流れつかめず東女体大に敗れる…悔しい結果に

女子バレーボール

 エース不在という苦しい状況で、秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)開幕から黒星が続く早大は、この日東女体大と対決した。第1セットでは一進一退の攻防が繰り広げられたが、中盤のミスからの連続失点でついた点差を詰められず、終盤でも連続得点を許し、20-25でこのセットを落とす。続く第2、第3セットも失点から相手のペースに持ち込まれる展開が多く見られ、結果はセットカウント0-3(20-25、14-25、19-25)。ストレート負けという悔しい結果となった。

 セット開始直後にセンターの森佳央理(スポ2=群馬・高崎女)が持ち味の鋭いスパイクで立て続けに2点を取り、滑り出しは好調だった。しかし中盤、11-10の場面からサーブミスで失点すると、東女体大のサイドからの移動攻撃に翻弄(ほんろう)され、続けざまに4ポイントを取られてしまう。その後、ライトの加納茉未副将(社4=北海道・札幌大谷)のブロックやセンター・森の猛攻で20-21までその点差を縮めるも、サーブミスからの4連続失点でまたも突き放され、そのまま1セット目を終えた。

森は今大会もエースとして粘りを見せた

 第2セットは中盤から悪い流れに突入した。10-10から4点を連続で奪われ、タイムアウトを取る。流れを変えたい早大だったが、相手のサーブミスで1点取った後はミスが立て込み8連続失点をしてしまう。大きく開いた差は縮まらず、14-25で終了。続く第3セットは、序盤からミスによる失点と外側から打ち込まれるスパイクによって点差は開いていった。中盤にはレフトの富澤結花(スポ1=東京・文京学院大女)が素早いトスに合わせた溜めを作らないスパイクで得点を重ね、点数は着実に追いついていったが、東女体大の強烈な攻撃をさばき切れず、試合は19-25で決着。またしても一矢報いることはできなかった。

今試合活躍した富澤

 1度のミスから連続して失点し、流れを引き寄せられない試合となってしまった。しかし、主力メンバーこそ不在だが、先週の筑波大戦を経て、チーム全体が速いボール回しを心掛け、攻撃的なプレーをするようになったのは間違いない。一人ひとりが徹底して自分の役割を果たすことで、チームのさらなる進化が期待される。あす対決するのはきょう秋季リーグ戦で初勝利を果たした順大だ。絶対に負けられない相手との戦いで、連敗の悔しさをバネにしてどこまで跳べるのか。

(記事 坂巻晃乃介、写真 吉澤奈生)

セットカウント
早大 20-25
14-25
19-25

東女体大
スタメン
レフト 中川知香(スポ3=神奈川・橘)
レフト 富澤結花(スポ1=東京・文京学院大女)
センター 佐藤夢菜(文4=埼玉・狭山ヶ丘)
センター 森佳央理(スポ2=群馬・高崎女)
ライト 加納茉未(社4=北海道・札幌大谷)
セッター 芹澤友希(スポ3=茨城・土浦日大)
リベロ 飯田友美(商1=長野・諏訪清陵)
コメント

加納茉未副将(社4=北海道・札幌大谷)

――きょうの試合を総括していかがでしたか

1セット目は比較的勢いがあって、相手とも競っていたのですが、それ以降は自分に関してはスパイクを呼ぶなどやるべきことができていませんでした。センターの森(佳央理、スポ1=群馬・高崎女)に頼ってしまったりすることもあり、そうなると森も相手ブロックにつかれてしまい得点できなくなってしまいます。だからこそしっかりサイドのプレイヤーがトスを呼んで、得点源となる選手の負担を減らせるように意識したいです。

――今季は平山璃菜主将(スポ4=東京・文京学院大女)と及川香菜(スポ4=宮城・古川学園)選手が欠場する試合が多くなっています、4年生として出場するお気持ちはいかがですか

その2人が出られない分、自分がチームの精神的な軸となり引っ張っていかなくてはならないという気持ちは常にあります。最上級生として試合に出ていても出ていなくても、この秋リーグは4年生にとって最後のリーグ戦なので、みんなですべて終わったあとに良かったねと言って終えることができるようにしたいといつも思っています。

