続得点こそないものの、常にリードした展開で先取。続く第2セットは途中先制を許すも盛り返し、早大が取った。勢いそのままに第3セットもつかみ、セットカウント3-0(25-23、31-29、25-18)でストレート勝利を収めた。

 第1セットは山下日和(社3=千葉・市船橋)、中澤恵(スポ3=大阪・金蘭会)のスパイクでペースをつかみ9-5まで点差を広げる。中澤のレシーブや橋本美久主将(社4=福島・郡山女大付)のトスで粘り強くボールを繋ぎ、勢いづく早大。途中17-15まで詰められるも、秋重若菜(スポ1=大阪・金蘭会)の連続得点で突き放す。橋本彩里(教3=東京・早実)のブロックで25点目を奪い、神奈川大に一度もリードを許さずに25-23で第1セットを先取した。

スパイクでチームに貢献する秋重(写真中央)

 続く第2セットの序盤は、両チームが力強いスパイクと粘り強いプレーをみせ、8-8まで拮抗(きっこう)するゲーム展開となる。先にペースを掴んだのは神奈川大だった。長いラリーが続く中で徐々に点差を広げられ、14-10まで離される。その後も中澤や藤井陽奈子(政経1=香川・高松一)がスパイクを決め流れを切るが、先に24点目を許してしまう。しかし1部昇格という目標に向けて1セットも落とせない早大。秋重、中澤のスパイクで24-24まで追い上げる。緊迫する局面も山下の速攻で27-27と並ぶと、秋重が勝負強さを発揮し連続得点。デュースまでもつれた第2セットも31-29で勝ち取った。

 第3セットは中澤のスパイクで先制点を決めると、神奈川大にペースを譲らず試合が進む。山下、秋重を中心に得点を重ね、19-12まで点差が開く。ここで中澤のライン際を攻めたサーブで2点連続のサービスエース。その後神奈川大にこの試合最大の連続得点である5点を許すものの、その流れは相手のサーブミスにより途切れ23-17となる。橋本彩の速攻で24点目を、秋重のスパイクで25点目を取り、ストレート勝利を飾った。

コートには歓喜の輪ができる

 勝ち切ることのできなかった先週の敬愛大戦からの変化を見たこの一戦。橋本彩は「負けているところから、終盤で盛り返せたというのは成長できていた点」と振り返った。目標である1部昇格に向けて続く「背水の陣」。この勝利の勢いそのままに、秋季リーグを突き進む。

(記事 佐藤桃子、写真 有川隼翔)

セットカウント
早大 25-23
31-29
25-18
神奈川大
スタメン
レフト 中澤恵(スポ3=大阪・金蘭会)
レフト 秋重若菜(スポ1=大阪・金蘭会)
センター 橋本彩里(教3=東京・早実)
センター 山下日和(社3=千葉・市船橋)
ライト 藤井陽奈子(政経1=香川・高松一)
セッター 橋本美久(社4=福島・郡山女大付)
リベロ 神戸彩有(文構2=長野・松本県ケ丘)
コメント

橋本彩里主務(教3=東京・早実)

――きょうの試合を振り返って

 2セット目の終盤など、全体的に競っている場面が多かった中で、しっかりとストレートで勝ち切れたというのはよかったなと思います。

――今お話に出た第2セットは30点を超える競り合いになりました。チームの雰囲気はどうでしたか

 ずっと競っていてしんどい場面だったと思いますが、コート内外問わず盛り上がって、やるべきことを明確にして攻めていけていました。

――チームとしてどんな目標でこの試合に臨みましたか

 先週の敬愛大学戦に負けてしまって、目標にしている1部昇格を達成するためには今後ストレートで全勝するというのが最低条件になっています。きょうの神奈川大学戦は必ずストレートで勝てるようにという意気込みで臨んでいました。

――先週の敬愛大学戦と比べて、成長したと感じる点はどこですか

 点数が競った時に1歩上に出ることができました。また、2セット目のような20対17くらいで負けているところから、終盤で盛り返せたというのは成長できていた点かなと思います。

――積極的に声出しをしていましたが、部員への声かけで意識していることはありますか

 チームを一番良い方向に持っていけるようにというのが第一にあり、そのために一人一人に対してどのような声かけができるのか考えています。チームの雰囲気が下がらないように、盛り上げられるようにというのを意識しています。

――次の試合に向けての意気込みをお願いします

 (一部昇格に向けて、)ここからの試合はストレートで全勝というのが条件になります。1セットも落とさないという気合を持って、調整して、頑張っていきます。