6試合連続のストレート負け。2部リーグとの入れ替え戦が決定

女子バレーボール

 絶対に負けられない戦いだった。秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)全敗のまま迎えた日女体大戦。エースを欠く中全員で必死にボールをつなぐ粘りのプレーを見せるも、いまひとつ勢いに乗れない。自らのミスにも苦しめられ、セットカウント0-3(12-25、19-25、20-25)でストレート負け。今試合の敗北により、秋季リーグ戦2試合を残して2部リーグとの入れ替え戦に臨むことが決定した。

 第1セットはいまだ慣れない急造フォーメーションの影響か、ぎこちなさが目立った。「ブロックがしっかり抑えられなかったことでレシーブもどこに行ったらいいかわからず注意が散漫になってしまった」と佐藤夢菜(文4=埼玉・狭山ヶ丘)も語ったようにディフェンスに度々穴ができ、そこに次々とスパイクを決められてしまう。早大も森佳央理(スポ2=群馬・高崎女)にトスを集め反撃を狙うも、大きく点差をつけられこのセットを落とした。続く第2セット。第1セットを経て次第に相手の動きに対応できるようになる。森に加え、1年生ながらプレーでチームを引っ張ってきた富澤結花(スポ1=東京・文京学院大女)が奮闘。ブロックも機能し始め、セット終盤には3連続ポイントを奪うなど流れに乗ったように見えた。しかし要所で多く散見されたサーブミスが響き、セット獲得はならず。セットカウント0-2、リードを広げられてしまう。

『エース』としての役割を果たす森

 もう後がない。「私はしっかり3本目を決める役割」(森)、「良いトスを決められるのは当たり前」(富澤)。攻撃の要となる両者は第3セットに入ってもコートを駆け回り、得点を重ねた。それに加え芹澤友希(スポ3=茨城・土浦日大)のフェイントや佐藤の移動攻撃など多彩な攻撃で必死に食らいついていく。苦しい場面でも笑顔を浮かべ、互いを鼓舞しあう姿が印象的であった。しかし勢いに乗るには時間が足りず、相手の25点目を知らせるホイッスルが響く。埋まらなかった5点差。6試合連続のストレート負けを喫した。

ブロックされても富澤のパワーは衰えなかった

 主力を欠く厳しいチーム状況での戦いを強いられてきた今秋季リーグ戦。その中でも全員が勝利を目指し、チームの穴を埋めようと努力してきただけに6試合連続ストレート負けという結果は非常に歯がゆい。2部リーグとの入れ替え戦に臨むことが決定したがリーグ戦はまだ終わってはいない。「チームで絶対1点取るんだという思考に切り替えて1試合、1セット取っていきたい」(佐藤)。逆境に立ち向かう中で手に入れた確かな絆を胸に最後まで。残り2試合も全力で戦う。

(記事 太田萌枝、写真 喜田村廉人、本田理奈、渡辺新平)

守備力の高いスパイカーとしてチームに貢献し続ける中川

セットカウント
早大 12-25
19-32
20-25

日女体大
スタメン
レフト 中川知香(スポ3=神奈川・橘)
レフト 富澤結花(スポ1=東京・文京学院大女)
センター 佐藤夢菜(文4=埼玉・狭山ヶ丘)
センター 森佳央理(スポ2=群馬・高崎女)
ライト 加納茉未(社4=北海道・札幌大谷)
セッター 芹澤友希(スポ3=茨城・土浦日大)
リベロ 飯田友美(商1=長野・諏訪清陵)
コメント

佐藤夢菜(文4=埼玉・狭山ヶ丘)

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

先週の試合では自分と加納(茉未副将、社4=北海道・札幌大谷)の4年生があまり良くなくて負けてしまったので、今週は4年生の力で勝ったと言われるような試合をしたかったのですが、その持っていき方が良くなく空回りしてしまう感じでした。きょうは全体的にふがいない、先週よりも良くない試合をしてしまったと思うので、立て直さなきゃなと思います。

――レセプションが良くなかったように思いますがいかがでしょうか

私からしたらみんなすごいなという感じですが、相手と比べたらそういう部分はあったかもしれないですね。相手はレセプションがいいチームなので。

――相手のセンターに決められる場面が目立ちましたが、どのように対応しようと話し合われていましたか

セッターが有効に速い攻撃を使ってくるチームなので、「こっちは止めるから、こっちはレシーブお願い」といった約束事を決めてはいたのですが、それを最後まで徹底できなくてこういう結果(ストレート負け)になってしまったのだと思います。

