現体制最初で最後のリーグ戦が開幕!初戦は国際武道大にストレート勝ち

女子バレーボール

 春季リーグ戦に続いて秋季リーグ戦の開催中止が決まってから1ヶ月あまり。現体制で迎える初のリーグ戦となる代替大会がついに開幕した。初戦の難しさもあり肉薄される場面もあったが、要所で得点を重ね2セットを先取。3セット目は序盤の勢いそのままに力を発揮し、セットカウント3-0(25-20、25-23、25-18)で国際武道大にストレート勝ちを収め、好スタートを切った。

 第一セット序盤はもつれ合う展開となった。両チームのミスなども絡み、一進一退の7-6。しかしそこから村山果菜(教4=東京・国際)と中澤恵(スポ2=大阪・金蘭会)が連続でフェイント攻撃を決めてペースを掴む。24-20からラストポイントはスタメン出場の橋本彩里(教2=東京・早実)がセンターから決めて、初の公式戦の第1セットを取った。続く第2セットは出だしの2本のサーブミスが響き、5-7とリードされる。だがここでも焦りは感じさせず、中澤の相手コートをよく見た軟打などで4連続得点し逆転した。逆転後は国際武道大のレフト攻撃が冴え一時同点とされるも、途中出場した吉内文(スポ4=山口)の力強いスパイクがチームを勢いづけ、結局25-23で逃げ切りに成功した。

厳しいマークに対し工夫で得点を重ねた中澤

 村山の速攻とサービスエースから始まった第3セットは、完全に早大のペースだった。要所で中澤にボールを集め、11-3の場面では強烈なバックアタックも決まり一時9点の差をつける。連続得点を切りたくない場面では、長いラリーで井上裕利惠主将(スポ4=岡山・就実)のレシーブが光った。その後は点の取り合いとなるも常に6点以上の差を保ち、ピンチサーバーで橋本菜央(スポ2=鎌倉女学院)、リベロで神戸彩有(文構1=長野・松本県ヶ丘)も途中出場し、公式戦の経験を積んだ。マッチポイントとしてから3連続失点を許すも、最後は中澤がクロスに打ち込み試合終了。25-18でストレート勝利を決めた。

ガッツポーズをする梨本。コート内には笑顔があった

 現体制で初めての公式戦となったが、井上主将は「すごくいい雰囲気でできていた」と振り返る。実際スコアを見ても連続失点を繰り返すことがほとんど無く、主導権を相手に握らせなかった。普段のリーグ戦より試合数が少ない、総当たり形式で行われる本大会。「一戦一戦が最後になる」(井上)と語るように、この勢いを維持して一戦一戦を戦い、一部昇格という記録には残らなくとも、記憶に残る全勝優勝へと突き進んでほしい。

(記事、写真 平林幹太)

セットカウント
早大 25-20
25-23
25-18

国際武道大
スタメン
レフト 中澤恵(スポ2=大阪・金蘭会)
レフト 井上裕利惠(スポ4=岡山・就実)
センター 橋本彩里(教2=東京・早実)
ライト 村山果菜(教4=東京・国際)
ライト 植松知里(文構4=香川・高松第一)
セッター 橋本美久(社3=福島・郡山女大附)
リベロ 梨本未央(社4=東京・駒場)
コメント

井上裕利惠主将(スポ4=岡山・就実)

――主将として初の公式戦となりました。率直な感想は

春リーグもできなかったので、やっと最後にユニフォームを着て試合ができたということが、素直に嬉しかったというのが率直な感想です。

――今大会の初戦となりましたが、緊張などなく本来の力は発揮できましたか

試合なので雰囲気よく思いっきりいこうと思って入ったのですが、自分自身プレーの調子は良くなかったです。ですが周りの選手がすごくよく頑張ってくれたので、良かったなと思います。

――試合が進むにつれて内容が良くなっていった印象ですが、振り返っていかがですか

この1ヶ月ぐらい、センター線を絡めた攻撃というのをすごく意識してきました。今日はそのミドルの二人が頑張って何本も決めていたので、すごくチームとして盛り上がっていったのかなと思います。

――コート内の雰囲気はいかがでしたか

みんな今までやってきたことを出し切ろうという感じだったので、すごくいい雰囲気でできていたと思います。

――今後の試合に向けて意気込みをお願いします

本当に一戦一戦が最後になるので、全力で今までやってきたことを出し切りたいと思います。

村山果菜(教4=東京・国際)

――試合を終えて率直な感想は

初戦で固い部分もありましたがみんなで明るく楽しもうということで、相手のミスに助けられた部分もあったのですがいいプレーも出ていました。良いスタートになったかなと思います。

――スタメン出場となりましたが、最初は緊張などありましたか

思ったよりはしなかったのですが初めてやる体育館でしたし、今年初めての公式戦ということで緊張はありました。

――コート内の雰囲気は

結構よかったです。ミスが出た後も次は切り替えようという声が出ていました。またミスが起こった原因についても、次はそういうプレーが無いように処理しようという声があって、いい雰囲気でできていたかなと思います。

――特に3セット目の序盤にサービスエースや速攻などで得点が多かった印象ですが、ご自身で振り返っていかがですか

1セット目になかなか速攻を綺麗に決めることができなかったのですが、周りからもう1球打っていけと声をかけてもらいました。しっかりレシーブが返って美久(橋本、社3=福島・郡山女大附)が良いトスを出してくれたので、良い体勢で速攻を決められたかなと思います。

――来週以降の試合に向けて意気込みをお願いします

初戦は勝てましたが、これからほとんど週に1回というペースの試合になります。私はアナリストでデータの分析もするので、平日に相手の分析をしっかりして、週末にはみんなの頭に相手の攻撃パターンなどが入っている準備万端な状態をつくって、一戦一戦戦っていけたらなと思います。