――では今のチームの雰囲気は4年生のためにみんなで頑張ろうという雰囲気があるのですか

下級生は一生懸命ボールをつないでくれますし、チームに声をかけて盛り上げてくれます。そういった行動は自分にとってもすごく助かっています。後輩たちがチームの士気を上げようとしている意思はいつも強く感じます。

――試合に関してはブロックがしっかりと機能しているように感じました

ブロックに関してはずっと夏を通してやってきて、段々リーグを通して手応えを感じています。アナリストや同期の藤田(香澄、国教2=茨城・茗溪学園)が一生懸命データを取ってどこにブロックを飛べばいいのかなどを示してくれます。そのデータを参考に、ここをしっかり抑えるなどといった作戦を考えています。

――この試合を通して見えてきた課題はありますか

チームとしてはサーブレシーブが上手くいかないと攻撃につながらないので、それが課題です。『粘りのバレー』が私たちの持ち味なので、まずはサーブレシーブからアタッカーがトスをしっかりと呼んで攻撃につなげられるようにしていきたいです。個人的には苦しい時に上級生として決め切って、他のプレイヤーの負担を減らせるように自分に与えられたポジションを全うしていきたいと思います。

――あすの順大戦への意気込みを教えてください

まだきょうの結果は分からないのですが、順大も今のところ全敗という結果で勝敗は並んでいます。絶対に負けられない戦いになると思うので、チームでしっかりと気持ちを切り替えてあすに臨んでいきたいと思います。

富澤結花(スポ1=東京・文京学院大女)

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

このチームになったのは2週間前なんですけど、先週全然めちゃくちゃだった所が、この1週間練習して改善できたので、今のメンバーでは1番いい形だったのでないかと思います。

――先週の試合と比べて今日は好調だったようですが、好調の理由などはありますか

トスを変えてもらいました。自分は早いトスが好きなんですけど、そういう早いトスを打つようになったので、トスと合うようになったことですね。

――積極的な攻撃が見られたが、攻撃の時に意識したことはありますか

とにかくトスが早いので、溜めて打っちゃいけないなというのと、トスが来てすぐ叩くというのを意識しました。

――同じレフトの中川知香選手(スポ3=神奈川・橘)との連携はどうでしたか

知香さんは今は前衛やってますけど、一応今はレシーブメインでやってくれています。キャッチの時とかの声掛けは1番知香さんとしてますけど、連携、どうだろう、分からないです(笑)

――明日の試合に向けての意気込みをお願いします

明日あたる順天は、今セットも全然取れていないし、自分たちと同じ状況にいると思うので、自分たちにはぜったい勝つと思ってると思うんですけど、それは自分たちも一緒で、順天には絶対に勝たなきゃ行けないと思っています。今日以上のプレーをしたいし、OGさんOBさんから今日は全然攻めていないと言われたので、もっとチーム全体で攻めていけるように頑張りたいです。

飯田友美(商1=長野・諏訪清陵)

――きょうの試合を振り返って

第1セットは出だしは調子よかったのですが、後半になるにつれて、自分のディグもそうなのですが、なかなか思うようにいかなかったです。

――相手の移動攻撃に苦しんでいる印象でしたが、受けていてどのように感じましたか

取れないボールではなかったので、最初からポジションをしっかり取って、きっちり上げていければよかったかなと思いました。

――先週からリベロでの起用が続いていますが、どんな思いで戦っていますか

チームにけが人が多い中で、自分がこうして試合に出させていただいているので、常に自分のベストを尽くそうと思っています。

――強豪校との対戦もありましたが、1部の舞台はいかがですか

大学バレーで一番レベルの高いリーグでプレーさせていただいているので、自分のバレー人生の中でも良い経験ができていると感じています。

――コート上で、先輩から言葉やアドバイスをもらうことはありますか

自分はリベロなのですが、「とりあえず上に上げれば絶対カバーするよ」という言葉はみなさんからいただくので、すごくやりやすいです。

――最後に、あすの順天大戦に向けた意気込みをお願いします

順天大も、自分たちがベストを尽くせば勝てない相手ではないので、しっかりと頑張りたいです。