――移動攻撃の本数が多かった反面、クイックの本数は多くありませんでした

今まで私のスパイクとしてはブロードが結構決まっていました。セッターもそれを分かっていて、ブロードで点数を取っていきたいという話をしていました。

――ブロックとレシーブの関係はいかがでしたか

そこが一番の課題だと思います。ブロックもしっかりと抑えるところを抑えてないし、レシーブもブロックがしっかり抑えないからどこに行ったらいいか分からなくて注意が散漫になってしまう感じでした。ブロックがセンター中心にコースを狭めたり、止めるだったりしていかないといけないと思います。

――フローターサーブからジャンプサーブに変えましたが、その理由を教えてください

筑波大戦の時にとてもサーブが悪く、その前からサーブの調子が良くないなというふうに思っていました。自分としてはサーブが持ち味だと思っているので、心機一転、何かを変えなければいけないと思っていました。だいぶ前にドライブサーブを打っていたので、それをもう一回やって流れを変えたいなというのがありました。チームにドライブサーブを打つ人がいなかったので、自分が打って流れを変えられればなと思っていました。

――手応えはいかがですか

手応えは結構感じています。でも他の1部の選手に比べると狙いが甘いですし、威力もありません。もっと勝負できるような、そしてワセダといえば4番のドライブサーブだよなと言われるようなプレーヤーになっていきたいですね。

――あしたの試合に向けて意気込みをお聞かせください

きょうは前の試合(第1試合)がフルセットということもあって集中力を欠いてしまったなというのが自分の中にあるので、そういうのに対応したいです。「自分がやってやろう」「自分だけ」っていうふうになると駄目だなというのが今回分かったので、「チームで絶対1点取るんだ」という思考に切り替えて、1試合、1セットを取っていきたいと思います。

森佳央理(スポ2=群馬・高崎女)

――きょうの試合を振り返って

先週は試合が日曜と月曜にあって、水木金と練習しての試合だったんですけど、相手の対策が全然出来ていなくて、アタッカーが少ない分1回で決めきらなきゃいけないんですけど、レセプションが良くて1回でAキャッチ入っても、1本で決めきれなかったのが敗因だったかなと思います。

――いつもよりさらに多くのスパイクを打った試合でしたが

アタッカーが少ないので、その分6人の役割がすごく明確化されていて、レシーブをしっかり上げる人、2本目を上げる人、私はしっかり3本目を決める役割だと思うので、そこでもっと自分の役割をまっとうしないとなと思います。

――ブロード攻撃を含めて色々な角度から打つ場面が増えました

春リーグ(春季関東大学リーグ戦)が終わって、攻撃のパターンが少ないことが課題に挙がって、それとセンターの決定率が低いということもあって、夏に色々な攻撃のことを練習して、それを少しずつリーグで試せているので、それをもっとセッターの友希さん(芹沢友希、スポ3=茨城・土浦日大)と、コンビをつくっていきたいと思います。

――相手のセンター攻撃への対応は

相手のセンターはとてもレベルが高かったので、もっとスカウティングをしっかりしないと、と思いました。

――次戦への意気込みをひとことお願いします

秋リーグも残り2戦ということで、全敗という結果ではありますが、相手どうこうというよりも、自分達のかたちをしっかりとつくって、100パーセントの力を全員が出し切ってできるように、明日また頑張っていきたいと思います。

富澤結花(スポ1=東京・文京学院大女)

――きょうはどのような意識を持って試合に臨んだのですか

自分が前衛の時に、スパイクがすごい相手の9番が前衛なので、攻撃に対してちゃんと対応できるようにしなきゃなと思っていました。

――第2セット以降、富澤選手にトスが集まっていましたが、ご自身のスパイクを振り返っていかがですか

良いトスを決められるのは当たり前で、チームが苦しくなったり、悪いトスの時にどう自分が対応できるかやミスにしないでポイントにできるかが大事だと思うのですが、そういうところが全然できませんでした。あしたや来週の試合はそこを改善できるように頑張りたいです。

――レシーブに関してはいかがでしたか

サーブレシーブが個人的にあまり良くなかったと思うのですが、自分のところに来たボールはちゃんと返すようにして、悪かったらそれを自分で決められるようにと意識していました。ディグに関してはあまり自分のところに来なかったので、自分のところに来たボールはしっかり上げられるように頑張りたいです。

――あしたの試合への意気込みを聞かせてください

最初の点数、流れから自分たちのリズムに持っていけるようにすることと、きょうは自分たちのミスがすごく多かったので、ミスを少なくして、自分と佳央理さんで決められるようにしたいです。